2025年02月18日
アリアを運転していると他のクルマに比べて圧倒的に優れていると感じる瞬間があります。それは下記のようなシーン。
①ウエット、砂利道などで路面μが低い場所
②ハンドルを切りながら急発進
このとき普通のクルマはタイヤが空転して前に進まずスキール音が響き渡るのですがアリアは何事もなかった様に前に進んでくれます。
四輪駆動というのを加味しても説明できないスムーズさ。。これはスリップを検知する処理速度の速さと、前後駆動力配分変化の速さの賜物だろう。エンジン車には到底できない特技だ。
アリアに乗り慣れてしまうと他のクルマに乗ったときの落差が激しいのでびっくりします。上に書いたようなシーンでスリップするのは当たり前なのですが、スリップせずに走るのには感心します。1/1000秒単位で制御していると自慢されてもピンとこないが悪条件で乗り比べると制御の質の違いが良くわかります。この様な違いをキチンと説明できない日産の広報部門はちょっと残念w
【オマケ】
タイヤの回転速度を測る車輪速センサーはタイヤハブと一体化されて装着されています。単なる歯車なんですが、その歯の通過を磁気センサーで検知するのがセンサー部分。センサー出力は正弦波の様になまった波形なので波形成形回路で矩形波に変換します。その矩形波の通過時間をコンピューターで計測するのですがソフトウェアのタイマーで計測すると処理が重くなるのでインプットキャプチャーという特殊なCPU内蔵タイマー(ハードウェア処理)で波形の立ち上がり〜立ち下がり間の時間を計測します。CPUに負荷をかけずに速度が計測できる仕組みです。歯車は廉価車は1回転2パルスですが、アリアの様なクルマは1回転24パルスのタイプが選ばれます。車輪速センサーの機械的仕組みは簡単だけど信号処理は結構奥深い。制御用コンピューターは専用のタイマーを複数同時に動かしているなどスマホ用CPUとはまったく異なります。
それなのに制御用と情報系を一つのスマホ用の汎用CPUで無理やり処理させている中国製EVは狂気のコストダウンとしか思えない。想定外のタスク重複で簡単に暴走するでしょう。
単に航続距離だけ比較してもEVの真の価値はわからないよ。
Posted at 2025/02/18 12:49:49 | |
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