トヨタ車の意図しない加速については、ユーザーの操作ミスが原因ということで決着しようとしています。確かにそうなのでしょう。国内では毎日20件も踏み間違いによる事故が発生しているという恐ろしい状態。運よく事故にならなかった踏み間違えは、この数百倍はあるでしょう。
素朴な疑問として、なぜトヨタだけが米国で騒がれるのか?
トヨタだけが踏み間違いを起こしやすい設計になっているのか?
実はトヨタとダイハツのみ他社とペダルレイアウトに関する設計ポリシーの違いがあるように感じています。アクセルペダルが吊り下げ式かオルガン式かが問題なのではなく、問題はその”高さの差”と”アクセルペダルの反力”にあります。
一般的にブレーキペダルはパニック状態になっても踏み間違いが起きないように、少し高い位置に設置します。アクセルペダルを踏んでいる状態から意思を持って踏み変えないとブレーキを踏めないようなレイアウトです。 アクセルからブレーキへの踏み変えには手間はかかるのですが、人間の頭の中で、空間認知がきっちりと行われるように、ペダルの存在空間を3次元的に分けているのです。これを最初にやったのはメルセデスですね。今は他社もほぼ同じレイアウトになっています。トヨタとダイハツ以外は・・・
トヨタ、ダイハツはブレーキペダルの位置がやや低い、しかもアクセルペダルの反力が弱い。おそらくアクセルとブレーキの踏み変えが楽ちんにできて、なおかつアクセルを踏み続けても疲れないことを優先した結果でしょう。 都心の渋滞での疲れは多少緩和されるでしょうが、安全性をとるのか、利便性をとるのかというぎりぎりの選択の中で、やってはいけない選択をしている・・・。トヨタにしてみれば、お客様の声が優先するので、”ブレーキペダルが高すぎて踏み変えが大変”とか、”アクセルペダルが重くて踏むのに疲れてしまう”とかいう意見を真摯に聞いて改良していった結果なのでしょうが、そこに安全に対するポリシーが欠如している。 また、アクセルペダルは軽いと加速がいいように錯覚するので重くしたくなかったのでしょうが、踏み応えがないのでブレーキと踏んだ感触と似た踏み心地になっているのも問題。
ペダル配置の安全性を確認するための下記のような比較実験をやってみれば有意差がでるはずです。
①被験者の空間認知力を意図的に多少低下させておく。
(薬剤、アルコールでない方法で、運動神経を低下させる。)
②運転席に座らせ、目隠しをし、なおかつ半身状態にするなどして、運転姿勢をくずさせる。
③ペダルから足を離させた状態にして、外部から合図があったときにパニックブレーキを踏ませる。
(待機状態ではリラックスさせるような会話をしているか、音楽を聞かせておく。)
④姿勢を変えて、同じ実験を20回くらい繰り返す。
ブレーキペダルの右側を踏む癖のある人ほど踏み間違いを起こしやすいそうなので、脳にきちんとブレーキの正しい場所を認識させるように、ブレーキペダルの真ん中を踏む癖をつけましょう。
Posted at 2010/03/26 23:40:02 | |
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