
若者には直ちに影響の及ぶことがないと見込まれる安保法案には国会議事堂前で数万人の反対デモが行われたにも関わらず、すぐに悪影響が発生する改正派遣法に若者からの反対の声が上がらないのはなぜなんだろう。
【改正概要】
最長で3年までとなっている派遣期間の制限を撤廃する一方で、1人の派遣労働者が企業の同じ部署で働ける期間を3年に制限する。
【適用後に見込まれる影響】
いままでの法律では派遣開始から3年経過後、抵触期間中(3カ月)は同一職種の派遣労働者を受け入れることができないという不便があったが、派遣労働者を切り替えれば抵触期間なしで継続的に派遣社員を使うことができるようになる。労働者側に立ってみれば、3年ごとに失業することになり雇用の不安定さが一層増すことになります。企業側にとってみれば、抵触期間を気にすることなく使い捨ての人材活用が合法的にできるようになった。
【影響範囲】
男性の22%、女性の57%が非正規雇用で、その割合は年々増え続けている。やがて全労働人口の半数以上が派遣社員になるのも時間の問題。 現在正社員だから自分には関係ないと思っていたとしても、リストラや会社の破綻、あるいは上司とのいさかいで派遣社員に転落する可能性はあるので安心してはいけない。 一部上場企業の部長以上にでもならない限り、派遣社員に転落する可能性を否定できない。 もっとも影響を受けるのは、これから就職する若者で、一生3年毎に職場がかわる不安定な就労環境に置かれるのである。これではキャリアアップなんてできるはずがない。
派遣期間が3年に達した労働者を直接雇用するよう派遣先に依頼したり、自ら無期雇用したりすることなどを義務付けるとしているが、派遣先に対して雇用を義務付けるものではないので、派遣から正社員になれる可能性はゼロに近い。
【コメント】
身分が不安定で賃金の低い労働者が増えることは国の財政的にも好ましいものではない。将来の年金や保険制度へのマイナス・インパクトも大きい。 改正内容は一部上場企業が牛耳る経団連の意見をそのまま取り入れたものでこれから日本を担う若者にとってはあまりに不合理な改正法案であると言わざるをえない。
若者よ、なぜ黙っているの??
安保法案なんかよりもよっぽど影響の大きい法案が成立しかかっているのに!!
SEALDsって組織はなにやってんのさ!?
Posted at 2015/09/10 14:16:25 | |
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