湘Nyan!のブログ一覧

クルマが売れなくなって自動車メーカーが四苦八苦している最中にコロナ禍に襲われ、トヨタとテスラ以外の全ての自動車メーカーが赤字に転落した。生き残るには固定費を減らしつつ魅力的な商品を投入する必要がある。稼働率の低下した組み立て工場を閉鎖、人員削減、開発投資の圧縮など、そこで働く人にとっては辛い状況だと思う。それでも家庭のために歯をくいしばって働き続けるのがサラリーマンの宿命だが、会社にしがみつく社員ばかりになったら存続の危機だ。

自動車メーカーの社員の仕事は細分化と専門化が極端に深化してしまったので、クルマ全体をコーディネートできる人はほとんどいない。また部品コスト、開発費などの配分は固着しているので驚くような商品は開発できないといっても過言ではない。

従来のルールを無視してクルマを作ってみたいという開発エンジニアは多いと思う。そんな時、ホンダeが登場して驚いた。プラットホームは新規設計、内装はディスプレイを沢山並べてショーカーみたい。当然コストははねあがり、べらぼうに高いコンパクトカーとなってしまった。

しかし、こんな破天荒な作りのクルマを市販化まで持っていったのには敬意を表したい。エンジニアが頑張れば魅力的な商品を作れることを証明してくれた、、、日本のもの作りに一筋の光明を感じたのです。

大昔日産がフルラインナップでトヨタとシェアを競いあっていた頃、少しでも広く、少しでもパワーを、少しでも安く、、、というギリギリの競争をしていた。日産は体力勝負で負けて利益率が低下しシェアを失っていったのだが、クルマ好きに取っては比較するだけで楽しい時代だった。

時代がエコを要求するようになると、燃費を追求したつまらないクルマばかりになった上、趣味の多様化も重なりクルマ好きそのものが極端に少なくなりクルマがコモディティ化した。

国内のクルマは軽で十分という風潮となり、ミドルクラスのセダンが絶滅、登録車で辛うじて生き残ったのがSUVだが、そろそろ次のムーブメントが必要だろう。

北米ではテスラが台頭しモデル３がセグメントナンバーワンとなったが、単にEVだから売れたのではない。一言で言えばクール、既成概念を越えたクルマ作りといってしまえば簡単だが、イーロンマスクの生きざまに共感した人が多いのかもしれない。

登場まもないベンチャー企業の高額商品に群がる人が多いのには驚くしかないが、クルマの魅力を再構築すれば売れることを証明してくれた。

Amazon Echo Auto という商品が登場した。クルマにホーム用の Amazon Echoを搭載している人には朗報ですね。

電源はUSB経由で給電、音声出力はBluetoothなので搭載するクルマを選ばない。インターネット接続はスマホ経由のテザリングとなるので、目一杯活用するにはエンタメフリーオプションがあるスマホを用意する必要がある。一年間限定なら楽天モバイルをクルマに積みっぱなしでも良いだろう。

買っちゃう？？

走行中アレクサと尻取りゲームができますよ(爆

日産の年間売上高は約10兆円、原販率を50%と仮定すると年間5兆円が人件費、材料費、設備投資、研究開発などに使われる。ひと月あたり約4200億円のキャッシュアウトが発生。これは固定費とは異なるが手持ち現金が燃焼する速度と考えられる。先日社債発行や政府系の銀行から総額1.4兆円ほどの資金を確保したが、売り上げを増やすか、固定費を減らさないと直ぐに手元資金はなくなってしまう。

やるべきことはたくさんある。
①工場稼働率の向上 → 採算性を確保
現在5～60%に落ち込んでいる稼働率を80%以上にするため、更なる工場閉鎖が必須。これができない現CEOは不要。

②北米リース事業の立て直し
リースバックされたクルマの逆ざや解消のため、事業そのものの再編が必要。貸し倒れによる損金減少のため債務の債権化も必要だろう。高度な金融事業を構築できる人材を確保すべき。

③商品力向上
値引きに頼らず売れるクルマ作りはまだまだできていない。
また開発部門のスピードアップが必要。さらに商品企画部門の総入れ替えなどしないと顧客を向いたクルマ作りができない。

④コンプライアンス問題
役員の退職慰労金を廃止しておきながら多額の退職時報償金を支払うというデタラメな役員優遇制度は即刻廃止すべき。日産には外部から理解されない社内制度が多すぎる。成果をあげられなかった役員に退職金を払う必要なし。次のCEOは派閥に左右されない外部人材にすべき。

⑤パトロン選定
資金に余裕がなければCASEに必要な開発投資ができない。
金が余っている米国巨大IT企業に身売りしてでも資金を確保すべし。役員は出資してくれる会社が見つかるまで会社にくるな。どうせ出社したら社内の権力闘争に明け暮れるだけだから。


書き出すとキリがないほどにも関わらず、社内改革の話は一切聞こえない。破綻寸前の会社は静かになることが多いが、まさにそんな状態なのかもしれない。

テスラのバッテリーデーでの主な発表は以下の通り。

①３年以内にバッテリーコストを半減し二万五千ドル(２７０万円)以下のEVを販売する。完全自動運転も実現。
②バッテリーの調達量を増やし足りない分を内製化する。それでも２２年以降大幅にバッテリーが不足する。
③新しいバッテリーセル(φ46mm)の試験生産を開始した。
④自動運転用のソフトウェアに3Dラベリング技術を採用する。
⑤モデルSに3モーター1100馬力の上位グレードを来年末追加。価格は14万ドル～

驚くような発表がなかったため株価は時間外に８%以上下げた。考えようによってはイーロンマスクは異常な高値で推移する株価を冷やすためにバッテリーイベントを開催したように見える。

先日株式市場から撤退宣言したばかりなのですが、、、
今晩更に株価が落ちると予測し性懲りもなく指値を入れました。