欧州ではご存知のとおり,従来からディーゼル車が主体だった為に,環境対応車といえば
下図の如く,燃費とCO2排出量でガソリン車よりも有利なクリーン・ディーゼル路線だった。
ところが最近では一転してHVやEV路線に。
例えばVWは先回お伝えしたとおり,今年のジュネーブモーターショーでヴィンターコルン会長が
「Eモビリティ」 と名付けた
EV戦略 を明らかにしており,以下を発表済み。
・2012年に次期Golf HV,次期JETTA HV,次期パサート HVを市場投入
・2013年に「UP Blue e-motion 」,「Golf Blue e-motion 」,「JETTA Blue e-motion 」を投入
・更に全車にEV化を広げて,2018年にVWグループの生産台数の3%をEV化。
『 2018年までにEモビリティのマーケットリーダーになる』
では何故,欧州カーメーカーはクリーン・ディーゼルからHV・EV化に方針変更したのだろうか?
その理由は先日もお伝えしたとおり,2015年に厳しいCO2規制が待ち受けているからなのだ。
欧州ではEU域内で新しく販売される乗用車について2015年までに走行距離1km当りのCO2の
排出量を平均で120g以下に抑える必要が有る。 規制値を達成できなかったメーカーには
罰金が課される。更に2020年までには,新車の平均CO2排出量95g/km以下を目指すそうだ。
因みに2006年時点の実力は160g/kmだった事から,今後の厳しいCO2規制目標を短期間に
クリアするにはクリーン・ディーゼル技術では限界が有る為,結局EV化以外に手が無かったのだ。
欧州の主要カーメーカーは今後2年以内にHV,またはEV車をラインナップに加え,更に2015年
までに各社からEVが発売される事だろう。今回の規制導入は2012年から始まり,各メーカーが
販売する65%の新車を対象に目標達成が求められている。以降、対象車種は段階的に広げられ,
2015年には全ての新車を対象にして目標値の達成が求められるようだ。 各メーカーの目標値は
各社が当該年に販売した新車の平均重量から算出するそう。
以上から,
欧州カーメーカーの目線は完全に
ディーゼルからEVに! 移行済みのようだ。
Posted at 2010/06/15 10:10:51 |
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