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berumiya 990Sのブログ一覧

2024年01月29日 イイね!

ショップ「RECHARGE」のROMチューンは別格?

本記事は自動車サイバーセキュリティ法規に関する話題です。

下記シリーズの第三報・第四報で解説したUN法規の知識を前提としています。

CANバスのデータ割り込みはヤバイ:セキュリティ法規解説 第四報
https://minkara.carview.co.jp/userid/615186/blog/47455110/
NDロド 2024年式と自動車サイバーセキュリティ法規制(第三報)
https://minkara.carview.co.jp/userid/615186/blog/47452255/

補足知識
UN-R155/156 規制対象車が適合状態から外れると、日本の車検制度でも車検不適合です。
https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/fkoifn0000000ljx-att/fkoifn000000cces.pdf
現実には自動車検査員に見抜く能力ないでしょという話もありますが、建前は建前として理解しておく必要はあります。


よくわからない人は
「CX-60や2024年式NDロードスターはセキュリティ法規が厳格。ROMチューンは法的にも技術的にも不可能に思える」
とだけ知って進んでください。

2024/1/31 訂正
冒頭「マツダ社との正規契約により」から正規契約の文言削除。また後半「正規の開発契約は今も有効か?」→「正規の開発契約はあるのか?」に差し替え。
動画で語られている限りだと、マツダ社と内々の合意で活動しており、正規の開発契約は交わさず仕舞いだった可能性が見て取れるため。






さて、本文です!

兵庫県加古郡に「RECHARGE」という自動車チューニングショップがあります。

https://recharge.jp/
https://recharge.jp/blog/
https://www.youtube.com/@hidepon/videos

こちらのYoutube動画、いつも楽しく拝見しております!

こちらの過去動画で色々すごい事を言っておりまして…
「動画で言っていることが全部本当だとしたら」という仮定での話ですが、

要約すると
・CX-60のソフトウェア品質改善をマツダ社から請け負った実績がある
・そのときのノウハウを元に、CX-60の各種改善ソフトウェア書換をチューニング・カスタマイズとして販売している
・2024年式NDロードスターもソフト書換・チューニングを提供予定であり、検証用に新車も注文した
(とくに西洋工業の動画シリーズは大長編ですが必見…)

CX-60の販売例では
【チーフドライブ】
レーンキープアシスト制御を改善するようです。
車両自動制御(VCM)や前方カメラ(FSC)等のソフト書換を行っているかもしれません。
【タマゴクロス】
4WD伝達率変更やブレーキトルクベクタリングを行い運動性能を改善するようです。
エンジンECU(PCM)、パワステ(EPS)、ABS/ESC等のソフト書換を行っているかもしれません。
【TVワクチン】
TVキャンセラーのCAN信号割込みを行っても不調を起こさないよう改善するようです。
マツコネ(CMU)のソフト書換を行っているかもしれません。
【EGR-電動ファンイコライザ】
ディーゼルの煤がたまりにくくなるよう、EGR作動量と電動ファン作動タイミングを改善するようです。
エンジンECU(PCM)のソフト書換を行っているかもしれません。
【レーダークルーズ上限解除】
文字通り。エンジンECU(PCM)のソフト書換を行っているかもしれません。

何でもかんでもやってる。すごい!


マツダの第7世代セキュリティ車のチューニングソフト、世界中でこのお店だけは堂々と販売してるっぽいです。

サイバーセキュリティ法規対応で書換できないはずなのに、可能なのか…?


これが事実なら berumiya は超絶興味津々です。

ぶっちゃけ手法と法規適合をどうクリアしてるか知りたい。めちゃくちゃ知りたい。
誰が聞いても教えてくれっこないと思いますけど。



だもんで、ここから先は berumiya による「憶測・私見」をおっぴろげます!
(ツッコミ大歓迎です。勉強させてください!)

「RECHARGE社のチューニングソフトの中身が実質的に良いものか・悪いものか」は論じませんが、きっと本当に良いものなんでしょう。動画から情熱と改善結果が伝わってきます。

以下、あくまで書換手法と法規適合のありかたに注目した憶測となります。ご了承願います。







以下 berumiya の憶測・私見まみれの噂話です。

動画で語られている経緯から、RECHARGE社はマツダ第7世代の法規対応車のセキュリティ領域へアクセスできる正規鍵と正規手順を所持しているように見えます。

するとよくわからない事が色々あります…

①マツダとの間の正規の開発契約はあるのか?
②その正規鍵と正規手順は正当に入手・保持しているものか?
③その正規鍵と正規手順は市販車チューニングに使用してよいものか?

もし全て問題ないとすると驚異的なことです。

なぜって、法規でメーカーはソフトウェア構成管理を求められているからです。

参考① もがきながらもRXSWINの真髄に迫る(これからのくるまのセキュリティを考えるぶろぐ)
https://kurumagatunagaru.hateblo.jp/entry/2021/03/10/174554

UN-R156 (※155ではない) ではカーメーカーの義務として
・車両ソフトウェアの全体構成を管理すること
・構成管理の識別子 RxSWIN を当局に提出すること
を求めています。

それに対し、マツダもソフトウェア構成管理のための社内システムを構築しています。
参考② 車載ソフトウェア更新を行うための管理システムの構築(マツダ技報2023)
https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/innovation/technology/gihou/2023/files/2023_no019.pdf

技報ではRxSWINとは直接書いてませんが、UN-R156のSW構成管理とあるので実質そういうことです。


構成管理の法規対応上、チューニングソフトがどんな位置づけになっているかは非常に重要と思われます。

重要ですがどうなってるのか全然わかりません。なので仮説をいくつか。


仮説①
マツダ社がRECHARGE社のチューニングソフトを正規に承認している。
マツダ社はチューニングソフトを社内管理システムで認識し、それが含まれた構成にRxSWINを与え、チューニングソフトが車両導入された状態で法規適合を保証している。

仮説②
マツダ社はチューニングソフトに表向き関知していない。
メーカー管理構成と異なるチューニングソフトを市中で導入されてもメーカーに法的問題は起こらず、車両も法規適合状態から外れない。

仮説③
マツダ社はチューニングソフトに表向き関知していない。
RECHARGE社がチューニングソフトを入れると厳密にはメーカー管理構成と異なり、車両は厳密には法規適合状態から外れる。
ただし現車診断しても正規と同じRxSWIN番号を応答するよう作られており、MDARSでディーラーが診断したレベルでは発覚しない。

仮説④
その他あれば教えてください…


う~ん…どの仮説も決め手に欠けます。
仮説① が最大限好意的な解釈かな。あまりに驚異的なので信じきれないけど。
仮説② は一応考えたけど、法規から外れないってのも信憑性が薄い。
仮説③ はヤバイけど、にしてはあまりに堂々とやってる。つまり可能性は低い?


結局よくわから~ん!!

よくわからんけど凄いことが起きてるんです。



RECHARGEさん、素晴らしい事を次々と成し遂げていて尊敬します。

だもんで、法的建前もきっと潔白に違いない。たぶん。私はそう信じたい(願望)


ツッコミ大歓迎です。勉強させてください!

今日の所はここまで!

ではでは~。


Posted at 2024/01/29 20:49:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2024年01月05日 イイね!

CANバスのデータ割り込みはヤバイ:セキュリティ法規解説 第四報

【2025/3/23追記】
この記事を書いたND2発売当時から1年経ち、後から見えてきたことを別にまとめました。
思ったより心配しなくて良かったかも!?という話をしています。

1年後の反省:新型ロードスター電装改造(2025/3/23 記事)
https://minkara.carview.co.jp/userid/615186/blog/48327298/

以下本文は2024年頭に書かれた当時のものとして、私の推測・妄想を外した所は話半分でニマニマとお楽しみください。
【追記ここまで】



※ 前回 第三報の続きになります。先にこちらをどうぞ
https://minkara.carview.co.jp/userid/615186/blog/47452255/

【今回のオチ】
 マツダ第7世代車のCANバスにデータ流し込むの、絶対やめたほうがいいです。
 ツッコミ・アドバイス・感想などコメント大歓迎です!

【概要】
前回は国連法規 UN-R155 をナナメ読みし、berumiya がヤバいと思った所を抜粋しました。
UN Regulations 155 - Cyber security and cyber security management system
https://unece.org/transport/vehicle-regulations-wp29/standards/addenda-1958-agreement-regulations-141-160

今回はCANバスに絞ってハッキング防止手法をもう少し読み解いていきます。


【第四報 本文】
今までの車のCANバスはハッキングに対してノーガードでした。
(マツダは第6世代車両まで。NDロドは2023年式まで)

CANバス配線に割り込めばユニット間通信が平文で行き交う様子が全部見えちゃってたんです。
もちろん全部バイナリデータですが、分析スキルがあれば意味を特定することができます。

また正規の通信内容に似たものを作ってCANバスに流し込むと、通信相手(車両側ユニット)は本物の通信と見分けがつきません。

おかげでROMチューンやら色々な改造が流行ってたんです。
今まで何が出来てたかというと
・ECU書換ができました
 正規診断機がECUリプロしているときの通信内容を読み解いて、ECUがリプロモードに移行する先頭部分の命令をそっくりパクります。
 その先のリプロデータの内容だけ自前作成の物に差し替えた信号を流し込むと、自前のデータがリプロできた訳です。 
・バスをちょん切って、一部の信号を疑似信号に置き換えられました
 ナビ手前でCANバスに割り込み、車速データだけゼロに置き換える物が流行ってますね
・車両を意図的に動作(誤動作)させられました
 極端な話、安全カメラの緊急ブレーキ要求信号を事前に記録しておき、車両のCANバスに同じデータを流し込むと、その瞬間に本当に緊急ブレーキが作動します。
・CANインベーダで車両盗難される場合がありました
(トヨタの被害が有名。マツダは知りません)
イモビクリア・再登録作業に必要なCANバスデータを生成し、車両に流し込んで不正に解除・始動していたようです。
実際は正規通信の単純なコピペリプレイは通用しないはずですが、それを乗り越える解析側の執念もすごい。


マジかよ?
マジです。

これからの時代、ハンドルもアクセルもブレーキも自動制御が入ってきてます。

そんな自動運転時代にそれでいいの?

それじゃダメでしょ ってんで、法規制が入ってくるわけです!



といったところで、引き続き法規 UN-R155 原文に戻ります。

Annex 5 の Table A1 には対処すべき脅威が列挙されていますが、
CANバスに関係ありそうなものが見つかります。

・5.1 コード挿入、たとえば改変ソフトの挿入 (Code injection)
・6.3 リプレイ攻撃 (Replay attack)
・11.1 悪意のあるメッセージ (Malicious internal messages)

今までハックして遊べたことは「対処すべき脅威」として一通りの対処を求められており、
法規対応で作られた車両では対策済みということになります。


で、どうやって対策してるのよ?


「CANバス リプレイアタック 対策」
などとググると、真っ先にこちらに行き当たります。
そこそこ網羅的でわかりやすいので取っ掛かりにどうぞ。
自動車セキュリティ入門:CANインベーダーの原理と対策 ~車両盗難の被害を防ぐには?~
https://qiita.com/iehira_kazuki/items/e318518d332f2ef089cb

さて、ここで気になるワードを見つけられます。
"CAN通信に対する認証の仕組みのひとつとしてAUTOSARで規定されているSecOC[5]があります。より詳細を知りたい方はSecOCを調べてみてください。"

はい、それでは「AUTOSAR SecOC」でググりましょう。
天下のVECTOR社の資料に行き当たります。
はじめてのAUTOSAR SecOC 車載通信に必要なセキュリティー機能とは
https://cdn.vector.com/cms/content/know-how/VJ/PDF/For_Beginners_AUTOSAR_SecOC.pdf

この SecOC が大オチです。

CANバスハックして色々したかった人は一通り読んでみて下さい。



ざっくり概要としては
・暗号生成されたメッセージ認証子(MAC)が付加され、正規通信か見分ける
・暗号生成のシードにはタイムスタンプ的なもの(FV)も含む
・暗号アルゴリズムにはAES-128などが使える
 →野良生成データではMACが再現できない → 不正通信検出!
 →過去のバスデータ流し込みではFVが合わない → 不正通信検出!


もうわかりますね。
 「バスハック本気で潰しにきてるじゃねーか!無理だろこんなの!!」
ということです!

もう冒頭にあるようなカジュアルCANバスハックは絶対無理です。

※MAC鍵、FV生成ルール、MAC生成アルゴリズムまで全部ハックすれば理論上可能ですが…
 そんなことが出来たらUN-R155/156法規違反の重大事案です。
 マイコンの耐タンパ性とか開発リポジトリのセキュリティ・ユーザ管理とか、何から何まできっちり法規で縛られてますんで、我々野良愛好家レベルでのハックは絶対無理です。


もちろんマツダ第7世代車のバスセキュリティ実装が SecOC 採用だと決まった訳じゃありませんが…
そもそも第7世代はAUTOSARアーキテクチャを採用してるんで(マツダ技報2019)、そこに SecOC 被せるのが自然で素直な作り方だと思ってます。
https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/innovation/technology/gihou/2019/files/2019_no024.pdf


さて、CANバスの不正検出した後はどうなるのでしょうか?

UN-R155によると
『ハッキングの試みは検出・防止・記録・分析できないといけない』
とあります。

あとはカーメーカーがどう実装するかによります…


berumiya の妄想ですが
おそらく全部ECUに記録され、通信でメーカーサーバに転送されます。法規でフォレンジック結果の報告まで要求してますからそうするべきです。
あとは不正検出カウントを累積させ、閾値を超えたら順次防衛モードに移行していくなどのアクションを取ることも技術的には可能です。ちまたで言う後からセーフモード・闇落ち状態になるやつこれじゃないの?

どっかのYoutubeが言ってる
「OBDに突っ込むな!」「TVキャンセラーはあかん!」
の正体はこれだと思いますよ~。

繰り返しですが berumiya の妄想ですよ!そういうことにしといてください。


というわけで、CANバスにデータ流し込むのは絶対やめたほうがいいです。


SecOC ならメッセージ本文(Authentic-I-PDU内のDLC/Data)は平文実装でも構わないようなので、
厳密にリードオンリーなバスリッスンならばデータ見て楽しむ位は出来るのかもしれません。
攻撃排除が目的であり、覗き見は問題視してないみたい?


法規対応車はCANバスハックを本気で潰しに来てます。
たぶん諦めたほうがいいです。

夢のないオチですんません。

ツッコミ・アドバイス・感想などコメント大歓迎です!

ではでは~。


Posted at 2024/01/05 22:13:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2024年01月04日 イイね!

NDロド 2024年式と自動車サイバーセキュリティ法規制(第三報)

【2025/3/23追記】
この記事を書いたND2発売当時から1年経ち、後から見えてきたことを別にまとめました。
思ったより心配しなくて良かったかも!?という話をしています。

1年後の反省:新型ロードスター電装改造(2025/3/23 記事)
https://minkara.carview.co.jp/userid/615186/blog/48327298/

以下本文は2024年頭に書かれた当時のものとして、私の推測・妄想を外した所は話半分でニマニマとお楽しみください。
【追記ここまで】




皆様あけましておめでとうございます。
新年のっけからヘビーなネタでございます。


※これは下記ブログ(第二報)の続きです
NDロド 2024年式と自動車サイバーセキュリティ法規制(第二報)
https://minkara.carview.co.jp/userid/615186/blog/47404521/

さて、今回も結論から。

【今回のオチ】
2024年式NDからは電装改造しないほうが良さそう

法規対応した電装系が結構大変なことになってます。
謎と仕組みを誰かが紐解いてくれるまで絶対手出さないほうがいいです。

いや~前回とオチ変わんなくてごめんなさい。
調べれば調べるほど「手出すとヤバイ」が分かるだけなんですよ。

今回もツッコミ・アドバイス・感想などあればコメント下さると嬉しいです!


【前回までのおさらい】
2024年式NDから「サイバーセキュリティ法規」対応で電装系が一新されています。
2023年以前の電装改造は一切通用しません。
国連法規 UN-R155, R156 です。CX-60では対応済み。



【本文】第三報
今回は国連法規 UN-R155 をナナメ読みし、berumiya がヤバいと思った所を抜粋しました。
法律の英語原文はこちら。無料で全文読めます。
UN Regulations 155 - Cyber security and cyber security management system
https://unece.org/transport/vehicle-regulations-wp29/standards/addenda-1958-agreement-regulations-141-160

以下、抜粋のうえGoogle機械翻訳しております

7.3.7
自動車メーカーは、車種に応じて次の措置を講じる必要があります。
(a) 当該車両タイプの車両に対するサイバー攻撃を検出し、防止する。
(b) 車両タイプに関連する脅威、脆弱性、サイバー攻撃の検出に関して車両メーカーの監視能力をサポートする。
(c) 試みられたサイバー攻撃または成功したサイバー攻撃の分析を可能にするデータフォレンジック機能を提供します。

7.4. 報告規定
7.4.1. 自動車製造業者は、パラグラフ 7.2.2.2.(g) に定義されているように、少なくとも年に 1 回、または関連する場合はより頻繁に、監視活動の結果を承認機関または技術サービスに報告するものとします)。これには関連情報が含まれるものとします。 新たなサイバー攻撃について。 また、自動車メーカーは、自社の車種に対して実施されたサイバーセキュリティ軽減策が依然として有効であること、および追加措置が講じられていることを承認局または技術サービスに報告および確認するものとします。
7.4.2 承認機関または技術サービスは、提供された情報を検証し、必要に応じて、検出された無効性を修正するよう自動車メーカーに要求するものとします。
報告または対応が十分でない場合、承認局は第 6.8 項に従って CSMS の撤回を決定する場合があります。


あとは Annex 5 脅威と対応する緩和策のリスト
ここも押さえておきましょう。コピペすると異様に長くなるので、自分で原文引いて機械翻訳してみてね。



ね、法規ヤバイでしょう!?
野良コンピュータ書き換えを本気で塞ぎに来てますよ。

と言ってもナンノコッチャと思いますので、berumiya なりの妄想で解説します。
(厳密さを犠牲にわかりやすく書きます。
 ツッコミ入れたい方はせめて先にUN-R155原文を読んでね)

条文を四角四面に解釈すると
『ハッキングの試みは検出・防止・記録・分析できないといけない』
ということです。

法律の言う "ハッキング" とはざっくり Annex 5 のリストの事ですが、
ここから車両実装に関わりそうな所を見てみると
・OTA通信をなりすまして不正データを受け入れる
・CANバスに外部からデータが割り込まれる(リプレイアタック等)
・USBポートからコードを挿入される
などは対策すべきハッキング事象と見られます。

法律はそれらを検出・防止・記録・分析せよと言ってる訳です。
しかも報告義務と、怠った時の認定取消措置まであります!

こりゃカーメーカーはものすごくしんどい。
berumiya の妄想ですが
・法規は出来たてほやほや、現実問題どこまで緩く解釈してOKかわからないお…
・法規を満たしてないとか言われたら絶対やばいお…
・仕方ない、安全サイドで四角四面ガチガチに解釈して実装するお…
みたいな議論が開発中にあってもおかしくない。

そして出来た車両は
・CANバスにデータ割込を検出したら "ハッキングだ!"
・USBポートでAndroid Auto規格を外れたコマンドを受けたら "ハッキングだ!"
・設計上想定していない信号は、どいつもこいつも全部 "ハッキングだ!!"
となったんじゃないかな。

ハッキングを検出・防止した結果として車両がどう振る舞うのかは不明ですが、
何か防衛的なモードに入ってもおかしくはないですね。

はてさて、USBやCANのTVキャンセラーがどうとか言ってたYoutubeがあったような??

それら動画のコメント欄見るとカーメーカーを叩く論調ばっかりですが…

いやいや違うんじゃない?
出来立てほやほやの法規に対して、規制機関・カーメーカー・ユーザーの間で解釈・実装・運用の現実的な落とし所のコンセンサス取っていくのってこれからだと思います。
ガチガチすぎる車が出来ちゃった現状が良いとは全然思いませんが、いちカーメーカーで勝手に手心加えられる話でもないでしょう。

ぼくらユーザーは規制機関にもガンガン声上げるべきで、
カーメーカーだけを叩いてわかった気になってる場合じゃない気がしますねぇ。

これ全部 berumiya の妄想ですからね!

そういう事にしといてください。

ツッコミ・アドバイス・感想などコメント大歓迎です!


今回も詳細な実装に迫ることはできませんでしたが、
法規対応車が背負った枷のヤバさについて、読者の心に小さな何かを残せれば幸甚です。


これにて第三報でした!



【次回予告】
①「CANバスのデータ割り込みはヤバイ」
 法規対応車のリプレイアタック対策、法律とその実装を考えます。

②「バッテリー残量把握が狂うとヤバイ」
 法規対応車のバッテリー管理、法律とその実装を考えます。
どっちが先か分かりませんが。


乞うご期待!


Posted at 2024/01/04 15:57:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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