KYB / カヤバ NEW SR MC  

こちらはカヤバが最近展開しているNewSRのMS/MCのショックアブソーバーで、微低速専用のHLSバルブを搭載した製品になります
MSはスポーツ対応で、MCはコンフォート対応です


ショック=バネの伸縮速度は道路状況により様々ですが、ショックのピストンに設けられたバルブを抜けるオイルをコントロールすることによりバネの動きを減衰させる力を発生させています
抜けにくくすれば動きにくく固くなり、抜けやすくすればバネを抑えられずフワフワとしてきます
純正はコストとの兼ね合いもあってどちらも満足させることは難しいんですが、特に日本車ではどっち付かずな性能で無難にセッティングされていることが多いです
輸入車ではスポーツ性能に全振りした車も珍しくないですが、普段の乗り心地が犠牲になっていたりします

そこで最近は海外のアフターパーツメーカーでは受け持ち速度域の違う2つのバルブを持つショックが出てくるようになりました
簡単に言うと乗り心地を良くするバルブと走りを良くするバルブを装備し、良いとこ取りをしようという感じです
日本のメーカーではあまりなく、一度は使ってみたいと思ってましたが、高額であったり車種設定がなかったりと導入する機会がありませんでした
しかしカヤバから現行ハスラー用として発売されると聞いてずっと待っていたところです
高性能タイプのショックアブソーバーですが、軽自動車だと導入しやすい価格だったというのもありますね


全体的な乗り心地はフラットな動きになったなという印象です
細かな凹凸などはあまり感じなくなりました
大きな段差や凹凸などではそれなりに振動が来ますが、以前と比べるとマイルドになりました
基本的には乗り心地より車の安定感を狙ったショックアブソーバーではないかと思います
固めの設定をもう一つのバルブで緩くして初期の応答をよくした感じです

1番変化を感じられたのは高速道ですね
ハスラーは時々不安定な動きをすることがありましたが、それは全くなくなりました
多少路面が荒れていても不安なく走ることが出来ます
速度が出ている状態で長いカーブを曲がって行くと、特に下りでは不安に感じる時もありましたが、安定感が増し怖さは感じなくなりました
以前はアクセルオフで不安定感が出やすい印象でしたね
この安定感の増加は長距離移動のときの疲労を低減してくれそうな気がします

スペースや容量に限りのある軽自動車なので、普通車のように激的に改善するわけではありませんが、自分的には狙い通りでしたので入れて正解なパーツだったと思います

このショックはストロークはアップはしないので、ストローク不足による突き上げなどは改善できません
ただ減衰力は上がっているので純正よりは底付きを軽減できるかもしれません


ちなみに現行ハスラーの乗り心地がフワフワに感じるのは、足回りの設定ではなく純正タイヤの柔らかさのせいです
違うタイヤを履いてみると良く分かりますよ