無粋者@tankのブログ一覧

今年はチームを長きにわたり支えた選手たちの引退が目立っているような気がします。

まずは、広島東洋カープの石原慶幸。オラウータンに似た風貌から、ウータンの愛称で親しまれていましたけど、ディフェンス力の高さとサイレント進塁など、OBの達川光男氏顔負けのクレバーなプレーを見せていました。
当時のカープファンの野太いヤジを浴びせられたチームの低迷期を支え、そしてリーグ三連覇を経験…阿部慎之助のような強打のキャッチャーではありませんでしたが、扇の要として長きにわたり活躍しました。
今季はジョンソンを勝たせたい一心での一塁への全力疾走で足を故障して、その故障が治らず引退。
ファームにいても一軍選手たちの相談相手として叱咤激励していたし、引退セレモニーで花束を渡した會澤捕手が泣いていたのが全てでした。


続いては…


千葉ロッテマリーンズの細川亨。彼も石原捕手に劣らずクレバーというか、相手からしたら嫌らしいプレーを見せていましたけど、彼の場合は厳しい競争の中で闘って来ました。
彼は埼玉西武ライオンズでキャリアをスタートしましたが、名捕手・伊東勤氏の後釜で色々比較され、更にはチーム内には野田浩輔や銀仁朗などの熾烈な正捕手争いに。
ソフトバンクに移籍したら、後述紹介する山崎勝己たちとの凌ぎを削ってきました。
ロッテでは、ベテランのサブとしていぶし銀のプレーを見せていましたけど…年齢には勝てずに引退。
或る意味、相手から嫌われる、嫌がられる事を厭わなかった胆力は凄いキャッチャーでした。

最期は


オリックスバファローズの山崎勝己。ダイエーホークス(現ソフトバンク)に入団した時は城島健司がいて、城島がメジャー移籍した後は的場捕手、田上捕手、西武から移籍した細川捕手と正捕手争いをしてきましたが、二番手捕手のイメージが強かったです。
オリックスバファローズと合わせた通算安打数は300本…それでも３８歳のキャリアで現役を続けてきたのは凄いこと。
オリックスバファローズでは二軍暮らしが続く中、若手捕手に配球はアドバイスをしていました。それを見た某スポーツ紙の記者が、「そんなノウハウを披露してええの？」という問いに、「なかなか緊迫した試合では出来ないんですよ」と穏やかな口調の返答からは、配球の難しさ、奥深さを身に染みて感じました。

三者三様、厳しい道を辿ってきたけど、まずはお疲れ様と言いたいです。

昨日、4年ぶりに本を購入しました。
私の好きな作家である大沢在昌氏の『新宿鮫』シリーズ最新刊。

公安のキャリアだった鮫島警部が、自殺した同期の警視から組織を揺るがすネタを握らされた。組織を二分する駆け引きの渦中、双方にネタを明かさなかった鮫島を警察組織は恐れ、新宿警察署の生活安全課に飛ばされる。鮫島の飛ばされた経緯を知る同僚の刑事からも距離を置かれる中、不慣れな刑事捜査のノウハウを身につけて単独行動で暴力団を組織ごと検挙し、一度食らいついたら離れない鮫島を、裏組織の人間は『新宿鮫』と恐れるようになった。

今回は鮫島の理解者だった生活安全課長の桃井が前作に殉職し、恋人だった歌手・晶とも別れ、新たな課長と鮫島にとっては初めてバディを組む刑事の矢崎が加わって国境をまたぐ犯罪に挑む重厚な作品となりました。

やはり、本を読むのはいいなあ😃