この記事は、
lancia classico kansaiについて書いています。
stratosさんとYさんの三台で向かった先は、亀岡トライアルランド。私とkotaroさんが「お師匠」と呼ぶ森さんのお宅だ。実は森さんのフラミニアB20GTの再塗装が終わったとの事で、その50年代らしい「ランチア・ブルー」をみせていただきに上がったのだ。
アウレリアB20はいきなり正面に出して頂いていた。世界で初めてGT"Gran Tourismo"を称したクルマであり、世界初のヴィットリオ・ヤーノ設計の量産V6エンジンを搭載したクルマである。
これが日本だなんて、信じられない。シチリアの山奥に見えてしまうのは私だけではないだろう。
美しいリアビュー。一枚目は夕方遅く、二枚目は昼に撮影したものだが、これだけ光線状態により色が変わって見える。でも思っていたよりかなり暗い紺だ。紺豚号の青よりもかなり濃く、ランチア・テーマの紺色よりはすこし明るいかな?
あれ、あのフラミニアは?
フラミニア・スポルト・ザガートだ。でも森さんの個体はシルバーだし...と思っていたら、サンチアーゴさんが来られた。
「これって、もしかして、前言っておられた...」
「そうです。この間買った、スポルト・ザガートですよ。」
「これでクーペ・ピニンファリーナ、コンバーティブル・トゥーリング、スポルト・ザガートの三種類が揃いましたね!フラミニア大三元と呼ばせて頂きます!ここまで来たら、ぜひベルリーナも手に入れて、四暗刻を狙って下さい」
「流石にそれは..(苦笑)」
あれ、このお尻は?
これは、モントリオール!
「これって、誰のデザインでしたっけ?」とサンチアーゴのお友達のオーナーさん、Tさんに聞くと
「ガンディーニですよ。ベルトーネ時代の。」
なるほど。70年代らしいオレンジ色が好ましい。
真ん中に森さんの弟さんの1900CSSトゥーリングを挟み、素晴らしい光景だ。
これもまるで日本で無いよう。
fulviaskyjさんのフルヴィア1.3クーペやアッピアクーペ。P6など。真ん中のクルマは
森さん所有のシムカラリー2。
「同じフランスのRRでも、アルピーヌは大切にされてるのに、シムカはフランスでも残ってないんやわ。どうしてやろうね。」
とのこと。フィアットと提携したり、クライスラーに買収されたりと流転の激しいメーカーだったからか。
今回は今まで行った事の無い大きな建物の二階に。
そこで森さんの奥様と弟さんの奥様によるカレーをごちそうになる。その風景は
stratosさんのブログで。美味しいカレーとナンに舌鼓を打った。fulviaskyjさんは「白いご飯でないとカレーの気分が出ない」とわがままを行って白飯をもらってたっけ(笑)
静岡からわざわざ来られたのは、ランチア界では知らない者の居ないランチアコレクターのHさん。ストラトスやアウレリアB24コンバーティブルは元より、フルヴィア1.6HF等の貴重なランチアだけでなく、マセラティA6なども所有しておられる。なぜか真ん前に座らせて頂き、親しくお話させていただき嬉しかった。
昼食を取った大きい建物の一階はレストアルームだ。
数年間かけて自分でレストアされているフラミニア・GTトゥーリング。これの2+2が私のGTLだ。
「あと5年くらいかかるかなあ。色々やってるからな。」
「そう言えばスポルト・ザガートは何年くらいで仕上げたんですか?」
「8年掛かったな。」
やっぱり真似出来ない。(笑)
森さんのスイスのお友達が、どれだけグサグサに腐ってたフラミニアやアウレリアをきれいにレストアして行ったかという冊子(ご本人制作!)を見せて頂く。
「紺豚さんが元気になるように、見せたんやよ。」
と奥さん。
ありがとうございます!
頑張ってやってみます...
と言っても、私はお金を出すだけなんですが(笑)
錆取りくらいならやりたいなあ。
色々話をしていて、森さんが
「普通イタリア車いうたら、アルファロメオやフィアットから入るやろ?それが普通なんや。でもな、ランチアに来る人は『きついマニア』が多いと思うで。」
『きついマニア』の一言で、みんな大爆笑。
食後にstratosさんが
「森さん、アウレリア、乗っていいですか?」
「どうぞ。鍵は付いてるから。」と森さん。
おお、遂に乗れる!
たっぷりしたシートを持つフロント。フロアシフトはナルディのキットだ。
結構広いリアシート。この後ろにfulviaskyjさんとサンチアーゴさん、前にstratosさん(三人とも身長180センチ近く)と私(85キロ)が乗り込む。
皆さんの会話どおり、エンジンが軽くパワフル。でもステアリングはフラミニアとはだいぶ異なり、50年代らしく遊びの大きいものだったとのこと。フロントサスはランチア独自のスライディングピラーだが、森さんによると「もう少しリンケージを締めると遊びは減らせるかも」とのことだった。でも50年代にこれは素晴らしい。1954年のモンテカルロラリー優勝車でもある。
帰ってきた後はアッピアのエンジンルームを見せて頂く。
小さな狭角V4が鎮座している。右上の楕円形の箱はフロントのスライディングピラーに油圧を供給する箱で、これが抜けると怖いことになるらしい。アウレリアにも付いていた。
確かに右上のバルクヘッドに付いている。
楽しい時間はあっという間。お家でくつろいでいたら、
奥様が「そろそろ日も陰るし、綺麗に並べて写真撮ったら?」
と行って頂いたので、皆で並べる事にした。
一応色々考えて並べてみた。
クラシックランチアの並び。
ランチア車集合。
美しいアルファロメオ達。
戦後第二世代、アッピアとアウレリア。
戦後第三世代、フルヴィアとフラミニア。
ラリーランチア達。
こっそり混ざるP6(笑)
「きついマニア」の集まり、楽しかった。
自分のフラミニアが完成するまでに、また何度かお邪魔して色々お話を伺う事になりそうだ。
Posted at 2014/12/17 21:51:28 | |
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フラミニア | 日記