イベントの朝は早い。
パーティー時に「6時15分から朝食会場は開いています。」とのアナウンスがあったが、出発が8時半からだから早過ぎるだろうと思っていた。しかし7時に起きて朝食会場に行くと、もう待ちが出来ている!みなさん続々と食べ終わって出て来る!出遅れてしまった。
朝食後チェックアウトしてからクルマを拭き上げに。昨日の雨と打って変わって今日は晴れそうだ。中庭にずらっと並んだエントリー車。
正面玄関に出てみるとみなエンジンに火が入っている。翌朝一番にエンジンが掛かるかどうかハラハラしてしまうのは、旧車乗りの性だ。
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エキゾチックカー軍団も総出で拭き上げ。日曜日なのでギャラリーも多く、気合いが入っている。
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こんなに車高の高低差があるとは。車高1mと2m?
会場の外には満開の桜とアルファロメオSZが。ダブルバブルが美しい。
そうこうしていると、春の狭山池のイベントで解説をしているアルファ乗りのWさんに出会う。
「Wさん、どうしてここに?」
「岡山の友達がアルファ2600SZで出るんで、ナビをすることになったんよ。」
「え、パンフに載ってたあの白の2600SZですね!楽しみです。でも昨日は居なかったですよね。」
「今日からなんだよ。あっちに止まってるから遠いけど、後で遭いましょう」
と別れる。
8時半から出発式。
あれ、ゼッケン2番のNさんのブガッティがない。淋しそうにクルマの横に立って居られるので、
「どうしたんですか?」
「今朝からキャブからガソリンがもれるんだよ。今日はリタイアします。夕方の岡山のゴールで遭いましょう。」
やっぱり戦前車は難しい。特にこのブガッティはGPカー(今のF1と同じ)なので、普通ならエンジンブロックとキャブの間にあるゴムのインシュレーターが無い。ダイレクトに振動が伝わる分、キャブの配管からガソリンが漏れてしまうのだ。やっぱりT工場長が同行しないと難しい。
「今回はT工場長は同行されていないんですね?」
「うん、(モンツァの)N社長に頼んだんだけど、『Tもたくさん仕事が溜まってるんで、二日も連れて行かないで下さい』って断られたんだ。」
たしかにうちのP6もまだ出来てないし(爆)
すぐに倉敷美観地区に乗り込む。ここは車両進入禁止なのだが、今回で通過するのは3回目だ。いつ見ても美しい。
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画像が右に寄りすぎていてすみません。何度も「手を振ってあげて!」と娘に呼びかけている。皆さん、こんな代車に手を振ってもらってすみません。
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横の堀川も綺麗だ。
次の立寄場所は倉敷ハウジングモール。いつもはチェックポイントのスタンプのみを押していたが、今回は休憩場所となっていた。入り口に誘導の係員がおらず、通り越してしまった。うしろのフェラーリ348の方やポルシェ996の女性ペアさん(長髪の美しい娘さんが運転!)、ごめんなさい。
中に入ってみると、
よくこれだけエキゾチックカーやクラシックカーを詰め込んだものだ。誘導員がすべてこちらに取られていて、誘導が出来なかったんだな。
娘は移動動物園のヤギさんやウサギさんと遊んでいる。嫁さんはMGのMさんペアの奥さんとワンコの話をしている。
何だかホッコリ(笑)
ここから倉敷の港の方向に。児島にある玉島地区ハーバーアイランド北側緑地に。埋め立て地の直線道で、本来だれもいないはずの所に、地元の人たちがたくさん応援に集まって、手を振って下さっている。地元の山陽新聞が大々的にバックアップして、大きな記事にしているので、毎年どこでも手を振って頂ける。こんな代車にごめんなさい(笑)
ハーバーアイランドではPC三連続競技。あとで結果を見たら一秒も狂っていた。やっぱり当家は線踏みはド下手だな(涙)海岸の埋め立て地なので、日が陰るととにかく風が強く寒い!お弁当を頂いたあとは早々にWさんたちと車談義。
ここから玉島地区の商店街までの沿道でも、沢山の人たちが手を振ってくれていた。ありがとうございます。商店街は新見と同じくシャッターの閉まったままの商店も多かったが、開いている店では総出でみなさん手を振って下さった。ありがとうございます。
玉島インターから山陽道に入り、一路東に和気インターを目指す。目指すは特別史跡 閑谷学校(しずたにがっこう)だ。晴から途中で一転して雨に。あとでゼッケン3番のMさんご夫婦に聞くと、「途中は雹が降って、痛かったよ!大変だった!」との事だった。やっぱり屋根の無い車は無理だ(笑)
閑谷学校では学校のすぐ横の駐車場まで入れてもらえた。桜が満開だ。
なぜかエキゾチックカーの間に誘導されてしまった。横はテスタロッサ、前はカウンタック。まあイベントでは有りがちなのだが、ドアを開けるのに気を遣う。日曜日なのですごいギャラリーの数だ。
ワンコを抱いたおじさんをも立ち止まらせる、カウンタックのオーラ。
やっぱりランボルギーニはこうでないと。カウンタック・ディアブロによるガルウイングドア・オープン!(笑)
せっかく閑谷学校と戦前車のMGとのツーショットがあったので、妻子と一緒に記念撮影。
あれ、この横にあるのはブガッティのNさんのいつものクルマ、AMG SLSだ。ゼッケン2番が貼ってある。と思っていたらNさんがホットドッグを頬張りながら登場。
「え、このSLS、神戸から誰か持ってきたんですか?』
「いやいや。昨日はこれに二人で乗って、ブガッティを積車に積んで来たんだよ。ゴールのホテルにあった積車からこれを下ろしてブガッティを積んで、ここまでSLSで追っかけてきたんだ。ここでご飯だろうと思ってハラペコで来たら、もう玉島で食べたって言うじゃない。仕方ないからこれが昼食。」
「折角だから、ランボ軍団に対抗して、『これがホントのガルウイングじゃー!』って開けて見せびらかせませんか?」
苦笑しておられたが、その後しっかり開けていた(笑)
閑谷学校は18世紀初めに建てられた学校。今でも色んなセミナー等に使われているらしい。前を通っておられるのは、デトマソパンテーラ(1973年式。うちのP6より古い!)でエントリーされた自動車評論家の西川淳さんだ。
ベッキオバンビーノ参加者はただで入れたので、(家族旅行で二回来たことがあるのだが)三回目に見せて頂く。説明の女性より瓦や屋根に詳しい方がエントラントで居られたので、
「どうしてそんなに詳しいんですか?」
と聞いたら、横の方が、
「この人、四国の瓦製造組合の会長さんで、大きい瓦会社の社長さんなんだよ。」
本職の方だ。おみそれいたしまいた(笑)
閑谷学校でお茶とお菓子をいただき、備前市の備前自動車大型教習所に。ここでもPC競技(線踏み、100m以内の距離を指示された秒数で通過する。1/100秒まで測定)がある。雹を乗り越え、日差しを楽しむMさん夫妻。
昨日はこれだった。
屋根のないクルマに乗られる方達は、無条件で尊敬してしまう(笑)
あとは岡山ブルーラインを走ってゴールの岡山護国神社までだ。海沿いの素晴らしい道を走り、その後岡山ブルーラインの途中でお土産を買う。
桜が満開だ。ブルーラインでも沢山の人たちが写真やビデオを撮りながら手を振って下さった。申し訳ありません、代車で。
ゴールの岡山護国神社は初めて。それどころか、ポンテペルレ2回、ヴァリオストラーダ2回の計四回で一度も岡山市に入った事が無かった。倉敷市と岡山市は仲が悪いかららしい(笑)あ、この前に居るジュリアスプリント(1967)は、みんカラに居られるGiuria1967さんの個体だな。
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またやたら下の方を写していてごめんなさい。お互いゴール出来て良かったです。
ゴールの後のパーティは岡山国際ホテルで行われた。
駐車場に集うエントリー車。手前のムスタング289GTファストバックは須々木さんのクルマだ。ポンテペルレの時代から唯一のアメリカ車として参加していて、うちのP6も元はGMのV8であることもあり、
「アメリカンV8はこの二台だけですねえ。」
と仲良くなった事が始まりだった。
パーティーは盛大だった。こんなに美味しいバイキング形式の料理は、こういうイベントでは初めてだった。
「ベッキオバンビーノはご飯がおいしいよね。」
とは嫁さんの弁。確かにそうだ。
須々木さんの力の入ったコメントが所々で入る。やっぱりこの人、熱い人だな。こういう中心人物が居るから、だんだんとこのイベントも盛り上がってきたのだろう。来年は二泊三日とのことだが、そうなると当家は参加しにくくなるなあ。秋に福山と尾道を回る兄弟イベントが開催される事、その一週間前に岡山で置き系のイベントも開催される事が発表された。何だかラリーニッポンと同じく、同じイベントが増殖してるなあ(笑)
イベントの終わりはいつも淋しい。
いつもならP6が再始動して帰れるか心配だが、ローバー75にその心配は無かった。交替で運転する必要も無く、2時間少しで9時前に大阪に帰宅した。
また来年も行けたらいいなあ。