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terry997のブログ一覧

2018年09月19日 イイね!

ポルシェを楽しむ方向性⑦…ハンティング

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(DAY3)
その日は3時に起床して、装備の点検を行って2台の車で敷地内の池に向かう。
ここには猟用にカモフラージュされた小屋がいくつか建てられており、そこからカモを全員で狙うわけだ。

猟場に向かう車中は殺気と高揚感が入り乱れている。
遠足に行く大人の園児がバスの中で銃をもって騒いでいるわけだ。
全く日が昇っていないうちに猟場に到着し、設置済みのデコイを確認する。
その後その他の装備を忍び足で小屋に運び、銃を出してバードショットを装填し、セイフティをかけてその時を待つ。寒い。

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寒いのを我慢して待っていると…なんて光景だ。
日の出の直前の薄明りの中、いくつものV字編隊を組んだ物凄い量の鴨が向かってきているのが分かる。鴨以外もいるそうだが、よく分からない。
どれを撃っていいか分からないのでその風景を見ていると、誰かが吹いた笛の音を合図に一斉に射撃を開始した。
自分もそれに遅れないように着水直前の状態から急反転し上昇し始めた鴨に射撃を行う。
凄まじい銃声の中、いくつもの黒い影が急に勢いを無くして、枯葉の様に湖面へ舞って落ちていく。

その日は運があったらしく、これを2回行うことが出来た。
猟果は30羽ほど。全員で食べるには十分な量らしい。
水面に浮いている鴨の回収は結構大変で、浅い風呂桶みたいな船に乗って回収に向かう。
船が入れないところは、釣り竿で三又針を飛ばして引っかけて回収する。

回収が終わったら、その場で深く穴を掘り、血抜きをして羽をむしって内蔵を抜いて捌く。
最初はかわいそうに感じるのだが、捌いているうちに美味そうな肉に見えてくる。
捌き終わったらビニールに入れて空気を抜いて、巨大なクーラーボックスに放り込んで帰宅。
男どもの仕事はここまで。あとは奥様方が、脂がのった鴨を美味しくローストしてくれる手はずになっている。


Posted at 2018/09/19 09:53:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | ポルシェを楽しむ方向性 | 日記
2018年09月17日 イイね!

ポルシェを楽しむ方向性⑥…ピストルローカルマッチ

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「Hey、ロバート、彼はOKだ」
「もしかするとお前よりうまいかもしれんぜ」

余計なことを言う。
普段は冷静なInvestment Bankerな男が、実家の自然に触れて凶暴な野生児に戻っているのだから、こういうことは火に油を注ぐということになりかねない。

「Oh,それなら俺とこれからローカルマッチをしようぜ」

ほれ見たことか…。

なんでも牧場の荒れ地に設置したピストルレンジで、5つのターゲットを倒す秒数を競うそうだ。そんなの最初から自分が勝つつもりだろうと思ったが、花を持たせるのもいいだろう。
ピストルなんて撃ったこと無い日本人にハンドガンを触らせることに難色を示していたお父上に対し、ロバートは「ガンハンドリングはOKと言っていたはずだ」なんて言っている。結局ロバートに押されて渋々OKを出す。

お父上が近寄ってきて「とにかく安全第一だ。撃つ前にトリガーに指をかけるな、そして銃口は常にターゲットに向けろよ」と耳元で囁く。「それと銃は22口径にしろ。これならチャンスがある」といってウィンクした。
ロバートは何だか高そうな自分の45口径を持ち出してきた。
こちらがワルサーの22口径を選んだことを知ると面白そうににやにやしている。
どうやらこれは小学生くらいの子供が撃つ銃らしい。

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ブザーが鳴って撃ち始めると、流石にロバートは早い。
大きな音と大きな反動があるように見えるのだが、どんどん倒していく。
距離は精々20メートルほど先にある直径30cmほどのスチールプレートが弾をはじく音をさせながら凄い勢いで後ろに倒れていく。
こちらはこんなことはしたことが無いからハンディキャップ1秒(!)をもらい、更に少し練習時間をもらった。弾倉3個を消費した後は、なんとなくやり方が分かったので、Okを出す。

5回の勝負でロバートは猛烈な速さでプレートを倒していったが、急ぎすぎたのか1回は全部のプレートを倒すことが出来なかった。
一方、僕は秒数では負けていたけど、ミスは無し。
結果はスピードでロバートの勝利となった。賞金の百ドルを渡すとなんか嬉しそうだ。

そのあとは人を変え銃を変え、そこにいた全員がその勝負を楽しんだ。
雰囲気がより和やかになったのが一番良かった成果だった。
明日はいよいよ鴨猟。
今日は早く寝ないといけない。



Posted at 2018/09/17 19:06:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | ポルシェを楽しむ方向性 | 日記
2018年09月15日 イイね!

ポルシェを楽しむ方向性⑤…ガンシューティング

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(DAY2)


翌日、4時に起こされて、牧場の仕事を少し手伝うことになった。
あれやこれやと雑用をこなし、膨大な量のベーコンやら卵料理やらを胃袋に放り込んでひと段落していると、お父上がこれから出かけるからちょっと来いという。
ついていくと書斎の隣の部屋にある大きな金庫の前に連れていかれた。
お父上がその金庫の扉を開くと、大小合わせてざっと4~50丁もの銃が並んでいる。

彼が言うには銃の事故を起こされたくないし、事故となると病院までかなり距離があるから大変だし、万が一、犯罪者やピューマみたいな動物が出たら自衛しないといけないから、これから銃の練習を少しやるという。
男としての力量を見定めようということか…。

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まずは鳥猟に備えてショットガンを選べという。
どれも銃床が大きすぎて体に合わない。しょうがないので奥様が使っている銃床が短いレミントンの11-87の12番ゲージとブローニングの上下二連を選択した。
2丁を渡されたケースに仕舞い、弾は7ハーフをチョイスして夫々250発、お父上と僕とで合計500発をタコマに運び込む。
本当は私有地内で発砲しても良いらしいが、事故はまずいし、ごみが散らばるので少し行った射撃場に向かうことにした。

射撃場は早朝ということもあって誰もいない。
お父上は手慣れた感じでヒーターを付け、クレーの射出機の電源を入れている。
射撃方法はトラップ。
試し出しをしているのを見ていると、射出方向は殆ど角度が無いし、タイマーも無い。
もしかして世界一銃規制の厳しい日本から来た男に配慮がされたのかもしれない。
その後、準備が整うとすぐに撃つわけではなく、クラブハウス内でガンハンドリングのレクチャーを受ける。
安全指導にはかなり力が入っているので、こちらも真剣に聞く。
フォーム、そして射法について手取り足取り教えてくれる。ありがたいことだ。
1時間ほどの講義が終わるといよいよ実射だ。
防寒具の上からサイズのあっていないダボダボの射撃用のチョッキを羽織り、両ポケットに25発ずつのショットシェルを流し込む。
後ろからは鬼教官の如く厳しい目をしたお父上が見張っている。
最初はオートマチックでは無く上下二連を使えと言われたのでそうすることにした。
教わったように銃を折り、2発の弾を装填する。
1つのクレーには2発撃っていいという。


さて、行ってみようか。



Posted at 2018/09/16 09:23:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | ポルシェを楽しむ方向性 | 日記
2018年09月14日 イイね!

ポルシェを楽しむ方向性④…コロラドへ

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(DAY1)
数か月経過して休暇を取り、コロラドへ向かう。
約11時間のフライトの後に、デンバー国際空港に到着した。
気温は非常に低い。寒いとは聞いていたけど、これほどとは思っていなかった。
色々変わったものがある空港だけど、見ている暇も無く、教えられた携帯に電話して迎えに来てもらう。


やたらと広い空港を迷いながらなんとか待ち合わせ場所に到着すると、そこには泥だらけのトヨタ・タコマが停まっていて、傍らにはアウトドア服に身を包んだロバートが立っていた。
仕事をしているときよりもリラックスしているせいか、ずっと大きく見える。

「よう、長旅ご苦労さん。荷物をさっさと積んで行こうぜ」

彼のタコマの荷物を放り込もうとベッドに取り付けられているゲートを開けると、何やら長いケースが何本か入ってる。
狩猟用のライフルとショットガンだ。
どうやら練習してきたらしい。休暇中はご家族とハンティングに行くと聞いている。
自分はそのお手伝いも兼ねていることは聞いていた。
それらの長いケースを横にどけて、自分のキャリーバッグを放り込んだ。

コロラド州の延々と続く道路を数時間走行して、やや粗い道を更に数時間走行すると、牧場のような風景がいつの間にか広がっていた。
ぼうっと見ていると、彼が言うには既に自分の家の敷地内だという…。
職業柄、土地の価格の話になってしまったが、もちろん日本のそれとは尺度が全く違っていて、こちらでは金を生まない土地はタダ以下だ。
走っているうちに徐々に植生が変化してくる。標高が上がっているようにも思えるが、よく分からない。


しばらくすると西部劇の牧場のゲートのようなものが見えてきて、それを越えてしばらく走ると大きな一軒家が見えてきた。
その一軒家の隣にある大きなガレージのリモコンドアを開けてタコマを滑り込ませて照明を点灯すると、駐車場というより納屋という風景が広がっていた。


「なあ、さっさと荷物を降ろそうぜ。みんな待ってる。」

彼に急かされて自分のキャリーバッグといくつかのガンケースを抱えて家に入る。
玄関をこえて入っていくとそこには巨大なリビング。
目に付くのは本物の暖炉。
そして立派なトロフィーが数体。
壁にかかるウィンチェスターのレバーアクションが2丁。
大きなソファーと巨大なテーブルの上に広げられた膨大な量の食事。
既に来ていた彼の仲間も数人。
まさにここはアメリカだ…。


「待ちくたびれぜ、さっさとやろう」

ご家族への挨拶もほどほどに深夜まで延々と飲み明かすのだった。









Posted at 2018/09/14 09:24:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | ポルシェを楽しむ方向性 | 日記
2018年09月13日 イイね!

ポルシェを楽しむ方向性③

ポルシェを楽しむ方向性③








彼の苛立たしさが周囲に伝わり、ほんの少しの沈黙が訪れた。
今回のディールは空振りになったが、内容はどうあれ空振りが珍しいわけでは無いし、こちらは顧客のハンドリングを失敗しているが、それで壊れるような仲でもない。

「そういえば、最近は相変わらずベントレー乗って通勤?」
「まあな、あれは楽で快適だけど、面白くは無いんだよな。新しい911が来年か再来年には出るだろうから、それにするつもりだよ。」
「実家にあるF-150も面白いぜ。色々行けるしな。」

彼に実家はコロラドで小さな牧場を経営していると聞いたことがある。
たしか父親もその昔は金融関係で財を成したと聞いた。
仕事を早期リタイヤして牧場を買う。当時の典型的なハッピーリタイヤと言えるだろう。

「Terry、お前さ、俺が休暇を取る時に実家について来いよ。面白い物がたくさんあるぜ」

先ほどの気まずい雰囲気を拭い去る様に、明るい顔で言っている。
これが社交辞令なのか本音なのか、彼の場合は分からない。
知り合った当初、パーティをやるから3か月後の何日においでよなんて言われたが、行く行くと答えて社交辞令として放置していたところ、その当日マイアミから深夜に電話がかかってきて「今どこだ?」と聞かれたことがあった。あれは気まずかったなぁ。

「Ok、いつ帰るんだい?僕も休暇を取るよ」
「Oh、前みたいなのはごめんだぜ。〇月〇日から1週間は来いよ」

簡単に言う…現地で7泊するなら9日間休まないといけない。
ちょっと無理かもと思いつつ、お互いあれこれ言いつつ、まあ4泊くらいならということで落ち着いた。
面白い物については最後まで教えてくれなかった。
来てのお楽しみなのでそれ以上聞かなかったが、なんかPrankされるなら相当の我慢が必要なレベルを覚悟しないといけない。やれやれ…。

Posted at 2018/09/13 10:03:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | ポルシェを楽しむ方向性 | 日記

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「@るっちくん さん、こういう時にバレちゃうんですよね…諸説ありますが「普通の役物」は「待ってれば買える」が本当のようです。珍しくもなんともないから。こういうのほんと醒めます。」
何シテル?   06/14 19:59
“When you arise in the morning, give thanks for the light, for your life and str...
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