うっきい鈴木のブログ一覧

昨日のFuji 86 style 2012で考えさせられたことがあります。

これまで、BRZと86について何回か書いてきました。

販売初期では「ソフト面では86が良い」としたのは、AREA86の設定や、86専用サイトなど、買った後の楽しみ方をメーカーが創り出していたから。オーナーは敷居が高そうで金が掛かるチューナーやパーツのお世話になることなく、楽しみ方が色々と選べるんではないか、と。

今現在は「ハード面の進化はBRZの方が期待できる」としました。スバルではSTIからのフィードバックが反映されるけど、今のトヨタでTRDやトムスからのフィードバックが反映されるなんな聞きません。GRMNはコンプリートカーは出しても、ノーマルへの反映なんていうのは今まで無かったと思いますし。

結局のところ、スバルが作っておりスバル色が強くなっていくならBRZを買うなあ、と。それと、CMを全く見ないことや、マニア以外に対するアピールが全く感じられず、これはいずれBRZに販売台数が逆転されるんじゃね?と思ったわけです。

そうなると、売れない車 = 企業としては金を掛けられない車になるので、どんどん細っていくんじゃないかと思ったのですよ。

ところが、昨日行ってみて思ったのは、「トヨタさん、まさかそういう戦略ですか?」と。

まずは、イベントステージ前の様子を昨年の写真と二枚続けて。

<今年>


<昨年>
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昨日も書きましたが、昨年と今年とでは規模が違います。昨年はただの駐車場だった場所が、今年はチューナーのデモカー展示&商談ブースになっています。当然、出店には金がかかるでしょうが、チューナーとしても商談の機会が増えています。

さらに、メインスタンドの様子も昨年の写真と二枚続けて。

<今年>


<昨年>


レースイベントやnismoフェスティバルと比べては駄目ですが、エコカーカップと86オンリーイベントでこれだけの人が集まれば結構凄いです。コースの向こうに見える駐車場もかなり満車に近い状態です。

当然ながら、集まった人たちには86以外のオーナーが沢山います。

今回のイベントでは、「これでもか!!」というぐらい、86オーナーだと参加出来るイベントが用意されることを見聞きします。駐車場は86専用と一般に分かれており、BRZだと一般に行かされますし、86専用イベントには参加できません。86である必要があります。

結果として、ここに来た人たちは「86を持っているとこんなに楽しめるんだぜ」ということを認識させられるわけですよ。元々、こんなワンメイクイベントに参加するような人たちですから、嫌いなはずが無いんです。諸事情があって買えないだけで。

メーカーとしては手抜きしたんじゃなく、良い素材を提供しているのであって、好きにいじってもらえば良い。ソフト面は充実しているが、もちろん買わないと参加できない。どう、欲しくなってきたでしょ?と。

車を移動の手段としてしか見ない人や、全く興味の無い人たちに対して垂れ流しのCMを見せるより、今日のような現場でアピールした方がよっぽど販売に期待できる気がします。さらに、今日みたいなイベントに来られない人に対しても、ネット上のサイトに参加している人やその友人、さらにまたその友人・・・と、今までの車の販売戦略とは異なる売れ方が期待できるというわけです。

メーカーとしてのハードの進化はスバルがやってくれる。じゃあ、トヨタはソフト面だけを強化すれば十分じゃないか、と。ただし、ソフト面はBRZは参加させない。86だけ。

あくまでも私個人の憶測なんで、多田さんやモリゾウさんがそういうことを考えているかは分かりません。でも、今日みたいなイベントはBRZオンリーでは出来ないでしょうし、生産台数の割り当てのことを考えても、なんというか、さすがはトヨタってところでしょうか。


で。昨日のイベントを見て、BRZと86のどっちが良い?と聞かれたら。いや、変わっていませんよ。BRZを選びます。基本的に金が無いので、出来る限り卸しの状態で満足度の高い物を買いたいですし。別に86専用イベントでなくても、楽しめることは沢山ありますし、そもそもカリカリチューンは興味ないので。