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2026年04月22日 イイね!

Range Rover Factory Tour

Range Rover Factory Tour2週間ほど前、急遽イギリスへの出張が決まりました。日程は非常にタイトだったのですが、月曜出発のフライトが取れず、仕事は火曜日からですが日曜のフライトで行くことになりました。となると月曜日は空いている・・・。仕事を入れようと思ったら、直前のアレンジということもあって社員のみんな移動やら既に予定あり。これはラッキーかもしれない・・・。

ということでこれまた急遽、Land RoverのSolihullへ行ってみることにしたのです。Solihullはランドローバーの創業の地でもあり、ランドローバーの象徴とも言える場所。今は本社はGaydonというところにあり、デザインやエンジニアリングなど開発は全てそちらで行われているようですが、Solihullは主要生産拠点ということになります。Solihullでは、オフロードコースを持っており、顧客がLR車で走行体験が出来るLand Rover Experienceの他、Range Rover Factory Tourも行っています。Experienceも興味があったのですが、今回はまずは工場見学をすることにしました。工場見学はWebsiteから予約出来、所要時間は3時間です。

私が滞在するWokingからSolihullは約200km。レンタカーで2時間ちょっとの距離です。ヒースローに着いてレンタカーをピックアップしようとしたら、いきなりトラブル。。。

クルマを借りるには、国際免許の他に「紙の」免許証が必要だったのです。これは盲点でした。私はとっくにマイナ免許証へ切り替えており、紙の免許証を持っていないのですが、デジタル免許証は原本性が不確かだとして受け入れられなかったのです。これはAVISだったのですが、確認したところメジャーなレンタカー会社は全てNG。事前に確認しておけば良かったのですが、まぁしようがありません。

というわけで、電車で向かうことにしました。前日にTrain lineというアプリから電車を予約。ルートはGoogle MapだとWokingからSolihull駅に向かうのがお勧めだったのですが、乗り換えの待ち時間が随分長いので、最寄り駅とは言い難いですがBirmingham International駅へ向かうことにしました。Birmingham Internationalは空港の最寄り駅ということもあってロンドンから特急電車があるのです。

WokingからSouth Western RailwaysでロンドンWaterlooまで行き、地下鉄でEaston駅へ。Easton駅からAvanti West CoastでBirmingham International駅へ向かいました。



もはや気分は「世界の車窓から」。考えてみたらイギリスだけじゃなく、ヨーロッパで電車で旅をしたことがないのです。というか日本でもほとんど無いんですが・・・。ウェスト・ミッドランドの丘陵地帯を走る列車から見える景色は絵に描いたようなイギリスの郊外の風景です。牧場には羊がいたり、馬がいたり・・・。クルマで走っていてももちろん見れますが、じっくり見れるのは電車の良いところ。ただ・・・何だか随分速い(笑 というかかなり速い。速度計のアプリを立ち上げたらメーターを振り切りましてw 200km近くで走ってます。こりゃ速い。走っているのは新幹線みたいに独立してコンクリートに囲まれたレールではなく、在来線です。何ならどこかから侵入されてもおかしくないくらいの。そこを200kmですから相当速いと思います。そしてロンドンEastonから1時間ちょっとで到着。しかも遅れなく時間通り。

結果論ですが、ロンドンに滞在していてSolihullへ行かれる方は、レンタカーよりもこの電車が一番良い気がします。(私はロンドンじゃなかったので少々面倒でしたが)

Birmimgham International駅は空港隣接の駅なのでタクシーはたくさんおり、すぐに乗れます。工場見学やExperienceは専用の受付及び待合室の建物があるのですが、これは工場の敷地内なので直接は行けず、一旦工場全体の受付へ行き、そこからExperienceのオフィスに連絡してもらって迎えを待ちます。ここの工場の特徴は、おそらく古いことでしょう。正しく言うならば、大きくモダンな工場に建て替えず、古い工場の中身をリニューアルして今に至っていることです。なので建物全般に高さが低い。トヨタやドイツメーカーの最近の工場を見ると大きな研究所、もしくは熊本にある半導体の工場のような感じですが、ここは昔ながらの工場の雰囲気があります。



因みにここSolihullでは現在はRange RoverとRange Rover Sportのみが生産されています。なのでツアーの名前もRange Rover Factory Tourになってます。LR各車の生産拠点は次の通りです。



Experienceの受付を経て、いよいよツアー開始。今回は私を含めて7名の参加者でした。私以外は全員イギリス人で、年齢は40-60代といったところ。



一行は旧ディフェンダーのストレッチバス(ガイドがバスと言っていた)に乗り込んで工場へ向かいます。



当然ですが、ツアー中基本的には写真は一切撮れません。ボディショップへ向かう途中、そこらにレンジローバーのホワイトボディや外部から納入されたと思われるフェンダーなどのパネル類が置いてあったりして、テンションが上がります。今となって思うのは、ああして外に置かれたホワイトボディは精度とかに問題があって弾かれたやつなのかもしれません。OOS(out of spec)はすぐ隣のリサイクルセンターで処理されると言っていました。そして車を降りてボディショップへ。うおーこれか。当たり前ですが、いきなりボディ製作の心臓部です。小さなパネルをリベットと溶接で組み立てて少しずつパーツを作り、最後はモノコックを構築する。ここで生産されているのはRange RoverとRange Rover Sportのみなので、全てアルミボディの製造施設ということになります。


(広報写真ですが、本当にこんな感じで見れます)

今やどこのメーカーもそうだと思いますが、基本的にはほぼ全てロボットが製作しており、人はほとんどいません。パーツを搬入するのと、ロボットの動きをモニタリングして管理するのが人の仕事という感じです。印象的なのはいわゆるスポット溶接が非常に少なく、代わりにリベットとレーザー溶接を多用しているところです。ボンディングは使用していないとのこと。またパネルの接合部にはシーラーが結構きっちり塗られていて、これは基本的にNVH対策だとのことでした。見たところ全てアルミに見えるのでオールアルミなのか聞いたところ、基本的なモノコックは100%アルミで、加えていくつかスチールの補強パーツを組むので、最終的には80%がアルミ、20%がスチールになるとのことでした。生のオールアルミホワイトボディは、その過程を見ているだけでウットリ出来る美しさです。(我ながらオタク過ぎる)何しろ間近で見れるので、モノコックとは言えど前後に渡るメインフレームの断面積の太さや、ピラー付け根の作りなど、そりゃ剛性が高いわけだ・・・などと鼻息が荒くなります。メインフレームの太さはやはりエクストリームオフロードを意識した設計だから、とのこと。これがオンロードの快適性と繊細なハンドリングに間違いなく効いているのでしょうね。

ボディショップが終わると勉強の時間。レンジローバーの歴史を学びます。デザインスケッチなど興味深い点もいくつかあります。ここだけは写真を撮って良いので写真だけ上げます。









その後はファイナルアッセンブリーの工場に入ります。ここはうって変わって人がたくさんおり、活気があります。タクトタイムは90秒が基本として設定されているとのことですが、他メーカーより人数が多い気がします。細かくビスポークオーダーが出来るクルマなので、仕様書にはかなり細かい指示が書かれています。少し面白いのは実は燃料タンクは4種類あること。基本は樹脂製なのですが、スチール製もあります。PHEV用はスチール、その他は樹脂。理由はPHEVだとあまりガソリンを使わないので長いことタンクにガソリンが存在することになり、長い間シェイクされると揮発・膨張し、樹脂製だと破裂に繋がるんだそうです。それ以外は中東向けに樹脂+遮熱板の仕様と、北欧向けに樹脂+フェルトの保温材の仕様です。アッセンブリーの工程を色々見て、最後はマリアージュ、ドライブトレイン+サスペンションとモノコックを合体するところです。


(これも正にこの映像がこの立ち位置で見れます)


ドライブトレインが並んで流れてくる様はなかなか壮観で、多くが直6ですがたまに流れてくるV8にちょっと興奮したり。最後は最終検査の工程を見て、終了です。エンジン製作やサスペンションのパートを見ることが出来なかったのは残念ですが、非常~に面白い体験でした。一般的な工場見学のハイライトはおそらくファイナルアッセンブリーでのマリアージュなのでしょうが、私的にはホワイトボディの製作過程を間近で見れるところがハイライトでしたw

大変興味深いところなので、機会があれば是非。
Posted at 2026/04/22 06:04:57 | コメント(1) | トラックバック(0) | Land Rover | 日記
2026年04月16日 イイね!

Range Rover Brand

Range Rover BrandRange Roverというブランド名にどういう印象を持たれているだろうか。私が持っている印象の一つは、過去の経緯として右往左往というか、何だか良く分からないブランディングをやってきたブランドというものだ。レンジローバーというクルマが初代、2代目まではランドローバー社のレンジローバーというクルマで取り立てて違和感も無かった。しかしランドローバー社がBMWに買収されて、その後開発途中でフォードへ売却され、開発移管されて2002年にリリースされた3代目で混乱。当初のグレードはヴォーグ、HSE、SEだったが、その後2008年に「車名」をレンジローバー・ヴォーグへ変更。え?ヴォーグってグレードじゃなかったの?車名?そして4代目L405でヴォーグは再びグレード名に戻され、車名もレンジローバーに戻る。その後JLRとしてRange Rover, Defender, Discoveryをそれぞれ独立したブランドとし、Range Roverというのはブランド名でもあり車名でもある、というMetallicaの通称ブラックアルバム(バンド名自体がアルバムタイトル)のような形になっている。で、ウチのクルマはRange RoverブランドのRange Rover Sportという車名になる。マツダのマツダ3とかホンダのホンダeとか、まぁ他にも事例はあるのだけれど、クルマにおけるブランディングはRange Roverには限らないのだけどどうも落ち着かない。Mercedez AMGもBMW Mもそう。

ブランドにとって歴史を積み重ねることは重要なはずだから、同じ名前が続いて「X代目」となった方が分かりやすいと思うのだけど、どうやら世界では違う?ということを分かり始めたというのが今回のお話。

ウチの会社はイギリスの会社だが、実は弊社の製品もベースは同じでUpgradeしただけ(もちろんプラスαはあるにせよ)にも関わらず製品名を変えることがある。主要プロダクトの名称はまぁそこまで頻繁には変わらないけど、内包するモジュールは中身は同じなのに名前が結構変わる。これは顧客に対しても営業の現場でも混乱を招くし望ましくない。何故こんなに名前を変えたがるんだろう? という話をアメリカ人の同僚と話をしていたら、

「それはウチがイギリスの会社ということだよ」

ほう・・・

「イギリス人はWord playが好きだからね。名前を新しくして新しい価値が載せられているように見せるのが好きなんだね」

名前を変えただけで新しい価値とは、中身の評価でも何でもないが、どうやらそういうのが好きらしい。

アメリカはあまりやらない?

「言い回しについては色々な表現をすることを好む人もいるけど、モノやブランドの名前をWord play的に変えることはあまりやらないね」

日本語ほど単語が細分化されていないせいか、確かに如何に上手い言い回しで表現するか、というのはその人のセンスなどが現れる。ネイティブじゃない自分にはムズカシイところだ。どうしても教科書的になってしまう。

しかしなるほど、そういうことだったのか。元はWord play的な発想。クロスワードパズルとかもやたら好きだったりするしな。名前を変えることで何か大きく変わったように見せたい。

ややこしくするなよ、そんなことで・・・。まぁでも良いか、そうと分かれば大したことじゃない。

・・・え?今はMINIのクーパーというのはグレードじゃなくて車名だって?? いやクーパーってのはジョン・クーパーっていうチューナーの名前で・・・うーん・・・
Posted at 2026/04/16 16:15:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2026年03月03日 イイね!

Range Rover Sport - 1年乗って

Range Rover Sport - 1年乗って1年 13,700km 乗ってみたレンジローバースポーツ。近場の足は基本的にADV160を使っているのに、まさか1年で13,000km以上も走るとは我ながら意外でした。快適至極の乗り心地を持ちながら繊細かつリニアなハンドリングで、走らせて楽しいドライバーズカーになっているというのが実に素晴らしい。どうしてこんなことが両立出来るのか。本当に魔法のような仕上がりです。

さて、こうして今まで散々褒めてきたので、1年経って気になる点を書いてみましょう。

当初から多少の懸念ではあったボディサイズは、やはり気になることがそれなりにあります。車両感覚が掴みやすいことと360°カメラのおかげで走らせていて困ることは意外にもほとんど無いのですが、駐車場は困ることが結構あります。所用を済ませてクルマに戻ると隣のクルマが変わっていて運転席のドアが開けきれず乗れない、というのが数回ありました。単に全幅だけの問題ではなく、ドアがかなり分厚いので大きく開けないと乗れない、というのも理由の一つです。タワーパーキングでは、長さも幅もギリギリ大丈夫なのに重さでNGとかもあります。要するに日本のインフラに合っていない。比較的新しい施設では大丈夫ですが、古いともうどうしようもない。

その次はESC、スタビリティコントロールのセッティングです。スノードライブのブログで書きましたが、いくらなんでもドライバーを脅かすほど挙動を止めるとは、介入時の制御が極端過ぎます。雪の上だったので特殊なケースかとも思いましたが、英国AUTOCARのレビューを見返すと全く同じことが書いてあり、どうやらそういうもののようです。

次に気になる点はトランスミッションですね。これは基本的には全然OKで許容範囲ではあるので、強いて言えばというレベルです。しかしギアリングが低速側1-3速がワイドで1速が特に低い。それにロックアップも減速側は停止直前までかなりホールドするので、前の車と距離感を見ながら停止に向けてブレーキをリリースするような時に1速に落ちると、ギア比の差が大きいのでエンブレでフットブレーキ以上に減速Gが強くかかってしまいギクシャクしたりします。この辺はヴェラールやイヴォークでもそうだったのでJLRがこういうセッティングを良いとしているのでしょうね。オフロードを見据えたセッティングなのかな、という解釈も出来るのですが、それであれば2速トランスファーやオフロードモード時に限定して普段はもう少し早くクラッチを切って快適性を上げても良いような。実際2速トランスファーが入ってるフルサイズ・レンジローバーでは気になりませんでした。

物理スイッチを無くしてタッチパネルとなった操作系については、Pivi OSの操作階層の設計が良いので案外気になりません。とは言え、物理スイッチの方がブラインドで操作出来るし、遥かに使いやすいのは間違いありません。

それからラゲッジスペースは車全体の大きさからすれば少し物足りないかもしれません。まぁ容量的には650L近くあるので、普通の人はこれくらいあれば絶対的な容量としては充分なのかもしれませんが、2mも幅があるクルマにしてはパッと見で幅が思ったより狭く感じます。大きなタイヤや凝ったサス構成を考えればこれでも詰めたパッケージングなのかな、とは思いますし、床下の容量がとても大きい=フルサイズのタイヤが入るサイズなので、スペック以上に使えるラゲッジではあります。しかしキャンプだと天井まで満載になってしまうんですよね。(シュラフを小さく畳まずに積んでるからでもありますが)



床下にもこれだけの物が入れられるので、絶対的に足りないとは言えません。ただ外観から想像する大きさじゃない、というだけです。下の写真の下側が床下の様子、上が床下に積んでいたものを広げた状態です。ポータブル電源、コードリール、ダッチオーブン、扇風機など結構な大きさのものが複数積めます。



不具合については、今のところ整備手帳にも上げたフロントウインドウのシールからの雨漏りだけですね。Piviのフリーズもありましたが再起動してからは再発していません。Pivi自体のOS Updateもかなり進んだので直ったのでしょう。内装のガタつきなどの気になる点も無し。車両全体として劣化した感じは全くありません。アドブルーは納車時はあと15,000kmで補充と表示されていたように思うのですが、13,000km走った今でも残り10,200kmと表示されており、DPFは未だに再生されたことがありません。普段はあまり使わず、それなりの頻度で高速に乗り、一度に長い距離を走ることが多いのでカーボンが堆積しにくいのかもしれませんね。ディーゼル向きの使い方と言えるのかも。

クルマ自体以外で残念なポイントとしては、デリバリーに関する品質です。我が家のクルマは2024/5月生産で2025/3月納車、つまり生産されてから10ヶ月が経っていた在庫車です。ここまで時間が経過しているので、その間の消耗部品はある程度交換されて納車されるものだと思っていたら、どうやらそうではなく、エンジンオイルやワイパーブレードは未交換でした。また、納車当時はボディに傷もありました。PDIで見過ごされるレベルじゃないので、ディーラーで長期管理していた際についた傷だと思っています。傷は保証対応で板金塗装してもらえましたし、ワイパーブレードも交換してもらえました。しかしエンジンオイルは有償で交換。もう少しデリバリー時の品質に気を遣ってもらえたらさらに良いのにな、と。

そういったわけで、全体としてクルマについては大きな不満は全く無く、それどころか乗るたびに深い満足感を与えてくれる素晴らしいクルマです。

Posted at 2026/03/03 12:20:09 | コメント(2) | トラックバック(0) | Land Rover | 日記
2026年03月02日 イイね!

KTMについて

KTMについて私が愛用するKTMのバイク達。他メーカーにはない、楽しさを身上としたバイクがとても気に入っている。日本では一向に人気が上がらないが、海外では非常に評価が高い。Newモデルが様々発表されて益々楽しみだなと思った2024年11月、深刻な経営危機が表面化した。色々な情報を検索したものの、バイク系メディアにはロクな情報がないので公式情報をベースに記事にまとめてみる。

KTMは2024年11月29日にオーストリア法に基づく自主管理型の再建手続き(Eigenverwaltung)を申請した。負債総額は約29億ユーロ(約3,500億円)に達し、オーストリア史上最大級の企業破綻案件となった。2025年2月に債権者集会での再建計画承認、6月に再建手続きの法的完了、7月末には全4生産ラインが再稼働するに至り、インド最大手 Bajaj Auto を主要株主とする新体制へと移行した。つまり今のKTMはインドBajajの子会社ということになる。2025年通年での売上高は前年比46%減の約10億ユーロに留まり、財務・事業の完全正常化は2027年以降になると見込まれる。



どうしてこうなったのか?根本的には2点、一つ目はバブル期のマツダを思わせる過剰な多角化戦略。Husqvana, GasGasを合わせた3ブランド体制を推進する他にもMV Agustaの株式取得など、多角化投資が相次いだ。しかし2023年後半から世界的にパワースポーツ需要が急減速し、販売台数と生産能力の乖離が拡大。2022年〜2024年の3年間で負債は2.5億ユーロから約17億ユーロへと約7倍に膨らんだ。二つ目は電動化への大規模投資。e-バイク事業で5億ユーロの目標を掲げて大規模投資を実施。2023年に157,000台を販売したものの、長期の支払い猶予条件を販売店に付与した結果、同年のフリーキャッシュフローはマイナス4億ユーロに達した。2024年の e-バイク事業のEBIT損失は1億ユーロを超え、グループ全体の資金繰りを直撃した。EU全体での電動化推進をまともに受けて(信じて?)実行して大惨敗という、本当にもう何というか・・・。

再建プロセスの経緯は次の通り。



再建にあたって事業ポートフォリオは以下のように大幅に絞り込まれた。
・e-バイク事業から完全撤退(Husqvarna および GasGas ブランドの電動バイク在庫を2025年末までに処分)
・MV Agusta 株式を2025年7月に売却
・KTM X-BOW(スポーツカー)事業を国際的な投資家グループに売却合意
・コア事業を KTM・Husqvarna・GasGas の3ブランドバイク事業に集約
・Felt Bicycles(米国)については戦略的オプションを継続検討中

2025年上半期は再建手続き中の流動性不足とサプライチェーン混乱により生産がほぼ停止状態だったが、7月末に4ライン・週5日フルシフト体制が復活した。エンドユーザー向け需要は堅調で、2025年上半期だけで10万台超がエンドユーザーに販売されており、市場からの撤退懸念は今のところ無さそう。グローバル在庫は2024年末の 248,580台から147,427台へと約40%削減が進んでいる。日本でも多くの在庫を抱えていたが、かなりの数が海外へ輸出されて在庫を減らした。(密かにRC390を狙っていたのに気付いたら無くなっていたw)
経営危機を受けてNewモデルの発売も延期されていたが、390モデルから始まり大型の1390 Super ADV S EVO、990RC R、990DUKE Rなどが順次リリース。徐々に経営を軌道へ乗せるよう進んできている。

KTM本体はBajajの投資を得て徐々に再建していくように見える一方、日本はなかなか厳しい。実はKTM ジャパン自体はKTM本体の再建手続きの対象外で法的な影響は受けなかった。一方で、経営危機前にCIの強制適用を進め、店舗の外観はもちろん、最低床面積、専用診断機器の導入など、ショップ経営側に大きな投資をさせる施策を行なった。もちろんここにKTMやKTMジャパンからの資金的な支援は無かった。そのタイミングでKTM本体が経営危機に陥り、生産停止。ショップによっては多大な借金をした直後に販売する商品が供給されないという最悪の事態が起こった。これによって何が起こったかといえば、全国のディーラーネットワークの縮小だ。一時は41店舗まで増えていたディーラーは、2026年2月現在ほぼ半数の21店舗まで縮小。九州では福岡や長崎が閉店(業態転換)し、正規ディーラーは大分のみに。神奈川でも横浜や湘南、厚木といった店舗が相次いで閉店(業態転換)し、川崎中央だけになってしまった。現在残っている各ディーラーは、閉店したショップから購入したユーザの面倒も見ることになるので、整備側がかなり逼迫しており、数週間以上は予約待ちで入庫出来ないのが常態化している。ユーザからしても人によっては正規ディーラーに入れるなら100km以上も離れたところに持ち込んだりしないといけないわけで、自身である程度簡単なメンテは出来るユーザでないと維持するのは厳しいだろうな、と想像する。過去、日本においてはBMWやハーレーなどでも似たような政策を行い、同じような問題を引き起こしてきた。国内各メーカーも旧来のバイクショップ経由だけではなく正規ディーラー化を進め、大型モデルはディーラー専売モデルとなってきている。進めていないのはスズキくらいだ。ハーレーやBMW、国内の人気ブランドはまだ分かる。KTMはヨーロッパではBMWやDucatiを凌ぐ最大規模のメーカーとは言え、日本ではまだまだマイナーな存在。にも関わらずバブル期のような戦略を取ったのだから、それはもう自業自得。しかしKTMジャパンだけでなく、ショップの経営にまで影響したのだから、本来の責任はそれ以上だ。

ディーラーネットワークの再構築はその原因を考えれば簡単なことではない。Bajajの戦略もまだ不明な点が多い。KTMの日本でのビジネスをどうすれば良いかというのも素人が簡単に言えることではないが、まずは魅力的なモデルを開発、販売することが根本だろうと思う。990RC R、990DUKE R、1390 Super Duke GTなどはとても魅力的に見える。KTMファンとしてはこれらが売れてビジネスが上向きになるのを願うばかりだ。

Posted at 2026/03/02 12:59:23 | コメント(2) | トラックバック(0) | KTM | 日記
2026年01月14日 イイね!

スノードライブ

スノードライブC63に乗っていた7年、雪国にある妻の実家へ帰省する際にはレンタカー(またはカーシェア)を使っていました。それはそれで色々なクルマを試すことにもなって楽しめたこともあるのですが、必然的に必要最低限でしか冬の雪国へ行くことは無くなり、冬の週末の過ごし方は少し変わりました。スキーにもすっかり行かなくなり、雪のある時期にそういった場所の温泉にも行かなくなりました。久しぶりに雪でも平気なクルマになったことで、先日は温泉にも行き、今回は妻の実家へ自分のクルマで帰省したわけです。しかもスキーの板まで持って(笑)。

8年ぶりのスキーは当然思い通りに滑れるはずもなく、何しろスピードが怖いw どうしても後傾になりがちで上手く体重も乗せれず板がズレることも多々あったりして。徐々に慣れてきたところでコブへ突入して見事に散りw、太腿も終了。以降全く踏ん張れず、ヘロヘロになって降りてきました。頭の中のイメージ通りに身体は動かないものなんですよね・・・。でも、久しぶりにスキーの気持ち良さを思い出しました。



さて、先週末は全国的に強い冬型の気圧配置になり、結構な雪が降りました。朝になって外へ出ると案の定結構な積雪。私がいた地域では一晩で40-50cmほどでした。風も強く吹雪いていたので、風が溜まるところでは70-80cmくらいはありましたかね。道路は除雪がしっかり入っており、ホテルの駐車場にも除雪が入っていたので期待していたのですが、私が駐車していた臨時駐車場は私の他に1台しかおらず、除雪車が入っていませんでした・・・(これはしょうがない) 



まずはクルマのところへ行く自分の通り道を雪掻きし、次にクルマの周りの足場となるところを雪掻きし、それからクルマの雪を降ろす・・・。既に汗だくです。



とりあえずある程度雪を落としましたが、道路に出るには40-50cmある雪をどうするか。以前のC43だったらバンパーを壊すのがオチなので迷わず除雪するところですが、レンスポをオフロード車高にすると結構な高さになるので、これで出ることにしました。

因みに随分昔、BMW E90 325iの時に妙高高原で豪雪に遭ったのですが、この時は自分のクルマがどれだか分からないところから、走れるレベルまで通路を雪掻きしたことがありました・・・。この時は周辺の高速道路も通行止めになっていて、帰るのが大変でした…



サスペンションをオフロードモードにし、テレインレスポンスはGRASS/GRAVEL/SNOWではなく砂地モード。砂地モードにすると4WDになるのはもちろん、センターデフがロックされます。完全ロックじゃなさそうですが、メーターを見る限りかなりのロック率。ウチのは前後デフはオープンデフです。左右どちらかが滑るとそのホイールにブレーキをかけて反対側の駆動力を確保する仕組みですね。スタビリティコントロール (DSC) はとりあえず入れたまま。トラクションがかからずDSCのせいで動かないようなら切ることとして発進すると、本当に拍子抜けするほどあっさり、ワサワサと雪を掻き分けながら道路まで脱出しました。降りてクルマを見ると車高を上げてもなおバンパーのロア部分で掻き分けたことが分かったのですが、普通のクルマだったら除雪しないと出れないところをあっけなく脱出出来たのには軽く感動しました。前後デフまでロック出来るGクラスほどの走破性は無いでしょうから過信は禁物ですが、しかしブレーキ制御で上手くオープンデフを補っている感じで流石、なレベルだと思います。



そもそものレンスポの雪道での印象として、まず驚くのは素晴らしい安定性です。轍などでも進路を乱されることが少なく、基本的なグリップ自体が高い。ミシュランのおかげもあるとは思いますが、それ以上にタイヤ径の大きさと重量が効いている気がします。タイヤ外径はランクル300などとほぼ同じ810mmですが、これくらいの外径になると明らかにギャップの走破性が上がり、轍などへの耐性が上がるのですね。23インチだなんて大袈裟な・・なんて思ってましたが、この外径には大いに意味があったのでした。トラクションはほぼ全てのシーンで申し分なくグイグイと前に進み、重量があることは常に頭に入れておく必要はありますが、コーナリングも想像以上に行けます。それと、接地感がステアリングからもシートからもとても良く伝わります。つまりグリップの変化・・・少し滑ったり、回復したり、といったこともとても繊細に感じ取れます。これも安心感に繋がっていると思います。外界から隔離されているかのような乗り心地と静粛性なのに、本当に何なんでしょうか、このクルマ・・・。

しかし、DSCの設定はかなりコンサバ。ブレーキングやスロットルで姿勢変化させようとすると、急激にガツっとブレーキを摘まれて姿勢を戻して急減速。軽くつまんで姿勢を直すというより、同時に瞬間的に急減速するくらいお仕置きがキツい。そのガツっとかけるブレーキングに逆に何が起きたのか??と、びっくりしてしまうくらいです。DSCを切れば良いのでしょうが、車重を考えると切るのはちょっと怖い。なので普通にオン・ザ・レール的に走らせることになりますが、これで充分曲がるし結構速い。

その他細かい点では、デジタルインナーミラーのカメラがルーフ上にあることから空力的に汚れず、しかもカメラにヒーターが入っています。走る前にカメラを塞ぐ積もった雪さえ取り除けば以降は常に極めてクリアな視界。一方でリバースカメラはテールゲート下部に装着されているのでかなり汚れます。ウォッシャーが付いてるようなので使い方を要確認・・・。ウチのはコールドクライメートオプションが付いていないのでフロントウインドウの熱線やウォッシャー液のヒーターは無いのですが、これがあればワイパーで掻いた雪も溶けるし、装備的に充分じゃないかと思います。ただよく言われる、LEDヘッドライト/テールライトだと雪が溶けないというのはどうしようもないですね。

総じて、雪でも緊張感なく安心して快適に走れる、そのレベルがとても高いです。素晴らしい。

Posted at 2026/01/14 01:32:14 | コメント(3) | トラックバック(0) | Land Rover | 日記

プロフィール

「某所でジャーナリストの池田N渡氏にばったり遭遇した。少し話を伺ったけどこれはNoteが楽しみだ。」
何シテル?   04/24 18:21
10年以上続けていた2輪レース活動を休止し、のんびりとバイク/クルマ生活を楽しんでます。今はやる方ではなく観る方に変わりましたが、モータースポーツは2輪・4輪問...
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