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Tetsu@のブログ一覧

2026年06月27日 イイね!

次世代Moto3

次世代Moto3
2026年6月25日、オランダ・アッセンでのMotoGP開催に合わせ、MotoGPとヤマハ発動機が共同記者会見を実施。ヤマハが2028年から2033年までの6年間、FIM Moto3世界選手権の独占マシンサプライヤーとなる新プロジェクトを発表した。

主なポイントは以下の通り。
⚫︎Moto3はワンメイク(単一サプライヤー)体制に移行し、現在マシンを供給しているKTM・Hondaは撤退する。
⚫︎新マシンはヤマハの市販車プラットフォーム「CP2」(R7やMT-07に搭載される並列2気筒)をベースに、レース用に大幅再設計したもの。
⚫︎目的は現行Moto3より優れたパワーウェイトレシオの実現と、次世代ライダーの体格・ライディングスタイルに合った「フルサイズ」マシンの導入。
⚫︎スケジュールは、2026年後半にプロトタイプテスト、2027年中に正式なマシン発表、2028年シーズンから実戦投入。
⚫︎2029年以降はMoto3 Junior World Championshipにも下位スペック版を展開予定で、他の地域選手権との連携も協議中。
⚫︎現行Moto3はMoto4として各地域選手権で走る予定。

そもそも何故次世代Moto3を導入する必要があるのか? そこにはいくつかの課題がある。

1. マシン費用の高騰
Moto2がトライアンフ市販車のエンジンを使用しているのと比べ、レース専用設計のファクトリーマシンを投入している現在、参戦チームにとってマシン費用(基本的にレンタル)が高騰している。現行Moto3はMoto2より参戦コストが高いと言われている。

2. 危険性の高まり
Moto3ではマシン性能が拮抗している上、ライダーが使い切れるパワーにより超接近戦が日常的に展開。観ている方は楽しいが、集団で走行するため1台が転倒すると大事故に発展する。

3. 上位クラスとの差
Moto3が55ps/152kgなのに対してその上級クラスMoto2ではいきなり140ps/217kgのマシンとなり、ステップアップする際にマシン差が大きく、求められるスキルも異なるため、ステップアップした際にうまく適応出来ない、適応に時間がかかるライダーが多い。

GP125やMoto2を含めてマシンを比較するとこんな感じになる。



現行Moto3とMoto2の間を埋めるというのが良く分かる。新世代マシンはシャシーもヤマハが専用設計、エンジンもかなりチューニングし、トランスミッションは専用のレース用を開発して組み込むという。

さて、現在の経済情勢やレースを観ていると・・・まぁ、移行する理由は良く分かる。しかし、我々のような爺世代にとって残念に思うのは、結局のところMoto3, Moto2がMotoGPへのフィーダークラスとされてしまったことだ。そもそもモーターサイクルの世界選手権は1949年に500cc, 350cc, 250cc, 125ccで始まり、後に50cc, 80ccクラスが追加され、最盛期には実に5〜6クラスが同時に争われていた。この時代は「小排気量は500ccへのステップ」という発想自体が薄く、各クラスに専業のスペシャリストが多数存在した。代表的なのがスペインのアンヘル・ニエトで、50cc/80ccクラスで6回、125ccクラスで7回、計13回のタイトルを獲得したが、500ccクラスには本格参戦しなかった。

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一方でジャコモ・アゴスティーニのように350ccと500ccの両クラスを同時に転戦し、計15回(500cc8回・350cc7回)のタイトルを獲得した選手もおり、当時は同じシーズンに複数クラスへ出場するのが一般的だった。ヤーノ・サーリネンも250ccと500ccの両クラスを並行して戦うタイプの選手だった。

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つまり当時の構図は「小排気量は小排気量の世界、大排気量は大排気量の世界」であり、現在のような明確な序列・登竜門という発想ではなく、各排気量クラスがそれぞれ独自の価値を持つ並列的な世界選手権だった。だから、小排気量クラスのチャンピオンはそれはそれで今以上の価値を持っていた。90年代から2000年代に日本人ライダーが大活躍して125ccでは坂田和人や青木治親、250ccでは原田哲也や加藤大治郎がチャンピオンを獲得したが、これらは現在のMoto3やMoto2チャンピオンより特別な価値を持っていたように思う。

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ワンメイクになったとしてもレース自体は面白いものになるだろう。それはMoto2でもそうだし、4輪のフォーミュラではF1よりもF2やインディカーのような(ほぼ)ワンメイクのシリーズの方がバトルが面白かったりする。しかし、本来モーターサイクルレースのクラス分けは育成ではなく、独自の価値を持っていたのだ。それが無くなったことが寂しいし残念だ。
Posted at 2026/06/27 13:48:38 | コメント(2) | トラックバック(0) | MotoGP | 日記
2026年06月20日 イイね!

YAMAHA YZF-R7

YAMAHA YZF-R7先日機会があって、新型になったYZF-R7に少し乗せてもらいました。YZF-R7はヤマハのストリートファイターMT-07をベースとしたスポーツバイクで、2022年にデビュー。688ccの並列2気筒から73psというちょっと控えめのパワーですが、重量は189kgと軽量です。(それでも890DUKE Rより重い) デビューから4年が経ち、新型へモデルチェンジ。エンジンが基本的に変わっていないのでマイナーチェンジかな、くらいの認識だったのですが、むしろ変わっていないのはエンジン本体だけで、それ以外はかなり細かく手を入れられた結構気合の入ったモデルチェンジでした。細かい点を挙げると大変なのでヤマハの資料より・・・



エンジン周りは電スロと6軸IMUを採用、それに伴い最新の制御系を搭載。シャシー周りはフレームからサス、ホイール、タイヤに至るまで全て見直されています。これだけの変更、Upgradeを行って約10万高(116万)に済んでるのが凄い。ZX-4RやDR-Z4など400クラスのスポーツバイクが120万前後するのと比べても安い。因みに2028シーズンからMoto3世界選手権は現行の単気筒250ccからこのYZF-R7のエンジンをベースとしたマシンに変更される予定になっています。(現行Moto3はエンジンからシャシーまで専用設計の純粋なレーシングマシンで高コストになのに加え、Moto2とのパワー差、重量差が大きいなどが課題とされてきた。現行Moto3はMoto4として各地のシリーズで引き続き走る予定)

さてこのR7、まずデザインがカッコ良いですね。一目でヤマハとわかるデザイン。塗装も綺麗ですし、各部の質感が結構高いです。まぁフレームもスイングアームもスチールですし、エンジン本体含め根本のところはローコスト設計なのも分かりますけども・・・。跨ってみると、これがびっくりの戦闘的なポジション。ハンドルバーは低く、手前に絞り込まれ垂れ角も大きなオールドスクール的なポジション。これにいきなりびっくりしました。どちらかというとビギナー向けにハードルを下げたスポーツバイクだと思っていたのに、ポジションのハードルはかなり高い。笑 これに比べれば最近乗った990RCRは充分ツーリングに使えそう、と思うくらい。

走らせたのは中速のワインディングなのですが、これが結構楽しめるバイクでした。まずはとても軽く俊敏。MT-07がベースということであの柔軟なシャシーを想像していたので、剛性の高さにも驚きました。端的に言って旧型MT-07とは全く別物の感があります。そしてトレイルブレーキングからの進入でフロントがスパっと寝て、その後のフロントの旋回性が高く気持ち良い。ホイールベースが短いことと相まって、フロントからグイグイ曲がる感じ。切り返しも軽く気持ち良い。ただフロントの接地感は高いものの、リアはサスの動きが良くなく、最初はタイヤの空気圧も高過ぎたので接地感はあまり無かった。指定空気圧が高過ぎるように思います。あと標準のタイヤBSのS23がイマイチ。同じクラスならミシュランのPOWER6の方が遥かに良いです。主にSPORTモードで乗りましたがアクセルの反応はとても使いやすい。フルバンクからスロットルを入れる微妙な開け方でもドン付きが無いから開けやすい。しかしパワーが73psですし7000rpmから上は回るもののフラットで、シャシーの速さほどエンジンのパワー感が無い感じです。ただ低中速トルクはしっかりあるので、公道でのスポーツ走行という点では実質的には結構速い。パワーを使いきれていない1000ccスーパーバイクは余裕で追い回せます。(きっと)

そんなわけで、意外にもガチのスポーツ走行が行える楽しいシャシーを持ったスポーツバイクでした。ただやっぱりパワーはせめてもう20psくらい欲しい。400ccクラスを考えるならR7の方が楽しめるし価格面も含めて良いと思いますが、ポジションがキツいので汎用性はやっぱり厳しいところ。それなら価格が上がるけどエンジンもシャシーもCBR600RRの方が・・・と思ってしまいます。


R7と890DUKE Rを並べてみると、R7のコンパクトさ、DUKEの車高の高さ、ホイールベースの長さが良く分かる。
Posted at 2026/06/20 12:42:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2026年06月04日 イイね!

KTM 990 RC R

KTM 990 RC RいよいよリリースされたKTM 990 RC R、早速試乗させてもらいました。スーパースポーツバイクに乗ること自体が久しぶりですが、このバイクは色々な意味でとても興味深い。一言で言えば新世代と言える特徴を持ったバイク。見た目で分かるのはエアロですが、重要なのはウイングレットありきで全体がデザインされていること。日本製のバイクのいくつかは既存の車体デザインにウイングレットを追加していますが、このバイクの場合はフロントのウイングレットだけでなく、アンダーカウルの前方と、リアホイール前にもエアロパーツが装着されています。

リアホイール前のパーツは通称スプーンと呼ばれMotoGPだとスイングアームに付いていてタイヤに直接荷重をかける設計ですが、このバイクはアンダーカウル後端なのでバネ上に荷重する造りです。



それにしてもデザインがカッコ良い。そしてKTMらしからぬ全体の高い質感 笑。塗装も綺麗。エキゾーストエンドのメッシュもレーシーだし、ラジエーターはレース用かというくらい大きい。890DUKEと同じパラツインですが、全体に一回り大きい感じを受けます。全体の大きさのイメージは、1000ccスーパーバイクの大きさに600ccスーパースポーツの重さという感じ。実際のところホイールベースは1480mmあり、これは890DUKE Rと同じですが、一昔前の1000ccスーパーバイク=YZF-R1やGSX-R1000Rの1400-1430mmよりも長く、CBR1000RR-RやパニガーレV4とほぼ同じ。

跨ると、従来のオールドスクールなスポーツバイクと異なるのがライディングポジション。ハンドルは幅がワイドであまり絞られておらず開いており、高さも比較的高め。



これも最近のMotoGPのトレンドで、イベントなどでマルケス車やクアルタラーロ車などに跨れば分かりますが、ひと昔前のMotoGPマシン、ましてや昔のGP500とは全く違います。ハンドル幅がワイドで絞りがあまりない。これはスピードが上がりエアロでハンドリングがさらに重くなったMotoGPマシンをコントロールするための傾向。RC Rのステップは比較的前の方でそれほど高くはないですが、シート自体は高め。前後の自由度は高いものの、思ったよりタンクが長かった。もっと前に荷重出来ると思っていましたが、DUKEよりは明らかに後ろに座らされることになります。そうそう、足着きは悪い部類だと思います。まぁこの辺りはこの手のバイクではしょうがないところでしょうね。

さて走らせてみると、エンジンも車体も非常に扱いやすいのが第一印象です。ポジションが比較的楽なので、ロングツーリングはどうかと思いますが街乗りからショートツーリングは普通にこなせそうです。ただシート高は高いのでそこだけは意識はさせられます。ツーリングということを考えると、排熱の少なさも良いところですね。スーパースポーツにしては涼しい、と言えるレベルかと。高速に乗るとまずはとにかくエアロに驚きます。80kmくらいから既に効いており、120kmも出せばおそらく誰もが実感出来ると思います。とにかく安定性が凄い。ダウンフォースというだけでなく、左右からも何かに支えられているかのように矢のように直進するのが本当に凄い。BMWのRTなどのツアラーを含め、今まで経験がないほどの安定性。高速ではフロントが重いという印象はあまりなく、車体全体がとにかく安定している、という感じ。そしてハイスピードで路面の継ぎ目を超える時、例えば小田厚や西湘BPのように軽く跳ね上げられるような場所でもダウンフォースで上から抑えられるような感じもあります。そんなわけで速度感が本当に希薄です。

そしてワインディング。ターンパイクのような高速ワインディングではエアロによる安定性が非常に大きく前後とも接地感が高いのですが、ハンドリングは全体的に安定志向。切り返しでは少し重さも感じます。車体が安定していることと標準でミシュランCUP2を履いているので深くバンクさせることが全く怖くなく、寝かすとグイグイと曲がっていきます。しかし、やはりホイールベースが長いので中途半端なバンク角の際の旋回性がそれほど高くない。シャシー剛性は非常に慎重に設計されたようで、高くもなく低くもないという感じ。



高過ぎないので荷重をかけずとも気軽に曲がるカジュアルな感じがある一方、高い荷重をかけても荷重をかければかけただけ旋回性が上がるような感じも希薄。しかしDUKEのように撓んだり逃げるような感じはありません。なので低くは無いけど高くもないという。車体全体が少し大きめで剛性が高くはないので、スパっと寝てグイグイ曲がるようなシャープさがあまり無いんですね。これは言い方を変えればカジュアルに肩の力を抜いて走っても曲がるし、怖くないということになるでしょう。なので私のようにオールドスクール的な乗り方をしなくても気軽に楽しく走れるのが良いところだと思います。サスペンションは試乗中にどんどん慣らしが進む感じがあったので(ODOが300kmほどという状態)リンク化された恩恵を評価するには至らず。そしてエンジンパワーは正直もう少し欲しい。EURO6まで対応するのが簡単ではないのは分かるんですけど・・・。因みにエンジンスペックは128ps/103Nm。890DUKE R の 121ps/99Nmから少しUPしていますが、実は890DUKE Rより重量が13kgも重い。なのでパワーウェイトレシオは890DUKE Rの方が優れていたりします。しかも実際のところウチの890DUKE Rはフルエキ+ECUで5ps以上上がっている上、空燃比が濃いのでトルクがあり、実際に890の方がパンチがありパワフルに感じます。

990 RC Rはスーパースポーツバイクとして今までの600ccクラスより寛容さ、幅広さを持った新世代バイクと言えますが、CBR600RRのようなシャープさと自由自在な旋回性を持った小さなバイクとは乗り味が大きく異なります。そして自分はCBRのようなオールドスクールなアルミフレームが良いな、とあらためて感じました。もしくは今の890DUKE Rの軽さとパンチのあるエンジンの方が魅力的。いや、ウチの890、フルエキのせいで3000rpm以下が使い物にならないとか欠点もあるのですが、結構良い感じなんですよホント・・・。

Posted at 2026/06/04 23:24:21 | コメント(3) | トラックバック(0) | KTM | 日記
2026年05月16日 イイね!

ADV160の近況

ADV160の近況ADV160に乗って2年経ちました。走行距離はまだ6,000kmを超えたくらいでしかありませんが、普段の足なので乗る頻度はかなり高く、雨じゃない限りはほぼ毎日乗っています。まぁ日常的な走行は下手すると2km未満から10km程度のことが多く、総走行距離が少ないのですが・・・。一方で変にイジりたくないということもあって、モディファイ的には最低限の変更だけであとはメンテをきちんとやって走らせてきました。

そんな2月のある日、路線バスがバス停から発進しようとしていたので減速、バスの後ろで停止しました。すると後ろでカッシャーン!というバイクの転倒する音の直後にガシャ!っとヒットする衝撃・・・。後ろを走っていたスクーターがよそ見をしていて私が停止したことに気付かず、急ブレーキ→フロントロック→転倒→そのまま私に突っ込む・・・という事故。

幸い私の方は転倒せずに済み、少し腰を痛めたものの身体は無事、しかしバイクの方はリア周りが結構壊れました。転倒したバイク自体が直撃しているのでリア周りはほぼ全て交換ということになり、修理見積りは何と25万超。パーツ代が高い。特にマフラーはカバー類含めるとそれだけで15万以上に。LEDのテールライトも23,430円します。高額ではあるもののパーツ交換だけで修理出来るので良いのですが、自分の過失でなくバイクを壊すことになり、「当てられてしまった」という事実が何か縁起が悪いような気がしてしまいました。そしてこのタイミングでADV160はマイナーチェンジ。東南アジアでは既に新型が発表されていたのですが(4/17に日本でも正式発表)、メーターがカラーTFTになり、スマホ連携でターン・バイ・ターンナビが実装されるなど多機能化され、外装デザインが少し変更。最低限の修理で下取りにして新型への乗り換えが頭を過ぎります・・・。下取りした場合、何と新車当時の価格から5万落ちくらいで買ってもらえるとか。(きちんと手を入れてきた甲斐があるというもの)

しかし・・・。まだ6,000km程度しか走っておらず、新型は装備こそUpgradeされたもののエンジンもフレームも足回りも全く同じ。しかもバイクの定価自体が上がっているので、下取りが高額とは言え持ち出しがゼロなわけじゃない。そんなわけで修理して乗り続けることにしました。幸い事故の相手からはすぐに修理費用を振り込んでもらえました。そうしてバイクを修理してもらい、ひしゃげたナンバープレートは縁起的に気になるので陸運局へ行って新たな登録番号でナンバープレートを再交付。自賠責や任意保険も登録変更しました。

そうしてしばらく乗っていたのですが、せっかく乗り続けることにしたのだから少し手を入れようと思い立ちました。まずはブレーキ。ADVのブレーキ、特にフロントは150の時代からずっと役不足を感じていました。パッドを替えて制動力自体は上がったものの、それでも満足とは言い難い。パッド変更後のフィールやパワーからすると、どう考えてもキャリパーがイマイチだとしか思えません。そこで少し調べると、今年1月にSP武川からキャリパーサポートが発売されていました。ピッチは40mmでブレンボの4Potキャストキャリパーが装着出来ます。武川から自社ブランドの削り出し4Potキャリパーも販売されているのですが、命を預けるブレーキキャリパーにあまり出自や実績の分からないものを組みたく無いのでここはブレンボで。



次にマスターですが、4Potにするとノーマルの2Potに比べてフルードの吐出量が必要になるので、ノーマルだとレバーの引きしろが大きくなってしまいます。ブレンボによるとこの4Pot 34/30mmキャリパー用のマスターシリンダーの推奨はラジアルで15-16φ、横置きで13φ。純正は横置き1/2インチなので許容範囲ではあると思うのですが、武川も引きしろが増えると注意書きをするくらいなので、神経質な方の私はおそらく気になるでしょう。なので少しサイズを上げて14mmにします。が、出来ればイジった感じを出したく無い。見た目は純正風にしたい。なのでラジアルマスターはもちろん、リザーバーが別体タンクになる社外品は基本除外。リザーバータンク一体型の純正品マスターを探すことに。条件としては14mmでバーハンドル用。セパハン用だとリザーバータンクの角度が合わずフルードの追加等が面倒になります。しかし色々バイクを調べてもバーハンドル+シングルディスク+4Potという組み合わせはなかなか無く、社外品にするしかないか・・・?と諦めかけた頃、CB1300SF SC54が14mmマスターだという情報がヒット。2003年にモデルチェンジされたCB1300SF、SC54。4Potのダブルディスクなんですが、この型でキャリパーのピストン径を34x32から30x30へ小型化しているようで、それでマスターが14mmに・・・。ホンダ純正マスターなのでブレーキスイッチもそのまま使えますし、バーハンドル用なのでミラーマウントもADVの標準とほぼ同じ位置に付いています。ということでキャリパー、マスターを変更することにしました。



細かいことですがCB1300のレバーはシルバーで、ADV160のレバーは黒。左右でレバーの色が違うのは嫌なので、リアブレーキレバーをPCX用に変更して左右ともシルバーにしました。因みに純正のブレーキレバーというのは材質も設計も非常に良く考えられているので、何かあっても滅多に折れずに曲がります。折れるとしても折れるポイントまで設計されている。というわけで純正に拘ります。


ミラーの位置が元と変わらず、ノーマル然とした違和感ない仕上がりなのが嬉しい

それからヘッドライト。ADVのヘッドライトはLEDの2灯という明るそうなスペックですが、レンズカットにムラがあってちょっと見にくい。とは言えガードバーを装着してそこに補助灯を付けるのは大袈裟過ぎるし趣味じゃない。と思っていたところ、ちょうど最近武川から新たに小型のフォグライトがリリースされたのでこれを装着することにしました。これはレンズカットもされているので常時使用することが出来るようです。



キャリパーやマスターの交換くらい自分でやっても良いのですが、何しろスクーターは外装をバラすのが面倒な上、爪を折るとか割るとかもありがち・・・。なのでショップへ作業をお願いしました。

本当は安っぽいとしか言いようがない前後サスも変えたいところなのですが、足のバイクをそこまでやるのもどうかと思うので見送り。

併せてタイヤも交換。タイヤはまだ溝はあるのですが、タイヤが減ってきたら以前パンク修理した箇所からスローパンクチャーするようになってしまい、この機会に前後とも交換。ADV150の時に銘柄を変更して失敗したので、今回は純正と同じIRC GP-212にしました。Michelin City Grip2をショップには勧められたのですが、以前友人のADVに履いてたのを試乗した時にハンドリングの重さが少し気になったのと、IRCに大きな不満がないので。併せてバルブをL字バルブに変更してもらいました。

そんなわけでADV160 Ver.2.0。・・・いや大して変わってませんが、そんな気持ちで3年目スタート。


外観は極力純正を維持する・・・
Posted at 2026/05/16 06:41:11 | コメント(2) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2026年05月13日 イイね!

Ai Ogura MotoGP表彰台

Ai Ogura MotoGP表彰台Trackhouse MotoGP teamからMotoGPへ参戦している小椋藍が、先日のフランスGPで遂に3位を獲得した。本当に嬉しいし興奮した。日本人がMotoGPで表彰台に乗るのは2012年のバレンシアGP(ウェットレース)での中須賀克行(ヤマハ)以来14年ぶりとか、ドライのレースならば2006年のオランダGPでの中野真矢(カワサキ)以来とか。まぁ正直言ってそんなのはどうでも良い。とても重要だと思うのは、小椋がこれまでの日本人ライダーと少し違う歩み方、取り組み方をしていて、それで世界トップレベルに速くなったことだ。

従来の日本人GPライダーというのは、基本的に日本国内でレースを始め、全日本選手権を走って成績を上げて世界へ出ていった。WGP250チャンピオンの原田哲也、加藤大治郎、青山博一、WGP125チャンピオンの坂田和人もそうだし、それ以外のライダーもほぼこのルート。しかし小椋は全日本を走っていない。2014年に少し地方戦を走ったものの、その翌年2015年には2014年にDORNA(MotoGPのオーガナイザー)とShellが始めた「シェルアドバンス・アジア・タレントカップ」から本格的なキャリアをスタートさせたのだ。この時まだ14歳。



2輪レースではこれ以外でも世界の各地域でタレントカップというラダーシリーズが開催されていて、これは4輪のレースよりもラダーとしての性格が明確だ。タレントカップは各地域毎にシリーズが組まれているが、いくつかのレースはMotoGPのサポートレースとして併催され、マシンはワンメイク。日本GPでもアジア・タレントカップが併催されている。こういった地域のタレントカップを卒業すると、今度はMotoGPルーキーズカップ、Moto3ジュニア世界選手権と階段を上がっていく。そしてMotoGP世界選手権となるが、クラスは4ストローク250cc単気筒のレース専用マシンMoto3、その上がトライアンフの市販エンジン765cc3気筒をチューニングしてレース専用シャシーに搭載するMoto2、最高峰がMotoGPだ。



小椋はタレントカップで順調に成績を上げ、スポット参戦を経て2019年からMoto3世界選手権へフル参戦。2021年からMoto2へステップアップし、2024年にはMoto2の世界チャンピオンを獲得した。



ここまでのキャリアではホンダがスポンサーを行っているタレントカップやMoto3/Moto2においてホンダ系チームで多くのキャリアを過ごしたこともありホンダとの深い関係があるように思われたが、小椋はApriliaを走らせるTrackhouse MotoGPチームと契約、2025年からMotoGPに参戦。デビューレースとなったタイGPで驚異的なスプリント4位、決勝5位という成績で一躍注目を集めた。

取り組み方としてもう一つ面白い点は、世界選手権を戦いながらも拠点を日本に置いていることだ。従来はチームが拠点を置く国=例えばスペインやイタリアに拠点を構え、チームやトレーナーと共にトレーニング(走ることを含め)を行うのがほとんどだった。しかし小椋は拠点を日本に置いている。そしてレースの合間には日本各地のミニサーキット、特に地元の桶川スポーツランドを走り込んでいるのだ。しかも占有走行ではなく普通のスポーツ走行枠を走っているので、一般のライダーと一緒にコースを走っている。先月は中東でのレースがキャンセルとなったため1ヶ月ほどインターバルが空いたのだが、そこで彼は関東各地のサーキットに現れ、コースレコードを更新したりそれに近いタイムを「いきなり」出すなど、界隈では「道場破り」と言われていた 笑。ついでに言えば本人はSNSで発信することはほとんどないのだが、一般ライダーと同じ枠を普通に走るのでSNS上では遭遇した人々がたくさんポストするので、逐一行動が分かるのも面白かった。(というかお父さんが同行していて彼もポストするのだけど) いずれにしても、ここまでの小椋のキャリアは日本人、アジア人ライダーの新しいロールモデルと言えるだろう。

そんな小椋は今年に入って明らかに一皮剥けたというか、レベルが上がった感じがあった。開幕戦タイGPで去年と同じ5位を獲得したが、レース内容が去年と全く異なり、予選8位からレース後半で追い上げての5位。もう少し周回があればさらに上に行けたと思わせた。そしてこのレース後半で前のライダーを次々にパッシングしていく展開はその後のレースでも続き、ここまでの5戦で4位走行中にエンジントラブルが発生してリタイアしたアメリカGP以外は決勝レースは全て5位以内に入賞している。(スプリントレースではスペインを除いて7位以内)レースデータを分析していくと、小椋のレース後半のペースは優勝ライダーと同等か速いくらいのペースで、予選グリッドが良ければ、さらにレース前半のフルタンク+タイヤが暖まりきっていない状態でのペースが改善されれば、常に表彰台争いが狙え、優勝すらも時間の問題と言えるくらいのレベルだ。





ライダーとしてのIQが高く、セッションを重ねる毎にスピードを上げていく。ブレーキングの上手さは既にトップレベル、クルーチーフによればスロットルコントロールも非常に上手いという。実際に観ていると勝負どころでのコーナーの繋ぎ部分での加速がとても上手く、スピードを乗せてその後のブレーキングがまた鋭いのが際立つ。煌めくような走りを見せる天才肌とはまた異なる、IQの高い努力型。何より、後半で次々と前のライダーをパッシングしていくレース展開は最高に面白くエキサイティング。今シーズンこれからのレースが最高に楽しみだ。

Posted at 2026/05/13 11:44:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | MotoGP | 日記

プロフィール

「これはトヨタやらかしたな。セキュリティインシデントだ・・・」
何シテル?   07/01 15:15
10年以上続けていた2輪レース活動を休止し、のんびりとバイク/クルマ生活を楽しんでます。今はやる方ではなく観る方に変わりましたが、モータースポーツは2輪・4輪問...
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