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イイね!
2017年06月22日

B9 A4 Avant TDI Ultra

B9 A4 Avant TDI Ultra  イギリスに出張に行っていました。今回はGuildfordという街に滞在。
数十回以上は行っているイギリスですが、最近はロンドンが多かったのでイギリスでレンタカーを借りたのは随分久しぶりです。今回は4人が乗るんですが、ワゴンと言えども4人分のスーツケースを積み込むとなると実は選択肢は限られます。DセグではVWパサートかシュコダのシュパーブがラゲッジが大きなクルマですので事前にパサートのワゴンを指定していました。

ところが、ピックアップしに行くとAVISが余計な気を利かせてw「アップグレードしといたから」とか言ってA4アバントを貸してくれました。アバントはスタイリングを重視してリアウインドウが寝ているので容積が小さいんですよね。アウディに限らずプレミアムDセグのワゴンは実用性よりはスタイリングを重視してるので実用Dセグが良かったんですが・・・。実際に積んでみると、トノカバーを外すと何とかギリギリ積めました。夏ということもあって私が小さなケースで済んだのが大きかった。大型のケースだったら4つは無理ですね。(パサートは大丈夫)



今回借りたA4アバントは、2.0TDIのUltra、6MT。2.0TDI Ultraは150ps仕様と190ps仕様があるようですが、乗った感じは150ps/320Nm仕様。トリムはレンタカーですから当然SEです。SEの装備は実用Dセグと変わりません。ファブリックのシートにフルマニュアルのシート調整。革やウッドはどこにもありません。しかし造りが精緻なので、どことなく高級感があるのはやっぱりアウディらしいところ。当然ヴァーチャルコックピットではないですが、メーター内にナビ画面を表示出来たりします。シートは全て手動ですが、ハイトは前後個別に調整出来、リクラインは昔ながらのダイヤル式。ノッチがないので電動並みにピッタリ合わせられます。ドラポジは割とすんなり決まりました。ペダルレイアウトは問題なし。視界はCクラスより良好です。インテリアはダッシュボードの高さが低めなこともあって解放感があり、爽やかな印象です。





ラゲッジは内張りの削り部分が少ないのでCクラスより幅がないですかね。ゴルフバッグの横積みは難しそう。大型のスーツケースはガラス部分の逃げを使っても3つが限界。まぁファミリーユースで大型が4つ以上必要なことはまずないでしょうから普通はこれで充分ですね。

2リッターTDIは思いのほかスターティングトルクがなく、4人乗っていてアイドリングのままクラッチを繋ぐと心許ない。また、Ultra仕様だからかもしれませんが1速、2速のギア比が少し高い。だから回転を上げ気味で(といっても精々1200rpm)繋ぎます。ブーストがしっかり立ち上がる1600rpm以上なら良いのですが、圧縮比がそれほど高くない(16.2:1)こともあってアイドリングから1300rpm位まではトルクが薄めです。また、ディーゼルならではですがエンストしやすいです。ブーストがかかってから上のトルク、パワーも少しもの足りない。1人で乗ってるならまぁ良いのですが、4人乗ると辛い。エンジンは4900rpm位でレッドラインですが、上はほぼ惰性で回るだけでパワーが伴うのは4000rpm位まで。ブーストが上ではカットされている感じです。スペックから見ても日本仕様のBMW 320d, MB C220d よりは随分低い。190ps仕様じゃないと直接比較はちょっと無理がありますね。

街中ではまず視界の良さが運転のしやすさに繋がってます。ドアミラーとピラーが離れているので死角が少ないんですね。一方、ギア比の高さとトルク特性が目立つ感じで、パッと車間が空いた時などはスッと詰められないです。タイヤはミシュランPrimacy3の17インチ。アウディらしくサスのストローク感はあまりないですが、タイヤも感触は良いしサスのダンピングも効いているので乗り心地は概ね良好。Cクラスの方がはっきり柔らかめですが、A4も悪くはありません。方向性の違いですね。また静かさも申し分ありません。少しブレーキのフィーリングが薄いのですが、MTだったため、AT側の不意のシフトダウンで減速Gが変わることもないので特に大きな不満はありませんでした。

高速域でも足回りの印象は良好。Ultra仕様なので多分少し車高が低く、スポーツ仕様に近いか同じはず。ハーシュはいなし、ダンピングが効いていて良い感じ。直進性は基本的に良好なのですが、ステアリングのせいで微修正は少しやりづらい。・・・というのはとにかくフィールが無い。W205よりも無いですね、これは。エンジンはやっぱりパワーが足りないです。トルクもついてこないので追い越しやパッと車間が空いた時にはまずシフトダウン、それも6→4速、状況によっては3速まで落とす必要がありました。クルージングも100mph (160km)位でクルーズしているとスロットルの残ストロークはほとんどありません。スペック上の最高速は215km/hとなってますが、ホントに出るの?? という感じ。しかしこれくらいの速度域になっても充分以上に静かです。100mphでも車内で快適に会話が出来ます。この辺りはディーゼル仕様だということを考えればW205より静かかもしれません。一般的には快適なツアラーとして使えるクルマだと思います。私はもう少し「高速」ツアラーが欲しいのでせめて190ps仕様が欲しいかな。

パワートレインで気になるのは、以前試乗した時と同じくスロットルのマップです。MTなのに発進から加速して開けていっても1速だと3000rpm手前でブーストを抜かれて失速します。まるでスロットルを抜いたかのように。この辺の不自然さはどうも頂けないですね。2速、3速はしっかりトルクが盛り上がります。

ワインディングを攻めるようなことはありませんでしたが、イギリスの郊外をハイペースで流すくらいまでなら総じて足回りは特に不満はなく、可もなく不可もなく、といったところ。フロントサスはアッパーアーム分割式のダブルウィッシュボーンですが、剛性感はCクラスの方が高いです。そして当然ですがFRのコーナリングでの綺麗な前後バランスとはフィーリングが違いますね。フロントヘヴィな感じは薄く悪くはないのですが、やっぱりFRとは異なる立ち上がりの姿勢。このクラスならリアから蹴る感じが欲しいかな。おそらくクアトロならその辺違うでしょう。それからステアリングフィールが皆無なので路面と対話しながらのドライビングではなく、この辺りはCクラスと同じ方向性です。



今回700kmほど走らせましたがA4の印象がかなり変わりました。SEトリムでも高級感を感じさせるデザインとクオリティ。装備面ではセーフティ関連がほとんど無いのがアレですがこれはレンタカーですからね…。そして適度に締まった足回りによる乗り心地の良さ、穏やかなスロットル特性。はっきり言って以前試乗したクアトロ S lineよりも全然良かった。

穏やかな特性ながらスポーティなCクラス、さらに一体感のあるハンドリングの3シリーズ、XE。今選べと言われても私はCクラスを選びますが、それはA4には見た目品質以外に「おぉっ」と思わせる何かがなかったからなんですよね。でもデザインやクオリティが気に入ったなら「あぁ、良いクルマ買ったな」と思えると思います。でも今回乗った仕様に近い足周りが日本仕様にあるのかな…。
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Posted at 2017/06/22 17:27:25

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この記事へのコメント

2017年6月23日 0:44
こんばんは。

日本でもこういうモデルが普通に選べればいいのに、と思います。
英国は車に関しては奥深い国だなぁと思います、色々な面で。

コメントへの返答
2017年6月23日 8:18
こんにちは。コメントありがとうございます。

そうですね、こういうモデルも良いですよね。向こうは少なくなったとは言えいまだにカンパニーカー需要がありますからこういう仕様も売れるのでしょうね。この仕様はVWパサートとカブってしまうので、オーナーカーとしてこれを選ぶのは結構微妙かもしれません。私ならパサートにしてしまいそうです・・・w。

イギリスのクルマ文化は本当に奥深いと思いますね。次のエントリーに少しだけ書きます。

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