
久しぶりに、最近試乗したクルマについて書いてみようと思います。まずはG30型、新型5シリーズです。元々F10の5シリーズは気に入ってましたので、G30が出た時に営業さんから試乗の案内を頂いていたのですが、523dや523iだというので540iが試乗車で入るのを待つことにしていました。が、540自体のデリバリーがまだなのか一向に試乗車に下りる気配がないようで、とりあえず530iの試乗車が出来たのでまずはそれに乗ってみてくださいとのことで行ってきました。
ショールームでクルマを見てみると、デザイン自体はキープコンセプトといった感じでそれほど大きな変化とは感じませんが、グリルが大きくなり押し出し感が強くなってますね。リアのデザインもF10と大きく変わりません。しかし全体的にF10より見た目の品質は上がった感じを受けました。おっ、と思ったのはグリルシャッターですね。何とCd値 0.22を達成しているG30、様々な空力対策が取られているようです。ピラー/フレームとルーフパネルの接合部分は溶接処理ではなく樹脂のカバーですが、メルセデスのようにボディカラー問わずブラックということはなくボディ同色です。(こんなの軽自動車ですらやってることですけどね・・・)
全体の質感の高さはインテリアも同様で、各スイッチ類のタッチを含めて品質の高さを感じさせますね。メーターがフル液晶になっていますが、丸いメーターの枠だけは残されていて、どデカい画面がどーん、というEクラスよりは違和感がないデザインです。まぁこの枠のせいで表示パターンも限られるのだとは思いますが・・・。
さて試乗車ですが、試乗車はセダンではなくツーリングでした。トリムはM Sport。まずは乗り込んでドライビングポジションを合わせると、いつものようにすんなり決まります。ただ視界は少し落ちたかもしれません。ステアリングは・・・ウッ・・・久しぶりのBMWテイスト・・・。相変わらず太い。太過ぎる。そしてグリップが柔らかい・・・。Dシェイプになっていないだけメルセデスよりマシかもしれませんが。
さていよいよスタートですが、いきなり驚いたのがウインカーレバーで、何とついにBMW式の操作後にホームポジションに戻るのをやめてしまい、レバーが出した方向で固定?される(どう表現したら良いのやら?)ようになっていました。私はBMW式に論理的整合性があると思っていたので驚きでした。因みに先日トヨタ・パッソに乗ったらこっちはBMW式になっていて、これはこれで驚いたんですがw。
走り始めてすぐ印象的なのは、まず軽快だということ。仕様によっては100kg前後軽くなっているという話なのですが、4気筒ということもあって随分軽快感があります。F10でも重いというほどでもなかったと記憶していますが、明らかに一回り軽い感じを受けます。4WSとも相まってちょっと早いペースで交差点を曲がると違和感を覚えるほど軽快にクルっと回り込みます。で、衝撃的だったのはステアリング・・・。これが個体差なのか何なのか分かりませんが、明らかにステアフィールが薄くなっています。操作力そのものも軽い。単純にまっすぐ走らせようとしても修正舵がオーバーシュートしそうになる程フィールが薄い。この辺の感覚も軽快感に繋がっているかもしれませんが、フィールの無さ、軽さ、これはもうメルセデス的と言っていいかもしれない。スポーツモード等は試さなかったのでまた変わるかもしれませんが、それにしても雑誌やネットのインプレとは随分違う印象。
そしてこれは随分静かなクルマです。ここはかなり力を入れたみたいですね。もしかしたらEクラスより静かかもしれません。エンジンの音はもちろん、ロードノイズやウインドノイズも全般的に極めて低いです。今回は高速道路に乗っていないので高速域でどうか分かりませんが、M Sportの太いタイヤでしかもワゴンボディでこれだけ静かならセダンのLuxury仕様は相当・・・と思わせます。
※7/22 追記
乗り心地はM Sportと考えれば総じて良いと思います。ホイールベースがなんと2975mmと非常に長いので不要なピッチングが出ません。この個体はマイレージが600km程度と慣らしも終わっていないレベルだったのですが、M Sportなので大きなストロークはバンプラバーで規制されて上下動を許しますが、初期のダンパーの動きが良くハーシュネスが抑えられています。メルセデスはW205もW213も慣らしが終わるまではかなりダンパーが渋いので、この辺は随分違う印象です。
パワートレインですが、530iはガソリン2リッター4気筒ターボのハイブースト仕様で、252ps, 350Nm。これはMINIにも搭載されている最新のモジュラーエンジンで、ボアxストは何と82.0 x 94.6というかなりのロングストローク。これにいつものZF製8HPが組み合わされています。この位のスペックなら性能的には過不足ないハズで、実際そうでした。もちろん252ps / 1700kg なりに、です。興味があったのは94.6mmというロングストロークのターボ車が上までどう回るのか。実際に踏んでみると、B48B20Bはハイブースト仕様なので途中で頭打つ感じもなく上まで綺麗に回りますね。粒の粗さも感じさせません。もちろん6気筒よりは明確に粒感は劣りますが。
今回の試乗は短い時間で高速やワインディングを試せていないのですが、G30/G31型の最初の印象としては残念な感じです。何よりBMWに期待するハンドリング、ステアフィールが随分メルセデス寄りになったように感じること。W205、W213は最後の味付けはBMWほどスポーティさを前面に出さないものの全体としてはBMW寄りになってきているように感じるのですが、まさかBMWの看板がこうなるとは・・・。これは540iのセダンでもう一度確認しなくてはいけませんね・・・。
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BMW | 日記
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2017/07/21 09:47:39