
久しぶりにC63で夜の峠に出撃してきました。
友人がゴルフ7Rヴァリアントのタイヤをパイロットスポーツ4Sに変えたというので試乗させてもらいに。彼のゴルフは納車直後に前車ゴルフ7GTIからBBSのホイールとタイヤを引き継いでいて、つまりノーマルじゃなかったんですね。そのタイヤが良くなかったもんだから乗せてもらったものの試乗レポートは書きませんでした。で、今回は本国純正サイズの19インチでPS4Sということでゴルフ7Rの印象を。
このゴルフRは既に2年20,000km走った個体です。ゴルフ7はマイナーチェンジされていますので、これは前期型ということになりますね。パワー・トルクは280ps、380Nmというスペック。マイナーチェンジでパワーUPされていて現在は310ps、400Nmになっています。サスペンションはフロントがストラットでリアは4リンク。ダンパーはDCCという電子制御の可変ダンパー。ドライブトレインもシャシーも基本的にアウディのS3と共通ですね。車重は1570kg、ハッチバックは1510kgなので60kg増しです。リアのオーバーハングが320mmも延長されていることを考えれば重量増は少ない方でしょうか。それでも1570kgというのはC200標準仕様より重く、(1540kg、AMG Line仕様では1590kg)Cセグと考えれば重い方ですが、4WDですし最上位グレードなのでフル装備ですからね。
ドラポジは普通に出ます。電動なので細かく調整可能。レンタカーで随分乗ったので違和感はないですね。ペダルオフセットは多少ありますが。ゴルフは前からそうですが高めにセットした方がしっくりきますね。街乗りレベルではとにかくエンジンの素直さと足回りのバランスの良さが非常に好印象。エンジンはレスポンスも良いし、トルクカーブが良いです。下からトルクが出るのに回すにつれてトルクが盛り上がるフィールがあり、頭打ち感なく綺麗に回ります。そういえば718ボクスターがこんな感じだったかな。足回りはコンフォートだとちょっと驚くくらい乗り心地が良い。かといってフワつくわけでもない。でも速度を上げるとコンフォートでは減衰が足りなくなってくるのでノーマル(ダンパーは基本的にコンフォート、ノーマル、レースの3段階らしい)で走る。
高速でもエンジンがやっぱり良いです。パワーは280psだから普段476psに乗ってる身からすれば驚くほどじゃないけど、でも普通に速いし、何より気持ち良く回る。ただ、音はとにかく興ざめ。低回転ではV8っぽい音の演出をスピーカーから流してくれるけど、全く不要です。メルセデスもBMWもそうですが、この流行りは何とかならないんでしょうかね。箱根でFD2シビックが素晴らしい快音を発していましたが、作り物じゃない本物の音だからこそシビれるのであって・・・。打ち込み系の合成音楽と実際のライブ演奏の違いがどれほどのものか分からないんでしょうかね。話がそれましたが、超高速レベルでは4WDならではの安定感があります。第5世代らしいですが、ハルデックスというとスタンバイ式かと思いきや、結構積極的にリアへトルク配分するセッティングのようです。もちろんそれだけではなく、この高速域での安定感はステアリングやシャシーセッティングもあるでしょう。ボディ上屋の剛性、シャシー(フロア)剛性は高く、ダンピングが効きつつも跳ねるようなこともなくいなしていく(バネレートは高くない)ので、かなり優秀な高速クルーザーです。ただ、ホントの超高速域ではやはり限界はあって、一つは空力がそこまでじゃないです。大きなリフトが発生するとかじゃありませんが、W205のように吸い付く感じはありません。また、超高速でのコーナリングではステアリングの正確性=ステアリングとフロントサスペンションの剛性不足も感じるようになります。ただこれはちょっとおかしなレベルの速度の話であり、その領域での味のレベルの話。これはかなり優秀な高速クルーザーです。
ワインディングでは、硬すぎずしなやかなセッティングなので軽快感があって回頭性が良く、かつトラクションが素晴らしいので非常に速いです。スペックは似てますがランエボやインプの方向性とはもちろん違います。ワインディングでも立ち上がりだけでなく進入など減速側でもリアアクスルが繋がっている?らしく、安定感があってトラクションもかかるのでとにかく踏めます。秀逸なのはやっぱりエンジンで、オーバーシュート感がなく大排気量NAのようにパワーやトルクが読みやすい。そこへ4WDの安定感とシャシーセッティングが合わさって、踏むことが全く怖くなく遠慮なく踏めるんです。ただ、本格的に踏んでいくとバネレートは足りません。この辺がクルーザーとしての優秀性とのバランスでしょうか。ブレーキは効きは十分で耐フェード性もそれなりにあるものの、片押しスライドキャリパーなので剛性感はそこまでじゃありません。
ゴルフRはとにかくバランスの取れた、そしてその次元が非常に高いクルマでした。何よりまず快適。全体的に静かだし、内装のガタピシも余程硬いハーシュを受けない限り皆無。乗り心地は充分以上に良い。そもそもゴルフはCセグですが、先日のアテンザは私の感覚がW205に染まり過ぎているだけではなく、やっぱり色々足りないんだな、とあらためて確認出来ました。ゴルフの方がボディ剛性もフロア剛性も高いですし、上屋とフロアの剛性バランスも取れてます。まぁゴルフRはちょっと別物かもしれませんが、標準仕様に乗っても剛性感は高いですからね。それがクルマ全体の質感に繋がっている気がします。
ところで、ゴルフRにも乗りましたが自分のC63でも久しぶりに踏みまして、今度は単独じゃなくてちょっとバトルモードで走ったんです。そうするとまぁC63の特性というか何というか、一言で言えば直線番長になってしまいました・・・orz 。フロントの限界は高いものの、フロントに合わせて飛び込むと進入からあっさりリアが出て行ってしまい、とにかく踏めない。丁寧に走ろうとするとやっぱり進入速度を落として立ち上がり重視のラインで行くことになるんですが、そうすると進入もコーナリングスピードも相当落とさざるを得ない。そんなこんなで981ケイマンSにあっさりヤラれたのはダサかった・・・orz。 一人で走れば、もしくは似たようなクルマ同士で走れば楽しいハイパワーFRも、バトルモードでは弱点がモロに露呈、という感じでした。この場面では明らかにC43の方が速かった。やっぱりセダン/ワゴンのリア265というタイヤは無理があるような気が強くしますね。多分クーペならもう少し踏ん張るんじゃないかな・・・。ワインディングでバトルするようなクルマじゃないのは分かってるけど、もう少し気持ち良く走れるようなセッティングを模索したくなってきますね。
ところでPS4Sのインプレを全く書いてませんがw、それはまたいつか・・・
※上記は全てフィクションですw
ブログ一覧 |
クルマ | 日記
Posted at
2018/11/04 21:28:36