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イイね!
2021年08月05日

新型Hayabusa

新型Hayabusa 先日3代目がリリースされたスズキ Hayabusa。GSX1300Rというモデル名が無くなったのですね・・・。1999年に初代がデビューした当時、私はホンダのCBR1100XXという同じカテゴリーのバイクに乗っていました。当時は世界最速を目指すような大きくてパワーのあるメガスポーツはそれなりに人気で、パワーと最高速を競っていました。1990年にカワサキがZZR1100をリリース、続いて1996年にホンダCBR1100XX、1999年にハヤブサ。カワサキは最速を奪還すべく2001年にZX-12Rをリリース。いずれもノーマルでVmax 300km/hを目指したモデルでした。実測で300km/hを超えたのはハヤブサが初めてだったはずです。



(因みに当時、改修前のFISCOでCBR1100XXはメーター読みで315km/h出てました。1コーナーへのブレーキングで減速してる感がなくてビビったwのを思い出します。)

こうしたメガスポーツの特徴は、まずは先端技術を投入して大きな排気量を活かしたトルクフルでパワフルなエンジンです。当時バイクの世界ではキャブからインジェクションに移行する黎明期で、ZZ-R1100はキャブ、CBR1100XXも’96のデビュー当時はキャブで’99からFI化されました。ハヤブサ以降は全てFI。そしてラムエアの採用もこの頃からです。車体は長いホイールベースとスーパーバイクに比べれば安定方向のジオメトリー、超高速域での安定性のある剛性を持っていました。ライポジはハイスピードライディングとパワーに対応し、スーパーバイクよりは緩いもののそれなりに前傾を伴うポジション。そして重い。このカテゴリーには日本車しかなく、日本車独自のカテゴリーと言えると思います。

当時このクラスは人気でしたが、その頃から1000ccクラスのスーパーバイクが充実してきて、世界的にも人気はそちらへ移行していくことになります。メガスポーツは速いものの大きく重く、持て余す感が強かったのが一つ、もう一つは2分化だと思っています。速さ方向はスーパーバイクに、ツーリング適性や快適性は純ツアラーやアドベンチャーバイクへという。メガスポーツは高速では抜群ですがワインディングでは重いのでスーパーバイクの方が楽しめ、ツーリングにももちろん使えますが快適性は純ツアラーやアドベンチャーに劣る、というような見方も出来るのです。ただし本質はオールラウンダー。高速もワインディングもツーリングも、というバイクです。最近ではアドベンチャーバイクがパワーを上げて実質このメガスポーツの代わりになっているのかな、という印象があります。アドベンチャーバイクのスタイリングはメガスポーツより遥かにダサいですが、実利を取るとアドベンチャースタイルになってきたのかな、という。

メガスポーツのカテゴリーが縮小していく中でも2018年にリリースされたのがカワサキのH2 SX。H2Rの1000cc4気筒スーパーチャージャーエンジンをデチューン(310ps→200ps)して大きな車体に搭載したモデル。車重は260kgほどあり、推測通りストレートは速いものの大きく重いバイクのようです。スーパーバイクの世界では200ps over、パワーウェイトレシオはWet weightで1.0kg/psを切るのが当たり前になっている現在、現在のメガスポーツとはどんなバイクなのか。スーパーバイクではなくメガスポーツを選ぶ意味や価値はあるのか。

3代目となったハヤブサは、そういった200psが当たり前の世界の中で何と先代より最高出力を落としてきました。(197ps→188ps)これはEURO5へ対応するということもあるとは思いますが、それでも昔なら意地でも先代を超えるパワーを出してきたことでしょう。これがハヤブサの方向性を表しているように思いました。そもそも300km/h要る??という。(188psでも300km/hは出ると思いますが)

対面したハヤブサはロー&ロングなスタイリングでひと目でハヤブサと分かるスタイリング。かなりカッコ良く歴代で1番良いように思います。また塗装や各パーツの質感も高く高級感があり、細かなディテールまでデザインが考えられているように見えます。跨ってみると、意外に重心が低くサイドスタンドから起こすのが思ったより軽いです。そしてハンドルが遠めで、今時珍しいくらいハンドルは絞られているものの軽い前傾になります。シートは低く、私の身長(166)でも両足が普通に着きます。踵までは無理ですが。走り始めると、非常〜にとっつきやすく乗りやすいのが印象的です。ここまで乗りやすいのは最近ではZ900RSですが、同じくらいかもっと乗りやすい。トルクデリバリーはマイルドで、ハンドリングは軽快とすら言え、バンキングが軽くとても素直に寝ます。その時の舵角もスッと素直に適度に付く感じで切れ込みや立ちが強いといったこともなく、とても自然にライディング出来ます。Z900RSは交差点レベルの低速では多少切れ込みを感じるのですが、ハヤブサは極低速から高速域まで全域でナチュラル。フレーム剛性はガッチリ高いとまでは感じないものの、かといって柔らかいということもなく、全体として適度な剛性と柔軟性のバランスを持っているように感じました。ホイールベースが長いのでスーパーバイクやDUKEのようには曲がりませんが、しかし旋回性は予想より全然高い。素直に寝かせた後は重心の低さから安定感を感じ、そのバンク角を安定して維持するのが容易です。そういうこともあって気持ち良くコーナリング出来ます。それからサスセッティングはかなり柔らかめで、ピッチングも大きいです。スロットルオフだけで適度にフロントに荷重が乗って気軽にコーナリング出来る良さがありますが、ペースを上げるともう少し落ち着きが欲しくなります。この辺はダンピング調整で何とかなるかもしれませんが。今回は箱根〜芦ノ湖スカイラインとターンパイクで走らせたのですが、総じてとても楽しめました。一方エンジンですが、開け切るようなことは出来ませんでしたが驚いたことに速さを感じませんでした。4気筒ということと重量があることでトルクの出方が890DUKE Rに比べると非常にマイルドで、中速域の加速力はDUKEの方が全然速かったのです。もちろんパワーがあるので高速域ではDUKEより速いと思いますが、多分それは160km/h以上の領域だと思います。ハヤブサのパワーカーブを見ると中速域では旧型よりトルク・パワーとも上乗せされており、ピークではなくここを重視しているのは見て取れるのですが、如何せん車重があることもあって加速力という点では軽量なDUKEに劣ったという。とは言え絶対的にはトルクフルですし速いバイクです。
インプレとして多少難点を挙げるとすれば、一つはブレーキ。890DUKE Rと同じブレンボのStylema(スタイリマ)を使っているのですが、パッドの初期のバイトを落としてあるっぽいのと、マスターシリンダーやブレーキホースが安い物のようで精度感がイマイチ。せっかくのStylemaを活かせてません。効き自体ももっと欲しいです。
今回は比較的路面の綺麗なワインディングでしか乗っていないですし、ライディングモードも基本のものしか試さなかったので様々なシチュエーションでどうかまでは分かりませんが、しかしとても良いバイクだというのは良く分かりました。素晴らしく素直でスーパーバイクより遥かにフレンドリー。タイトなワインディングでも楽しめそうなハンドリングを持ち、高速も当然楽しめるでしょう。国産4気筒ネイキッドの増車を考えていますが、こういうのもアリかもな、と思いました。H2 SXはカッコ悪いのでハヤブサ一択ですが・・・

ブログ一覧 | バイク | 日記
Posted at 2021/08/05 12:20:07

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この記事へのコメント

2021年8月5日 18:20
ハヤブサは、当時御三家の中で、一番SS寄りの運動性が有って、そのくせNUDAが好むような林道も先頭はムリでもグループについて行くのは楽勝と言うフトコロ深いのが秀逸でした。
今回のもどちらかと言うと初代寄りの集大成という感じで私もお店で見ましたが、だいぶ締まった感じで良さげでした。

スズキのアクセルモードはトップは同じで、そこに至る経路が出せるだけ出すのと、リニアに直線基調とレインモード的な立ち上がりの緩い3種です。
ほっといても綺麗にリアに乗るポイントに重心が来て開けやすいのが気持ちいいです。
ただ、ハンドル低めで重いので、取り回しが年寄りには(^_^;)
ですが今回のような完成度高い無理しない仕上げは好きです。
コメントへの返答
2021年8月6日 11:24
コメントありがとうございます。

ハヤブサは初代からそうだったんですね。当時イジったハヤブサ見るとかなりジオメトリーを変えているのを(リア上がり)見てたので、そんなに曲がるバイクだと思ってませんでした。
今回乗った3代目は確かにタイトな峠でもある程度は楽しんで走れそうでした。

スロットル特性は変なことしないで素直に作って欲しいですね。今回は一番パワー出る?モードで乗ってましたが違和感は無かったです。総じてフレンドリーなのが印象的でした。
確かにポジション多少キツめで重いですけど、良いバイクですね。

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