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2017年01月03日 イイね!

AMG GT への興味

AMG GT への興味C43でのスポーツドライビングというのは、当然ながら純粋なスポーツカーとは異なりますし、BMWとも異なることは以前にも触れました。その違いというのは、技術的な云々というよりその根底にある思想の違いであるように思います。インプレで書いたESPの介入の仕方というだけでなく、普段の快適性との両立のさせ方、シャシー全体の剛性・セッティングにおけるバランスの取り方、ハンドリングに対する考え方。

BMWは日常領域から…それこそ交差点を曲がるレベルからスポーツを感じさせ、その延長線上にそのままスポーツドライビングの世界がある。メルセデスはスポーツドライビングをある意味別の世界として、自ら足を踏み入れた時にだけその世界を見せてくれる。そういう違いに感じます。AMGモデルではワイルドな(大袈裟ともいう)演出があり、パっと乗った時の雰囲気としては別物感が強いのですが、乗り心地に多少の固さがあったとしても普段の乗り味自体が本当の意味で乱暴かというとそうでもない。そして、ちょっと踏んでみるとどうももっと奥は深いらしいことが見えてくる…。

そうしてC43で新たな発見をするにつれてAMGの世界、特にAMG GTに興味を持ってきたのです。

AMG GTはSLSの後継とは言え、フェラーリやランボに対抗するようなスーパースポーツではなくその下のポジションです。ライバルは911、アウディR8、ジャガーFtype辺り。なんとなくの勝手なイメージで硬派なスポーツカーというよりは快適性・日常性と適度なスポーツ感の両立を狙ったGTだと思っていたのですが、実は相当本気のスポーツカーのようですね。

シャシーはSLSをベースとしていますが、そもそもこのシャシー自体がかなり凝った作り。純粋なモノコックではなくアルミニウム製のスペースフレームで、フロントセクションは一部にマグネシウムまで使われています。



バルクヘッド周辺はトラス形状と言っても良い複雑な構造です。衝突時はこのトラスの前までで衝撃吸収をするような設計に見えますね。ちなみにアウディR8も同様にアルミ製のスペースフレームですね。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンク。フロントはほぼSLSと同じハイマウントではない本当の(?)ダブルウィッシュボーンで、アクスル全体がとんでもなく剛性の高そうな造り。



アッパーアームはもう少し長さが欲しいようにも見えますが、それでもハイマウントタイプよりは長めです。リアも同じくダブルウィッシュボーンでこちらは新設計のようです。



エンジンは4LのV8ツインターボ、ボア x ストは83.0 x 92.0とかなりのロングストローク。このボア x ストはA45の直4と同じで、一部の設計やパーツを共有しているのでしょうね。コンロッド長が分かりませんが、ピストン形状を見る限りピストンピンをなるべく上に持って行きコンロッド長を稼いで連桿比を上げようという設計に見えます。



レイアウトはコンパクト化を狙って外側から吸気、バンク内へ排気するホットV。そしてドライサンプ。エンジン自体は完全にフロントアクスルの後方へ積まれるフロントミッド。エンジンカバーに見える黒い部分の下にあるのは水冷インタークーラーなどの補機類で、エンジン自体はその後方です。

トランスミッションは7速デュアルクラッチでトランスアクスル。GT-Rと違ってエンジンとはかなり太いトルクチューブで剛結されています。お陰でセンタートンネルがかなり大きく、この部分で剛性を稼げてもいるでしょうが室内への侵食は相当なもので、1940mmという全幅の割にポジション自体はかなりタイトです。



以前にも書きましたがトランスミッションはリアアクスルのやや後方へマウントされています。C7コルベットはトランスミッションをリアアクスルの前にマウントしていますが、AMG GTのホイールベースはコルベットの2710mmに対して2630mmとなっています。

重量配分は F 47 : R 53 となり、車重は1650kg。絶対的には重いですがサイズを考えれば軽いとすら言えるでしょう。何しろほぼ同じサイズのジャガー F type R はFR仕様でも1810kg、一回り小さなアストンマーチン ヴァンテージのV8仕様でも 1610kg。

実際に走らせてどうなのかが気になりますが、攻め込むと応えるクルマではあるようです。一方、普段使い、GT性能はというと、実はココがダメっぽいw。ちょっと意外ですが想像していたGTカーというよりはもっと本気のスポーツカー寄りのクルマのようです。



私は今までブログに書いてきたようにタイトな操縦性、一体感を求めるのでこのような大きなスポーツカーというのはあまり興味を持っていませんでした。ツーリングや緩いドライブにも充分使え、適度なサイズで踏めば素晴らしい操縦性を持つポルシェが一番求めるもの、私にとっての正解に近いことも分かりました。でも正解だけが楽しいわけじゃない。たまには寄り道も良いでしょうし、違う世界を感じてみるのも悪くない。

という妄想を新年早々しておりました・・・。本年もよろしくお願い致します。

Posted at 2017/01/03 14:27:18 | コメント(3) | トラックバック(0) | Mercedes | 日記

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「かなりのフロントミッド搭載。水冷インタークーラーは小さめ。タワーブレースのゴツさと、正面ではなく左右高い位置から吸気するレイアウトが特徴的。」
何シテル?   06/16 07:57
10年以上続けていた2輪レース活動を休止し、のんびりとバイク/クルマ生活を楽しんでます。今はやる方ではなく観る方に変わりましたが、モータースポーツは2輪・4輪問...
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