
既にたくさんのブログがUPされており周回遅れな感じですが、ポルシェのInternational Siteにカタログ情報がUPされており、興味深い細かい情報もあったのでいくつか上げてみたいと思います。
クルマ全体の印象として、マイナーチェンジにしては随分手を入れた印象ですね。別シリーズを名乗らせるために今まで以上に変える必要があった、というのは穿った考え過ぎるでしょうか。エクステリア全体としてはスリークでシンプルだったデザインを力強い印象に変えたかったようですね。フロントフード、リアフード、フロントウインドウ以外は全て変えたとのこと。しかしこの手のマイナーチェンジにありがちですがオリジナルデザインの良さが随分と無くなってしまっているのが残念なところです。フロントエンドはノーズ形状を若干尖らせるような形状にし、インテークを低く配置。ヘッドライト形状は縦長だった前期型に対して987に近い形状になりました。
リアエンドはテールランプをブラックアウトした上で左右間にブラックのガーニッシュを挟み、その上にスポイラーを乗せた感じ。ワイド感を強調したかったのでしょうね。リフレクターはフロントのスモールランプ同様独立してバンパーに配置しています。フロントバンパーのインテーク周辺、リアバンパー下部やサイドインテークなどには段差やラインが設けられており、複雑な付加物を追加したごちゃごちゃした印象を与えています。もちろんこれは狙ってのことでしょう。また、ドアミラーはGT3のようにVシェイプになりました。
インテリアはダッシュボード、センターコンソールを変更。ようやく導入されたインフォテインメント=PCMが日本仕様でどうなのか楽しみですね。しかしスクエア基調な全体のデザインへ、ラウンド形状のエアコンの吹き出し口の組み込むというのは全く理解出来ません。なんでこんなことに・・・。ちなみに超細かいところでは、ルームミラーの形状が変更されているようです。w
エンジンですが、2リッター、2.5リッターとも圧縮比は9.5とされています。一般的にターボ車で高出力を狙う場合はブースト圧を高くかけるわけですが、実際のところ高圧縮でハイブーストとなるとガソリンエンジンでは燃焼上課題があり、今のターボ技術でも両立は難しいようです。例えば最新のハイパワーターボだとAMGのA45が2リッター4気筒から何と380psを出しているわけですが、圧縮比は8.6まで落とされています。近年のダウンサイジングターボでは高圧縮比として基本的なトルクを確保する方向とした上で小さいターボを使ってトルクを上乗せ、ブーストはそれなりにかけるもののトップエンドまではパワーを出しません。マツダのSKYACTIV-Gターボはレギュラーガソリン仕様にも関わらず圧縮比は10.5とかなりの高圧縮です。そう考えていくと、ポルシェのフラット4はその中間と言え、さらなるハイパワー仕様を出す余裕を残してある、もしくは特性的に高回転域までブーストをかけ続けて伸び感を作っていると考えることも出来そうです。
トルク特性・パワー特性を見るとインターセプトは2.0、2.5とも1950rpm。この辺りは1200-1500rpm程度というアイドリングのすぐ上でインターセプトするダウンサイジングターボと比べれば随分「ターボ車らしい」特性のようにも思います。
NAでリッターあたり100psという一般的な上限を出力していたのに対して今回のターボ仕様では基本的な余裕があるわけで、これが頭打ち感を生まずに気持ち良い特性となっているのかは興味あるところです。ちなみに車重は5-15kg程度重くなっています。ターボ化による補機類の追加を考えれば2気筒のドロップなどより重量が嵩むのは明白で、むしろよくコレ位で済んだな・・・という印象はありますが・・・でもなぁ・・・。
シャシーですが、当然ながら基本は同じようですが、スポーツシャシーがPASM仕様になりました。今のところはSのみ選択可能なようです。固定式ダンパーでせっかく良いセッティングを出していたスポーツシャシー、PASM化で辛口に振られたのか甘口になったのか・・・。いずれにしても高額なオプションになったのは間違いないのでしょう。
他にも細かいところで変更があり、タイヤサイズに変更はありませんがリアホイールは0.5インチ広げられており、18インチで9.5、19, 20インチで10インチとされています。これはリアのスタビリティを上げるのが目的でしょうね。前後トレッドのサイズの情報が見当たらないので不明ですが、ホイールサイズから見れば0.5インチ広げられた一方でインセットは0-2mm程度しか変更されていないので、左右で10mm前後はワイドトラック化されたようです。ちなみに例によってホイールデザインも一新されています。
左から18インチボクスター、19インチボクスターS、20インチカレラクラシック、20インチカレラスポーツ、20インチカレラS
さらに細かいところでは遂にレーンチェンジアシストが選択出来るようになりました。これはもうホントに羨ましい。ロータスや超高額なスーパースポーツと違って日常性の両立がポルシェの売りなわけで、こういった日常性の向上はとても良いと思います。
というわけで、興味深いポイントもいくつかありますが、以前から書いている通り全く買う気はありません。好意的な書き込みがほとんど皆無の中、こうなったボクスター/ケイマンがどこまで売れるのか、受け容れられるのか、NA仕様の前期型は人気が上がるか・・・にむしろ興味が沸いてきました。(笑)
そして最新のビデオ。スポーツカーじゃなくデートカーですから、と言われているようでなんだか複雑・・・
Posted at 2016/01/30 10:56:35 | |
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Porsche | 日記