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2022年10月06日 イイね!

CX-60

CX-60先日CX-60を試乗しました。代車などではなく試乗目的でクルマの試乗をすること自体が相当久しぶり・・・どうやらほぼ2年ぶりのようです。今回のCX-60は将来的に購入対象となり得るクルマなので(本命は6ですが)結構楽しみにしていました。なんといっても今の時代にこのクラス(Dセグ)で直6の新型車が出てくるなんてもうマツダ以外無さそうですからね。。。

ところで、私はここ数年のマツダ車はそれなりに乗っていますが、「こうあるべき」というエンジニアのエゴを押し付けられるような、スっと飲み込めない何かしら違和感を感じるクルマも結構あったので、少し心配もあります。(そういったことはポルシェやジャガーには一切ない。メルセデスやBMWにはあるw)また、ネット上の試乗記を見ると熟成不足的なコメントも多い 。。。

借りた個体は3.3Lディーゼル+マイルドハイブリッドのe-SKYACTIV D、Exclusive Sportというトリムでした。パッと見で大きさを感じますがDセグのSUVはどれもそんな感じなので特別大きいとまでは思いませんでした。しかしボンネットは高い上に長い。FRらしいプロポーションでデザインはかなり格好良いと思いました。プロポーションが近いのとテールゲートのフォルムのせいで少しジャガーのF-PACEに似ている気がしますが・・・。(クォーターウインドウの処理は全然違いますけどね)



随分前に試乗したF-PACEがカラースキームまでそっくりで・・・w



さてエンジンを始動すると6気筒の音が嬉しい。ディーゼルですが上質な感じの音がします。遮音もかなり気を遣ってる感じでとても静か。店を出てすぐ操作系に違和感がそれほどないのが分かります。ブレーキは比較的踏力を必要とするセッティングですがマツダ3ほど違和感はなく、コントロール性も良いです。また、MX-30の時もそうだったのですが極低速・・・ターボも効かずディーゼルが苦手なハズの極低回転のスロットル開度で言うと0〜数%からくらいのところのドライバビリティが良く、おそらくこれはマイルドハイブリッドの効果なんでしょうね。MX-30の時はこれはモーターの効果なんだな、と分かる感じでしたがこちらは全く分かりません。なので単純にエンジンのおかげかもしれませんが(3.3リッターありますし)。エンジンは充分なトルクがあり、音も良く、デッドスムーズとまでは言えませんが6気筒に期待する滑らかさもあります。それからトランスミッションのマナーですが、非常〜にC63と似ていますw。CX-60のトランスミッションは完全な新規開発ですが、構成的には遊星ギアを使ったATミッションで、トルクコンバーターの代わりに多板クラッチを使うという、AMGのSPEEDSHIFT-MCTと全く同じ構成。シームレスではなく明確に変速感を感じたり、冷間時の発進では半クラで多少振動を感じたり、という辺り全くAMGと同じ。ただCX-60の方がよりスムーズなセッティングを目指しているようで、これに比べればAMGはダイレクト感を重視、という感じです。しかし減速時も含めて全域直結ですのでこれだけで充分ドライバビリティが良いです。車線変更で少し加速、などというのも思った通りに動いてくれます。ただ、コースティングの制御は全くイケてなく、ほんの少しの時間のパーシャルまたはスロットルOFFでクラッチを切ってしまうし(しかもアイドリングじゃなくエンジンOFFまで行く)、特に再始動時のエンゲージのショックは大きめ。まぁこの辺りの制御は私としてはポルシェでもAMGでも満足いかないので嫌なら使わない、に尽きますね。なのでエンジン始動後にはi-STOPをOFFにするのが習慣になってました。幸いハードボタンが残っていてすぐにOFFれます。それから街中の乗り心地ですが、悪いという評価を随分読みましたが私はそこまで悪いとは思いませんでした。ODO は1,100kmほどなので慣らしが終わったとは到底言えない距離で、です。ハーシュネスは綺麗に抑えられていて、ただ短いストロークで吸収する方向のようでちょっとした段差で揺すられます。私はこれくらいなら許容範囲内ですが、常時揺すられるという感じを受ける方がいてもおかしくはないです。車幅は1890ということでこのクラスとしては標準か少し狭いくらいですかね。普段がC63(1840)なので多少気を遣いますが慣れの問題です。総じて走らせやすいし快適だと思います。

翌早朝、日の出前に家を出て箱根を走ってきました。高速道路ではなんというか可もなく不可もなく。こう書くと悪く感じてしまいますが、もちろんドライバビリティは良いのでCVTなどとは次元の違う走らせやすさです。しかしトルクはもっと欲しいな、というのが正直なところ。3.3リッターディーゼルに期待するのはもう少し分厚いトルクで押し出す息の長い加速なんですが、その辺はスロットルのセッティング含め燃費に振ってるということのようですね。結構踏んでようやく加速、という感じ。シャシーは、直進性はこれも特別スゴいということはないのですが、修正舵も少なく普通に走ります。CX-60はキャスターが立っている=トレールが短いセッティングというのをどこかで見ましたが、センタリングが悪いこともなく、直進性が悪いこともありませんでした。また相変わらずストロークが短い感じはしますが乗り心地も良いです。そして高速コーナーでもライントレースが非常にやりやすいです。感覚に合うのでオーバーシュートとかしない感じ。

御殿場を降りて長尾峠から箱根スカイラインへ向かいます。長尾峠は非常に狭いツイスティな県道ですが、まぁびっくり。曲がる曲がる。ブレーキングからの回頭性こそ重量もあるのでそこまでではありませんが、そこからの旋回力、ステアへのリニアな反応は素晴らしく、まず進入で思い通りのラインに乗せやすい。これはデザインもありそうです。このクルマはノーズが分厚いデザインでボンネットが高いのですが、おかげで今時のクルマとしては珍しくボンネットが結構見えます。これ最近は全く気にしていなかったのですが、狭い峠を走る時に走りやすさを実感します。なんだか初心者みたいな話ですが、冗談抜きでクルマの動きを把握しやすく、綺麗にラインに乗せやすいんです。それからブレーキングからターンインという点では、確かにダイアゴナルロールにならないんですね。イン側ブレーキを摘まれている感覚はありませんが、フロントアウト側がグっと沈むということもなければ妙に突っ張るということもなく自然にターンイン。これ重量と重心の高さを考えたら結構スゴいことなのでは。さらに先が回り込んでいるようなコーナーでも、ステアを切り足すと今度はロールを伴いながら綺麗に曲がっていきます。スロットルを大きく入れると、リアをグっと沈めながら、しかし前からも引っ張られるリアバイアスの4WD的なバランス(=37:63のC43の感覚に近い)でグイグイとインに引き込まれるように立ち上がります。しかもその時は6気筒のフォーンという気持ち良い音で、これは楽しい。。。峠に入ってすぐにどうもスロットルがリニアじゃなかったのでモードをSPORTへ切り替えたところ、加減速もさらにリニアになってさらに気持ち良く、楽しくなりました。NORMALモードはやはり低燃費モードなんでしょうね。一方、荷重移動を利用して振り回すようなことは全然受け付けてくれない感じです。この辺はマカンと違うところ。まぁSUVですしそんなことを求める人がどれだけ・・・

箱根スカイラインは速度レンジが上がり、路面のアンジュレーションも大きめのところです。ここまでで結構スゴいな、というのは感じていたのですがステアリングとシャシー剛性が非常に高いですね。箱根スカイラインはコーナリング中に大きくバウンスするようなところがいくつかあるのですが、ここでびっくり仰天。コーナリング中にボディ全体が斜めに突き上げられるような動きになるのですが、この時多くのクルマはリアの急なトウ変化で左右に揺すられるような変な動きになります。しかし確かに突き上げられるもののめちゃくちゃ安定してる。。。あとで調べたらリアサスの各リンクのハブとの締結部分は5か所ともピロボールだとか。SUVでピロ使うとはスゴいですね〜、経年劣化を心配してしまいますが。ステアのリニアリティの高さは剛性が高いからというのも大きいのでしょうね。

事前に情報をあまり調べていなかったので駐車場であらためてクルマを見てみると、サスペンション周りは完全にヨーロッパ車、それもプレミアムDセグと言われるクルマのレベルに見えますね。フロントはハイマウントのダブルウィッシュボーンでリアは5リンク。アーム類はどれも剛性が高そうに見えます。ボンネットを開けるだけだと当然ながらエンジンは全然見えないのですが、カバーを開けたり外したりすると・・・エンジン本体は後ろへ押し込まれるように搭載されていました。フロントミッドと言っても差し支えないくらいじゃないでしょうか。タービンは意外なほど大きめ? これは将来の高出力版に期待しちゃいますね。。。



それからインテリアですが、噂通り質感は高くデザインも良いですね。ハードスイッチが結構残されているのがまた良いです。ドラポジもすぐに出ますし、何とステアリング調整は電動でした。ステアリングも丸いし剛性もあり、太めではありますが許容範囲。ですがシートは実はあまり印象に残っていません。バックレストを寝かさないとヘッドレストが当たるというようなこともなく、ワインディングでもしっかり支えてたのだと思います。それから死角もあまり気になりませんでした。総じてプレミアムレンジのDセグとして充分な装備と質感だと思いました。



というわけで、いや〜驚きました。ハンドリングカーと言っても良いくらいのクルマになっていると感じました。マツダのコンセプト的にはスポーツ性を狙ったというよりもナチュラルなクルマを目指して結果的にこういうスポーツ性まで手に入れた、ということなんでしょうけど。しかし久しぶりに楽しいマツダ車でした。走りを見ればマカンレベルにまでは達していないと思います。マカンのスポーツカーしか持っていないような走れば走るほどクルマを小さく感じるようなあの一体感、それとゆっくりまったり走る時の快適性の両立、そこまではCX-60にはありませんでした。一方でF-PACEよりも質が高く良いように思いました。メルセデスGLCとは比較にならないレベルでCX-60の方が気持ち良く走ります。(X3やQ5は乗ったことがないで分かりませんが)とまあ、そういう次元で比較出来るクルマになっている時点で充分スゴい。それから今Webサイトを見てて驚いたのですがガソリン4気筒+PHEV版の方がパワーあるのですね・・・。アメリカ向けにはガソリン6気筒も出てくるでしょうし。

C63からの乗り換えとして考えた場合、私はそもそもSUVというパッケージが要らないんですよね・・・。いくら出来が良くてもセダンと比べればやはり重いですし重心も高い。これはマカンでもそうです。ですから私の本命はやはりマツダ6。ただ、そもそも出ない可能性もあるとかないとか。。。しかし1000万以下で6気筒が手に入るのはもうほとんど日本車しかなく、ISもスカイラインももはや世代的に少し古い。悩ましいところです。

Posted at 2022/10/06 16:17:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日本車 | 日記

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「963のロードリーガルだって⁈ コレは久しぶりにぶっ飛んでるな…」
何シテル?   06/07 06:54
10年以上続けていた2輪レース活動を休止し、のんびりとバイク/クルマ生活を楽しんでます。今はやる方ではなく観る方に変わりましたが、モータースポーツは2輪・4輪問...
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