今日はディーラーへ遊びに行ってきました。
まあ、GWのためお客さんもほとんどおらず、開店休業状態でした。
新型アコードの資料と価格表があるとのことで、早速拝見してきました。
グレードはLXとEXの2種類で、各グレードにレザーインテリアとサンルーフの
メーカーオプションがあります。非常にシンプルな構成ですね。
なお、レザーインテリアにすると、シートヒーターとドライビングポジションメモリーが付くようです。
また、EXのグレードにはACC、LKAS、CMBS、リアウィンドゥにオートサンシェード等が付きます。
現行アコードType-Sが364万円、アドバンス・パッケージが390万円、
先代インスパイアのベースグレードが368万円、レザーインテリアが383万円、
アドバンス・パッケージが394万円なので、ほぼ価格は据え置きです。
最新のHVシステムを積んでいるのに価格据え置きとはリーズナブルなのかもしれません。
(現行アコードの価格設定が無茶苦茶だったとも考えられます。)
ベースグレードのLXでも諸経費を加えると、乗出し400万円近くになりますね。
平均的なサラリーマンにとっては、ちょっと高いクルマですね。
別の資料では、ターゲットの年齢層は50〜60代がメインと書かれていました。
ボデイサイズは、以下の通りです。
新型アコード 4915mm X 1850mm X 1465mm
現行アコード 4730mm X 1840mm X 1440mm
先代インスパイア 4960mm X 1845mm X 1475mm
先代インスパイアよりやや全長が短くなりますが、現行アコードよりは約200mm
長くなります。
まあ、実質はインスパイアの後継車なのでこんなものなのでしょう。
資料によると、ホンダは新型アコードにかなり力をかけていることが伺えます。
ホンダの分析では、現在、「上級ミドルセダン」の約40%がハイブリッド車であり、
「上級ミドルセダン」のハイブリッド車比率は年々高まってきているとしています。
さらに、ボディタイプ別のハイブリッド乗り替え意向が最も高いのは、セダンであり、
また、他メーカーからの乗り替え要因として、「環境 X 先進価値」をあげています。
また、セダンユーザーの特徴として、
「情緒価値(デザイン・メーカーやクルマのイメージ)」
「性能(乗り心地・高速走行時の安定性」
「安全性」
を重視する傾向にあると分析しています。
一方で、一般的なユーザーは「デザイン」よりも、「価格」「燃費」「減税対象」といった、
経済性を重視する傾向にあるようです。
ちなみに、2010年以降のセダン販売実績(アコード・インスパイア・レジェンド)ですが、
営業スタッフ3人に2人が2010年以降の3年間で販売実績がないそうです。
また、アコードの展示車・試乗車も2013年1月時点で全国で65台と、
実に40拠点に1台しかなく、少ない実車配備が商談機会を生かせなかった要因であると
分析しています。
このような分析をもとに、次期アコード ハイブリッドはセダンユーザーのニーズを
満たすべく開発されたとのことです。
(という割には、もう少しデザインがなんとかならなかったのかと思うのですが・・・)
「情緒的価値」としては、以下があげられています。
・LEDヘッドライト
・ハイブリッド専用設計メーター
・オーディオタッチスクリーン 等
「性能」としては、以下があげられています。
・SPORT HYBRID i-MMD による異次元の走行感覚
(100km/hまでEV走行が可能)
・クラストップの低燃費 30.0km/L 等
「安全性」としては、以下があげられています。
・ACC + LKAS
・VSA + モーションアダプティブEPS
・ヒルスタートアシスト機能
・対向車検知が加わり、さらに進化したCMBS 等
特にCMBSは改良され、作動速度・作動相対速度が5km/h以上となり、
また、対向車との正面衝突を回避するためブレーキ制御をしたり、
ステアリング操舵力をアシストするとのことです。
ライバルはずばりカムリで、あわよくば、クラウン・ハイブリッドの顧客も奪おうと
考えているようです。
モーター最高出力 モーター最高トルク システム最高出力 燃費
アコード 124kw(169PS) 31.3kgf・m 199PS 30.0km/L
カムリ 105kw(143PS) 27.5kgf・m 205PS 23.4km/L
クラウンHV 105kw(143PS) 30.6kgf・m 220PS 23.2km/L
価格的には、ベースグレードのLXでカムリのナビ付きとはほとんど同じです。
クラウンHVに比べるとリーズナブルですね。
カムリが約1000台/月、クラウンHVが約7000台/月弱を 売り上げている中、
ここからどれだけシェアを奪えるかにかかっていますが、クラウンは根強い支持層があるので
なかなか難しいのではないかと思います。
資料にはBMW 320i やベンツCクラスも比較対象になっていました。
アテンザも一応比較対象ですが、扱いは参考程度、レガシィに至っては、
比較対象にもなっていませんでした。
アコードHVとしてはHV車がターゲットで、ディーゼルやガソリンエンジンは比較対象外なのかも
しれませんが、顧客から見た場合、アテンザやレガシィは比較対象になりうるし、この2台は
約2000台/月売れているのだから、このあたりを切り崩すことも考えるべきだと思うのですが。
まあ、いずれにせよ、新型アコードは先進性を軸にプレミアム路線で勝負するようです。
最後に、以下のグラフは、国内のアコードの販売数の推移です。
1994年に7万台を超えたアコードの販売台数は、昨年2000台強とピークの3%程度の水準にまで
落ち込んでしまっています。
さて、新型でどこまで巻き返せるか・・・
クルマの開発は徹底的な市場調査を基に行なっていると聞いたことがありますが、
なんとなくホンダの分析及びアウトプットがずれていると思うのは自分だけでしょうか?
私としては、300万円くらいの、走りと燃費を両立させた、カッコいいスポーティセダン(ワゴン)
が売れるのではないかと思うのですが。
私の感覚がずれているのかな・・・