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2020年04月22日

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その4

[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その4 <前回までのあらすじ>
古くからの相棒・ホンダCBR250Four(MC14型、1986年式、経年34年目)のスピードメーターが作動しない主原因は、メーター内部のシャフトが焼き付き固着していたためであること。暫定処置として、固着部位にCRC5-56を噴き付けて一晩放置したこと。


・・・について記しました。今回のブログは、そのDIYメンテの続き(一筋の光明が見えた)です。

◎「その1」 は → こちら(メーターの構造把握 編)
◎「その2」 は → こちら(ケーブル交換&細工 編)
◎「その3」 は → こちら(メーターの固着確認 編)

■一筋の光明の巻
スピードメーター不動の主原因が、本体内部のシャフトの焼き付き(固着)であることが分かった際に、「ダメ元」で CRC5-56 を噴いて一晩放置しました。CRC5-56 の浸透力に期待しての暫定処置です。

翌日、治具代わりのケーブルをスピードメーター本体に差し込み、ラジペンでケーブルをつまんで回転できるかどうかを試してみました。

ド新品のNTBケーブルが(過負荷で)破断してしまうほどの固着力です(「その3」で既報)。果たして、そううまく動いてくれるのでしょうか・・・。


<↓CRC5-56 を噴いて意図的に一晩放置したあと、ケーブルを介してラジペンで回るかどうかをトライ>


するとどうでしょう。

ラジペンを握る手の反力は未だに大きかったのですが、確かにシャフト(回転子)が 少しだけ回りました。それは、あらかじめ(シャフトの相対動きが分かるように)付加しておいた「合いマーク」の位置がズレたことからも分かります。


<↓フリクションはとても大きいものの、何とか回転することに成功した瞬間>


ほんの少し動いてくれただけでも、しめたもの。「一筋の光明が差し込んだ」とは、このことです。ただし、あくまでムリは禁物。焼き付きにより長年の間、固着していたシャフトとスリーブの相対関係がズレてくれたこの位置を新たな起点として、再びCRC5-56を噴きつけて一晩放置することにします。

<↓シャフトとスリーブの接触位置がズレたところで、再び潤滑剤をスプレーして更なる浸透を図る>
 

<↓同時に、伝達系のウォームギヤ類(ドライブ&ドリブン)も なるべく洗浄しておく>
 

ただ、私の中では「CRC5-56はあくまで暫定処置」の位置づけです。狙ったピンポイントの位置に、中長期的な潤滑機能を持続させられるようなグリース類を塗布しておきたいところ。

そういった用途で思い浮かぶものは、この時点では「チェーンルブ」が挙げられます。青緑色して糸を引くようなヤツ。そこで翌日、新たに潤滑剤を入手し直すことにしました。


■新たな潤滑剤選びの巻
翌日、ホームセンターに出向いて潤滑剤コーナーで品定めをしました。用途も価格もいろいろなものがあります(ほぼKURE製品でwako'sは置いていなかった)。特徴や効能を見定めします。

<↓ホームセンターといえど、いろいろな潤滑スプレーの取り扱いがある>


結論から言うと、チェーンルブの類は購入候補から外しました。代わりに「グリースメイト」と「ドライファストルブ」の2つに絞り込みしました。
 ・グリースメイト   : 潤滑、防錆力を長期間キープ。20%増量。
              極細ノズルで、狙った位置に容易に噴霧可能。
 ・ドライファストルブ : 速乾性潤滑スプレー。
              フッ素樹脂(PTFE)配合でゴムや樹脂もOK。

どちらにしようか・・・。
迷った末の選択結果は次の通り。


<↓迷ったら両方を買う! その意図は、部位によって使い分ければ良い! との判断に至ったため>


<↓左:グリースメイトの特徴と注意書き  右:ドライファストルブの特徴と注意書き>
 

<↓焼き付き固着部位にはグリースメイトを、駆動伝達系の樹脂ギヤにはドライファストルブを選択的に噴霧>


十分にスキマに浸透するであろう一晩放置の24時間ごとに、メーターシャフトを少しづつ回転(接触位置ズラし)させながら、2種類の潤滑スプレーを部位に応じて噴霧。これを数日間繰り返し、約5日後には十分になめらかにメーターシャフトを手回しできるほどに機能が回復しました。

■検証用スピードメーターケースの自作
さて、焼き付きによる固着発生(@2008年)から10年以上も経過(@2020年)したにも関わらず、奇跡的に機能回復を遂げようとしつつある、CBR250Four の純正スピードメーター。本当に復活したと言えるためには、車両に装着してその作動具合を検証する必要があります。

そこで、手回し操作ではなく実際の走行環境下でもスピードメーター(とオド&トリップメーター)が正常作動することを簡易的に確認できるような、そんなメーターケースを自作することにします。


<↓スピードメーターケース(収納用の筐体)にちょうど良い大きさのプラケースを、冷蔵庫で発見!>


<↓メーターケースとして活用するために、まずは開封。そしてヨーグルトを食べて中身をカラにする>


<↓「ふぅ・・・一人で食べるには量が多いぞ。」「一体、何g ある?」「うへ、400gもあるのか!!」>


400g食べると体重が0.4kg増える。
あとから運動して減らしておこうっと。


<↓食べ終わったら中身を洗い、銀蓋の一部を残してカット。デロンギのオイルヒーターで内部を乾かす>


<↓ここからスピードメーターケースの自作工程。まずは現物合わせで、上蓋を円形にくり抜いていく>
 

<↓ふむ。ここまでの加工時間は約2分>


<↓狙い通り、うまい具合に収まりそう>


<↓メーターケーブルを通すための穴を目視で切り込む。ドンピシャの位置を確認し、端部を内折りする>


さあ、これで準備は万端整った。
スピードメーター・ヨーグルトケースの出来上がり!です。
あとは(CBRに貼付後に)安全に実走して作動確認すれば良い。


■オシャレなスピードメーターケース
こうして「発想5秒、制作約20分」の新作スピードメーターケースが完成。早速、MC14型 CBR250Four に仮装着してみます。

<↓前回のテスト作業終了後から、そのままの状態にしてあるCBR。メーターケーブルはオリジナルの純正品>


<↓いよいよヨーグルトメーターケースの出番だゼ!>


<↓前回(その2 で既報)、ケーブル先端を太らせておいた銀テープは剥がした上で、ヨーグルト筐体に通す>


<↓完成形! オシャレだぜーぃ!!>


<↓別アングルからの特徴的なショット>


<↓さらに別アングルから。安全上、運転時もハンドル操作の妨げにならない位置に引き回して貼り付け>


<↓ライダーの視点からのショット。運転中も、容易にスピードメーター&トリップ類の作動確認が可能>


■予期せぬ結果
こうして、手回しで軽くスムーズに動くことを確認したスピードメーターを、オシャレなワンオフ・ヨーグルトケースに収納してCBRに仮設置するところまで進みました。あとは実走して正常作動が確認でき次第、本物の純正メーターケースAssyに組み込んで復元させるだけ・・・となりました(つもりでした)。

ところが、いざ試験走行(検証運転)してみると、予想に反してスピードメーターの針は、一向に反応してくれません。「これは一体、どういうことだ?」

すぐにスピードメーター本体を分離します。
このように、予期せぬトラブルが生じた際にも素早く原因究明できるよう、純正メーターケースではなくヨーグルトケースに組み込んでおいた点については、予想通りの「読み」となりました(苦笑)。


<↓メーターケースは構成も設置場所も「仮」なので、分解して要因分析する際にも容易に作業が可能>
 

「急がば回れ」ということで、スピードメーター本体のみを取り外し、ケーブルの先端に養生テープで「旗(回転判別フラッグ)」を付けて車体を手押しして前後に動かします(その3 で既報の確認方法)。

すると、養生テープの「旗」が回転していません。
さらに詳しく調べてみると、スピードメーターギヤケーブルAssy(=外側の保持筒+内側のワイヤーケーブル、という構成)の中で、
 ・ワイヤーケーブルに前後方向(軸方向)の遊びがあること
 ・前方(前輪側)のメーターギヤ寄りにした場合と、
  後方(メーターAssy)寄りにした場合で、
  旗が回転したりしなかったり差が生じること

が分かりました。ちなみに、このときのスピードメーターギヤケーブルは、長年メーターが作動していなかったときのホンダ純正品です(新品入手した互換品は、ケーブル先端で破断して使えなくなってしまったため:「その3」 で既報)。

対応として、再度、MC14型 CBR250Four と互換性のある新品NTBケーブル(SHJ-06-165)を落札することにします。前回、破断したということは、裏を返せばフロント側(メーターギヤ)ともリヤ側(メーター本体)とも、前後の両方に「適切にかみ合っている」ことの裏返しとなるからです。
(※「適切にかみ合う」ので、メーターの固着状態下でトルク過負荷により破断に至る」と考えられることになるため。)

<この日までに、新たに得られた結果>
・「純正メーターギヤ+純正ケーブルAssy+純正メーター」の組み合わせ
 の場合、ギヤの回転力がケーブルに正しく経由されないことがある。
・その原因として、インナーケーブル(ワイヤー)に前後方向の遊びが
 考えられ、これは30数年間という経時変化により生じた可能性がある。
 (構成部品のそれぞれが、経年劣化品同士の組み合わせになっている。)

・400g入り無脂肪ヨーグルトを一気に食べるのは、案外、しんどい。
・ヨーグルトケース(防水処理紙ではなくプラケース)を活用した
 別体式DIYスピードメーターは、意外にオシャレ(>個人の主観です)。
・配線も延長加工すれば、実は容易にワンオフメーターパネルが製作可能。
 (自分だけの、世界に一つだけのメーターも作れてしまいます。)



「その5」:完結編に続く。
 ↓
 ↓
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2020-04-26(Sun.) : 更新
[CBR250Four] 「スピードメーターが動かない」を解消する・その5(最終話) をアップロードしました。
ブログ一覧 | 【ホンダ・CBR250Four と四半世紀】 | クルマ
Posted at 2020/04/22 00:49:46

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この記事へのコメント

2020年4月22日 3:02
ちょっとヨーグルト完食のくだりで笑いそうになりました(^_^;)
更新待ってますヽ(*´∀`)
コメントへの返答
2020年4月22日 17:47
コメントありがとうございます!
そうですね、完食は意外にキツかったです(>ヨーグルトは決して悪くない)。でもマジメにやっていますので、そのぶんしっかりと笑っていただけますと、こちらも嬉しいです。

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「[整備] #レヴォーグ [実験君] レイバック純正部品の流用でレヴォーグの車高は上がるか?(その3・車高アップ効果の測定編) https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/3465748/7837000/note.aspx
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