少し長い話になりますし、楽しい話では無いので興味の無い方はスルーして下さいね。
少し長い…と書きましたがここ11ヶ月とほぼ1年の話なので相当の覚悟が無いと読みきれないと思います。
正直どこまで話せば良いのかわかりませんが、皆さんにも同じ事が起きる可能性のあると思い、全てを知って貰おうと書き連ねることにしました。
お時間がある時にゆっくり読んで貰えれば幸いです。
ヒキさんは体調が悪いの?
ブログや他の人のコメントでもそれらしいことが書いてあったりするけど…。
あんなに丸々と太ってたヒキさんが、久しぶりに見たら誰かわからないくらい痩せてた!!!(24kg痩せました)
先日のCOJでもお声がけした方にも言われてしまいました。
遡る事去年の12月に会社の人間ドックを受診して…
まぁまぁ毎度の
高脂血症
コレステロールが高い
逆流性食道炎
肥満
を指摘されまして…σ(^_^;)
それと昨年末には実父が心臓の手術を受けてました。
明けて今年。
以前ブログに書いたかもしれませんが、岐阜県の養老の滝に行った時。
何月だったか忘れちゃいましたが σ(^_^;)
長い坂道(アスファルト道路)と言ってもそれほど急な坂でも無いのですが、息切れが酷くて半分も行かない内にギブアップ!
顔が青くなってたそうです。
太り過ぎ! と妻からは再三言われてましたが、ストレス発散もあって好きな物はお腹いっぱい食べたい!って。
まぁ認めたくは無いですが、ズボンのサイズは96…(現在82でもガバガバ)
体重も93〜94kgまで太ってました。
身長がそれなりにあるので、そこまでデブだったのか?と思われてる方ももしかしたらみえるかもしれませんが、ハッキリ言わなくてもデブでしたσ(^_^;)
その後、掛かりつけの医者に 心臓バクバクで息切れが酷くて養老の滝に行けんかった!と言うと…
太り過ぎだ! と当たり前のことをのたまう。
まぁ私の事情も知ってるので、今の職場を変わらないと太り過ぎと逆流性食道炎は治らんだろうなぁ…と。
近い身内に心臓の悪い人はおらんか?
と聞かれたので 昨年末に心臓のバイパス手術を父親が受けた!と話すと、心臓の病気は遺伝する事もある。
現時点で心電図には異常か無いけど、心臓に問題があって狭心症の発作が起きたのかもしれん。
ニトロを処方するまでも無いと思うので、ミリステープを処方しておくから身体に貼るように!
それで息切れ、鼓動に問題が出ないか様子見してみるか?って事で4cm角くらいの小さな湿布みたいな経皮吸収型製剤を処方されて、当日から貼り始めた。
その後は特に心臓がトラブル事や息切れがする事もなく問題無い日々を過ごしてました。
ところが、しばらくの間 問題無かったのにまた息切れが始まります。
ミリステープを貼っているのにです。
確か3月の頃だと思いますが、明治村に遊びに行った時には、杖をついて階段を登っていたくらいまで悪化してました。
3段以上の階段を登ると心臓がバクバク…。
妻からはちゃんとテープ貼ってる!?
プラス
太り過ぎ !!!
…σ(^_^;)
そして4月…
確か何処かに遊びに行った帰りに、スーパーに寄った時の事。
疲れたから車で待ってる。と車に乗って待ってたら、突然心臓の辺りがキュっと痛み出した!
実はちょっと前に、こぺもんさんが家にファンベルトを替えに来た時だったか、私は自分コペンの何かをやってる時に同じ様に心臓の辺りがキュっと痛くなって、狭心症の発作が起きた!って。。。
その時に何を思ったのか、自分で心臓の辺りを拳でドンドンって叩いたら痛みが何事も無かった様に治った事があり、スーパーの駐車場で待ってる時も、心臓の辺りをドンドン叩いてた。
ところが一瞬痛みが止まったかに思えたけど、また痛みが襲ってくる!
↓
ドンドンと心臓の辺りを叩く
↓
痛みが止まる
↓
また痛みが襲ってくる
を繰り返す。
妻が戻って来て胸を叩いてる姿を見て 激怒!
妻 そんなん素人判断で何してるのっ!
私 心臓マッサージやん
妻 阿保な事やっとらんで病院行ってっ!
大きな病院で診てもらえ!
病院行くまで遊びに行く事は禁止!!!
そんな訳で、翌日の月曜の朝 一応会社に出勤して途中抜けるか早退させて貰って病院行くかと、当日予約の電話をかける。
今日は混んでるから予約取れませんと言われる中、狭心症なら発作が起きたら困ると言うと何とか診てもらえる事になり、時間がかなり先だったのでかかりつけの病院に行き 紹介状を書いて貰って受診。
循環器内科に行き…
心電図
肺機能検査
血液検査
CT検査etc
しっかり検査を回って来て医者が一言。
医者 (モニターの検査結果をずっと見つめながら)
心臓 … 何処も悪く無いですね…
私 えっ!でもかなり痛くて発作みたいでしたよ!
医者 悪く無いんだよね…
(モニターから視線を外し、私の方を見て)
ここまでどうやって来た?
私 車で来ましたけど。
医者 (少し驚いた表情で)自分で運転して来た!?
しかもここまで歩いて来たんだよね?
私 ???
医者 (またモニターに視線を移し)
心臓…は悪く無いんだけど、歩ける数値じゃないんだよね…
私 数値?
医者 貧血なんだよ。しかも極度の!
成人男性の範囲の一番下の数値の半分も無い。
正直歩けるレベルじゃない!
私 えっ? 貧血??? (思わず笑っちゃうじゃん! 心臓だ!狭心症だ!と騒いでたのがただの貧血かい!(笑) )
医者 (私の過去のカルテもモニターで見ながら)循環器内科では無く消化器内科にかかって下さい。
私 (また後日改めて来ないといけないのかぁσ(^_^;) )
医者 (看護士に向かって)緊急で消化器内科の手配して!
という訳で、当日そのまま消化器内科に回される事に… (内心 ラッキー! 大きな病院って待つの長いし、予約とか面倒なんだよね! 貧血かぁ レバーとか血剤とかアレかぁ。)と考えながら消化器内科の待合室で待つ。
呼ばれて診察室に入ると…
医者 以前胃カメラをここで何度かやってるよね。
う〜ん、最近はやってないのか?…
逆流性食道炎で制酸剤飲んでるのか…
今は地域医療でかかりつけの先生に診て貰ってる…と。
今日は朝何時にご飯食べた?
私 5時過ぎですね。
医者 そっか…じゃあ今からカメラ飲もうか?
(看護士に向かって)緊急検査ね!
(私に向かって) 歩ける? 危ないといけないから車椅子に乗ってく?
私 歩けますから良いです!(何を大袈裟な!)
医者 (看護士に向かって) 内視鏡 検査室まで着いて行って!
看護士 えっ! 今からですか?
医者 途中で倒れられたらどうするんだ!
看護士 (私は今抜けられませんので)代わりの者を手配しますので、待合室でお待ち下さい。
診察を受けてる病院の中には画像検査室が無くて別棟の病院まで50mほど歩くだけなんだが、忙しい中代わりの方に申し訳ない! 自分で行けるから良いですよ!と申し出るも 倒れられたら困るので!と検査室まで後ろを着いて来た。
検査室では 車で来たのか?
車を置いて帰れるかとか聞かれて、乗って帰ります! 麻酔は要らないです!
今までだって麻酔使った事はありません!
私は喉の反射が酷くて胃カメラは地獄の苦しみなんだけど、車を運転して来れないくらいなら泣きながらでも我慢してきた。
今までだって、これからだって!
でも出来るなら胃カメラは勘弁して欲しいけどσ(^_^;)
他の看護士 あれっ?麻酔しないの? 大丈夫?
私 (くどいなぁ。)大丈夫です!今までだって麻酔使った事無いですから!
そうこうしている内に準備が出来たらしく検査室へ。
(あれ?さっきの消化器内科の先生じゃん!
検査までやるの?)
医者 麻酔使わないんだって? 大丈夫? チャレンジャーだね(笑)
私 大丈夫です!!!
まぁ検査中は涙ポロポロ、鼻水垂らし、胃液とよだれまみれのみっともない姿でしたが、無事検査が終わり最後に今撮った画像を医者に説明を受けながら見た時。
灰色というか黒というか、明らかに素人目でもハッキリおかしいと感じる部位が映った。
医者が呟く。 あんまり良いもんじゃ無いね…
私 悪い物ですか?
医者は う〜ん と言った後に、この後も2つほど緊急検査受けてくれる?
検査受けたら帰って良いよ。
次回いつ来たら良いかは会計の時にわかるようにしておくから!
私はその後に血液造影剤を血管から入れてCT画像検査とまた血液検査。
会計するとほぼ5万円 (@_@) チーン。
持ち合わせが足りなかったので、妻に連絡して持って来てもらって支払い。
妻に現在の状況を説明。
会計の際に次回は親族も一緒に来て下さい。と伝えられた事で重大な病気である事決定!
会社にはしばらく検査とかで休まないといけない事のみ連絡。
癌かも? あの黒に近い灰色の画像が浮かぶ…
そして検査結果を。
あっさり 癌 ですね!と有無を言わせず告知。
ステージは 3
当然内視鏡で取れるとかのレベルじゃなく手術。になるとか。
病名 バレット腺がん
組織検査の結果 悪性腫瘍で間違いないけど、血液検査の結果 腫瘍マーカーの数値は異常無しらしい なんで???
これから手術が可能か色々検査を受けていかないといけないらしい。
今は便利な世の中なので、バレット腺がんとは?と調べると出て来る出て来る。
食道のバレット部位に出来る悪性腫瘍でリンパ節と近く、初期段階から全身転移。
日本人には少ない症例だが、近年増加傾向。
5年生存率 27%
あら…100人中73人は転移再発して助からない。
死ぬのか?
かなり落ち込みましたねσ(^_^;)
それから5月の1カ月ほぼ毎週のように検査がありました。
5月19-20日にはもう行く事が出来なくなるかもとキャンプに行ってきました。
みん友さんのSaibeさんとご一緒でしたが、病名までは伝える事が出来ませんでしたσ(^_^;)
6月に入って初めて外科医と対面。
これからは外科医の先生とのお付き合いになるそうだ。
手術日は6月15日に決まった!
誕生日が13日なので、54歳の誕生日を迎えてすぐに手術。
えらい誕生日プレゼントだなぁって漠然と考えてた。
術式の説明受けたけど、人間の身体ってそんな風に弄れるんだってのが最初の感想。
まずは背中側から3箇所メスを入れて、そこから内視鏡を差し入れて食道の両側にある神経節を剥がし、食道をズラす事が出来るようにします。
次に身体を仰向けにして喉を切って食道を引っ張り出してカット。
次に腹部をおへそからみぞおちまで縦に切り食道と胃を摘出。
食道は唖全摘、胃は縦に切り丸めて筒状にして食道の代わりにする胃管形成を行い、元々食道が通っていた場所じゃなく今度は肺と肋骨の間に胃管を通して、喉の開口部から引っ張り出して残した喉と接合…。
術中死の確率10%
食道に沿って声帯の神経が通ってるので、神経は食道を外す時に食道から切り離すので、どうしても傷付けてしまう。
片側声帯が動かなくなったら、声はずっとかすれ声で飲み込み不良が出ます。
両側の神経がダメなら声を失い、食べる事も出来なくなる可能性はあります。
上手くいって10時間の手術だそうです。
今時は手術日の前日からの入院で、入院前に全ての検査は済ませてしまうようす。(画像は入院した当日)
不思議と手術の恐怖も無く、手術着に着替えて歩いて手術室へ。
カラ元気で入室する前に妻とハイタッチして、行って来るね!って笑って手を振りながら手術室の自動ドアをくぐりました。
指示されるまま手術室のベットに横になり、横向きになり膝を抱えるポーズ。
硬膜外麻酔を施術した後に、全身麻酔注射。
眠くなりますよ〜の最後がもうエコーがかかった様に聞こえ…そのままシスイッチオフ。
次に目覚めるとやはりエコーがかかった息子の声で 父さん! わかる? でまたもやスイッチオフ。
完全に目覚めた時は集中治療室で壁一面にモニターが付いた部屋。
生きてる…
手足は縛られ身体はだるく、眠い。
人工呼吸器がつけられて太い管が口の中に入っているので喉が痛いし、違和感がめちゃある。
しかも全く喋れない。
意識がハッキリとしたところで手足の拘束が外されて、身振りで看護士と意思疎通。
後から聞いた話ですが、手術は12時間を越える大手術になっていたんだとか。
術後集中治療室で対面した時には顔がむくんで、全く面影が無かったそうです。
意識も混濁して息子が呼びかけても反応が無く一瞬だけ軽く眼を開けたもののすぐに意識がなくなっていたんだとか。
テレビドラマでは、お互い涙を流しながら生還を果たした喜びを…と思ってた妻は寝続ける私に違和感を感じたそうです(笑)
その後人工呼吸器が取れましたが、声は出ず…。
ICUからも無事に出れて、重篤患者病室へ。
その後、一般病棟の個室に入れてもらい最後までその部屋で過ごしました。
その時点でも身体には機械と管だらけ。
むくみで長靴とグローブみたいな手足でしたが、顔は元々むくんで(デブ)でしたからσ(^_^;)
今時の手術って切った部位は内側を少し縫うだけで外側はテープで固定なんですね。
知らなかったから先生に温泉行きたいから綺麗に縫ってね!とお願いしちゃってました(笑)
お世話になった病院は急性病院なので、傷口が概ね塞がって来た時点で退院させられます。
結局21日間の入院でした。
退院してからが大変でした。
体力がない
最初割と食べれるのかなと思っていましたが、普通食になると喉に詰まる摂食障害が始まりました。
これは今でも続いてる状態なのですが、食べ物が喉のどこかに詰まり始めます。
最初は気が付かないレベルから詰まり始めるので、喉に違和感を感じた時には既に遅く水分を口に含んでももう飲み込むことが出来ないだけでなく、呼吸が苦しくなります。
飲み込むことが出来ないだけでなく、詰まった物が嘔吐しても出てこないので30分は苦しむ事になります。
医師からは
よく噛んで食べる事。
食事制限は一切無し! でも食べれる物と食べられない物は出てきます。
何でも食べてみてチャレンジして下さい。
と言われてますので食べる事が修行みたいな感じです。
元々が食べる事が好きだっただけに、食べる事が苦行となってしまってかなり辛い思いをしました。
全く問題無く食べれる物
プリン、ゼリー、ヨーグルト
ちょっと気を使うけど割と食べれる物
クリームの多いケーキやシュークリーム、何故かお菓子、脂分の多い豚骨らーめん(焼豚やメンマはやばい系)
気を付けていても詰まる物
納豆、ご飯その他全般、麺類
危険度の高い物
肉、チャーハン他
はい、まともに食べれる物は無いです。
出来るだけ小さくかじって、よく噛んで飲み込んでますがお米が詰まるくらいなので、口いっぱい頬張って…なんて食べ方は出来なくなりました。
油分が多いと流れやすいのか?とマヨネーズを多用してみたり、オリーブオイルを多用してみたりと色々試した事も。
生活の方は、運転は退院時より問題は無かったのですが体力は落ちて、歩く事がやっとでしたね。
車いじりも時間をかけてごそごそしてました。
手術の際にスペースを確保する為に右の肺を一度潰しているのと、胃管を肺の前を通す為に肺が一部傷付いてしまっている事もあって肺の機能が落ちていて、喘息のような咳が出ます。
キャンプに行ったブログを上げてましたが、空気の良い所で身体を動かす事のリハビリだったんです。
実際にはすぐに疲れて座り込んでる感じでしたがσ(^_^;)
身体の方はかなり動くようになり、先日の長距離ドライブも出来るようになって来ました。
今回カミングアウトした理由ですが、2つあります。
1つ目は、来月より復職する事が決まった事。
実は今日産業医と面談して来ました。
2つ目は、私の体験した事をみんカラの皆さんに幅広く伝えたい(トラックバック大歓迎です)
現在癌にかかる人は2人に1人と言われてる時代です。
他人事と思わず聞いて頂きたい。
私は10代だった頃に当時アメリカンファミリー保険のがん保険に入りました。
当時は安くて一口800円くらいだったかな。
若かった事もあり、癌なんて他所の世界の話くらいにしか思ってませんでしたが、まぁその金額ならと…。
途中価格改定とかもありましたが、継続していて今回大変助かりました。
若い時からだと掛け金も安いので是非入っておいた方が良いです。
私は人間ドックでも癌が発見されず、血液検査の腫瘍マーカーでも異常がありませんでした。
その検査の後に癌が発症したわけでなく既に発症していたと思われるのに…です。
胃カメラの検査は正直辛いし面倒くさい。
私も3年くらい検査を受けてない内に発症してしまってました。
ちゃんと検査していれば、もっと早期に発見されてこんなに辛い思いをせずに済んだはずです。
最近では若い方でも癌になる時代です。
早期発見であれば内視鏡で日帰り手術も可能です。
極的に検査を受けて下さい!
正直この先の展開はわかりません。
でも生き残るんだ!って思えるように、無謀にも新車を購入しました(新型ジムニーいつ納車になるやら)
私の体験が少しでも皆様の参考になれば幸いです。
最後に…
私の病気を知って励ましをくれた友人に感謝!
支えてくれた家族にありがとう。