前回の百里基地のスホーイ30見学(見物?)の続きです。
※タイトル写真は翌日訪れた筑波海軍航空記念館の地下戦闘指揮所跡の前に展示されていた、映画『永遠の0』で使われた零戦の原寸模型です。
百里基地のある小美玉市から走ること40分くらい。笠間市の鉱泉の有る割烹旅館へチェックインしました。
こちらは昭和初期に建てられた建築とのことで、なかなか趣のある旅館でした。
建築は古くて年季が入っておりますが、手入れがよく行き届いており、トイレも最新のウォシュレットにしてあったり、窓もペアガラスにしていたりと大変よく気を配われているのが判りました。
しかも宿代はとてもリーズナブル。
ちなみに初め出迎えて下さったのが宿の娘さん?なのか、
超若女将で一瞬焦りました。
でも、年齢に見合わずとても気さくで丁寧な応対でしたので、いきなり宿の好感度が大幅UP(笑)
これだからおじさんは…とは言わないでね🤣
そして翌朝は快晴。
完璧な青空のもと気持ちよく宿を後にして、次の目的地である『筑波海軍航空記念館』へと向かいました。
記念館のある場所は、昭和9年から『戦闘機の操縦を習熟する為の練習隊』が編成されていた、筑波海軍航空隊の基地跡となります。
大東亜戦争末期には特別攻撃隊(いわゆる特攻隊)が編成されるなど、悲しい歴史を後世に伝える大変貴重な歴史的文化遺産・遺構群となっています。
↓筑波海軍航空記念館公式HP
https://p-ibaraki.com/
↓笠間市公式HP
https://www.city.kasama.lg.jp/page/page009750.html
記念館の入口には施設を表すサインなどは無く、私も思わず車で通り過ぎてしまいましたが、同じ敷地内に
『茨城県立こころの医療センター』が有りますので、こころの医療センターのメインゲートから入ればOKです。
駐車場は入ってすぐの右側に有ります。
↓結構広い駐車スペースです。
駐車場からは、まるで滑走路の様な道をまっすぐに歩きます。
すると、旧司令部庁舎と展示館が左手に見えて来ます。
展示館の受付の女性に、
「地下戦闘指揮所跡もご覧になられますか?」と聞かれますので旧庁舎+展示館とセットで見られる事をおすすめします。(セットで¥800です)
※地下戦闘指揮所跡は2023/1現在では土日のみの公開となっております。
写真撮影は旧庁舎、展示館とも企画展示以外は全てOKでしたが、展示館では隊員それぞれの記憶が切なすぎて、寄せ書きとか手紙とかは『撮影をしてはいけないもの』という気持ちが強くて撮影を自粛しました。
ですので、それ以外の写真を少しだけ載せておきます。
戦地から引き揚げた零戦の後部
飛行帽とゴーグル
当時の基地内を説明したパネル
零戦のタイヤの実物(旧庁舎内展示スペース)
カーチス・ライトR3350の星型エンジン(旧庁舎内展示スペース)
二式大艇の星型エンジンの一部(旧庁舎内展示スペース)
当時の攻撃隊の戦様を報じた毎日新聞記事
上記の新聞の一部に私の祖父の戦没地である、
ハルマヘラ島の記事が有りました。後で図書館で調べてみよう。
そして私的にもの凄く興味をそそられたのが、以下の訓練生がとったノートです。
<零式戦斗機ニ於ケル膅軸線整合法>
これは零式戦闘機の両翼に付いている20ミリ機銃の射撃の焦点を合わせる方法を示したものです。
これのですね、上下の調整方法の図解の意味がよく解らずに
ずっとガラスケースの前でしゃがんで凝視しておりました。おそらく10分くらい(笑)
注意)以下ちょっと怖い話です。嫌な人は読み飛ばしてね。
するとですねえ・・・
誰もいない小さな展示フロアでありましたが・・・
薄暗いなかで光る、私が見ている展示ケースの照明をすぐ背後で遮って通る黒いかげが。
ガラスケースにも映っておりましたが、私のすぐ背後を真っ黒な人の影がすーっと通って行きました💦
もちろん、即座に振り返りましたが誰も居ません。大体、朝早くて入館者はほとんど居ませんし、フロアにも誰も居ませんし。
でもですね、嫌な感じが全然しませんでしたので・・・。
多分善良な方です(笑)。
それで、それがきっかけで
『これは何かを私に教えようとしている!』と
インターステラー的に発想をしましたら、なんと片手に持っていた地下指令所跡を見学するチケットの半券を、見事に遺失している事に気が付きました!!
もしやこれを教えてくれていたのか・・・?(笑)。
すぐに少し前の展示まで戻りましたら、ぽつんと床に落ちておりました💦
(通りすがりの善良な方、有難うございました。ふふふ。)
↓これが無事回収された半券です
だいぶ脱線をしてしまいましたが、展示館の後は隣接する旧司令部庁舎の歴史有る建物を見学しました。
こちらも素晴らしく歴史的価値の有る建築物で、映画『永遠の0』をはじめ数多くの映画でロケ地として使用されております。特に司令長官室は必見です。
司令長官の机から見る空は何か特別な景色に見えました。
そして、最後に見学をしたのは『地下戦闘指揮所跡』です。
地下戦闘指揮所跡へは旧司令部庁舎のある敷地から一度外へ出て車で5分くらいでしょうか?
駐車場はこのような感じです。10台分くらいかな?
地下戦闘指揮所跡もなかなか良かったです。
地下戦闘指揮所は地面を2m掘り下げて、そこにコンクリートの構造物を造り、その上にまた土を被せて作り上げた半地下の要塞です。
入り口付近は酸性雨などにより若干の傷みは有りますが、内部のコンクリートの美しいこと!
型枠の杉板?の木目まで確認出来、まるで最近コンクリートを打ったみたいです!!
この綺麗さは、長年非公開として来たことも大いに関係がありそうです。
とても良いものを見せて貰いました!
※コンクリートについては全く補修無しである事を係員さんに確認済みです。
そして、この地下戦闘指揮所のパンフをスキャンした以下の画像をよく見て下さい。
なんと、この地下戦闘指揮所と前出の旧司令部庁舎を結ぶ非公開の地下トンネルが有るのです。(赤矢印のところです)
その距離なんと2.2km(汗)
スゴすぎですね…。
しかも伝説ではこの広い敷地内の
どこかに零戦と紫電が埋められているのではないかという話です。
いつか完全体で発見されたら良いですね。
今回の記念館の見学ですが、展示や資料を拝見して感じたことは、若き隊員たちはみな明朗快活で、エネルギーに満ち、団結心が強く仲間思いであったということです。
それだけに切なさが半端では有りません。
私たちはこれからも家族と祖国を護りながら、当時執られたようなことやそれにより起こる悲劇を全力で回避して行かねばならないなあと痛感いたしました。
これからもこの記念館が歴史の証明として残り、一人でも多くの方が足を運ばれれば良いなあと思います。
<追加情報>
せっかく笠間に来たので笠間稲荷神社と笠間焼窯元共販センターへも行って来ました。
団子は必須アイテム
仕事場で使うマグカップを購入