こんばんは。
今日は嫁の実家のさくらんぼ畑に早朝5時集合ということで行ってきました。曇っていて少し肌寒い朝でした。
嫁は三姉妹の末っ子。
私たちの結婚で、嫁の家は義父と義母の夫婦2人きりになりました。
嫁との結婚の許しをもらいに行った時、義父は‥「うちを継いでくれる者が居なくなる」と言っていましたが、最終的には結婚を認めてくれました。
義父は高校卒業後、大手食品メーカーに就職し、岩手や宮城などの単身赴任を経験して、嫁との結婚の話の時、地元工場の工場長を最後にちょうど60歳の定年を迎えようとしていました。
結納の日、両家揃っての会食も終わり、帰り道に義父は突然トヨタ店に寄り、長年の憧れだった「クラウン」をその場で契約したそうです。カタログを取り寄せたり、ディーラーに出かけたりというようなクルマを買う前兆が全くなかったようで、一緒だった義母と嫁はびっくりだったようです。
義父は一言‥
「もう誰もいなくなるんだ。何も残す必要がなくなった。これからは好きに生きるさ」
と言っていたそうです。
ちょうどゼロクラウンが発表されるひと月前で、トヨタ店のセールスさんも「もう少し待たれたら‥」と言っていたようですが、義父は「長く乗るからこれでいい」とモデル末期の170型をあっさり契約してしまいました。
義父もだいぶクルマ好きだったようで、ケンメリ、ジャパン、ニューマンと三代に渡るスカイラインを乗り継いできたようです。その後は、ブルーバード、そしてカローラと、子供の成長に配分を優先させてきたようでした。
170型クラウンの登場は1999年で、キャッチコピーは「21世紀へ。このクラウンで行く。」でした。
「このクラウンをこれから大事に乗るつもり‥」
納車の日、私に運転させてくれた時、助手席でそう言った義父の言葉に‥
「このクラウンで行く。」
というコピーがしっくりはまっていて、じーんとしてしまいました。
今まで家族のために必死になって働いて‥その義父のすべてが「このクラウン」に詰まっている気がしました。
そんなわけで、私は義父には頭があがりませんし、尊敬しています。もちろん、義母のことも。
嫁を育て、そしてあの時、結婚を許してくれた義理の両親がいるから、今の幸せな家庭が築けているのだと思います。
そんな嫁の両親にできる孝行のひとつとして、毎年この時期のさくらんぼ畑のハウス作りのお手伝いは必須の事柄です。
もっとも、そう思っているのは私だけではないようで、同じくその娘たちを義父と義母からもらった私の先輩‥義兄2人も、毎年決まって、同じように早朝から畑へと駆けつけてくるのでした^ ^
(嫁の実家の車庫から義父のクラウンをたまに乗り出して、洗車‥‥‥感謝をこめて^ ^)
Posted at 2017/05/28 23:20:13 | |
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雑感