1985年、鈴鹿8耐に大騒ぎがありました。当時引退していた世界最強ライダーのケニー・ロバーツが復活し日本のエース平忠彦と組んで出場、資生堂の男性化粧品TECH21をスポンサーに付けてヤマハワークスが出るという超話題+実力コンビ。
前評判通り、ポールポジション獲得、しかしスタートでエンジンかからず出遅れ。でもそこから盛り返し2時間経たないうちのトップへ。ぶっちぎっていって優勝確実だったのがゴール30分前にエンジンストップ、リタイア。漫画みたいなストーリーが出来上がったんですよねぇ。
そこから基本平+TECH21でペアライダー何人か変わって1990年まで出走。そのうち87年は優勝したけどそれは平ケガで出られず代役が。85,86,88,89年4回リタイア。こうも運がないというかもう優勝どころか完走さえ出来ないのかと言われた1990年、やっと完走そして優勝。プロジェクトは完成されTECH21は終了したんです。
そういうドラマティックな流れもあり伝説的チームだったのが今年復活。これは今のベース車が発売から21年でということらしく。昨年まで4連勝しているヤマハ的には少し話題性を加味したかったのではないかと思います。
しかしTECH21の神の気まぐれはやっぱり生きていました。台風影響でどうなるかと思ったけどとりあえずポール獲得、そしてレース始まるとホンダワークス、カワサキワークス、ヨシムラと付かず離れずの展開。その後3メーカーワークスに優勝争い絞られてきてトップカワサキ、追うヤマハTEC21とホンダ。
今年はカワサキかなぁってなってきた最終盤、あるバイクがエンジントラブルで白煙、コースにオイルが飛ぶ、そして8時間直前の最終ラップ、トップカワサキがオイルに乗って転倒、そして赤旗中断、その時点で8時間まであと30数秒ですよ。
現地で見ていても何が何だか状態。ゴール後の感動的なパレードランもなし。闇に包まれてきたコースでも正式発表がなかなか無い。そのうちカワサキはリタイア扱い、TECH21ヤマハが優勝という発表、表彰式もしっかりされて、でもスッキリしないねぇと岐路に。
更にどんでん返しはレース後2時間ほど経って、カワサキチームからのクレームで結果が覆り。赤旗1周前の時点での順位が最終結果になるという。素直に勝てないTECH21は健在でした。
現地で感じたのは、あと数分で終わるからここでオイルのことで赤旗やイエローフラッグ出せないっていう運営側の苦渋の選択。レース半ばでの赤旗中断の場合、またレース再開とかする訳ですが、あと数分とかでしたらどんな混乱があるか想像も出来る訳で、無事このまま終わってくれと続行したらこうなってしまったと。更に問題だったのは、レギュレーションの解釈で一旦はカワサキリタイアとしてしまったこと、ある条文では赤旗後5分以内にピットに戻らなければ失格となるんですが、別の条文では赤旗の場合、その前周結果が反映されるということ。普通はそれでいいんですがトップが赤旗直前にぶっこけてしまったのが問題に。
なんともモヤモヤ感満点の
今年の8耐、とりあえず暑すぎでした。。
Posted at 2019/07/29 11:09:33 | |
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