友人から借りた車で事故をおこしてしまった!どうすればいい?

2022年3月10日

事故 自動車保険

クルマを友人や知人から借用して使うこともあります。こうして借用したクルマで事故を起こしてしまった際は、どうしたらいいのでしょう。事故の際はきちんとした対処を行わないと、クルマの所有車はもちろん事故の相手にも迷惑を掛けることになります。事故の対処はもちろん、保険の適用範囲などについても解説します。

事故の際はまず負傷者の確認と救護が最優先

交通事故が起きたときはまずは負傷者の確認(つまり負傷した人がいるか否か)と救護が最優先されます。

負傷者がいる場合は、まずは救護します。応急処置が必要なときは応急処置を施したうえで、二次災害を防ぐ処置を行います。

とくに高速道路では二次災害によって、事故の状況が悪くなることが多くあります。本線上に人がいるのは非常に危険なので、ガードレールの外のできるだけ本線から離れたところに避難します。土手の上方に避難できるときなどは、そうしたところへ避難します。

クルマはできる限り左に寄せて、ハンドルは左に切っておきます。これは万が一追突された際に本線側に飛び出しにくくするためです。 ここまでしたうえで警察と救急に連絡します。もちろん、同乗者などがいて同時進行できる場合は、同乗者にお願いして警察と救急に連絡することも大切です。

次に行うのが、クルマの所有者への連絡です。所有者に連絡して、事故が発生したことを知らせ、保険会社への対応などを相談します。

保険が使える場合と保険が使えない場合

事故 自動車保険

自動車の保険は自動車賠償責任保険(自賠責保険、強制保険と呼ばれることもある)と、任意保険の2種類に分けられます。

自賠責保険は事故の際の被害者に支払われる保険金でケガの場合は最高120万円、死亡の場合は最高3000万円が支払われます。自賠責保険はすべてのクルマが加入していますので、誰が運転していても保険金が支払われます。

問題は任意保険です。任意保険は運転者の限定をしている場合には保険金が支払われないことがあります。限定というのは本人限定や家族限定などにしている場合です。

こうした運転者限定をしている場合は、友人や知人が運転している際に起きた事故には保険金が支払われません。このため、自賠責保険で補償されない分については加害者が負担しなくてはならないことになります。

また、任意保険が使えた場合は、翌年からの掛け金が高くなってしまいます。クルマの所有者である友人や知人はその分を負担しないとならなくなるので、そうしたことに対するお詫びも考えなければなりません。

クルマを借りる前にやっておきたいこと

事故 自動車保険

友人や知人からクルマを借りるときは、そのクルマに掛けている保険が自分が事故を起こした際に適用になるものかどうか? は必ず確認しましょう。

万が一のときに保険が使えず、被害者にきちんとした補償が行われないのも不幸ですし、補償金を支払うために自分の生活が圧迫されるのも不幸です。

前述のように事故の際に所有者の保険を使わせてもらうと、翌年から所有者が支払う保険の掛け金が上がってしまいます。そうしたことを避けることができるのがペーパードライバー保険や、1day保険に加入することです。

どちらの保険も自分や家族が所有しているクルマには適用できません。あくまでも他人のクルマが対象になります。

ペーパードライバー保険は契約期間が1年、1day保険はその名の通り1日単位で契約するものです。

年に数回ほどクルマを借りて乗ることがある場合は、ペーパードライバー保険のほうがコストが掛かりませんが、ペーパードライバー保険は車両保険を掛けることができません。

このため、借りたクルマをキズつけたり壊したりしてしまった場合に保険で修理することができないので、しっかした補償を求める場合は1day保険を選ぶほうが懸命でしょう。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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