【車の雑学】エンジンを始動せずに置きっぱなしにすると具合が悪く?

2019年12月6日

埃をかぶったクルマ

クルマは所有しているものの、事情があって乗れないという人もいるでしょう。そうした場合、最低でも月に1回くらいはエンジンを始動した方がいい言われることがあります。クルマはエンジンを始動せずに置きっぱなしにすると具合が悪くなるのでしょうか?考えていきます。

クルマは置きっぱなしより動かした方がずっといい

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東京都内のタクシーは年間10万kmを走行すると言われています。地方では待機から配車となるタクシーですが、都内では走りながらお客を探すいわゆる「流し」がメインなので、こうした距離になるのでしょう。1年間に10万km走るとなると、1日も休まずに走っても毎日270km強の距離を走る計算になります。もちろん整備をしながらですが約5年50万km程度を走った状態で売却され、海外などで使われるといわれています。

さて、ごくごく一般的なクルマを5年間放置したらどうなるでしょう? おそらくクルマのさまざまな部分が動かなくなることでしょう。サスペンションのショックアブソーバーは止まったままの位置ですし、タイヤも同じ位置、エンジンのピストンもカムも同じ位置のままです。この状態がいいはずがありません。タクシーは毎日動かし、整備を行っているから5年間で50万kmを走っても平気なのです。

エンジンだけを始動してもほかがダメになる

週に1度エンジンを始動すればエンジンにとって、少しはいいかも知れませんがエンジン以外の場所は動かないわけですから、クルマとして劣化していくことは確実です。またエンジンを始動しても、アイドリングでは水温や油温はさほど上昇しません。とくに油温はある程度上昇しないとエンジン内で発生した水分を蒸発させられないので、オイルの痛みは早くなります。短距離しか乗らない状態は、シビアコンディションといってオイル交換サイクルを早くするように指定されていることも多いのです。そして、そもそもアイドリングでエンジンを始動したままにできる場所は基本的にはないはずです。

クルマはエンジンだけではない 長持ちさせるなら動かすことも大切

クルマはエンジンだけで出来ているわけではありませんから、クルマとして動かしていかないと長持ちはしません。これはどんな機械であっても一緒でしょう。きちんと動かし続けて、整備することで初めて長持ちするようになるのです。

そして、オイル交換を頻繁に行うといった過剰整備をする必要はありません。現代のクルマは普通に乗り普通に整備をしていれば、かなりの期間、かなりの距離を走行できる性能を持っています。

長い間クルマに乗りたいと思うのであれば、いつもクルマに気を配っていて下さい。いつもとちょっと違う感じがあったら、それが何なのか考え、調べるようにしましょう。今の時代はインターネットで検索すれば、かなりディープな情報まで手に入れることができます。そうしたことをしながらクルマと付き合っていけば、かなりの長期間クルマに乗っていくことができるはずです。


(諸星陽一)

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