【3分解説】初めてタイヤを選ぶとき何を注意するか?

2020年7月16日

タイヤ 使い方

クルマを走らせるのにどうしても必要なパーツがタイヤです。エンジンはモーターに置き換え可能、モーターの場合はトランスミッションも不要ですが、パワートレーンが変わったとしてもタイヤは必要です。そしてタイヤのカテゴリーはじつに多彩。今回はタイヤの種類や基本を解説します。

夏タイヤと冬タイヤ

タイヤ

タイヤにはいろいろなカテゴリーがあります。代表的なのは夏タイヤ、冬用タイヤ、オールシーズンタイヤという季節に応じた区分。

冬用タイヤは「STUDLESS」や「SNOW」の文字、またはスノーフレークマークなどの表示があり、夏タイヤはそうした表示がないものを指します。また、公道で使用できるかどうかという区分もあります。例えばレース用のスリックタイヤは公道で使用できませんが、ほとんど溝がないスリックタイヤに近いものでも公道で使用できるタイヤもあります。

エコタイヤ、コンフォートタイヤ、そしてOEMタイヤ

エコタイヤは燃費の向上を目的にタイヤの転がり抵抗を低減したタイヤのことです。タイヤを転がしたときにどれだけ遠くまで転がっていくか?をイメージしてもらえばいいと思います。転がり抵抗を下げるのはさほど難しくないのですが、転がり抵抗を下げたうえで、相反するブレーキ性能やコーナリング性能を維持するのは難しく、メーカーの開発力が問われます。転がり抵抗についてはタイヤラベリング制度というもので、ある程度の性能がわかるようになっています。




コンフォートタイヤは乗り心地を向上し、走行ノイズを下げたタイヤとなります。もちろんコンフォートタイヤでもブレーキ性能やコーナリング性能、ウェット性能などを無視することはできないため、さまざまなアプローチが行われています。なかにはタイヤの内側にスポンジを貼って、吸音しているものまであります。


OEタイヤというのは、Original Equipment (オリジナル エクイップメント)タイヤという意味で、純正で新車に装着されているタイヤことです。クルマの性能はタイヤに大きく左右されるので、新車は専用に開発されたOEタイヤが装着されることがよくあります。OEタイヤはそのクルマとの総合性能でもっとも良い部分(言い換えると妥協点)を引き出すセッティングとなっています。


新車の認可には車外騒音というものが大切な要素で、OEタイヤはこの車外騒音をクリアするセッティングとなるため、一般的に販売されているタイヤより静か。OEタイヤよりも静かなタイヤは存在しないとも言われています。また、OEタイヤと製品名が同じでも、市販タイヤでは違うセッティングとなっていることもよくあります。

スポーツタイヤの一部には公道走行に適さない製品もある

ほとんどのタイヤはある程度の総合性能を重視していますが、総合性能をあまり考えずに作られた製品が含まれるのがスポーツタイヤかもしれません。もちろんスポーツタイプのタイヤもグリップに加えて乗り心地や燃費もいいなど、両面性や多面性を持たせたものが主流です。スポーツタイプのクルマが標準装着したり、カー用品店に並んだりするのはこのタイプでしょう。


一方、一応は公道走行できるものの、サーキットユースに特化したSタイヤ(セミスリックタイヤ)と呼ばれるタイヤになると、ドライ路面での性能を限界まで引き上げるためにウェット路面の性能が犠牲になるため、雨の日などは危険です。また、公道走行が可能なラリー&ダートトライアルタイヤも存在しますが、一般論としてモータースポーツ向けタイヤは、日常ユースには適さないと考えていいでしょう。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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