オールシーズンタイヤは本当に1年中使用できるのか!雪道でも走行可能なのか?

2020年1月17日

オールシーズンタイヤ

最近、よく耳にするアイテムが「オールシーズンタイヤ」というものです。「オールシーズンタイヤ」と言うくらいなのですから、1年を通して使えるタイヤだと思っている人も多いのではないでしょうか。では、今までは冬になると用意したスタッドレスタイヤとは?1年中使えるならスタッドレスタイヤは不要という事?一体、どういうことなのか? 今回は「オールシーズンタイヤ」の秘密に迫ります。

「オールシーズンタイヤ」とは何か?

雪道

日本では冬場になるとスタッドレスタイヤに履き替えることが当たり前となっていますが、アメリカではスタッドレスタイヤではなくオールシーズンタイヤと呼ばれるタイヤが多く使われています。オールシーズンタイヤはその名の通り1年を通して使えるタイヤです。

自動車レースで、ドライ路面のときは溝のないスリックタイヤを使い、雨が降ると溝のあるレインタイヤを使うことがあります。レインタイヤの溝は路面とタイヤの間に存在する水膜を除去するためのものです。私たちが普段使っているタイヤは、ドライ路面でもレイン路面でも使えるものです。そして、もちろん夏から冬まで1年中使えますから、ある意味では一般的なタイヤもオールシーズンで使えます。ただし、雪が積もった場合や路面が凍ってしまうと役に立ちません。ここがオールシーズンタイヤと違うところです。

「オールシーズンタイヤ」は雪でも走れる

「オールシーズンタイヤ」は雪でも走れるような設計がされています。メーカーによって異なりますが、さまざまなアプローチで雪でも走れる設計になっています。たとえばグッドイヤーのベクターハイブリッドの場合は、タイヤトレッドのセンター付近はスタッドレスタイヤのパターン、ショルダー近くは夏タイヤのパターンというようにして、夏タイヤと冬タイヤの性能を両立しています。試乗時の印象は雪やシャーベットなら問題なし、凍った路面は辛いというものでした。

日本のスタッドレスタイヤは氷上路面を最重視している

日本の冬、とくに東北や北海道の都市の冬の路面は、世界で最も厳しい路面だと言われます。そのひとつの理由は雪が解けてふたたび凍りつき、それをタイヤが空転したりブレーキで滑ったりしてツルツルに磨き上げられるということにあります。ブラックアイスと呼ばれる路面状態なのですが、こうした路面があちこちに存在するような国はほとんどありません。

こうした路面で安全性を確保するにはスタッドレスタイヤがいいでしょう。従来、冬場は雪が降るような地域では従来どおりスタッドレスタイヤに履き替えて使うほうがいいです。「オールシーズンタイヤ」が有効なのは、東京のように“雪が降るかもしれないから念のためスタッドレスタイヤを履く”というような地域です。また東京近郊のスキー場のように、アクセス路がしっかり除雪されていて、途中にツルツル路面がないような場合なら、「オールシーズンタイヤ」でもスキーに行くことは可能でしょう。

ただし、スタッドレスタイヤとは違い、万が一は起こる可能性がありますので、タイヤチェーンなどを携行することをオススメします。万が一、スタックした場合などはチェーンを使うことでその場をクリアできるでしょう。


(諸星陽一)

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