オイルのことをもっと知りたい!自動車になくてはならないオイルの役割とは?

2018年6月29日

エンジンチェックランプ

最近はリーフやテスラなどの電気自動車が話題になっていますが、まだまだ自動車の動力源としては、燃料を燃やして走る内燃機関としてのエンジンが主流です。ハイブリッド車もエンジンを搭載しています。エンジンを使っているということになると、必ず存在しているのがエンジンオイルです。でも、今回はエンジンオイルの交換についての話はさておき、エンジンオイルは何をしているのか? をちょっと深掘りしてみましょう。

まずはもっとも大事な潤滑と冷却のお話

機械の動きが悪いときにまっさきに行うのが油を差すという行為ですよね。じつはぴかぴかな金属の面もちょっとしたデコボコがあって、引っかかりが生じてしまいます。そこに油が入り込むとスムーズな動きが実現されるのです。これが潤滑と呼ばれるものです。石鹸や洗剤でツルッと滑るのと同じと考えてもらえばいいでしょう。エンジンがスムーズに動くためには、このオイルの潤滑作用がとても大切です。

つぎにオイルの大切な役割となっているのが冷却です。エンジンを冷やしているというとだれもが最初に考えるのが冷却水ですが、冷却水よりも熱源に近い場所に存在しているのがエンジンオイルです。高性能エンジンになればなるほど、エンジンオイルによる冷却は重要です。高性能エンジンではピストンの裏側にオイルを噴射して冷却するといった手法も採られています。

エンジンオイル交換

作動油としての役目も持たされている最近のエンジンオイル

エンジンオイルは“オイル”という呼び方をされる油です。一方、ブレーキに使われる油はオイルではなくフルードと呼ばれます。ATFもオートマチック・フルードの略です。一般的にオイルとは潤滑油、フルードは作動油を表します。単純なエンジンではエンジンオイルはあまり作動油としての役目は果たしませんが、可変バルブタイミングの機構などにはエンジンオイルを作動油として使っています。

エンジンオイル交換

エンジンオイルが汚れる理由と劣化について

エンジンオイルを交換するときのキーワードは「汚れたので」です。なぜオイルが汚れるのかといえば、ガソリンや軽油が燃えたときに発生したススなどの副生成物がオイルのなかに取り込まれるからなのです。また、金属同士がこすれ合ってできる微細な金属粉などもオイルのなかに取り込まれています。これがオイルの汚れの元です。オイルが汚れるということは、エンジン内の汚れをきちんと洗浄しているということになります。

エンジンオイルも食用油と同様に熱が加わることで酸化が進みます。しかし、エンジンオイルにとって大きな劣化は酸化よりも水分が混入することです。水分が混入すると乳化という現象が起きるのですが、実際は乳化に至ることは少ないです。完全に乳化したオイルは白濁し、ドロドロとした状態になります。(マヨネーズは食用油を酢で乳化させています)初期の乳化はオイルフィラーキャップ(オイル注入口)の内側に白濁したオイルがブツブツと表れます。

エンジンのなかで水分が発生する理由は、燃料に水分が混入するほか、燃料に含まれる水素が燃焼により酸素と結合することなどがあります。マフラーから水が出るのは、この水素と酸素の結合が理由です。

(諸星陽一)

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