
今回はACEA C4規格を取り上げます。
これも珍しい規格ですね。
前回の
ACEA C2オイルブログでも使ったACEA表

基本的な性能はACEA C3に準拠します。
違う点はLow-SAPSと言うところですね。
メーカーアプルーバルのC4相当はルノーのRN0720です。
先日日産のディーゼルオイルでも書いたエクストレイルとかで採用しているM9Rエンジンです。
他には
MB226.51とかもC4相当。
ACEA C4は硫酸灰分が<0.5%wtです。
JASOのDL-1が0.6%wtなのでそれより規制が厳しい。
それでいてHTHS粘度も3.5以上なので日本で使う5W-30としては硬め。
硫酸灰分の規制が厳しいので塩基価も低いはずですが、ACEA C4は塩基価(TBN≧6.0)の規制もあります。
塩基価を高めると硫酸灰分が規格に入らない。
両立させるにはベースオイルの純度を上げる必要もあるし難しそう。
恐らく適合品はTBN6.0~7.0の間くらいでは無いでしょうか?
ACEAオイルの割には塩基価が低く清浄性が弱いのでC3適合エンジンが無理してC4オイルを使うメリットは殆どありません。
(C3品の塩基価は7~10位)
どちらかと言うとDL-1指定エンジンにピッタリです。
硫酸灰分はDL-1規制値以下で塩基価やNoackの規制もあるのでエンジン保護性能もDL-1より高い。
そういやかつてのMobil1のESP FormulaはACEA C2/C3適合でJASO DL-1まで適合するスペシャルオイルでしたが、硫酸灰分は0.6%wtでした。
ギリギリDL-1には適合出来たけどC4までは無理だったようです。
やはり塩基価が低すぎて(TBNが6.6だったという話)Mobil1の目指すロングドレインと両立が無理だったのでしょう。
結局ESP Formulaは直ぐにESPにモデルチェンジしてDL-1適合が外れて別物のオイルになりました。
使ってみて違いは判らなかったけど…
ACEA C4は万能なエンジンオイルですが、ラインナップが殆どない上に超高いです。
・トタル CLASSIC 9 C4 クラシック 5W-30
・エルフ SPORTI 9 C4 5W-30
・ユニオパール OPALPERF X-TRA 5W-40 ACEA C4
・ユニオパール OPALJET X-TREME 5W-30 ACEA C4
・リキモリ Top Tec 4400 5W-30
トタルとエルフは中身同じでしょうね。
ユニオパールとリキモリはPAOベースで煤も少ないのでDPF再生間隔は伸びると思います。
高性能なVHVIはPAOに匹敵する性能はありますが、こと煤問題となるとやはり合成油のPAOやGTLが圧倒的です。
不完全燃焼が当たり前のディーゼルと鉱物油(VHVI)の相性がやはり悪い。
この辺はまた別の機会に書きます。
C4オイルは高いし、せっかく買うならユニオパールかなぁ?
合成油ベースで低灰分なので酸化スピードは相当遅いはず。
塩基価は低いけど汚れにくいのでチャラ。
需要は少ないですが、規格改訂は行われていて最新は
C4-23です。
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Posted at
2025/09/09 08:50:54