某所に向かい高速道路を走っているときだった。SAで休憩して高速道路へ合流するとき、3速フルブーストを掛けてみた。キュイーンと過給が掛かって加速していったそのとき、
バシューーン!
と耳を劈く凄まじい破裂音が発生。はっ!と思いすぐさまアクセルを緩める。「あーなんてこった。パイピング抜けか裂けてしまったんだろうな。」と思った。今さっき、SAを出たばかりなのだから、この先はまだまだ十数キロはある。走れるか?・・ものすごいエア漏れの音が聞こえるが、通常走行は問題なさそうだった。一番負荷の少ない80km程度で次のSAまでおとなしく走行。
SAに無事到着。パイピングが抜けててもホースバンドが生きてれば復活できる。サクションパイプが裂けてたらアウト。おとなしく帰るしかないし、峠アタックも間に合わない。ちょっぴり絶望感に襲われながら恐る恐るエンジンフードを覗く。
・・ぱっと見は異常なし。手で触ってみても緩みもなければ損傷も確認できない。過給が掛かったときにわずかに漏れる小さな傷でもあるのだろうか。でも、明らかに正圧以下でも猛烈なエア漏れの音がする。・・いやな予感がする。
とりあえず、その場ではどうすることも出来ず、次のICで降りて引き返すことにした。相変わらず凄いエア漏れの音だ。・・試しに踏んでみよう。アクセルを全開にすると純正のブーストメーターは振り切った。過給は掛かってる?でもオーバーシュート気味なのだろうか?よーわからん。社外のブーストメーターは付いていないのでリニアに反応しないし、ブースト圧もいくつか分からない。くそー。くやしいけど壊すといけないのでそのまま走った。
しばらく走るとあることに気が付いた。「あれ?窓を閉めてても風が来る?・・しかも後ろから!」うすうす勘付いていたけどインタークーラーの辺りからだ。運転しながらそのまま手を後ろのほうへやると風が吹いているのが分かる。よく触ってみるとエンジンルームから車内へ配線を通す穴が開いていて、そこに嵌っていた防音材が外れていた。

↑これがそう
それを手探りで元に戻してやると、あら不思議。車内は静かになった。もしかしてこの防音材が外れたせいで突然車内に爆音が響いたのではないか。そうだとしたら非常に嬉しい。・・がそれは短い夢だった。再びブーストを掛けると最初と同じようにバシューン!と音と共に防音材が吹っ飛んだ。走行風では絶対こうはならない・・。再び絶望感に襲われる。
少し冷静になってチェックしてみた。手を後ろに当てて、風のチェック。車速は変わらなくてもアクセル開度で風量が変わる。過給を掛けると勢いを増し、それが熱風に変わる。もう間違いなく漏れている。点検のために再びSAに。

すっ飛んだ防音材。
穴からエンジンルームが見える。ここからエアが吹き込んできている。よーく見てみよう。

おわかりいただけただろうか・・・。
インタークーラーにぽっかり大穴が開いている。エンジンを掛けてみると、ここからエアが漏れているのを確認。犯人を見つけた。
先日4点シートベルトのアイボルトを打ったばかりなので内装は付いていない。内装を外して走ったとき、なんて煩いんだと思った。そのときからエアが漏れていたんだろう。・・・というかこの不可解な大穴。きっと最初から開いてたな。BB弾がすっぽり入るような綺麗な丸穴、さらに破れた隔壁が内側を向いている。普通、中の圧力に耐え切れずに破れた場合、隔壁は外に向いて破れるはず。
前のオーナーが何かの作業中、ドライバーで突き刺したのか?全く持って理解不能。
とにかく、これをどうにかしないことには始まらない。家に帰り取り外してみることに。
インタークーラーの取り外しは非常に難易度の高い作業だという記事をいくつも見たのでびくびくしながらの作業。
噂通り超高難易度の作業だった。工程が多い、工具入らない、手が入らない、インタークーラーの取り外しが知恵の輪といった感じ。あれを外すためにこれを外す。と言った具合にどんどん作業工程が増えていく。間違いなく今までのDIY人生でもっとも手ごわい相手だった。何度も諦めようかと思った。でも最初からエア漏れ状態だったとすると、その状態でもあのパワーなのか、と・・。エア漏れが直ったらさらにパワーが上がるのか。そう思うと少しやる気になった。


インタークーラーを外すのにこんなものも外さないといけない。もう勘弁して欲しい。

エンジンルーム側では、
タワーバーを外す。パイピングを外す。ブレーキ負圧配管を外す。エンジンフックを外す。電動ファンを外す。と言った具合でもう大変。

格闘すること数分、いや数十分・・いや、数時間。
なんとか外れた・・多少の傷は致し方ない。壊れたら峠アタック不出走で純正インタークーラーを手配するつもりでいた。

これだ。どう見てもおかしい。
応急処置でパテで埋めてみることにした。ラジエーターのヒビや欠損などにも使える金属パテだ。ダメ元で補修。

こんな感じに埋めてみた。インタークーラーの配管をふさいで思いっきり息を吹き込んでみても漏れない。もちろんタービンの過給はこんなものではないのだけど、とりあえず塞がった。硬化待ち。
一応純正インタークーラーを手配するつもり。なのでまたこの作業をやるのかと思うと気が重い。・・とりあえず応急処置は出来たのでブーストを掛けてすっぽ抜けないか要チェック走行。平気そうだったら峠アタックに出ようと思う。
ちなみにブログを書いている今現在も作業は終わっていない・・。一日じゃ終わらないという噂も本当だった(笑)もう気力が尽きたので後日。
戦いは終わらない・・
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Posted at
2011/09/29 19:49:49