2011年08月28日
大学院へ進学してはいけない
ある大学の教授からポスドクをインターンシップ生として受け入れてくれと頼まれ途方にくれています。ポスドクとは大学院へ進学して、修士課程(2年)、博士課程(3年)を卒業し、博士号という学位を取得したのは良いが、就職先が見つからず、大学や研究機関に研修生として残って薄給をもらっている方を指します。 文科省が大学を作りすぎたこと、リーマンショック以降の不景気、つぶしがきかない大学院卒を民間企業が採用したがらないことなどが重なり、りっぱな学歴がありながら国の税金でプラプラ・・・何の役にも立っていないゴクツブシという見方もできます。研修生として国に養われている限りは毎月20万円ほどの手当てがもらえますが、昇進はないし、ボーナスもない。いつ研究機関を追い出されるかわからない不安定な身分なので、結婚もできず薄給を補うため、ひたすらバイトに励んでいる方が多いようです。世間ではあまり知られていませんが、将来を悲観して自殺する人が結構いるそうです。
大学在学中に就職できなかったからと、景気がよくなることを期待して、大学院を就職予備校のように考えているのがそもそもの間違い。 景気は良くならないし、民間企業も大学院卒はよほどのことがない限り採りませんよ。 よほど研究が好きでない限り、気楽に大学院へいってはいけない。教授が大学院へ誘うのは、授業料、科研費などで、自分の研究室を潤すことが目的で、院生の将来なんて考えてませんから。
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頼まれた学生の履歴書を眺めていたら、ため息しかでません。30歳すぎて、ろくに稼ぐことができず、独身で希望もなくアルバイトに明け暮れる毎日・・・つらいと思う。でもどんなに同情しても、ポスドクを救うことはできそうにない。いま、こうした就職浪人となっているポスドクが日本に1.8万人もいるそうだ。文部省がせっせと学校をつくって、博士を乱造しておきながら、就職できないのを救うために、ポスドクを雇った大学や研究機関に480万円/人もの補助金を出しているそうな。 ポスドクが立派な教授になって画期的な研究成果をあげてくれれば、もとがとれるのでしょうが、現実には国として投資回収がまったくできていないのは明らかです。 税金の無駄遣いもはなはだしい。 科学技術振興費だって、ろくに成果のあがらない研究にあてがわれ、じゃぶじゃぶと税金が注がれている現実。 文科省がらみの予算は無駄だらけなのは間違いない!
知能と税金の無駄の塊・・・これがポスドクの実態です。大学院を卒業後に無事就職できたとしても、それまでにかかった授業料の回収は到底できないのだから、経済原則だけでみれば、大学院へ進学するメリットはまったくないと断言しておきます。
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Posted at
2011/08/29 00:06:25
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