KFエンジンのオイル漏れ修理 と タイミングチェーン交換 その➉ 作業編 3
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こちらの写真はタイミングチェーンカバーを開けた直後を撮影したものですが、テンションプランジャーを外してからテンションアームとチェーンガイドを取り外すと、タイミングチェーンがたるみますので、タイミングチェーンを除去。
チェーンが取り外せたなら、次にカムシャフトのスプロケ類を交換。それが済むとクランクシャフト タイミングスプロケットをウッドラフキーと共に新品交換したところまでをご紹介してきました。
3つのスプロケを交換し終えますと、いよいよ組み立てに入っていきます。
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品番変更の詳しい理由は不明ですが、とにかく改良されたらしい? 新品のタイミングチェーンをスプロケに掛けていきます。
3ヵ所の駒だけオレンジ色のプレートが判別できると思いますが、これが大切なバルブの位置合わせのための目印となります。
ちなみに今回の整備作業では翌朝から土砂降りになるということで、青空駐車場で屋根も無い庭先での整備作業のため、急遽予定外の夜間作業をやり、年甲斐も無く朝まで徹夜してしまいました。そのため夜間撮影となり、鮮明な写真撮影が十分できずに各写真を使いまわしています。
徹夜作業は昨年夏にやったエアコン室内ユニットのオーバーホール以来ですが、真夏のエアコン修理は炎天下の中では余りにも暑すぎて作業が出来ずに断念、多少涼しくなる夕方から夜半にかけてしかできなかったです。
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新品のタイミングチェーンを、合いマークを合わせながら新品交換したカムシャフトのスプロケに掛けると、
次にこちらの写真に掲載しております、真っ白の真新しい樹脂製のタイミングチェーンガイドをボルト2本を使ってエンジンに組み込んでいきます。
またこれら樹脂部品は、ここを開けたなら高額でもないので無条件で新品交換しておくほうが良いです。
とある業者の整備事例では、まだあまり変色してなかったからなのか再利用していたのを見かけましたが、私から見れば超不思議ですね。非常に疑問に思えます。
見た目には大丈夫そうでも、樹脂製のオイルストレーナーも含めて樹脂部品は劣化でいきなり割れたりするので、ここを脱着する手間暇を考えれば新品交換しておきましょう。
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カムシャフトのスプロケの合いマークに合わせて、タイミングチェーンにつけられている銅色のマークが合わさるようにチェーンを装着。
手持ちの修理書を読むと、年式によって合いマークの位置が変更されて部品が変更になり、装着位置も違うようなので修理書をよく確認してから間違いがないようにします。
そして純白のタイミングチェーンガイドを2本のボルトを使ってシリンダーブロックに装着したところを撮影。
この純白の樹脂製のチェーンガイドが、オイル交換をマメにしていても、オイルと熱等で劣化してしまい、汚らしいこげ茶色になるのですから驚きですが、折れなかっただけまだマシでしょうか。
国産車でも折れた事例も見ましたので。これが折れてしまうとピストンとバルブが燃焼室の中で 「こんにちわ」 となっちゃいますので、エンジンが壊れちゃいます。
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新車時には純白だったものが、経年劣化によって焼けてしまっているタイミングチェーンガイドと(左)、テンションアーム(右)。並べて撮影してみました。
「タイミングチェーンガイド破損」とかで検索をかけると、ミニクーパーでの破損例がよく引っかかりました。それだけ破損している事例が多いのでしょうね。
ダイハツ車の場合、わずか2000円ほどの部品ですが、こいつが破損するとタイミングチェーンがたるんでしまって、最悪バルブとピストンが衝突してエンジン終了となりますので、樹脂部品であっても、30万kmほどの走行でも絶対に壊れないように強固な堅牢性が求められます。
欧州車の安易な冷却水路のプラ化ですが、プラスチックを削減しようとの世界的な動きもあるのに、BMWをはじめとして耐久性の乏しいプラ部品を多数採用、足回りと車体は良くても高温多湿なこの日本では、プラの耐久性が足らず破損している事例を整備記事でよく見かけます。
1台何百万円もする車なのに、正直日本の軽自動車の冷却水路よりも耐久性がないように思えますね。
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フロント側のタイミングチェーンガイドの交換が終わると、
次にこちら写真掲載のタイミングチェーンに張りを与えるための部品、テンションアームの装着にかかります。
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こちら写真のように、クランクシャフト タイミングスプロケに付けられている黄色に塗られたポンチ穴印に、タイミングチェーンの銅色の合マークが合わさるようにチェーンを装着してから、
ここ写真に写っております新品のボルト1本を使って、テンションアームをエンジンブロックに装着します。
左右の樹脂部品の白さをこうして見ると、いかにも整備したという気になってきますね。
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こうしてタイミングチェーンと、チェーンを支えるアーム類が装着されて、だいぶん組みあがってきました。
変色や汚れの無い新品のスプロケ類やアーム類を見ますと、普段はオイルキャップ口からしか覗くことのできないところですが、見た目にも気持ちいいものです。
次はいよいよ新品のテンションプランジャーを装着して、この作業を完成させていきます。つづく。
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