
これで最後だから…
さて、またしてもオイル交換です。
被験車はいつものミニキャブバン。
「そんな車で判るのかよ?」って思いますよね。
実は以前乗っていたエブリイワゴン(ターボ、4AT、4WD)ではオイルの違いは殆ど判りませんでした。
コストコオイルだけは安オイルというのは判りましたが、ZIC(韓国のSKルブリカンツ)もそこそこ、日産純正、Mobil1 ESPは殆ど違いが判らないという…
ESPだけ若干滑らかでしたが、その程度なので結局日産ストロングセーブX5W-30を入れていました。
ミニキャブバンも同じ属性なので大差無いのかと思ったのですが、パワーの無いNA、音振遮音の無いバン、ダイレクトな5AGSということでオイルの違いが如実に出ます。
ついでに燃費も結構いいので(17-18km/L)変化も出やすい。
プジョーもMTなので比較的違いは判り易いのですが、エンジンマウントの容量が大きいので振動の差が意外と小さいです。
なのでオイル評価はミニキャブバンとなりました。
先月から500kmスパンでプルタミナファストロンとMB229.52純正と入れましたが、違いが判り過ぎるトランス状態になってしまい、どうにも我慢できず3回目の交換…

満を持してトヨタ純正 C5 0W-20 シンセティック For Dieselを買いました。
前回検証時に4L缶を買っていたのですが、父親のシビックに使ってしまい在庫なし。
ペール缶なら12000円なので思い切ってペール缶にしました。
もう買わない自制も込めてw

ちゃんとACEA C5適合と書かれていますのでガソリン車もOK。
前回のMB229.52純正は恐らくVHVIとか鉱物油ベースっぽかったのでフィルターも一緒に交換しました。
交換して50kmほど走りましたが、やはりACEA C5適合ということで0W-20としては硬いです。
ミニキャブバンはこれまでに日産純正0W-20SP、ファストロン0W-20、MB229.52純正5W-30と入れましたが、それぞれ印象が違います。
日産純正 音静か(かなり違う)、振動小、燃費良し、トルク普通
ファストロン 音ウルサイ、振動大、燃費普通、トルク薄
MB229.52純正 音ウルサイ、振動中、燃費悪、トルク良
トヨタ純正C5 音普通、振動小、燃費悪、トルク普通
MB229.52だけ5W-30ですが、トヨタ純正C5と体感粘度はほぼ一緒です。
0W-20と5W-30の粘度の上限下限が同じなので恐らく近接していると想像。
(硬い0W-20≒柔らかい5W-30)
何なら100度以上の粘度は逆転してる可能性も…
5W-30と粘度がほぼ同じで振動が少ないのがトヨタC5ですが、モービル製らしく終始硬い印象があります。
愛想が無いと言うかノッペリしてると言うか…
コロコロ顔色が変わるMB229.52とは真逆の特性。
正直なところ予想以上に日産純正が高性能でした。
トヨタC5の方が良いかと思ったのですが、音振とも日産純正の方が上。
5000回転で巡行するとトヨタC5の方が良いですが同じ0W-20とは思えない硬さ。
日産純正はオイル自体は問題なかったのですが0W-20と指定より柔らかいオイルを入れたので始動時にラッシュアジャスターの打音が出てました。
油穴が大きいので柔らかいオイルは抜けてしまってる模様。
トヨタC5→MB229.52と硬くなると音は消えますし。
ここさえ問題なかったらパーフェクトだったんだけどな日産。
ストロングセーブXの5W-30のシェル製があるならベストバイかもしれない…
日産純正0W-20とトヨタC5は使用する車種によっても印象変わりそうです。
0W-20指定の国産車は日産の方が印象良いと思います。
トヨタC5はディーゼルと欧州車向け。
欧州車でディーラーで入れてるオイルがイマイチという方はトヨタC5試してもいいかもしれません。
日産0W-20はディーゼル不可なのでご注意を。
閑話休題
ちょっと脱線しますが、国内で売られているディーゼル用オイルが果たして適切なのかちょっと疑問に思えてきました。
DL-1やACEA適合オイルはリンや硫黄分、硫酸灰分などDPF詰まりになる金属分(Ash)が規制されていますが、煤の対策ってあまり気にしてない気がします。
ディーゼル車のトラブルって煤詰まりが多いイメージですよね?
DPF自体に金属が詰まっているというよりはEGRから煤詰まりが大量発生って感じのやつ。
DL-1のオイルってAshの規制は厳しいけど実は鉱物油率高いってことないですかね?
ACEAと違ってHTHSも低いので極端に言えば高性能である必要が無い。
と言うもの、
シェルの資料によればPMの原因になるもののウェイトは未燃焼潤滑油の方がAsh(上の3つなど)よりウェイトが高いからです。
スス・カーボンがPMの最大の原因となってますが、そのスス・カーボンもオイルとか燃料から出てますよね?
煤はDPF燃焼で焼けるから気にしないでOKって感じで規制したけど実際はエンジンオイルとか燃料からのPMで煤詰まりが起きてる。
ヤバいと思ったからマツダは途中でオイルを変えた(確証なし)のか、トヨタは判ってるからディーゼル用を不純物の少ないGTLベースにしているのか。
トヨタのDL-1なんかスペック的にACEAも余裕で取れそうですし。
DL-2という乗用車用の新しいディーゼル用オイル規格がありますが、DL-1よりAsh規制値が緩いです。ACEA C3並みになりました。
DL-1とAsh規制が同じACEA C1は廃止、C4もほぼありません。(C3とC5が殆ど)
ってことは金属詰まりを気にするよりするべきことが他にあるってことなんじゃないかなぁ?と推察。
Ashが減ると潤滑成分も減るのでエンジンにもよろしくないですし。
とは言え出光が
ゼロAshオイルを商用ディーゼル用に開発したことを考えるとDPF詰まりの原因がAshなのもまた正しいのでしょう。
これ化学合成油やVHVIとは思えないので鉱物油のAshフリーオイルでしょう。
(SDS見たら合成炭化水素が5%だけ入ってる)
長距離走る車はそもそも煤は出にくいので煤の制限よりもAshの制限の方が現実的で、短距離を走る乗用車はAshよりも煤の対策をした方が良さそうということかな?
以上ディーゼルオイルの勝手な想像でした。
ディーゼル車買って実験したいなぁw
話を戻して、
とりあえず0W-20のオイル選定はこれにて終了としたいのですが、スズキ純正の0W-20も気になってるんですよね。
スズキ純正のシェル製もGTLベースです。
ペンズオイルとクエーカーステートもシェル製GTL。
鉱物油表記でGTL90%とか意味わからないラインナップもあったり興味は尽きません…