GLV-1とGLV-2というオイル規格があります。
発行元はJASOなので日本のオイル規格。
ディーゼルのDL-1やDH-2もJASO規格ですね。
DLV-1が0W-8、0W-12を規定していて、DLV-2が0W-16と0W-20を規定してます。
GLV-2とAPIの0W-16や0W-20と何が違うのかと言うと低温時の粘度がGLV-2はより低粘度になっています。
40℃動粘度にそれぞれ28以下、30以下と規定されています。
つまりAPIの0W-16や0W-20より柔らかく作れということ。
(APIは40℃動粘度の上限無し)
表記上は0W-16と0W-20となっていますが、それぞれ0W-8と0W-12程度の低粘度オイルを粘度指数向上剤で100℃動粘度をSAE16とSAE20相当にした感じです。
GLV-1に対してのGVL-2の制定。
これ自体は特に悪いことではありません。
0W-8や0W-12よりはマシですし。
怖いのはGLV-2がLSPIに対応しているところ。
GLV-1はAPI規格が無い粘度だったので単独の規格品でしたが、GLV-2はAPI粘度に適合するレンジです。
しかもLSPI対応(ターボ車OK)
これの意味するところはGVL-2の0W-20でAPI SP適合品ならGRヤリスやRZ34など0W-20指定のエンジンにGLV-2オイルが使えてしまうということ。

GRサーキットオイルはGLV-2適合品ではありませんが、ちょうどGLV-2にマッチした粘度になってます。
LSPIに対応させれば理屈上はこの粘度でもターボ車で使えることになります。
粘度指数310のオイルがターボ車対応になる世界…
GLV-2はGRサーキットほど柔らかい必要は無いですが、粘度指数が200以下ということも無いのでポリマー添加は必須でしょう。(0W-20)
ポリマーはPMAを使うと思いますが、
PMAは耐久性がありません。
ポリマーたっぷりの0W-12程度の低粘度オイルをターボ車で使うイメージ。
「摩耗防止性や高温酸化安定性 等は、JASO GLV-1と同等の性能を有しつつ、過給エンジンにも適用できるようLSPI防止性の規定も追加し、既販車への適用も念頭に開発された規格である。」
と書いてあるので少なくともハイブリッド用とかエコカー向けでは無いですよね。
JAMA記事
確実にAPI規格と併記されるでしょう。
最初、JASOお墨付きのポリマーたっぷりオイルがターボにも使えてしまう!
と悪い方向に考えてしまいましたが、逆に考えればGLV-2併記の0W-20を買わなければ比較的ポリマーの少ない0W-20を選ぶことが出来そう。
(粘度指数202未満ならGLV-2には適合しない)
燃費性能を重視する人はGLV-2品を買えばいい。みんな幸せ。
0W-20指定のターボ車に関しては、GRスープラ純正の0W-20 C5がSP適合品になりましたので当面これがベストバイだと思います。
GRヤリス乗りの方もGRエンデュランスよりこっちがおススメです。
BMW-LL17FE+認証品でトヨタのお墨付き。SP適合なのでLSPI対応になったし。
中身はShell Helix Ultra ECT C6だと思います。

旧SN品もまだ流通しているので品番指定でSP品を購入しましょう。(08880-WA00**)
私も早速購入しました。交換待ち。
余談ですが、GLV-2はGVL-2AとGVL-2Bと規格が二つあります。
この二つは燃費性能に差があります。
Aがトヨタエンジン、Bが日産エンジンでテストらしいです。
Bの方がより省燃費性能。統一すれば良かったのに。
余談2
M364-2019規格(GLV-1)の
最終届け出日時が2025年3月31日となっています。
以降はGLV-1オイルは発売されないということでしょうか?
参考文献
77ページ以降に0W-20以下の低粘度オイルの粘度指数一覧があります。
海外のデータもあるしこれは貴重な資料!
この中で0W-20の粘度指数が200を超えるオイルは日本と韓国だけ。
欧米、アジア圏も160~170が一般的。これの意味するところは?
文化の差なんてある訳ないんですけどね。同じ内燃機関だし…
ブログ一覧 |
オイル | 日記
Posted at
2024/12/25 10:47:04