大好評?日本語で選ぶエンジンオイルの第三段です。
オイル関連で一番高PVなのは
化学合成油リストですけど。
あれ、ついにgoogleとYahoo検索でもトップ10に出るようになりました。
今回も日本語だけで選びます。
いつも通り化学の知識は要りません。
例として
バルボリンのサイトを挙げます。
バルボリン自体が悪いという意味ではないです。むしろ良い方だと思います。
下記4つはバルボリンの代表的な製品です。
VALVOLINE SYN POWER FULL SYNTHETIC 0W-40
VALVOLINE SYN POWER FULL SYNTHETIC 5W-50
VALVOLINE MAX GUARD C5 0W-20
VALVOLINE MAX GUARD SP 0W-20
シンパワーは0W-40と5W-50の粘度違いなだけのように見えます。
マックスガード0W-20と同じ粘度でC5とSPの違いなだけのように見えます。
赤枠と黄枠に注目
シンパワー0W-40だけ100%化学合成油で他は100%合成油です。
価格は4300~2800円/Lと全然異なります。
シンパワー同士でも1300円/L、0W-20同士も1000円/Lも違います。
0W-40と5W-50なら5W-50の方がワイドレンジで高そうですが…
各製品のPDS(プロダクトデータシート)を読むとより違いが判ります。
バルボリンシンパワー 0W-40 モーターオイル
バルボリン シンパワー0W40 モーターオイルは、PAO(ポリアルファオレフィン)を主成分とする化学合成基油と最先端のバルボリン添剤テクノロジーを結集して開発した超高性能100%化学合成エンジンオイルです。
バルボリンシンパワー5W50 モーターオイル
バルボリン シンパワーモーターオイルは、超高性能プレミアム100%合成基油と最先端のバルボリン添剤テクノロジーを結集して開発した超高性能100%合成エンジンオイルです。
バルボリンマックスガード C5 0W-20
バルボリンマックスガード C5 0w20 は、ポリアルファオレフィン(PAO)配合の100%合成モーターオイルです。
バルボリンマックスガード SP 0W-20
バルボリン マックスガード SP シリーズは、100%合成基油を採用し高性能添加剤システムと最先端の粘度指数向上剤を配合して開発した超高性能モーターオイルシリーズです。
どうでしょう?
違いが判りましたか?
バルボリンの定義では化学合成油と合成油は区別しているようです。
シンパワー 0W-40 PAOを主成分とする化学合成基油(PAOがベース)
シンパワー 5W-50 超高性能プレミアム100%合成基油(VHVI+?)
マックスC5 0W-20 PAO配合の100%合成モーターオイル(VHVIにPAO配合)
マックスSP 0W-20 100%合成基油(VHVI)
以前にも書きましたが各社アピール出来るポイントは必ずちゃんと書きます。
変な日本語で煙に巻くようなことはしません。
PAOベースなのにアピールしない企業はあるにはありますけど。
シンパワー0W-40はPAOベースの化学合成油です。
シンパワー5W-50はちょっと胡散臭いですが、同社他製品とは違う超プレミアム100%合成基油とあるのでもしかするとVHVI+がベースオイルかもしれませんが、価格が高くないのでVHVIとポリマーで作ったオイルの可能性が高いです。
次にマックスガードC5は
PAO配合と書かれていますので粘度指数向上剤にmPAOを配合して粘度指数を上げているものだと思います。
一般的に流通しているオイルでPAO表記があるものの大半は「配合」です。
PAOと書いてあってもベースオイルではありません。
PAO配合オイルの場合、販売店が勝手に書き換える場合もあります。
マックスガードC5は本来
100%合成油(PAO配合)
なのに、
100%化学合成油(PAO)
なんて書いている販売店もありました。
これだとPAOベースの化学合成油と勘違いしてしまいます。
マックスガードC5は安いオイルでは無いので勘違いして買ってしまう人も居そう…
購入前に必ずメーカーサイトを確認してから購入しましょうね。
ホント無秩序過ぎるオイル界隈。。
話を戻して、マックスガードSP 0W-20は普通のVHVIでしょう。
C5とSPの両方に適合する添加剤はあるのでC5 SPという商品でも良さそうですが、そこは価格差が出てしまうので敢えて棲み分けしたのかな?
以上、この中で避けた方が無難なオイルはどれでしょう?
比較するとシンパワー5W-50が日本語に違和感ありませんでしたか?
「超 高性能 プレミアム 100%合成基油」
シンパワー0W-40と名前は同じでも中身は別物のようです。
悪いオイルかどうかは判りませんが0W-40と比較すると文章が後ろめたいですよね。
価格も1300円/Lも安いし同じ中身の訳がないです。
そもそも5W-50って難しいオイルです。
かつてMobil1 Rally Formulaという5W-50のオイルがありましたが、あれは純然たる化学合成油で5W-50の粘度を担保していました。
いわゆるトリシンセ時代のMobil1です。
回顧主義オジサンが昔は良かったって言ってるやつw
当時は5W-50のワイドレンジこそ高性能の証だったのですが、この20年くらいはポリマーで増粘し放題になってしまったのでワイドレンジ=高性能では無くなりました。
5W-30程度のオイルにポリマーマシマシで5W-50の出来上がり。
シンパワー5W-50は100℃動粘度17.4で粘度指数が171なので実質5W-42程度かもしれません。
40℃動粘度が記載ないので判断できないのですが、そんなに強烈なポリマーは使って無さそうです。そこは良心的。
しかし、
廃盤になってました…
ちなみに今のMobil1 5W-50もRally Formulaとは別物です。
レクサスLFA純正オイルですけど何故かベースオイルがVHVIです。
バルボリンはオープン価格では無いので比較的推察しやすかったです。
ちょっとした表記の違い、価格差が手がかりになりますからね。
オイルに限らずオープン価格は何もいいこと無いので止めて欲しいですね。
日本語で選ぶエンジンオイル
続:日本語で選ぶエンジンオイル