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2012年03月14日

マツダが目指す”ダイナミックフィールの統一感のある走り”

マツダが目指す”ダイナミックフィールの統一感のある走り” ボク自身、アクセラ購入前に初めて試乗したときの印象。

とても自然で、初めて運転するクルマなのに、まるで乗り慣れた愛車の様だった。
そして、走らせていることが凄く気持ちが良い。

以前、ブログでも書いたのだが、印象を文章にすると「凄く良い」と書きたくなるのだが、実は何かが突出して優れている訳ではない。

だから、変に期待をして試乗すると「なんだ、ただの普通の車じゃん」となりかねない(苦笑)。


アクセラを購入して3ヶ月弱となるが、今でも時々「何がそんなに”良い”と、ボクに感じさせるのだろう?」と自問自答している。

ひとつには、とても自然なクルマの反応が、この心地良さを生んでいるのかな?と思うのだが、恐らくこの文章を読んでも、何を言っているのか解からない人も多いだろう。


デミオSKYACTIVはエンジンに注目が集まりがちであったが、専門家はハンドリングを含めたクルマのレベルアップを評価する声が多数あった。アクセラも概ね同様の評価であった。
こう書くと、SKYACTIVを採用したクルマから、マツダのクルマ造りが変わったと思われがちだが、実はそうではなかったりする(笑)。

キーワードは”統一感”。

この考え方で初めてリリースされたマツダ車は2010年デビューの現行プレマシー(Mazda 5)。

詳細は、ボクのお気に入りのマツダ技報にある

新型プレマシー ダイナミックフィールの統一感

に詳しいのだが、お馴染みの通り非常に専門的な内容なので、読むのが結構、ツラい人もいよう。


タイトル画像は、このマツダ技報から拝借したものだが、新旧プレマシーのアクセルペダルと加速Gの関係を示したもの。

”アクセルの早開き”という言葉を聞いた事があるだろうか?
アクセルペダルは当たり前だがある程度のストローク、踏み代があり、多く踏めば踏むほどエンジンから力が出る、、、と思われるだろうが、近年のクルマには、アクセルをちょっとしか踏まなくても沢山力が出るクルマがある。
図の左(Current)を見れば明らかだが、ペダルストローク10%から15%というわずかな操作で急激に加速Gが発生している。
図の右(New)では、これをペダルストロークにしたがって加速Gも増加するように変更している。
右上がりのほぼ直線、いわゆるリニアなアクセルペダル特性にしたということだ。

両車を乗り比べれば、旧型は少しのアクセル操作で沢山力が出るので、印象としてはパワフルかもしれない。
一方、新型は旧型と同じペダル操作では、旧型の半分しか加速Gが発生しないことが見て取れる。印象としては当然、非力となろう。

だが実は、旧型はちょっと踏んで沢山力が出る一方、更に深くペダルを踏んでも、もうそれ以上力は出ない。グラフの加速Gが横ばいになっているのがそれを示している。
新型はペダル特性がリニアだから、踏めば踏んだだけ力が出る。

ここで紹介したのはアクセル操作についてだが、マツダが掲げる走りの”統一感”には当然、ブレーキ操作、ステアリング操作に対するクルマの反応も含まれる。マツダ技報にはそれぞれ詳しく記載があるが、ここでは割愛する。


要はデミオSKYACTIV以前、2010年デビューのプレマシーからマツダはこの走りの”統一感”というコンセプトに沿いクルマを開発している。

このことを知ったのはプレマシーがデビューした当時の雑誌上で、関谷正徳氏が高評価をしていた記事を読んだとき。氏は長らくトヨタのレーシングドライバーを勤めた方であり、マツダのクルマ造りに高い評価を与えていることが印象的で記憶に残っていた。

ただこのときは、「クルマの操作系と反応をリニアにすることは当たり前。何を今更?Zoom-Zoomのマツダは今まで、どんなクルマ造りをしていたの?」と、ちょっと呆れたのは事実(^_^;)。


結局、そのコンセプトによるクルマに実際に乗るのは1年以上先となったのだが、想像と実物は大違い(苦笑)、というか、こんなにも乗り易く、心地良いクルマになるものか?その威力にはすっかりヤラれてしまったというところだ。


ちなみにこの「ダイナミックフィールの統一感」と表現しているコンセプト、この車両特性を上手に引き出せたか否かをドライバーにリアルタイムでフィードバックする仕組みがi-DMであることが、マツダ技報を読むと良く解かる。
もちろん2010年当時i-DMはまだ存在しないが、近年のマツダのクルマ造りの一貫性は見事だ。


開発技術、車両特性、操作特性、サポートデバイス、全てがひとつのコンセプトの基に構築されているのだ。



残念なのは、このマツダの近年のコンセプトによるクルマの良さがイマイチ、一般には理解し難いということか。
今回ボクが紹介したアクセルペダル特性にしても、専門家の中にすら「旧型の刺激的な特性も捨て難い」と語る輩がいるし、我々一般のシロートに至っては「新型はパワーが無い。旧型のリニアな特性の方が好き」などという人もいる始末。
以前、そういったクルマ造りをしたのもマツダであり、自業自得といえばそうなのだが、、、


是非この、走りの”統一感”というコンセプトは貫いて欲しいと思う。



CX-5もそのようだが、チョイ乗りではインパクトに欠ける、刺激性の無いクルマに思えるかもしれない。

しかし”刺激的である”ことと”良い物である”ことは必ずしも同じではない。

そして”刺激”にはいつか飽きるが、本当に”良い物”は長く使えば使うほど良さが身に沁みるものだ。

長く造り続けることによって、ファンは絶対に増えると思う。




ブログ一覧 | マツダ | クルマ
Posted at 2012/03/14 02:50:07

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この記事へのコメント

2012年3月14日 10:32
なるほどー。確かに、以前代車で乗ったDY(4AT)も、今の代車のDE(4AT)も、デミオSKYに比べるとアクセルペダルを少し踏んだだけで加速するので戸惑いましたが、そういう風な味付けなんですねぇ。納得です。
コメントへの返答
2012年3月14日 13:39
そうなんです。
プレマシー以前のマツダ車は、ある時期そういった味付けをしていたみたいですよ。
いつから?はちょっと調べられませんでしたが…

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