• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2012年12月21日

「メルセデスベンツ、4WDの4マチックを拡大展開…60グレードへ」の報に想う

「メルセデスベンツ、4WDの4マチックを拡大展開…60グレードへ」の報に想う 前回ブログで「つづき」と書いておきながら、ちょっと寄り道です。
なんともタイムリーな記事なんですが、メルセデスが4WDの4maticを拡大するというニュースを発見。

前回ブログで書いた通り、各社はAudiのクワトロに端を発した4WDブームを経て、それぞれの考え方に沿いラインナップに加えていったのですが、四駆を基幹駆動方式とする会社、しない会社、付加価値に利用する会社、補助的に利用する会社、様々でした。付加価値利用は後輪駆動を主力とするメーカー、補助的に利用するのは前輪駆動メーカーと見事に方向性が別れたようにボクには見えましたが、「なぜ?」について答えが出ました。ニュースのメルセデスも後輪駆動メーカーです。新しい4maticのシステム詳細はまだ判りませんが、記事によればAudiのクワトロ対抗と書いていますから、付加価値型でしょう。

後輪駆動は前輪駆動に比べてトラクション性能には優れます。しかし低ミュー路などのシビアコンディションに於いては、ヨーが生じている状態でトラクションが抜けるとスピンモードに移行するリスクが高まります。直進状態でも左右輪のグリップ差でヨーが生じるリスクがあります。FLAT6さん曰く、フルタイム4WDの価値はその直進性であり、安定性にあるとすれば、後輪駆動のヨー変化に対する脆弱性を補い安定性を高めることには意味(価値)がある。

一方、前輪駆動は後輪駆動に比べてトラクション性能は劣りますが、低ミュー路などのシビアコンディションに於いてトラクションが抜けても、駆動輪と操舵輪が同じであり基本的に駆動輪の進む方向に引っ張られる動きをすることからスピンモードには入り難い。とすれば、抜けたトラクションを補うことが出来ればメリット(価値)がある。よって普段は2WDだがトラクションが不足したときだけ4WDになるスタンバイ式を選択することになった。

そういうことかな?と思い至りました。

そしてもう一点、想ったこと。メルセデスがこのタイミングで発表したことと、その内容についてです。
60グレードとはなんとも凄い数というか、ライバルのAudiも真っ青な数ですが、当然、予定される全てのクルマに展開されるには相当に時間が掛かるでしょう。この発表の意図はなにか?と言えば明らかで、ライバルに顧客が流れないように先手を打ったという以外にないでしょう。お待ち頂ければその内、CにもEにもSにも4maticをご用意します。最上級グレードのみならず、上にも中間にも下にも設定しますから、ご希望のグレードで4maticが選べますよ、というワケでしょう。セダンや4ドアクーペのAWDを欲している顧客には、なんとも有効なメッセージではないでしょうか?AWDならAudiクワトロ、と考えていたとしても、クルマは高価な買い物です。「メルセデスの次のC(またはE、あるいはS)を待ってから決めようかな?」という顧客が現れれば目的は達成です。


翻ってマツダ。(^_^;)

アテンザのAWDが出るのか出ないのか?
開発責任者は「出したい」と云っているとメディアは報じています。
ディーラーの営業が言うには「メーカーは『AWDの予定は無い』と言っていた。」そうです。
みんカラのある人がマツダ関係者から聞いた話では「シャシーを再設計しなければならず難しい」だそうです。
他のみんカラのブログでは「AWDは現在、開発中とマツダ関係者から聞いた」とありました。

さて、真実は一体、どこにあるのでしょう?(苦笑)

昨年のモーターショーにコンセプトカー「雄」が発表されたとき、次世代CDセグメントセダンと発表されました。マツダのCDセグメントセダンと言えばアテンザです。これが次期アテンザ(の原型)となるのだろうとは、勘の良い人なら直ぐに思いつきます。実際、モーターショーで複数のジャーナリストが「これが次期アテンザになるんですか?」と聞きました。マツダの答えは

「ノーコメント」
「それは言えません」
「これはアテンザではありません」

でした。

しかし、実際には雄の形、ほぼそのままで新型アテンザは発売されました。

これってどうなんでしょう?と思うのです。確かに雄は厳密にはショーモデルであって次期アテンザのプロトタイプではなかった。でも「これはショーモデルとしてモディファイしたものですが、限りなくこれに近い形で次期アテンザを発売します。」と云って、なにか問題があったんでしょうか?

そら自社の新型車の情報は自動車メーカーにとっては最高機密でしょう。しかし現代のインターネットの時代、情報は瞬く間に世界を駆け巡ります。ボクのこんなつたないブログでも、サーバーに投稿した瞬間に世界の反対側でも閲覧が可能です。紹介したメルセデスの発表のみならず、各社は積極的にこの情報インフラを活用して顧客の繋ぎ止め、囲い込みを図っています。プロトタイプのテスト風景の流失や付随した車種情報などはその典型でしょう。メーカーの公式情報で無い形で公開されるなら、ある程度不確定な情報を流して市場の反応を探るといった、マーケティングにも活用出来ます。例えば「新しいAクラスの4ドアクーペCLAには4maticのAMGモデルを設定するようだ」なんて情報をニュースサイトに出して、そのPVがどのくらいあるのか?とか、その記事に対するブログがどのくらい書かれているか?なんてことを調べれば、市場の反応が解ります。

そんな時代に「雄が次期アテンザかどうかは言えません」などと発言しているマツダのユーザーコミュニケーションでは、

極東の島国の、地方都市に本拠地を置く、時代遅れの田舎者の会社

と言われても反論できんでしょう?(苦笑)


折角、SKYACTIVと鼓動デザインという素晴らしい武器を手に入れたんだから、もうちょっとなんとかならんもんですかね?これじゃぁ折角の伝家の宝刀も宝の持ち腐れ、肝心の商品を発売したときには顧客は皆、他社製品を買っていた、なんてことになりかねません。

多くの人が期待をしている小排気量ディーゼル、SKYACTIV-D1.4なのか1.5なのか知らないが、先日のアテンザの発表のときにも山内社長は「期待して下さい」という発言にとどまりました。

「現在、より小さいSKYACTIV-Dを開発中で、次期アクセラに塔載して日本市場に投入します」

とひと言、宣言したら一体どれだけのマツダファンとディーゼルファンが喜ぶか?と思うのですがねぇ。。。どーせ開発はしているんだろうし、今この状況でそれを他社に知られたからとて、何か不都合があるわけもなかろうに、、、

逆にホンダがi-DTECの新長期規制対応を終わらせて出してきたら、顧客をさらわれる可能性だってあります。ホンダのi-DTECは1.6L。マツダも1.5Lクラスを開発中と宣言すれば、「じゃぁ両方出てから比べて決めようかな」と思う顧客もいるでしょうに。

こんな理屈、今どきの小学生でもわかる話だと思うのですが、、、
ブログ一覧 | 自動車市場 | クルマ
Posted at 2012/12/21 01:44:29

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

ツーリング後の洗車。
ベイサさん

カリフォルニアにて🌴
fuku104さん

🎳ちび2号(高2)との対決で三連 ...
B'zerさん

ランチミーティングに参加してきまし ...
hivaryやすさん

8/16 土曜日の朝‼️
ミッキーたんさん

アンリ・シャルパンティエ 横浜高島 ...
こうた with プレッサさん

この記事へのコメント

2012年12月21日 8:33
つくづく昔から思うのですが、マツダは宣伝が下手くそです( ̄~ ̄;)

過去にも、ミラーサイクル等、革新的な技術を持っていたのに、殆ど日の目を見ませんでした…

カペラの2.5L四駆は、名機だったそうですが、高い上に殆ど知られてません(;^_^A

友人はたまにボードに行くので、AWDを好むみたいです。

コメントへの返答
2012年12月22日 2:08
いやね、ここまで来ると「下手クソ」で片付けられない問題だと、実は今年の始め頃から思ってまして、近々ブログに辛口のを上げようと思っています。

これはもはや、マツダという会社の経営課題ですよ。だって「第3のエコカー」ってマスコミが騒いだ低燃費ガソリン車のパイオニアはデミオSKYACTIVです。

今はひとり負け状態です。
理由は「ガソリン車でハイブリッド並に低燃費」と宣伝していないからです。アクセラも低燃費を宣伝してない。それで販売実績が低迷しているんだから、担当の役員は更迭モノですよ。
2012年12月21日 9:20
力作ブログ、楽しく拝見しました。


マツダの宣伝ベタについては、その通りだと思います。というか、スバル1500の時代から政治的な事は全て下手で、根っからの「車バカ」なのだと思います。


ベンツの4マチックは、確かフルタイムだったと思います。メリットはいろいろありますが、AMG以外に搭載するメリットはおっしゃる通り高速安定性と、後一つ、ゼロ発進時のしなやかさではないでしょうか。いいAWD車は、車体を沈めるように、ジワッと発進して行くと聞いた事があります。


コメントへの返答
2012年12月22日 2:14
コメントありがとうございます。

りきたんさんへの返答にも書きましたが、ここ数ヶ月ほど、デミオの販売低迷で生産、販売実績が前月比割れが続いています。

これはもはや、下手クソで済まされる問題じゃない。昨年度マツダは赤字決算しているワケだからCX-5とアテンザの好調を活かすためには、デミオ、アクセラには昨年度並みに売れてくれなければ折角のフルSKYACTIVの好調と相殺されてご覧の通りとなります。

ボクがマツダの社長なら、即刻広報・宣伝の責任者を更迭してますね。マツダの技術部門の偉いさんとかアクセラの開発責任者が「燃費が良いと宣伝してくれるな」とかマスコミに向けて発言してましたが、ナンセンスも甚だしい。

趣味でクルマ作ってるんじゃないんだから、いつまでもガキみたいなこと言ってもらっては困ります。会社の存続について、一体何を考えているんでしょうね。
2012年12月21日 20:25
政治的に、、というか宣伝=業界(裏世界)がありますので、愚直なメーカはメディアに登場することさえ、差別されますからね。ロータリーはいい例です。

ところで、メルセデスが4WD展開というのは、ある種必然だと思います。

もともとアウトバーンで、安定性、安全性、パフォーマンスで1番であることが、彼らのでアイデンティティですし、わかりやすい哲学に「メルセデスは自動車を作るメーカではなく、メルセデスが作るものが自動車である」というぐらい尊大なメーカですからw。

今後のパフォーマンスと付加価値を高める手立てを考えると、おのずとそうなるでしょうね。アウディに危機感を持ったこともあるかな。
コメントへの返答
2012年12月22日 2:36
上の返答にも書いたんですが、ボクがマツダの宣伝に対して持っている問題意識は、ご指摘の領域のもっとずっと手前の話なんです。近々、これもブログで明らかにします。

メルセデスですが、まだ20代の若造の頃、叔母のメルセデスを運転させてもらい、その直進安定性に文字通り感動したことがあります。なので、直進安定性を高めるために四駆にする、という発想がボクには無かったんですね。勉強させて頂いて、この点は認識を新たにしている部分ですが、確かにご指摘の通り、Audiがクワトロでその優位性を示し、市場でもその評価が定着しつつありますから、メルセデスとしても座して敗北するワケにはいかんのでしょうね。ただ、、、

BMWに触発されてアジリティと云ってみたり、Audiを意識してAWDに傾倒したり、なんて姿を見ると、ひねくれ者のボクには、なんかブレてるなーなんて思ってしまいますね(苦笑)。

プロフィール

「無事帰宅しました。
トロフィー争奪戦参加の皆様、お疲れ様でした😋」
何シテル?   12/08 20:22
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

G-Bowlはなぜ0.4Gまでなのか? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/07/21 21:31:10
ミスターロードスター 貴島孝雄さんインタビューまとめ① 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/09/23 17:58:12
予想外の反響? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/07/19 07:55:58

愛車一覧

マツダ MAZDA6 セダン 家族車[ファミリーカー] (マツダ MAZDA6 セダン)
Mazda6に乗っています(笑)。
ホンダ NSX 玩具車[おもちゃ] (ホンダ NSX)
別名「愛人」。つまり家族車は「正妻」(笑)。 極めて従順。しばらく放っておいてもスネたり ...
ホンダ CBR1000RR(SC57)後期 なんちゃってサイクロン号 (ホンダ CBR1000RR(SC57)後期)
2007年式の300台限定、国内仕様。 アラカンとなって、人生やり残したモノが何か無い ...
マツダ アテンザセダン マツダ アテンザセダン
フルSKYACTIVの何かに買い替えるまで、とBLアクセラに15ヶ月。 XDのAWDが出 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation