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2015年03月27日

S660に見たホンダ復活の手応え

S660に見たホンダ復活の手応え どうやら昨日、報道が解禁となったようでS660の試乗記が一斉に公開されました。

その内容を一通り読んで、ここ数年歯痒い思いを抱き続けてきたホンダのクルマ造りに対して、いよいよかつてのホンダらしさの復活が今後は期待出来るのではないか、という手応えを感じました。

それがやはりスポーツカーであるS660の出来によってもたらされたという点で、やはりボクもホンダにこの手のクルマを期待しているひとりということを認識せざるを得ませんが(^_^;)、その兆しは先日のジェイドやレジェンド、遡ってヴェゼルで感じ取れても良かったかもしれません(苦笑)。

S660のスポーツカーとしての仕上り具合は概ね文句なしで、それが日本の軽自動車という枠組みで作られているというエクスキューズは一切無い点は、ほぼ全ての試乗記で専門家が言及していることから疑いはないでしょう。

むしろ、軽自動車規格にも関わらずここまでのクルマ造りをした点を高く評価するものばかり。

実はこの点が重要な事実(というか将来)を暗示しているのですが、それに言及する前にボクがもっとも読んで感銘を受けた記事がコチラ。

WebCG:ホンダS660【開発者インタビュー】

S660開発の経緯は今後、様々なメディアで報じられるでしょうが、このインタビュー記事にボクが知りたかった事の答えがほとんど書かれていました。

S660の企画が若手社員の発案だった事は何かのメディアで知っていましたが、「ゆるスポ」なるキーワードでなにやら訳が分からない”なんちゃってスポーツカー”が出来上がってしまうのではないか?なんていう心配や、そもそも「なんで軽自動車なのか?」という疑問とか。

インタビュー記事によれば、本田技術研究所で行われた50周年を記念する新商品提案コンペで、1位~3位が全て軽のスポーツカーだったという驚きの事実!

しかもコンペ優勝をキッカケにLPLに任じられた椋本(むくもと)氏が語った若い世代のホンダ離れへの危機感と、ご自身が憧れていた頃のホンダを取り戻すようなクルマを作ろうぜ!という熱い想い。その想いを綴った企画書が所員投票でぶっちぎりの一位だったという事実!!

更にその若い彼をLPLに据えつつ、脇を固めたベテランエンジニアたちの若手を活かしながら、しかし容赦も妥協もない真剣なクルマ造り。

記事に散りばめられた様々なキーワードが、一つひとつ、このクルマに対する熱い想いを伝えてくれます。

・痛快ハンドリングマシーン
・一番届けたいと思っているのは、スポーツカーのある楽しい暮らし
・スペックなんて実はどうでもいい
・(S660の一番の強みは)クルマと一体になれるシンクロ感


開発チームは音楽好きが多く、ゴルフのようなスコア(数字)を楽しむのではない、皆で集まって音楽を楽しむ「ノリとかグルーヴ感」が、S660というクルマ独自の世界観になっているかも?という話もありました。

メディアの試乗記では、ミドシップスポーツカーとして一級のバランスを持った仕上りを感じさせる一方で、速さとかハンドリングなどの性能ではなく、抽象的ですが楽しさを作り手が語っている点が印象的でしたね。

さてこのS660。詳しく見れば見る程、とても軽自動車規格とは思えない本格スポーツカーですが、一部メディアで噂されているS1000。つまりホンダが現在開発中の1L、三気筒VTECターボを搭載したクルマですが、これは間違いなく出るだろうと、一連の試乗記を読んでボクは確信しました。

ただし、、、d(^-^)

S1000は基本的に輸出仕様車。つまりアジア・大洋州、欧州辺りをターゲットに発売すると見ました。

少し前にジェイドのブログでも紹介しましたが、ホンダはS660でも同じことをやったんだろうと予想します。

軽自動車は日本特有の規格で、これに沿って作ったクルマは自ずと日本国内専用車になる。ということは自動的に日本市場のみで採算が取れなければビジネスにならないから作れない。

スポーツカーはどう頑張っても数が出ない。しかし日本市場になんとしても軽スポーツカーを出したい。

→軽自動車規格をカバーしつつ、海外でも売れるクルマを作れば採算ラインに乗せられるのでは?

軽とは思えないシッカリしたシャシーの造りとS2000を上回るという高剛性ボディ、しかも専用設計という点から、こういったコンパクトスポーツが商売になる地域に出すことを想定したクルマ造りをしたのだろうというのがボクの予想。

ホンダの1L 三気筒VTECターボは95kw(約130ps)の出力と言います。これの搭載と前後バンパー等の各国安全対策を施したとしても、S660(MT)の830kgから100kg増加したところで930kg。エンジンはターボですからS1000用にチューンを変えるなどは造作も無い話で、150ps程度まで高めてやれば、欧州に出しても文句が出ないどころか、絶賛を持って迎えられる事、間違い無いでしょう。

ジェイドもそうでしたが、ホンダが日本市場向けにこういったアプローチでクルマ造りを続けてくれれば、今後は日本市場に合った多少ニッチな、しかしホンダらしい商品が出てくる可能性にも期待が持てます。

新型NSXはアメリカで企画・開発されたということで、もはや庶民には手の届かない2,000万円弱のスターティングプライスという高額スポーツカーになってしまいました。それはアメリカン・ドリームを体現した者が、成功の証として選ぶスポーツカーという図式を連想させます。それ故に2年程前までは横置きNAエンジンだったものを縦置きのターボに変えて、オーナーの誇りを傷付けない、ライバルに負けない速さを身に付けるという発想は、如何にもアメリカ的と言えるのかもしれません。

そう、新型NSXはアメリカ・ホンダ発のスポーツカーなんですね。

それに対してS660は、日本の本田技術研究所発のスポーツカーなんです。軽に拘り、より多くの人にクルマの楽しさを届けたいという研究所員の総意によって、このクルマは出来ました。
是非、多くのクルマ好き、ホンダ好きを幸せにして欲しいものですね。

正直なところ、ボクもちょっと欲しくなっちゃいました(^_^;)。


もしボクの予想通りにS1000が登場するとしたら、当然それを「日本市場にも」という声は挙がるでしょう。それについて、ボクはひとつホンダに提言したいと思います。

提言:もしS1000を日本市場に投入するなら、そのスペックはTYPE R相当とした上で、価格を350~400万以上にすべき。

なぜか?

理由は単純明快ですd(^.^)。

S1000がS660より数十万高い程度で出てしまっては、S660が売れなくなってしまいます。何より問題なのは、S660がS1000より格下とか、安いクルマとか、要はS660オーナーがS1000オーナーに対して劣等感というか、引け目を感じてしまっては困るからです。

価格差が「上級グレード」とか「特別仕様車」程度であれば、多くの人が「多少高くても」と安直に考えがちです。その結果、本来もっとも売れて欲しい(支持して欲しい)クルマが売れなくなるというのは、ホンダがかつてFFのTYPE Rで教訓がある筈です。TYPE RはDC2/DB8もDC5もFD2も、クルマ好きからは絶賛されましたが、それとは裏腹に標準車のインテグラもシビックも、すっかりマイナーなクルマになってしまいました。

「インテグラに乗っています。」
「なに?TYPE R?」
「・・・いや。普通の、、、」

なんて会話が一体どのくらい交わされたことか。。。

TYPE Rは本来、速さを追及するが故に快適性をことごとく廃した特殊なクルマで、その本領はクローズドコースを走らなければ味わえない特別なクルマでした。しかし、標準車より数十万高いだけという安い価格設定をしたが故に、インテグラやシビックが欲しいホンダ好きは、猫も杓子もTYPE Rとなってしまった。それはそれで決して悪い事ではなかったけれど、結果的にTYPE Rではないインテグラやシビックのステータスを下げてしまった事実は動かしがたい。そして両方共に絶版です。

S1000の登場でS660が同じ運命を辿ることようなラインナップ戦略は絶対に避けるべきです。

紹介したインタビュー記事に

「より大きなエンジンを搭載した、白ナンバーのモデルの予定は?」という質問に対し、椋本LPLは「このエンジンで十分楽しいでしょう?」と答えていた。

という一節がある通り、作り手もS660が日本にはベストと信じて仕上げたハズ。もしS1000の準備が進んでいるとしても、ボクは日本市場にそれを入れるのには基本的に反対の立場。もし入れるのなら、S660のプレゼンスが下がらず、S660オーナーが納得するモデル。つまり「S660かS1000か」などと安直に悩めないくらいの大きな格差があり、普通の人は簡単に手を出さないものの、買ったオーナーは最上級の満足が得られる形。

これを実現すればそれは、初代NSXとTYPE Rの関係を再現することになるのですが、絶対的に標準車が高価だったNSXと同等の効果を実現しようとすると、S1000をとんでもなく速い尖がったモデルにした上で、1.5倍から2倍くらいの値付けをするくらいしか、ボクにはアイディアがありません(^_^;)。

それでも軽量コンパクト(900kg台)のオープン2シーターミドシップで、ホンダが本気で速さを追及したチューニングをすれば、相当に速くて楽しいクルマが出来るでしょうし、S660との差別化も図れるでしょう。

S660に1Lのエンジンを積んで400万なんて誰が買うんだ?という声が聞こえてきそうですが、ロータスエリーゼなんか580万もするんですょ(笑)。そう考えれば乗り味や性能如何で400万だって十分に安い(苦笑)。

まぁ不確定な未来の話はこのくらいにして、先ずはS660の成功を祈りましょう(^-^)。

あ、そうそう。S660って、、、

標準だかオプションで、G-Bowlが付くんですね(違)。
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Posted at 2015/03/27 21:20:02

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ふむふむ From [ " 意のままに!" in みんカラ ] 2015年3月29日 01:40
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この記事へのコメント

2015年3月27日 22:59
こんばんわです。

師匠のユーノスロードスターのおかげでどっぷりマツダ党の僕ですが、流石にこのS660には惹かれます(。-_-。)

軽だからこそ「ワインディングなどの一般道でエンジンを使い切れる」というエンジン屋の考えが見え隠れしてる様にさえ感じて「速さじゃなく楽しさを乗っけました」と言われてる気にさえなります。

F1復帰もしたし、ガッツリやってくれましたね\(^o^)/
今後がとっても気になります。

コメントへの返答
2015年3月28日 23:24
こんばんわ。
コメント、ありがとうございます。

どう?セカンドカーに1台(笑)。

>・・・というエンジン屋の考えが見え隠れしてる様にさえ感じて・・・

それは違いますょd(^.^)チッチッチ
ホンダのエンジン屋はね、いざ出すとなったら"クラス最強!"は絶対に外せないんです。で往々にしてやり過ぎちゃう(爆)んですが、幸いにしてS660は軽自動車の64ps規制がありましたからね(苦笑)。
エンジンの馬力で頑張り様が無い点、S660には良い方向に転んだんだと思います。

なにせ人馬一体で最強という事だから、NDロードスターの強力なライバル登場ですょ。
いや楽しみです(^-^)。
2015年3月29日 9:33
素晴らしいご意見に同感しています、

軽だと思うから高いと感じるだけですから、ビートの様な100メートル走っただけで嬉しくなるSであればいいな~と思っています、

元気なホンダが戻って来ることを期待する、大のホンダファンです~。
コメントへの返答
2015年3月29日 13:01
はじめまして。
コメント、ありがとうございます。

見て、100m走って、コーナー1つ曲がって、嬉しくて幸せになれるクルマだと確信しています(^-^)。

元気なホンダって、クルマ好きがクルマ好きを幸せにしたくて全力でクルマ造りをした結果なんだと、今回改めて思いました。
2015年3月29日 20:33
イイネから飛んできました、はじめまして。
S1000が出るとしたら、その一番のメリットは軽自動車企画に縛られない車幅なんではないかと。
S660コンセプトと市販モデル、数センチの幅詰めで随分イメージが変わりましたから。
人馬一体の操縦性も重要ですけど、スポーツカーは見た目も重要ですからね。
コメントへの返答
2015年3月30日 0:00
はじめまして。
コメントありがとうございました。

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