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2015年07月21日

SKYACTIV Gen2と呼ばれる次世代ガソリ​ンエンジンを妄想する

SKYACTIV Gen2と呼ばれる次世代ガソリ​ンエンジンを妄想する マツダが第1世代のSKYACTIVの展開が大詰めを迎える中、次世代エンジン、特にガソリンエンジンについてはポツポツと断片的な情報が流れています。
(逆にディーゼルについては情報がほとんど無い。なんで?^^;)

曰く

「HCCI」
「圧縮比18程度」
「現行比で30%の効率向上」
(ダウンサイジングより)排気量はむしろ大きい方が効率が良い」
etc...


この次世代SKYACTIVのガソリンエンジンはボクの次の愛車の最右翼のパワーユニットであるため、こういった情報には非常に敏感です。なんでも小飼CEOが2018年度中の市販を明言されたなんて話も伝え聞く一方、現行アテンザは2017年になんらかの改良が予定されているなんて不確定情報もあって、今後2-3年の間に何がどう展開されていくのかと考えると妄想は尽きません(苦笑)。

ということで、現行のSKYACTIVガソリンエンジンのオーナーであるボクが、今の頭の中にある妄想をちょっとだけ披露(笑)。

先ずは既に公然の秘密と言うか、ほぼ確定事項とも云えるHCCIの採用と言うか、実現について。
これを持ち出すと「全域HCCIは不可能」「プラグ点火との併用が必要」と必ずwコメントを頂けるお友達が居るのですが(^^;)、先ずはHCCIのおさらいから。

HCCI (Homogeneous-Charge Compression Ignition)予混合圧縮(自己)着火

ガソリンエンジンの混合気を圧縮して、プラグの火花を使わずにディーゼルのように自己着火させる燃焼方式で、内燃機関に於ける究極の燃焼方式と云われている一方で、世界中の主要自動車メーカーで研究されているものの、製品化に成功した例は皆無というものです。
製品化を阻んでいる課題は、安定してHCCI燃焼が行える条件が大変厳しく(幅が狭く)、プラグ点火を併用せざるを得ず、スムーズな運転状態の切り替えも難しいとか、HCCIが使える領域が狭いが故に効果(効率向上)が限定的だったり、、、とか。

そうこの「HCCI燃焼が可能な条件が厳しい(領域が狭い)」が実用化を阻む全ての課題の元凶とも言えるモノで、お友達のツッコミコメントもそれ故の話なのですが、この領域を如何にして広げ、安定してHCCI燃焼を可能とし燃費性能の向上に繋げられるか?が製品化のポイントです。

で、マツダです。d(^.^)
そもそも世界中の自動車メーカーが苦戦しているHCCIに、なんでマツダは挑戦しているのか?これ「マツダはなぜダウンサイジングターボをやらないの?」という、マツダの技術者からすればもう辟易している質問の回答以上に浸透していないと思うのですが(^_^;)。

こういうことです。

現行の第一世代SKYACTIV-Gとダウンサイジングターボを比較したマツダの資料ですが、超高圧縮比の効果でダウンサイジング過給ユニットに対して中高負荷(つまりアクセルを沢山踏んでいる状態)では燃費性能に優位性があります。一方の低負荷時(アクセルをあまり踏まない状態)ではダウンサイジング過給ユニットに優位性があることを認めています。

ここで更に第一世代SKYACTIV-Gの高効率化技術をおさらいすると、圧縮比14(13)という世界最高レベルの圧縮比を実現することによって中高負荷時の効率を改善する一方、低中負荷時にはバルブ制御による遅閉じミラーサイクル運転をすることによって効率を改善しています。解り易く簡単に言えば

低中負荷時:2.0Lの排気量に対して吸気量を(例えば1.6L程度に)減らして燃焼
中高負荷時:2.0Lの排気量なりの吸気量を高圧縮(圧縮比13or14)して燃焼


ということ。1.6Lというのはテキトーな値ですが、こう言えば流行りのダウンサイジング過給ユニットが

低中負荷時:小さくした排気量(2.0L⇒1.6L)なりの吸気量で燃焼
中高負荷時:小さくした排気量に対し過給器で吸気量を増やして(1.6Lに圧縮した2.0Lを突っ込んで)燃焼


というのと、方法論が異なるだけで本質的にやっている事は変わらないってのも判ると思います(^-^)。
もし過給器なんて余計なモノを付けなくても同じような性能が得られるなら、マツダにはダウンサイジング過給エンジンをやるメリットは何も無いワケです。で、有利不利が多少はあっても総合的には互角な性能のSKYACTIV-Gが出来たが故に、マツダはダウンサイジング過給エンジンをやらずに済んでいるというのが実情なんですが、マスコミがマツダの取り組みを宣伝するためにわざと質問しているのか、本当にここいら辺の事情が理解出来なくて質問しているのかは、未だに良く解りません(苦笑)。

さて、現行はそういうことですが次世代はどうするか?です。(^.^)b

上記の性能比較を見れば答えは自ずと出るんですが、中高負荷時の効率は圧縮比14(13)を実現したことによって優位性があるのなら、現状性能的に劣っている低中負荷時の効率をなんとかしたいと考えるのは当然です。で、様々な検討の結果、「低中負荷時の燃費改善にはHCCIが有効そうだ」という結論に達したということ。

そう、マツダは端から「全域でHCCIを実現する気なんか無い」んです(爆)。

低中負荷時の効率を現行より改善出来れば、既に優位な中高負荷時の高効率と併せて全域でダウンサイジング過給ユニットの性能を凌駕出来ます。これをなんとか実現したいってんで、一生懸命HCCIの実用化に邁進しているって事なのでしょう。

と、ここまでだったらちょっとエンジン技術に明るい普通のヲタクwだったらウンチク垂れられるでしょうが、タッチ_さんはそこいらに居る只のヲタクじゃないんでww話はココで終わりません(火爆)。

HCCIの実現に向けて、SKYACTIV2の圧縮比は「18程度」という噂があります。ここまでの話から当然、低中負荷時にはこの圧縮比でHCCIを実現するワケですが、じゃぁ中高負荷時はどうするんだ?圧縮比18のままプラグで火花点火したらエンジンは壊れてしまいます(^^;)。
これに対してはどうやらバルブ制御で対応するらしいという噂がありますが、つまりこういうことです。圧縮比18のエンジンですがバルブ遅閉じのミラーサイクル運転で実効圧縮比を13~14程度まで下げられれば、マツダは火花点火で高効率運転を行える技術力(実績)があります。要すれば

低中負荷時:2.0Lの排気量を圧縮比18でHCCI燃焼
中高負荷時:2.0Lの排気量に対して吸気量を(例えば1.6L程度に)減らすことによって実効圧縮比を(13~14程度に)下げてSI燃焼


という姿が見えて来ます。第一世代とは低⇔高負荷時のバルブ制御が逆転することになるんですね。

ところが、、、ちょっと待って下さいょd(^_^;)。

もしもマツダがこの方法論で次世代エンジンの研究開発を進めているとするならば、次世代SYACTIV-G2.0、つまり2.0Lエンジンの最高出力は現行型(2.0Lで圧縮比14/13)よりも少なくなってしまいます(・_・)。2.0Lを吸気したんでは圧縮比が18ですから13~14まで下げるにはバルブ遅閉じで吸気量を減らさないといけないわけですからね。トヨタ・プリウスのミラーサイクルエンジンと同じ構図ですょ。ホントにそうなのか?タッチ_さんのただの妄想なんじゃないの?と思うでしょ?(苦笑)

マツダの人見さんが最近言ってますね。「(ダウンサイジングどころか)排気量はむしろ大きい方が良い」と。

つまり、現行2.0Lの実質後継となる次世代エンジンを例えば2.5Lにすれば、

現行:
低中負荷時:2.0Lの排気量に対して吸気量を減らして(例えば1.6L程度)燃焼
中高負荷時:2.0Lの排気量なりの吸気量を高圧縮(圧縮比13or14)して燃焼


次世代:
低中負荷時:2.5Lの排気量を圧縮比18でHCCI燃焼
中高負荷時:2.5Lの排気量に対して吸気量を(例えば2.0L程度に)減らすことによって実効圧縮比を(13~14程度に)下げてSI燃焼


となって中高負荷時の性能劣化は回避出来ます。
一方で現行低中負荷時のミラーサイクルに対して、排気量を増やしたHCCIで30%の効率改善が可能なのか?という疑問が湧いてくるワケですが、ここまでの妄想(仮説)は人見さんの「今後はアップサイジング」という主張にバッチリ符合します。まぁ今まさに現在進行形でその実現に邁進しているって話ですから、ここは期待してマツダからの製品化の報を待つしかありません。

で、ここまでの妄想がそれなりに正鵠を射ているとするならば、ボク的には悩ましい問題がもう一つ出てきます。(まだあるのかよw)

ボクの愛車はSKYACTIV-G2.5。2.5Lの四気筒ですが、これの後継エンジンがどうなるか?という疑問。
圧縮比18のエンジンをバルブ遅閉で圧縮比を下げてSI燃焼させるならば、現行2.5Lと同等の出力を得るためには次世代エンジンは3L前後の排気量が必要となってしまいます。しかし四気筒で3Lというのはあまり現実的な選択肢とは言い難い。かつてポルシェが2,990ccの四気筒エンジンを作っていたくらいで、四発のシリンダーである以上は2.5L前後が一般的です。

では次世代エンジンでマツダが3L超のV6エンジンを作る可能性は?

これは結構、ハードルが高い問題ですょ。現在のマツダのラインナップでG2.5を積んでいるのはアテンザ、CX-5、アクセラ(但し北米向け3のみ)というところ。G2.5はG2.0の派生とも言えますが、V6となれば全くの新規です。マツダのコモンアーキテクチャのコンセプトに拠れば実現は不可能ではないのでしょうが、販売量が限られる上級車種向けに開発して採算が取れるのか?というのが最大の課題。
とはいえ北米、ロシアといったディーゼルエンジンに競争力の無い地域向けには、オーバー2.0LのパワーユニットであるG2.5の後継エンジンは絶対に必要です。現行CX-9には3.7Lの旧世代V6があって、これの実質後継という形になるのでしょうが、一方でこれの後継ユニットとしてG2.0+ターボの研究をマツダはやっていて、それがG2.5+ターボとなってCX-9のみならず新生マツダスピード・アクセラにも載る、なんて噂もあります。

果たしてこの辺りの事情がどう進展し、決着するのか?

実はそのヒントに成り得る面白い妄想がもうひとつあるのですが、それは次回の話題ということで(^_^;)。

※ちなみにですが、マツダが主張する「ダウンサイジング過給に対する中高負荷時の優位性」ですが、ライバルだって全力で効率改善に邁進していますからね。例えばVW/Audiの最新型の2Lダウンサイジングターボとか。ここは正に競争の世界なので「正しい/誤り」の話じゃありません(^^;)。
最終的にどっちの言い分が正しかったのか?これは各社の製品が出揃った、その時点での評価しかできませんけどね。
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Posted at 2015/07/21 20:05:29

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この記事へのコメント

2015年7月22日 0:08
ということはHCCI実現に向けて政府には自動車税の見直しをして欲しいですね 笑
排気量で区切るのではなくエンジン効率・燃費とかで区切ってほしです
そうしないと税率上でHCCIが不利になってしまうΣ(・口・)!
コメントへの返答
2015年7月22日 19:27
という話を、人見さんはしてますが知ってた?(^^;)
エンジンの排気量ではなく、性能で評価して欲しいって、そらそーだわな(笑)。

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