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イイね!
2016年04月30日

自動車ジャーナリストを自称する人たちに想う事(其の五)-1

さて前振りに続いて本題に入ります。実に多くの人が疑問に思っているらしい

「欧州主要メーカーと自動車ジャーナリストの関係」

について、自動車業界とも出版業界(マスメディア)とも全く縁が無い素人のボクが、一体どこまで真実に迫れるでしょうか?(苦笑)

最初にお断りしておきますが、順に紐解いていったら結構な長文(大作w)になってしまったので、数回に分けての掲載となりますこと、ご容赦下さいm(_"_)m。別にもったい付けているワケじゃないですが、、、(^^ゞ

そして当り前ですが、大部分はボクの憶測です(爆)。
ボクなりの視点で客観的な事実に基づき、かつボクが今までの人生で得た一般常識に基づきますので、恐らく業界の外の人には「こう見える」「こんな風に感じる」というモノにはなるでしょう。
説得力があるかどうかは読んだ方が個々にご判断頂ければと思います。


先ず問題となるw試乗記を例に、その製作に携わる利害関係者について考えてみました。
実に多くの人が自動車ジャーナリストに対して「メーカーからお金を貰って提灯記事を書いているのはけしからん!」と半ば決め付け(思い込み)批判的になっているように見受けられるのですが、これって本当なのでしょうか?w という疑問。誰か証拠を持ってます?w

ちょっとネットを使って調べてみて、それを自動車の試乗記に当て嵌めてみると、登場人物は

①試乗記をメディア(雑誌やWebサイト)に掲載する出版社などの編集者
②記事のネタとなるクルマ(製品)に対する取材を受けるメーカーや外車ディーラー
③クルマに実際に試乗して記事を書くライター(自動車ジャーナリスト)

となりますd(^.^)。
以後、この三者はそれぞれ単に、編集者、メーカー、ライターと記載します。

・編集者は試乗記でもなんでも、読者の興味を惹きそうな記事を企画・製作してメディアに載せ、例えば雑誌であれば読者に購入してもらうことによって収入を得ます。

・メーカーは編集者の企画に基づいて取材協力の要請を受け、受諾すれば試乗記の製作に必要な材料を提供します。

・ライターは編集者からの依頼に基づいて取材に同行し、試乗記を執筆して編集者に納めて対価(報酬)を得ます。

まぁ業界とは縁が無いボクが想像する三者の関係はこんなものでしょう。ここで金の流れについてもネットで調べてみました。

試乗記製作に関わる費用を負担するのは間違いなく編集者です。最終的にメディアに載せて収入を得るのも彼らであって、ライターに払う原稿料なども、試乗記製作に掛かる費用(経費)の一部でしょう。

では編集者が取材対象であるメーカーからお金を得る事があるのか?
これは通常の取材活動に於いては考えられない話のようです。

メディアに載せる記事の企画は編集者が行いますから、何を載せるかの決定権も編集者にあります。それに基づいて取材が行われるワケなので、この場合、メーカーはあくまで取材に協力するという立場です。そして通常は編集者が取材協力に対して謝礼を払うのが慣例のようす。

つまり「編集者→メーカー」という金の流れは有り得ても、「メーカー→編集者」という流れは考え難いということです。通常の取材活動の常識に拠ればです。

となると「メーカーから金を貰って提灯記事」という思い込みは、業界の常識に照らせば文字通りただの思い込みであって、証拠も無いのにそれをネット上などに書き込むことは流言を流布する行為でけっして褒められた行為ではありませんね(苦笑)

本当にメーカーから編集者への金の流れは無いのか?ボクなりにも考えてみましたが、やはり困難というか、恐らくやりたくても不可能という結論に至りました。理由はこうです。

記事の製作に掛かる費用は原則として編集者が全て負担し、雑誌などの刊行を通じて読者から収入を得るビジネスモデルであるならば、取材活動を通じてなんらかの収入が得られる事自体が不自然ということになります。もしそのような金を得たとしても、編集者は出版社(会社)に対して収入として処理する術がありません。

例えば皆さんの仕事に置き換えて考えてみて下さい。
通常皆さんの会社からお金を支払う取引先の会社から、急にお金を受け取ることになったらどうなるでしょう?通常は請求書を受け取って支払い手続きをする相手から入金するとなったら、何の名目で入金処理すればイイのでしょう?しかも記事の内容に影響が及ぶほどであるなら、数万~十数万程度の金額では無いでしょう?

じゃぁ正規の手続きに拠らない方法(袖の下)ならどうか?これも考え難いと思いました。

なぜなら編集者は曲りなりにもメディア関係者wなので、会社には必ず報道倫理に関するなんらかの規定がある筈です。取材対象から不透明な金を得て提灯記事を書いたことが発覚すれば、間違いなく社内処分は免れないでしょう。
逆に編集者の会社側で処分される可能性があるとなれば、メーカー側とて迂闊にそんな事は出来ないでしょう。編集者側で問題が公になれば、依頼をしたメーカーの担当者が「知らぬ存ぜぬ」で済むハズがありません。下手をしたらメーカー側でもなんらかの処分をせざるを得ないでしょう。社運の掛かった重点商品、というならいざ知らず、いくつもある商品の中のひとつの、あるメディアに掲載されるたかだか試乗記ひとつのために、そんな危ない橋を渡るメーカー側の担当者が居るでしょうか?w
数あるクルマの1台の、たかが一本の試乗記のためにサラリーマン生命を掛けるの?というハナシ(^_^;)

という感じで「メーカーから金を貰って提灯記事を書いている」という話は、通常の取材行為に基づく記事の作成と公開という流れの中にあっては極めて考え難く、まぁ業界事情に疎い素人の勝手な思い込みと云わざる得ないってところでしょうか(苦笑)。


次に編集者とライターの関係を考えてみます。
ライターとは自動車評論家、フリーの自動車ジャーナリスト、なる人たちのことですが、編集者に試乗記という原稿を納めて原稿料という収入を得ている人たちです。

彼らのクライアント(依頼主)は編集者であって自動車メーカーではありません(笑)。したがってライターがなんらか取材先であるメーカーに対して配慮をする必要は、普通はありません。
全く逆に、編集者は最終的には記事をメディアに載せて収入に繫げなければならないため、期待通りの記事を書いて貰わないと困るワケで、ライターは自ずと編集者の意向に沿った記事を求められます。
期待に応え続ければ継続して原稿の依頼があるでしょうし、信頼を得られれば年間契約など安定して仕事が得られるような立場にもなれるかもしれません。一方で記事が面白くないなど、編集者の意向に沿えなければ「切られる」心配もあるワケで、試乗記に関わる関係者の中では一番の弱者と言えます。


という感じで編集者が取材先のメーカーになんらか配慮しなければならない理由は普通は無い、となるワケですし、ライターが顔色を伺うのもメーカーではなく編集者と考えるのが自然です。メーカーは無論、取材に応じることは自社製品の宣伝の一貫とはなるものの、あからさまに提灯記事を書くように要請する術がありませんし、各社の倫理規定に照らせば、金を渡して意向を記事に反映するなどもってのほか、ということになります。

かくして編集者は彼らの考える=多くの消費者の興味を惹く有益な情報=客観的な評価記事、の製作になんの障害もなく邁進出来るハズ、、、なのですが(^_^;)

現実には例え業界に疎い素人の思い込みであろうと、編集者もライターもなんらかメーカーへの配慮が伺える記事を多く目にし、不信感を募らせているという現実が一方にあるんですねぇA^_^;)。

一体なんでそんなことが起こるのか?謎だと思いませんか?(゜゜)☆\(^^;)ソレヲカイテクレルンジャナイノカイ!?

謎1)取材先である自動車メーカーに編集者(メディア)が配慮しなければならない理由
謎2)試乗記の制作上、直接の利害関係が無いと思われるライターがメーカーに配慮する理由


この二つの謎が解けると、何か色々と解ってきそうですが、残念ながらそれは次回(爆)。


なんだょ!散々勿体付けて核心部分はお預けかよ!?と怒られそうなので、面白い情報をひとつd(^_^;)。

二つの円グラフの左側は2015年(1-12月)に日本国内で販売された新車のブランド(メーカー)別のシェアを表したモノです。普通車と軽自動車の合計ですが、輸入車(外車)はひと括りになっています。
一方、円グラフの右側は2015年(1-12月)の間、webCGという自動車メディアで取り上げられた試乗記のブランド(メーカー)別の割合を示したモノです。やはり輸入車(外車)はひと括りです。

ハイ、極めて判り易い特徴が現れていますね(苦笑)。これ見てイキナリ「けしからーん!」とか言わないよーに(^^;)

既に述べた通りで、自動車メーカーの思惑は編集者の記事や企画に反映させる術は無い筈です。
したがい編集者は平たく言えば「消費者に買ってもらえる」企画で記事を製作してメディアに載せれば良いことになります。その方が雑誌なら販売部数、ネット記事ならPV(ページビュー)が稼げる可能性があります。

2015年に売れた新車のメーカー別シェアはご覧の通りで、多くの消費者が購入した人気車に対する情報を充実させれば、より多くの消費者がメディアを買って(見て)くれる可能性が高い、というのが理屈です。

しかし現実にwebCGという或るメディアの実態を見てみると、新車販売に占める割合がたったの6.9%しかない外国車の試乗記が実に53%弱にも達します。

「それっておかしーじゃねーか!」と思います?いや全然おかしくないんですよ、実は(^_^;)。

「カーグラフィックス誌がそもそも外国車偏重の雑誌だから」と切って棄てるのは簡単なんですが、ボクがこの事実を持って提起したい点は「このメディアの編集者は一体、誰を見て(誰に向けて)記事を製作しているのか?」という点。

彼らだって雑誌やネットメディアが消費者に「売れ」なければ生きていけないですよね?

つまりこういことです。

自動車メーカーの客 = 自動車を買ってくれる消費者

ですが、

自動車メディアの客 ≠ 自動車を買ってくれる消費者

っちゅーワケですな。d(^_^;)

もし貴方が買った愛車を自動車メディアがほとんど取り上げないとしたら、それは自動車メディアが貴方を客だと思っていないってことですね(爆)。

じゃぁ自動車メディアの客って一体誰なのさ?という新たな謎まで登場(゜゜)☆\(^^;)バキッ


数々の疑問に対するボクの見解を期待していた人は、逆に謎掛けされてしまってご不満かもしれませんが(^_^;)、当然、謎の答えはご用意していますのでご安心を。

次回が楽しみになった人はイイね!を押して下さいね♪(爆)
ブログ一覧 | 自動車市場 | 日記
Posted at 2016/05/01 19:25:50

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この記事へのコメント

2016年5月2日 7:03
こんばんは

これが肝でしょうか?「広告料収入」
仮にそうだとして、編集者が属する出版社がメーカーから広告料収入を得るのは通常のビジネスで、部数が減り出したらそっちでカバーしたがるのは人情ですし、営業政策上合理的でしょう。
読者を見て仕事をすべき「編集者」、広告料をメーカーからもらっている「出版社」には、一種の利益相反の構図がありそうですね。

どっちの顔を重要視するかですが、広告のクライアントばかり見て仕事をしていれば、読者から見れば広義の袖の下に見えざるを得ない気がします。だから雑誌がますます売れなくなる。出版社不況は全般的に深刻ですし。

少なくとも、無料で読めるインターネットの記事には、いちゃもんつける筋合いは無いですけど(^_^;)、もうちょっと記事の書きぶりは工夫できないかなーとは思います。
ますます読者を失うだけな気が・・・

コメントへの返答
2016年5月2日 10:30
こんにちわ。

ピンポン♪、、、ですが、広告料収入が肝になる背景までちゃんと見ないと問題の本質が見えて来ません(^^;)

雑誌等のメディアを消費者に売ってビジネスが成立すれば出版社は「消費者に売れるコンテンツ」を自然に模索しますから必然的に消費者の方を向きます。
したがい雑誌が売れずに採算割れとなれば廃刊となる道理ですが、これ以上は次のブログのネタバレになるのでこの辺で(笑)。

ネットメディアの普及はひとつの転換点ですが、自動車雑誌に限らず多くのメディアが淘汰される現状に於いて、彼らが立たされている現状は「生き残るか死か」という瀬戸際です。

しきりに「読者を失う」と心配されているようですがw、グラフで示した通りで大多数の"消費者"から自動車メディアは既に「見棄てられている」のではないでしょうか?(苦笑)
2016年5月3日 6:49
主旨からは外れてるかもですが、マツダとスバルは販売割合よりも試乗記に取り上げられてる比率の方が高いのですね~

ところでWebCGの割合グラフは、タッチさんの地道な努力で集計したものでしょうか?データ集めも大変ですね!
コメントへの返答
2016年5月4日 22:38
主旨からは外れてませんょ。むしろ鋭いというか、着目して欲しい点です。
データ集めは別に数えるだけなので大変ではありません(^_^;)。
こういった客観的事実に基づいて物事は語らないとね。ボクはジャーナリストじゃないけど(苦笑)。

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