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2016年07月06日

近未来エンジンの進化の方向性

近未来エンジンの進化の方向性 この週末に日経Automotive7月号を買ってむさぼり読んだwのですが、そこで得た様々な情報を備忘録的に記載しておきます。

雑誌の内容をそのまま転載するのは著作権侵害に当たるので、ボクなりの理解をボクなりの言葉で書きますが、もしかして誤解があったらゴメンね(笑)。


先ずはボクがもっとも注目するマツダですが、人見氏の主張に従前からの変化は無くブレてはいないものの、研究開発が進んだ結果か、時間が経ったから明かせるのか、ボク的にいくつかの追加情報がありました。

・圧縮比の次は比熱比の改善で超希薄燃焼にいくしかない
・理想空燃比(14.7)に対して空気過剰率が倍の30を目指す
・燃料を薄くすると火花着火が困難になるのでHCCIで着火する
・燃料が薄くなるとトルクが低下するので排気量を上げれば良い(アップサイジング)
・重要になるのは「大排気量化」「高圧縮比化」「EGR」に加えて「過給」の4セット
・高負荷域では火花点火を当面は併用するらしいが、どうも全域HCCIも諦めてない様子


ボクの印象では近い将来の実現性を見据えたコメントと、もう少し先の理想の内燃機関を意識したモノが混在しているように思えました。それ故にSKYACTIV Gen2としてデビューするエンジンがどんな姿になるのか?については俄然、興味が膨らみましたね。

ボクなりの着目点は空燃比をストイキの倍となる30にするという話。
ストイキの1.5倍とかではなくなぜ2倍以上?というのにどうやらNOxの排出が関わってくるらしく、現状の三元触媒もストイキでなくなると性能が発揮されずに別の手立てを講じなければならないなど、2倍以上に出来ないと色々と問題があるようです。
そしてもし低負荷から高負荷まで全域で空燃比30以上(つまりHCCIで燃焼)を実現できるとトルクがストイキの半分になるので倍の排気量にすればツジツマが合うという話。

理屈はこれで理解出来ましたが、実現性を考えると疑問が様々出てきます。

SKYACTIV-Gが少し先の未来で全域超希薄燃焼を実現したとしたら、第一世代に比べてトルクが半分になるので排気量は倍にする、というワケですから

SKYACTIV-G1.5 →3.0L
SKYACTIV-G2.0 →4.0L
SKYACTIV-G2.5 →5.0L

という話になってしまいます。しかしそうなると、どれも四気筒では無理じゃね?(^_^;)
だからそこまで排気量を増やさずに過給、という流れに行くのでしょうが、先ずは直近のSKYACTIV Gen2では全域では無く低中負荷域のみHCCIを目指すとなると、自然吸気のままイケるのか?(^_^;)

ってな具合で、マツダが目指している方向性は理解したものの、近い将来に登場する市販エンジンの具体的な姿についてはまだかなり霞が掛かった状態ですねA^_^;)。

因みに過去にボクが妄想したSKYACTIV-Gの第二世代に関するブログはコチラ


マツダの動向はソレとして、雑誌を読んで知った国内メーカー他社の動きでは、トヨタも日産もホンダもマツダと同様に超希薄燃焼の実現を目指しているという話。しかしマツダがHCCIで着火させようとしているのに対し、3社は火花点火を目指しているそうです。
各社の主張するところ、勿論HCCIで着火・燃焼させることが出来るのが理想ではあるものの、現状から一足飛びにそこに到達するのは難易度が高く、先ずは薄くした混合気を火花点火という従来のエンジンで用いてきた制御可能な技術でクリアし、火花を使わずに着火させるのはその次、というステップを踏む目論見のようです。

確かにその方が確実性が高いように思えますが、空燃比30の混合気を燃やすのは容易では無いようで、火花ではなくレーザーを使うとか、一点では無く多点で点火するとか、色々と研究している様子です。

またVWのEA211 TSI evoを引き合いに欧州メーカーの動向も紹介されていますが、話を整理すると欧州メーカー各社がダウンサイジングに走ったのも、昨今ライトサイジングと称して一旦は減らした排気量を増やす動きに転じているのも、燃費規制が大きく影響しているという事のようです。

これは欧州各社が相次いで多くのPHEV車を発売している点も同様でしょうが。

要すれば、欧州の現行燃費規制の試験モードであるNEDCにはダウンサイジングは好都合だったものの、今後の新しいWLTCモードでは都合が悪くなるので、そっちに都合が良いライトサイジングにしたってハナシ!?

試験モードってあくまでも性能の良し悪しを同じ尺度で測る物差しです。

試験方法が変わってもクルマ(エンジン)の良し悪しは本来は変わらないワケですが、試験方法が完璧でない限りは、エンジンによっては有利、不利と言う話は無くなりません。

それは仕方がないとは思うモノの試験方法が変わるのに伴ってエンジンの開発コンセプトが変わるってのはどうなの?と思わずにはいられません(^_^;)。

なんか、受験テクニックに長けた受験生が模擬試験までは好成績が取れていたものの、本試験が直前で全く様変わりした内容になって不合格になり、結局彼は試験で高得点を取るテクニックにばかり長けただけで、求められる学力が身についていたワケでは無かった(平たく言えば賢くなっていたワケでは無かった)なーんて日本の過去の受験制度で指摘されていた問題の自動車版のように思えて、ちょっと興醒めしちゃいましたね(^_^;)。

ボクのような自動車好きはメーカーの「高性能なクルマ(エンジン)を作るぞ!」という気概にこそ共感するのであって、お受験テクニックに長けただけのクルマ(エンジン)になんか興味はありませんから(苦笑)。
ブログ一覧 | 自動車市場 | 日記
Posted at 2016/07/06 14:48:16

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この記事へのコメント

2016年7月6日 21:43
こんばんは。私はまだ本誌を読めていないのですが。。。
 EA211 TSI evoに見られるように、行き過ぎた過給ダウンサイジング度合いを若干修正する動きがあるのは事実ですが、「過給ダウンサイジング終焉」とはまた刺激的ですね。(笑

 最近の過給ダウンサイジング機関のBSFCマップを見ると、NAでは考えられなかった「燃費の目玉」の広さに惚れ惚れとします。動機はNEDCモード燃費かもしれませんが、刻々と変化する要求馬力に対し幅広い領域を使わざるを得ない有段変速機との組み合わせにおいては、実燃費においても相応の効果を上げたのでは?と推定しますが。。。
(それよりも、JC08モードと同様にMTのシフトアップタイミングが縛られている所為で、ギヤ比がどんどんワイドレシオ化している事に閉口します(--;)

 私にとって高性能なエンジンとは「より少ない燃料で、より大きな馬力を発生するエンジン」に尽きますね!マツダにはぜひ断片的なデータではなく、BSFCマップを公表してもらいたいものです。
コメントへの返答
2016年7月6日 23:56
こんばんわ。コメントありがとうございます♪
本誌は業界専門誌で一般の書店ではなかなか手に入らない雑誌ですが、にしてはご指摘の通り「過給ダウンサイジング終焉」はボクも言い過ぎな気がします。一般向けの掴みのタイトルとしてならイイのかもしれませんが(苦笑)。

仰る通りでこの手のトレンドが切り替わる節目になると、昨日まで賞賛していた連中が手のひら返して批判を展開したりしますが、それってどうなの?とは思います。
確かに大衆車のエンジンはダウンサイジングが行き過ぎたかもしれませんが、ポルシェやフェラーリのようにダウンサイジングしても3Lや4Lのエンジンで効果を出している事例もありますからね。
マツダもけして過給を全否定はせず2.5Lのターボを開発しましたしね。次世代SKYACTIVでは過給機搭載エンジンは増えそうですし。

そんなマツダが自信を持って送り出すエンジンの性能データは是非、もげ.さんが常々ご指摘のような、如何にも何かを誤魔化しているように見えるグラフではなく、堂々とクリアな情報開示を期待したいですね(^_^)。

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