【訃報】今宮 純氏、逝く

突然の訃報に接し、とても驚きました。

恐らく氏のことを知るF1ファンの方々は、フジテレビが地上波でF1中継を始めた1987年からだと思うのですが、実はボクは氏のことを1976年頃から知っていました。

忘れもしない1976年のF1は、富士スピードウェイで行われた最終戦でニキ・ラウダ（フェラーリ）とジェームズ・ハント（マクラーレン）の一騎打ちになっていて、決勝日の荒天でラウダが身の危険を感じて自主的に（マシントラブルやクラッシュではなく）リタイヤしたことで、ハントのワールドチャンピオンが決まるという劇的は幕切れでした。

当時12歳wだったボクは、理由はハッキリ覚えていないのですが既にF1ファン、そしてニキ・ラウダのファンで、翌年の日本グランプリでは既にワールドチャンピオンを決めていたラウダは来日せず、代役で走ったジル・ビルニューブ（ジャック・ジルニューブのお父さん）が１コーナーで派手なクラッシュをして観客を巻き込む大惨事になったとか、その翌年はロータスがウィングカーのロータス79を投入してシリーズを席捲したとか、ブラバムに移籍したラウダにゴードン・マーレイがファンカー、ブラバムBT46Bを与えてアンドレッティのロータス79を圧倒するも、その後、禁止になったとか、しかしラウダのスウェーデンGPの優勝は取り消されなかった、とかとか、、、

当時は地上波のF1中継は継続的にはされておらず、どういう関係かスポット的に東京12ch？(現在のテレビ東京）で録画が日曜日の昼間なんかに流れていて、放送が終わった後に番組に気付いて酷くガッカリしたり、、、

そんなF1少年の貴重な情報源がAUTO SPORTS誌で、そこにF1コラムを持っていたのが今宮 純氏でした。

氏を紹介する写真は白黒で非常に小さく、しかしその容姿は当時のアイドルグループのフォーリーブスのおりも政夫氏に良く似ていて、1987年のフジテレビ・F1中継開始時に今宮 純氏が解説者として登場したときは

「おぉ～、この人がアノ、今宮 純さんかぁ～」

と個人的には非常に感慨深いモノがありました。

以降、F1の中継での氏の解説はボクの中では「あって当然のもの」であり、それが今後の中継でもう聞けないと思うと残念でなりません。

しかし氏が日本にF1ブームが訪れるずっと以前からF1を追い続け、ファンに貴重な情報を提供し続けてきたことを知るボクとしては、日本のモータースポーツの振興に少なからず貢献された、その人生に敬意を払って止みません。

心から、ご冥福をお祈り致します。

※1月11日追記
夫人の今宮雅子氏のコメントが発表されたそうで、リンクを紹介します。本当に突然だったのですね。