• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2020年03月06日

「外車」の日本市場戦略?について

「外車」の日本市場戦略?について お友達の実に興味深いブログwを受けて、ちょっと思うことをツラツラ書いてみます。

日本では、日本以外で生産され輸入販売されるクルマを「外車」と呼称し、これらのシェアは長く自動車販売全体の5~6%前後で推移してきました。実はコレって世界的に見ても非常に特殊な市場環境で、歴代の米国大統領が「市場が閉鎖的」とか難クセを付けて来たのは、実はそんなに変な話ではありませんでした。
(理由が相応にあるので、難クセではなかったとは言い切れませんが(苦笑))。

外国メーカーのクルマがどれでも一絡げに「外車」という呼称で括られている事実が示していますが、何で日本で外国のクルマが5~6%しか売れないのか?乱暴に言ってしまえば「価格が高いから」だとボクは考えています。

じゃぁなんで高いのか?これには歴史的な背景があると考えていて、以下がボクの理解(含む憶測)です。

先ず大昔w、日本が高度成長期を迎える以前、自動車産業が黎明期にあって外国の車に対して商品力が低かった時代があります。この頃は国(通産省かな?)が国内産業の保護と育成の名目で、輸入車に高い関税を掛けていました。当然のことながら関税分だけ車両価格は高くなりますが、こうしないと国産車は輸入車に勝てなかったので仕方がありません。ただ政府のこういった政策は、世界中の発展途上国では至極一般的に行われている事です。

その後、日本の自動車メーカーの努力によって商品力が上がり、米国を中心とした輸出によって外貨を稼ぐ日本の基幹産業に成長していくのですが、自動車の輸出によって貿易収支が大黒字になると、対日貿易赤字が大きくなった相手国は当然、面白くありません(苦笑)。
なんで自国で日本車が大量に売れるのに、日本で自国の車がサッパリ売れないのか?そら関税分だけ価格が高かったら勝負になりません。というワケで日本の自動車メーカーの躍進に呼応して、輸入自動車に対する関税は1978年に撤廃されます。

普通は関税が撤廃されれば輸入車の販売価格は、無くなった関税分だけ安くできます。しかしどうも当時の輸入車ディーラーは、価格を安くしなかったようです。

※この辺りはちゃんとデータを掻き集めたワケではないのですが、以降は多分に憶測を含む点はご容赦下さいm(_"_)m

当時のディーラーがなぜ販売価格を下げなかったのか?
これは恐らく「既存客の保護」を考えたためと推察されます。

「外車」と一括りにされるように、当時の輸入車は高価であるが故に希少で、それを購入してくれたのは富裕層です。当然販売台数は国産車ディーラーに比べるべくもなく少なかった筈で、それ故に大切な顧客であったことは言うまでもありません。

もし関税撤廃を受けて商品の価格を下げた場合、より多くの新規顧客に車を買って貰える一方で、割高wなクルマを敢えて買ってくれていた既存客の車の資産価値を下げることになります。平たく言えば下取り価格が下がる上に希少価値も無くなるワケで、これでは既存客が面白い筈はありません。

事は関税の撤廃がトリガーなので、こういった既存客の不利益をディーラーで緩和(吸収)する方法は様々考えられます。「関税撤廃前に購入されたクルマの下取りは特別高くする」とか「該当する顧客の買い替え時には特別値引きをする」とか。手は何らかあった筈ですが、なぜか当時の輸入車ディーラーはその手を採らず、大切な既存客の資産価値を守るという名目で、関税撤廃後も販売価格はほとんど据え置いたのではないかと推察しています。(参考

もしそうだとしたら、一体何が起こるか?

買う側は何も変わりません。よって関税撤廃後も販売台数は前年比で大きく増えることも減ることも無かったでしょう。

じゃぁ売る側は?もし前年対比で販売台数が変わらなかったとして、しかし関税はもう無いワケだから、関税分がそのまま利益となって販社に転がり込んだ筈です。つまり昨年と同じような仕事をしていたにも関わらず、利益だけが倍増!なんてことが起こったワケ。

もし貴方が販社の経営者だったらどう思いますか?(^_^;)

今までと変わらぬビジネススタイルで、しかし昨年以前では考えられないような多額の利益が転がり込んで、しかもこの状態を維持出来れば毎年同じような利益を上げ続けられるとするならば、、、

「販売台数なんて増やさなくて良い。毎年この台数を、この価格で売れ!」

ってなりますよね?至極当たり前に。

恐らくこういった歴史的な経緯があって、日本の輸入車ディーラーは関税が撤廃される前の販売価格を可能な限り維持して販売台数も維持(増やさなくても良い)というビジネスモデルになって、その流れで現在に至っているというのがボクの理解です。だから外車のシェアはずっと低いまま変わらなかったw

さてこの推察が正しいと仮定(笑)して、実はここ数年(十数年かも?)の日本の外車市場には変化が起こっていると認識しています。それが成り行きなのか、意図的なモノなのか、、、ちょっと興味が湧きました?(^_^;)

トラックバック先のブログでお友達が紹介している通り、ここ数年の外車販売では大幅な値引きや、ディーラーが自前で登録して新古車として売る実質的な値引き販売が密かにw行われているようです。ボクがこれを最初に知ったのがAudiの事例で、最近ではBMWのディーラーで問題になったとニュースが流れましたが、恐らく高級ブランドと言われるところでは、程度の差こそあれ横行していると推察されます。

正規の車両販売価格が異常に高い経緯は前述の通りと仮定して、しかし手段が大幅値引きであれ新古車販売であれ、実態として車両本体価格より大幅に低い価格で販売されたクルマの下取り価格(資産価値)は、当然販売価格に応じて下がります。

こうした結果によって起こることは、かつてのマツダが陥った「マツダ地獄」のように、相応で下取りしてくれるそのディーラーでクルマを買い替えることしか出来なくなるか、或いはあまりに低い下取り価格に失望した顧客が離反するか。

こう書くと「彼らは自分で自分の首を絞めている」と思われるかもしれませんが、実はそう単純な話でもありません(^_^;)。

例えばAudi、BMW、メルセデスの独社御三家について考えてみましょう。

先ずBMWとメルセデスは日本市場に於いて、既に高級ブランドという名声を獲得しています。Audiは両社に比べれば少し遅れを取っていて、しかし現時点では2社に続く独の高級ブランドという認知が得たでしょう。

この3社のディーラーが大幅な値引き販売に走っても必ずしもかつてのマツダwのように困った事態に陥るとは限らない理由はなんなのか?

それは彼らの元々の車両価格が、まるで関税が乗っかっているような割高な設定になっていて、その上乗せ分がそのまま値引きの原資になっていると考えられるからです。つまり大幅に販売価格を下げても、日本では無い他国や本国で得られる利益は守れていて、日本市場特有の上乗せ利益分を削っているだけだから困らないのです(^_^;)。

だったら素直に車両価格を下げれば、、、とボクなどは考えてしまいますが、そうすると全体のどの位の割合かは判らない正価販売から得られる利益が無くなってしまう(苦笑)ので、積極的に止める動機は多分無いのでしょうね。

ただここ数年、これらのディーラーがこういった実質大幅値引きで販売台数を増やしに掛っている理由がある筈で、外車の販売は2012年以降ずっと増加を続けていて、近年はおおよそ10%前後の市場シェアになっています。そして独車のシェアは輸入車の3台に2台とか、最近は仏車もシェアを伸ばしているようです。

日本の自動車市場は完全に成熟期に入っていて、しかも近年は軽自動車のシェアが4割近くを占め、云わば限られたパイの中でシェアの食い合い状態になっています。そんな市場環境の中で、輸入車ディーラーも少ない台数で超高利益を追求するビジネスモデルから、他国と同様の標準的な利益で台数を増やすビジネスモデルに転換せざるを得ない状況に追い込まれているのかもしれませんが、実情がどうなのかは当事者に聞いてみないと判りませんね(^_^;)。

ただ輸入車が価格を下げてシェア(販売台数)を取りに来たとすると、従来競合しなかった国内メーカーにも少なからず影響が出てきます。勿論影響はシェアの小さいメーカーの高額車種や高級グレードが真っ先に受けると想定されます。4割のシェアがあるトヨタへの影響は限定的でしょうが、、、

改めて外車メーカー、特に欧州プレミアムブランドの狙いがどこいら辺にあるのか色々想像してみると、そこはやはり「顧客の囲い込み」と考えるのが自然です。

例えばメルセデス。
今の日本市場は最高級ブランドと認知されるメルセデスが外車市場シェアでTOPという異常事態(苦笑)ですが、彼らがAクラス、Bクラスを投入する以前、DセグメントのCクラスがラインナップのボトムだった時代に、既存客の高齢化と若年層の新規顧客獲得に苦労していた背景があります。そら高級ブランドですから若者が簡単に手を出せないワケですが、彼らは既存の商品の価格を下げるのではなく、Cセグメント以下にラインナップを拡張することで価格カバレッジの下限を下げて、若年層の顧客獲得と、それによる既存客の若返りを図りました。
これがまんまと成功してAクラス、Bクラスが相応に売れて若年層の顧客獲得がなったワケですが、その次にやるべきことは囲い込みです。
自動車に限りませんが、全くの新規の顧客を獲得するより、既存客に買い替えて貰う方が遥かに効率的なので、彼らを他のブランドに逃がさないようにすることが肝要です。
こう考えてメルセデスのラインナップを振り返ると、Aクラスだけを見ても、Aハッチバック、Aセダン、CLA、CLAシューティングブレイク、GLA、と実にワイドバリエーションです。顧客の趣味趣向がどう変化しようが「何でもあるぞ!」状態(苦笑)。同じようにB、C、E、Sクラスも同様にありとあらゆる種類を取り揃えてしまえば、もはやラインナップに無い車種を見付ける方が難しい(^_^;)。

もしメルセデスがこのようなビジネス戦略を採っているとするならば、これの成功要因は「如何にして若い顧客にAクラスを買わせるか」です。20代とか、最初に買うクルマがメルセデスで、その後もずっとメルセデスw、免許返上するまでメルセデスww。

これを日本法人が達成するための戦術として、新規顧客向けに大幅な値引きをするというのは実に理に適っています。そして長く日本でシェアTOPだったVWを抜いてTOPに立ったという事は、この戦術が機能して戦略通りに事が進んでいると評価できます。

メルセデスがいつからこの戦略でビジネスを進めて来たのか、はボクの想像では恐らく先代Aクラスを出す少し前あたりから数年間を掛けて、ではないかと考えています。ラインナップは短期間で揃えることが出来ませんからね(^_^;)。

メルセデスのこの戦略にBMWとAudiは追随できるか?ラインナップ戦略という意味では追随しているように見えますが、少なくとも日本法人がちゃんと追随できているか?は微妙。
BMWはディーラーで問題がニュースになったように、単にメルセデスのやり方を真似るだけでは不十分です。或る程度のところまではイケるでしょうが。
Audiはブランドイメージの確立に向けて無理をして、大幅値引き販売で顧客は一時的には増やした割には、囲い込みが上手くいっていないように見えます。

因みにルノー、プジョー、シトロエンなどの仏社、ボルボなどは別の戦略を採っているように思いますが、今日は割愛(笑)。

さて最後に日本メーカーへの影響。
ミドルクラス以上のセダン、なんて特定のセグメントには既に影響が顕著ですが、今日書いたように外車メーカーの日本市場戦略が変化しているとすると、日本メーカーもその影響は無視できません。
一番苦しいのはレクサスで、ラインナップの値付けは基本的に競合する独高級ブランドに倣っているので、彼らが大幅な値引きで新規顧客の獲得に動くと辛いです。レクサスはブランド確立の途上にあるので、安直な値引きも、正規価格の低減もやり辛いでしょうから、結果的に後発ブランドでありながら、ライバルより高い値付けで勝負させられている状況(^_^;)。

他は、例えばマツダ。
先日のブログで書いた通り、今彼らは各車種の価格カバレッジを徐々に上方に広げて、高額グレードがより多く売れることを目指しています。価格上限が上昇するといつかは高級ブランドと競合するワケで、現時点で例えばMAZDA3はメルセデスのAクラス、BMWの1シリーズのボトムグレードとX搭載の最上級グレードが丁度オーバーラップするところまで来ました。
価格の安さは依然として強みで、しかしここで価格でなく中身で勝負して勝てることが当面の課題ですが、競合が正規価格ではなく50万引きとかいうレベルが常態化しているとしたら、前提条件が変わって来ます。100万円違えば大いに勝ち目はあっても、それが50万円、或いは30万円差になったとき、それでも勝てる魅力をアピールできるのか?
まぁ最後は「でもウチの方が大幅にお安いですょ」と言えたのがもう言えなくなっちゃったってことなので、本当に商品の魅力をアピって勝負というワケですが、ブランド品相手なので簡単ではないでしょう(^_^;)。いつかは越えなければならないハードルで、時期が少し早まっただけかも(苦笑)。

例えばホンダ。
あまり嬉しくない伝統wで、保守系のセダンが弱いのですが、最近投入されたインサイト(356万)やアコード(465万)。CセグメントとDセグメントのセダンですが、ホンダのセダンにはもはやブランド力が無いので、こう言っちゃなんですが頼りは価格のみ(苦笑)。両車共にハードウェアの出来は悪くなく、買ってしまえばオーナーに大きな不満は無い筈ですが、最大の問題は買って貰えるか(^_^;)。
この値付けだと大幅値引きをした独ブランドに対して価格競争力は全く無いwので、ブランドの無いホンダ・セダンには万が一にも勝ち目はありません(爆)。
そうするとこの2車種のメインターゲットは新規顧客の獲得というよりむしろ、既存のホンダ・セダンオーナーを他ブランドに逃がさない繋ぎ止め策、と見ることが出来ますが、そういう目で見てもやはり価格は高い(苦笑)。
恐らくメルセデスやBMW、Audiの正価を見ているとこの値付けで十分安いという判断になるのでしょうが、正価-50万、或いは-100万を実勢価格と見ていたら、ちょっと違う値付けになったような気がします(^^;
ブログ一覧 | 自動車市場 | 日記
Posted at 2020/03/06 14:37:16

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

【楽天】お買い物マラソン&10倍ポ ...
Blissshopさん

どん兵衛札幌スープカレーうどん
RS_梅千代さん

きっちり納税
Supersonicさん

免許更新partⅠ完了!
V-テッ君♂さん

【オアシス•ミーティング2025】 ...
Wat42さん

【シェアスタイル】一撃玉砕!!!! ...
株式会社シェアスタイルさん

この記事へのコメント

2020年3月6日 21:52
だいぶ前から準備していたとしか思えないクオリティの内容をこんなに短期間で。。。本当に貴方は何者なんですかw?インテリジェンスが半端でなさすぎます。

M135iを購入したときは約半年落ちの走行距離数百キロの玉が定価対比X桁レベルの好条件、Aクラスも新車ですらかなりの好条件、認定中古なら実質的に更に良い条件でした。輸入車の定価って一体何かね?と言いたくなるカラクリが見えて目から鱗鱗鱗です。

Aクラスは認定中古も視野に入れると、20Sですら値段が近くなるので一時期悩みました。しかし、i-DMとの特別な縁でマツダでしたけどw しかし、好条件の輸入車と比較して、i-DMがあるからやっぱりマツダだ!というユーザは多数派とは言い難いでしょう。
オーナーとしてマツダ車のモノのすばらしさを日々実感する一方、これだけの商品を作っているのに販売苦戦という謎すぎる状況を見て、余計なお世話は承知の上ですが心配になっています。

輸入車を定価で購入するユーザは普通の日本車はあまり眼中にないでしょうし、輸入車を安く買いたいユーザは近い価格の普通の日本車はある意味w眼中にないでしょう。

とにかく、高級w輸入車と同じ土俵に乗ったら駄目だと。高級感を感じさせず、楽しさと親しみやすさをもっと全面的にアピールして世に広めてほしい。これは市井の一マツダファンの切なる思いだったりします。
コメントへの返答
2020年3月7日 19:07
ただの普通のサラリーマンですがww
下書きは昨日やって、今日のお昼休みに見直しして、午後に公開と結構急造コンテンツですけど、それがナニか( ̄▽ ̄*)

なんかBMWはメルセデス・ジャパンの販売実績に刺激されて「負けるかぁ~」ってノリで単純に真似てるよーな気がします。本当はM135iをお安く売り付けたアナタが持て余していたと判った時点で、120iのMスポーツとか、320iとか、M135iと交換wできる何かを売り付けて繋ぎ止めをしなければ、M135iをお安く提供した意味がない(苦笑)。でもお店はM135iを捌いた時点で満足しちゃったんでしょうねぇ(^_^;)。

輸入車は注文販売だけってワケにはいかず、どうしても在庫を持たざるを得ませんが、在庫が長期化するのがもっとも困ります。それを適切なタイミング・適切な金額で捌くのには、全くの新規顧客より既存客の買い替え需要に上手に当て込めれば、売る側からするともっとも都合が良いです。そうじゃなければ兎に角、価格を下げて叩き売るしかなくなるワケですが、一回叩き売ってもタダでは起きないwためには、その客を絶対に離さずに、売る側の都合の良いタイミングで滞留在庫を引き取って貰えれば、最初に叩き売った甲斐もあろうというモノ、でしょ?(^^;
なんかメルセデス・ジャパンの井上社長は、その辺を徹底してやらせている気がするなぁ~。

このブログに書いてることがもし当たっているなら、国産メーカーの顧客で比較的裕福…というよりクルマに対する支出に余裕がある層が彼らのターゲットです。「もう少し奮発して外車にしませんか?」という誘惑で、アナタは「XXな人はXXは眼中にない」と決めつけてwますが、100万足してまでメルセデスを買おうなんて考えてない人でも
「え?たったそれだけ足したらメルセデスが買えるの?」
という世界を見せられたらどうなるか?そうやって「外車って思ったより敷居が高くないのね」を粛々と進めているのが昨今の、特にメルセデスの動きかなぁ、と思います。

アナタは「高級輸入車と同じ土俵に乗ったらダメ」と言うけれど、敵はもうマツダの土俵まで攻め込んで来ているんで、好むと好まざるとに関わらず「守る」必要には迫られています。一方でマツダはマツダで目指している姿があるので、そこに向かって「攻める」必要も当然あります。
上手くいかないからといって逃げ回ってるだけじゃ何も解決しないワケですょ。
厳しい世界です(^^;
2020年3月7日 10:08
おはようございます。
一連の分析、ディベート?(;^_^A 大変興味深く読ませていただきました。

私はマーケティング戦略の網を利用して、おいしい車をゲットしましたがいくつか思ったことを・・・。
メルセデスのA,Bはほぼタッチさんの展開された通りの筋書き車だと思います。また攻め込まれて守勢なのが、国産車のセグメントにおける上級層が「そのブランド戦略」に押されています。A、Bプラットフォームのバリエーションで国産メーカの上位客持っていたトヨタが冷や汗、まさにそこに移行しているマツダが、攻める前に城を持たれちゃったかの感じです。

しかし逆に言えば、唯一マツダの車(品質)だけが、何とか渡り合える車を揃えてきた、、とも見ています。
最新のメルセデスのAシリーズみたら、「国産車が割高に見える」気がするぐらいです(実際クラウンとか国産上級車が、実商談時には、差がなかったりする)。

ただ、一言申せば、メルセデスは2極化で、「ブランド」を求めて吸い寄せる若い層向けの車と、古くからの「メルセデス」の動的質感を求める客層に分けて資源配分、評価配分した車づくりをしていると感じます。だから前者の車に対しては、国産車は「車の動質」では負けていない。けれど、そこを評価できるユーザは少なく、求めている若い層は「スリーポイントやキドニー」だったりするわけですね。

今後はどうなるかわかりませんが、私は独車の価格は国内拠点負担を大体80万円と見ていて、カタログ価格で80万引いてみると、大体国産車の品質と釣り合うかな、と見てます。なので、クラウンあたりだと同じグレードレベルで、メルセデスが既存ユーザには一クラス上の車を、おいしい価格で釣り上げて売り、引き取った優良中古車を私みたいな〇ボー変人に売って、本来なら「次はAクラスの4MATIC買えよ」と迫ってくるのでしょうが、乗って「別物」とわかるので買わないwww。(実際営業と話すと、彼らもその違いは知ってて苦笑いw)となるのでした(;^_^A
コメントへの返答
2020年3月7日 17:47
こんにちわ。
やっぱこの手の話題でマトモな話wが出来るのはFLAT6さんくらいですねA^_^;)

ずっと5~6%のシェアで推移してきた外車がここ10年で10%まで伸びて、しかもTOPシェアがメルセデスってことに対して、改めて外車、特に欧州・独社の日本戦略について、ちゃんと分析している記事って意外に無いんですょね(苦笑)。

メルセデスがA・Bクラスをテコ入れして若年層の顧客を取りに行ったのはブログで書いた通り、このまま当時の既存客を守っているだけでは顧客と一緒にブランドも老齢化してしまう危機感からだと思います。トヨタのクラウンにも同じ構図がありました。
思惑通りにA・Bクラスで若年層の取り込みに成功して、その客層のことが色々と解ってきて…なんて経緯を経て、ラインナップを含めた今の戦略が出来上がったのかな?というのがボクの理解。
当然、取りに行くのは若年層に留まらず、中年層wで従来メルセデスなんて「高くて手が出ない」と思い込んでいた層にもリーチ出来る手駒なので、まさに国産上位客を「ダウンサイジング」という名目で取りに行ってもいるでしょう。
Dセグメント以上のセダン市場は知らぬ間にw、もう彼らに奪われてしまって、国産メーカーが度々「セダン復権」を掲げているのは、市場で不人気になったセダンの人気を取り戻すのではなくて、欧州ブランドに取られちゃった日本市場のセダン需要を奪い返したい、と捉えるべきです。

マツダは経緯は恐らくフォードに学んだんでしょうが、ブランディングの重要性については現在、日本メーカーの中では一番シッカリしていて、クルマ造り(品質)にブレなくここまで来ました。ところが仰る通りでマツダが上に広げに行くのと相前後して、彼らが下に降りてきてしまって、しかも既にブランドとして立っている彼らに対して品質面で並ぶのは勝負を掛ける上での必要条件・価格の安さで勝負するのが定石ですが、彼らが従来の過剰な利益を削って来たため、ブランド勝負で勝ち目が厳しくなりました(^_^;。
こうなるとブランド面の劣勢を覆す商品の性能で勝負しなければなりませんが、彼らの土俵であるパワー&スピードでは絶対に勝てないのは目に見えているので、何で勝負するかは苦しいですね。マツダの場合は魂動デザインという武器は既に手に入れましたが、、、

他方、敵側wであるメルセデスの2極化は仰る通り、客寄せ商品と、囲い込み商品という色分けはしているでしょうね。先代のCクラスはDセグメントではもっともサイズが小さいクルマでしたが、お乗りの現行Cはライバル並みに拡大して、パッと見でEクラスと区別が付かなくなったのは、先代A・Bクラスの刷新と無関係ではないでしょう。
「安くてもメルセデス」ではあっても、そこにEやSと同等のコストを掛けているハズはなく(^_^;)、仰る「動質」への感度が低く「メルセデスというブランド」への感度が高い人に対して、盛るべき部分と手を抜く部分wは取捨選択して、メリハリ付けてる筈ですよね、当然。

拠点負担コスト80万はボクもそんなもんかな?という肌感覚ですが、以前の評論家評論ブログで紹介した通り、独3社の値付けはザックリ国産車の150万高の日本なので、70万くらいは値引代があります。若年層のみならず、中年wの国産DセグメントオーナーにCセグメントのAクラスセダンやCLAは十分に売り込めるでしょうし、その上のCクラスも手駒としては使えます。
マツダに限らず国産メーカーは、価格勝負じゃなく商品勝負で勝つことをマジで考えないとヤバいですね(^_^;)。
2020年3月7日 19:35
タッチさん、こんばんは。
この記事は私も凄く興味があります。
3シリーズのディーゼルを好きなオプション付けたら、結構高くなっちゃいました。750万くらいで値引き入れても650万位だと思いますから、私には高いかなぁ〜と思ってました。認定中古車だと激安ですが、新型3シリーズは当然なかったので。。
でも、高速の安定感とブレーキの効きの良さは一枚上の様に感じました。
マツダもよりスポーティーなMやAMGの様に足回りやブレーキを強化したバージョンを作って欲しいなぁ〜なんて思いました。
コメントへの返答
2020年3月7日 21:45
こんばんわ。
Dセグメントでオプションテンコ盛りとは言え、750万は高いねぇ~(苦笑)。M3じゃないんだから(^^;
ボクは弟がX5に乗っていた時に借りて丸二日くらい乗り回しましたが、アテンザは全然負けてないと思いました(笑)。というか、みんなが「イイ」とか「上」とかいうBMWってこんなモノ?って(^^;
勿論それにはちゃんと理由があって、暖かくなったら↑のFLAT6さんのCクラスとアテンザの乗り比べプチオフを石川県でやる予定ですが、見に来ます?(笑)
マツダは「プアマンズBMW」になる気は無いので、足を固めたクルマは出さないでしょうね(^^;
2020年3月18日 13:08
タッチさん,こんにちは.
大変ロジカルで納得の行く内容の記事,いつもながらありがとうございます.輸入車の値付けについてよくわかりました.私もこの5年ほどの間でメルセデス2台,BMW2台を買い,特に最近の3台に関しては合計600~700万定価より安く買えましたが,そういうことだったのですね.まあ,私の場合,ディーラー的に台数クリアでインセンティブがあったようですが.
私は古い人間だからかもしれませんが,やはりBMWは3はよくできていて,このブランドでは買うなら3であるべきだと思うし,メルセデスは現行CはW201のレベルに遠く,現行EもW124のレベルに遠く,本質を得るならとにかくS以上であると実感します.安くなっても買えませんが.
マツダに関しては,仰せのとおり,デザインと純正オーディオは,ドイツ車を寄せ付けないほどの水準になりましたし,オリジナリティのある操縦性も確立してきました.が,今の課題はエンジンパワーでしょうか.ディーゼルエンジンを育てられていないのが気になりますし,Xに関しては,話題性はあるのですが地味なのと,もっとハイパワー化しないと興味を持たれないような.これらがドイツのレベルになってくれば,たとえ敵が適正価格になっても何とか戦って行けるように思う(期待する)のですが.
コメントへの返答
2020年3月19日 0:19
コメントありがとうございます。
書かれていることの半分くらいはボクの憶測ですけどね(^^;
日本法人から各ディーラーにいくらで卸されているいるかは知りませんが、当然インセンティブは或る筈で、それをどう使うかはディーラーの裁量、、、ですけどねw

歴史的にBMWは3シリーズが基本でメルセデスのCは3シリーズに勝とうとして、やや味付けに色が付いているかもしれませんね。しかし現行EクラスがW124に及ばないというのは意外なご意見でした。過去の名車という存在も考え物ですね(苦笑)。

マツダはもう随分と前から動力性能で勝負していないブランドです。そこで勝負しようとすると、3シリーズやCクラスに4L V8とか載せちゃう無差別級wの彼らに絶対に勝てないのでね(^_^;)。
ただシャシーが凄く良くなった故でしょうか、第7世代になって確かに、Xも含めてパワーユニットは魅力的とは言い難いと、言わざるを得ないかなぁ。。。

プロフィール

「無事帰宅しました。
トロフィー争奪戦参加の皆様、お疲れ様でした😋」
何シテル?   12/08 20:22
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/5 >>

    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

G-Bowlはなぜ0.4Gまでなのか? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/07/21 21:31:10
ミスターロードスター 貴島孝雄さんインタビューまとめ① 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/09/23 17:58:12
予想外の反響? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/07/19 07:55:58

愛車一覧

マツダ MAZDA6 セダン 家族車[ファミリーカー] (マツダ MAZDA6 セダン)
Mazda6に乗っています(笑)。
ホンダ NSX 玩具車[おもちゃ] (ホンダ NSX)
別名「愛人」。つまり家族車は「正妻」(笑)。 極めて従順。しばらく放っておいてもスネたり ...
ホンダ CBR1000RR(SC57)後期 なんちゃってサイクロン号 (ホンダ CBR1000RR(SC57)後期)
2007年式の300台限定、国内仕様。 アラカンとなって、人生やり残したモノが何か無い ...
マツダ アテンザセダン マツダ アテンザセダン
フルSKYACTIVの何かに買い替えるまで、とBLアクセラに15ヶ月。 XDのAWDが出 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation