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2020年07月11日 イイね!

マツダの気になる未来(3)

マツダの気になる未来(3)(1)(2)で今のマツダの特徴的なクルマ造りのコンセプトと、その方向性に至る経緯を紹介しましたが、マツダ車の特徴(魅力)はもちろんそれだけではありません。デザイン(スタイリング、インテリア)や質感、静粛性とオーディオなど、独特な乗り味以外にもマツダを選んで頂けるような努力がなされています。
そして、その乗り味に一見、解り難い独特の魅力を据えられるのは、そもそもマツダは全自動車市場の2%のシェアが取れれば良いという戦略目標が明確だからです。別に「ライバル全てを圧倒して世界一に」なんて考えてない、100人に2人に選ばれ続ければ良いから採れる戦術です。

さていよいよ本題(^_^;)。

ボクはSKYACTIV第1世代のオーナーで、愛車のSKYACTIV-G2,5が良くも悪くも基準になります。加えてセミSKYと呼ばれるBLアクセラのSKYACTIV-G2.0に始まって、初期型GJアテンザのG2.5、2015年の商品改良後のG2.5と推移している点、更に色々と経緯(^^;があって、他の車種も結構、運転する機会があることも前置きしておきます。

第7世代のMAZDA3は今のマツダの最先端の魅力が詰め込まれるのは当然で、それは乗り味に留まらず、スタイリング、インテリア、静粛性、オーディオ等、今後のマツダ車はコレが基準となって、今後更にレベルアップしていくと考えて良いでしょう。

で、ここで取り上げるのは乗り味。主査は「4人乗りのロードスターを作る」くらいの勢いで、ハンドルを握ったときのエモーショナルな部分を大切に開発したと言います。

先ずハンドリング

実はアテンザオーナーのボクをして、先代のBMアクセラのハンドリングはアテンザ比でクイックに感じていました。ハンドルを切ったときのノーズの入り方が自分のイメージより少しだけ大きく(ヨーレートのゲインが少し高く)「クイッ!」という感じにターンインしていきました。それはけっして不快ではなくむしろ心地良いものはあるのですがで、そこがアテンザとアクセラとの個性の違いという理解でした。

ところがMAZDA3は、先代アクセラでボクが感じた「クイッ!」がありません。それはボクにとっては自然な動きに感じられて、とても好感が持てました

ただ、これはアテンザオーナーのボクだからそう思ったかもしれず、先代アクセラのオーナーだったらその「クイッ!」が無くなっちゃったワケだから「ハンドリングがダルに(鈍く)なった」と感じる人も居るでしょうね(^_^;)。

次にエンジン

SKYACTIV-XのAT、MTそれぞれ試乗コース+αで乗ったのですが、愛車のSKYACTIV-G2.5に比べると、タウンスピードでジワリ、アクセルを踏み加えたときのツキ(レスポンス)が鈍いと感じました

マツダは、アクセル操作とエンジンがレスポンスするのに0.2~0.3秒のラグを作ることによって、ドライバーがより自然に感じることに気付いて、BMアクセラ以降そのチューニングをしていると理解しています。

新型マツダアクセラの走りの良さは、アテンザよりむしろ上と感じたワケは?(clicccar)
【マツダのクルマづくり~人馬一体編~】“あうんの呼吸”(ZOOM-ZOOM BLOG)

ボクはくしくも、この制御が入る前のGJアテンザから、恐らくこの制御が組み込まれたGJアテンザと乗り継いだ(両方ともエンジンは同じG2.5)ことになるのですが、乗り替えの前後で特に違和感(反応の遅れ)は感じませんでした

ところが最新のSKYACTV-XのAT車に乗ったとき「反応が鈍い」と感じちゃったワケですよ。A^_^;)

それはまるで「この0.3秒のタメを0.5秒にした」かのような印象で、アクセルを踏んでも「反応しない」「反応が遅れる」と感じさせるものでした。

実際に0.3秒を0.5秒にしたのかは勿論、解りませんょ(^^;。

「反応しているが、躍度が小さい」とか「排気量が小さくトルクが細いからそう感じさせるだけ」とか、ATの制御プログラムがアテンザ25Sほどアグレッシブじゃないとか、様々考えられて、これは是非マツダのエンジニアに疑問をぶつけてみたいと考えているのですが、、、

ボクがなぜ「0.3秒が0.5秒になったのかも」と疑念を抱いたかというと、愛車以外に旧型のアクセラはじめ、様々な第六世代のマツダ車を運転する機会があって、当然非力なデミオ13Sやアクセラ15S、20Sといったトルクの小さいエンジンに乗った経験が何度もあって、このアクセルを踏み込んだ際の「トルクが細い」と「レスポンスが鈍い」の違いは、ボクなりの理解があるからです。

特にSKYACTIV-Xは排気量が2Lと500cc少ないながら、高応答エア・サプライ(スーパーチャージャー)が付いていてSPCCI(圧縮着火)なので、全負荷時ならともかく、市街地の日常走行といったシチュエーションでの日常的な中間加速(緩加速)域では、G2.5に遜色なく、否むしろ最新型エンジンなんだから、G2.5を上回る自由自在なアクセルレスポンスがあるものと期待していたくらいです。

ところが結果的に、この期待は大きく裏切られたことになります。

この後、SKYACTIV-XのMT車に乗る機会を得て、エンジンの素性に関する理解が深まって、アクセルレスポンスが鈍い・アクセルワークに付いてこないと感じさせる要因にSKYACTIV-Driveの制御が少なからず影響していることは判ったのですが、その影響がないMTに於いてもやはり、G2.5よりもレスポンスが鈍いエンジン、という評価は覆りませんでした。

蛇足ですが、この試乗の後にMAZDA3 20SのAT車に改めて試乗してみたいと思いましたね。SKYACTIV-G2.0はBLアクセラに乗っていた頃にボクにとってはやや非力という最終評価でしたが、BMアクセラに載ったときに最終減速比が見直され、お友達のクルマに乗らせて貰っても、少なくとも市街地や峠で不満を感じたことは無かったので。残念ながらまだその機会はないのですが、、、

そして以上の体験を経て改めて振り返ると、X登場前のMAZDA3の試乗記などで、20SやXDに対して多くのライターが「エンジンがイマイチ」「レスポンスがイマイチ」と書いていたことが思い出されました。

これ、非常に面白い反応(印象)だと思うのですょ(^_^;)。

ハンドリングとエンジンレスポンス。どちらも旧型(第6世代商品であり第1世代SKYACTIV)より穏やかな方向にシフトしたように個人的には感じました。そしてハンドリングに関しては個人的に好印象で、エンジンレスポンスについては悪印象と、ボクには効果が真逆に出ましたからね。

もしかしたら乗り換えてしまえば、その内慣れて不満は感じなくなってしまうのかもしれませんが、ここでネックになるのが価格です。詳しくは別途書こうと思いますが、例えば予算が400万あったとして今のマツダのカタログを見ると

MAZDA3 SEDAN X L-Package (2WD) \3,380,463
MAZDA3 SEDAN X L-Package (4WD) \3,616,963
MAZDA6 SEDAN 25S L-Package (2WD) \3,635,500
 (いずれも税込)

です。価格はほぼ拮抗していて内装の質感、静粛性も遜色なく、オーディオについてはMAZDA3の方が完全に上です。ハンドリングも同等ですが、エンジンはMAZDA6の方が上で、MAZDA3のXの明らかな優位点は燃費くらいです(苦笑)。

そもそもマツダは、SKYACTIV-Xは理想の内燃機関を目指したSKYACIVエンジンの第2STEPであって、燃費が良い事だけを目指したモノではないと丸本CEOも明言しています。インタビューで「走らないけど燃費がいいというのはまったく許せない」と言い放っているワケで、ボクもその辺の事情はよーく理解しているファンだと自負しています。

そのボクをして、今の愛車と新型MAZDA3を比べたら、丸本CEOが「まったく許せない」と仰る状況なワケですょ。A^_^;)
これで「(走らないけど)燃費は良いしスタイルも内装もオーディオも良いからまぁイイか」と買い替えられるかというと、マツダファンとしてそれは出来ない(苦笑)。

SKYACTIV-Xだけではありません。

グループのメンバーには第6世代から第7世代に買い替えた人が何人も居るんですが、その中でSKYACTIV-G1.5のMTからSKYACTIV-D1.8のAT(CX-30)に乗り換えた人が2人居ます。busakuクン(ロードスター)とcknrtzさん(アクセラセダン)。

お二人ともBe a driver.なオフミに買い替え以前から参加してくれていて、コロナ禍で自粛生活に入る前に行われた今年の開幕戦(関東関西)の成績を、昨年の開幕戦と比較してみます。順位は相対的なモノなので、G-Bowlアプリのコーナー平均点で比べてみると

2019(0.2G) -> 2020(0.2G)
busaku 9.60 -> 9.28
cknrtz 9.37 -> 9.55

2019(0.3G) -> 2020(0.3G)
busaku 9.51 -> 9.15
cknrtz 9.35 -> 9.22


車種もエンジンもミッションも変わっているので何かを一概には言えませんが(^_^;)、二人に共通する意見は「アクセル踏んでも加速しない」です(苦笑)。
これは加速度の小さい0.2Gではまだマシですが、0.3G条件にするとアクセル踏んだ瞬間に思い通りに躍度が立ち上がって来ないため、G-Bowlアプリの採点機能における加速点(2点)の取りこぼしが起こります。これに加えてなぜかi-DMスコア5.0点が取り難くなるという問題もあって二人とも苦戦している次第です。

G1.5(MT)からD1.8(AT)という違いはあれど、競技ではどちらも2速で20~25km/h前後からの加速という場面で、ここで「思い通りに加速してくれない」というワケですょ(^^;)。
ボクも何回か運転させて貰いましたが、旋回中に早めにアクセルをパーシャルで開けて立ち上がりに備え、ラグを考慮して早めにアクセルを開けていかないと本当にクルマが前に進みませんでした。
busakuクンなんか対策のために左足ブレーキまで練習したそうでA^_^;)

これがワィンディングなど速度域がもう少し高くなればそこそこレスポンスするようにはなるのですが、そもそも第6世代時代のD1.8、或いはD1.5で同じような話があったかというと、ちょっと記憶にないのですょ。D1.5なんてデミオのオーナーさんが大勢居ますからね(^_^;)。

というワケで第6世代から第7世代に乗り替えたら、以前は出来たことが出来なくなった(難しくなった)というのは事実であって、これは良くある「新型になったらXXになった気がする」みたいなエー加減なw印象ではなく、然るべきスキルがあるオーナーが類似の条件で走って、走行ログを取って言っている話なので、遥かに説得力がある(故のマツダにとっては重たい)意見だと思うんですけど、、、(^_^;)

で、なんでこんなになってるの?という疑問。

マツダは人馬一体の追及に於いて、人間の研究をかなり真面目にやっていて、紹介した「0.3秒の反応遅れ」もその結果から導き出されているとボクは理解しています。つまりボクが鈍いと感じるアクセルレスポンスも「これがXの限界でこれ以上の性能が出ない」ワケではなく「ドライバーの意のままを追求すると、このセッティングがベスト」という結論の元にチューニングされたと推察しています。つまり「わざと」「あえて」そうしているのでは?と勘ぐっているワケです(^_^;)。

しかし、それは理論的には理想なのかもしれないけど、現実にボクは「鈍い」と感じているし、XDの低速域でのアクセルレスポンスは明らかに悪いし、山本シンヤ氏は「後味が薄い」と評したり、なんてことが起こっているんです。

こうなると、果たして本当にそれがマツダの目指す理想なのか?その理想を突き詰めていけば目指す世界に辿り着けるのか?なんて疑問が出てくるワケですょ。

ただこれは、他社や昔のマツダ車のようにちょっと踏んでドーンと出るような、そういう味付けを求めているわけではありません。昨年の日経ビジネスで藤原副社長が「そういうモードを付けるか」みたいな不穏当な発言をしていましたが、、、

:ええ。マツダに対してお客様には、「お前らはこうじゃないか」という思いがある。踏めばドーンと来る。ドーンとしたトルクがあって、ちょんと軽く踏むだけで首がカクンと後ろに持っていかれるような加速感を期待されている。でも今回のマツダ3はそうではありません。踏めばスーッときれいに出ていくように仕上げられています。それで「いいクルマなんだけど、ちょっとね」と言われてしまうのではないかと思っています。

いや、世の中にはそう言っている人たちは居るでしょうが、ボクが言っているのは全然違いますから。

F:新しいマツダ3も、強く踏めばそれなりに加速はするのですか?

藤:もちろんアクセルペダルを強く踏めば強く加速するし、ゆっくり踏めばゆっくり出るようにしてあります。


いや、強く踏んでも期待通りに出ないし、全く加速しない場面もあるって話なんで(苦笑)。

藤:でもみなさんは軽く踏んだだけでブンと出ることに慣れきっておられるので。今回はあまりにもきれいな優等生的に造ってしまった。そこは反省点です。

ボクはそこが反省点じゃないと思っているから、わざわざこうしてブログに書いているんですねぇ(^_^;)。

藤:踏めば踏むだけ走るというふうに考え方を変えてきて、「人間重視」で造り込んできました。ですからそこは我々が正しいと思っています

ホントか?(苦笑)
今の仕上りが本当に正しいとすれば、もはや旧世代のSKYACTIV-G2.5(気筒休止なし)で、意のままのアクセルワークを体現していると思っているボクの感覚はどこかおかしい(マツダの掲げる理想とは乖離がある)のか。

もうこうなると、マツダのエンジニアを捕まえて話を聞かないと解りません(^_^;)。

で、思うワケですね。d(-_-)

マツダは説明が全く足りてない、と。

(1)(2)で紹介した通り、マツダは他の大多数の自動車メーカーのような、極普通の「速いのが偉い」「デカいのが偉い」「燃費が良い方が偉い」というわざわざ説明しなくても解る価値観とは、少し異なる価値観を主軸に据えています。

それは(2)で書いたように非常に解り難いモノなので、丁寧な説明が必要なのですが、それをしていません。

そしてボクのようなファンであっても「あれ?」なんて疑問があったとしても、メーカー側からの様々な発信は
・一般の人たちはXXなのが好きだし、そういう方が解り易い
・しかしこの仕上りが、我々が目指している理想

です。そういう態度、姿勢で、今後も大丈夫なんでしょうか?(^_^;)

何しろ新型のマツダ車の価格は上がり続けてますし、今後出すLargeモデルは更に上げると言っていますから。
Posted at 2020/07/11 19:23:43 | コメント(7) | トラックバック(0) | マツダ | 日記
2020年07月10日 イイね!

マツダの気になる未来(2)

マツダの気になる未来(2)さて、マツダの方向性。


それは藤原副社長がかつてメディアで語っているのですが、自動車評論家の国沢氏は"面白くない方向"と断じているヤツ。


改めて語ると、今のマツダ車が目指しているのは人馬一体で、それは
・ドライバーの運転操作次第でクルマの動きが変わること
・各車毎にスイートスポットのようなものがあって、そこを外すと気持ち悪い反応がドライバーに返るように作り込んである
・スイートスポットにハマると気持ち良い反応がドライバーに返り(i-DMが青ランプを点けて支援)、ドライバーの意識がそこに向くと、ドライバーとクルマの対話が始まる
・ドライバーが操作(アクション)と反応(リアクション)を意識した運転になり、「操作」と「期待する反応」が一致してくると、運転という行為が俄然、楽しくなってくる(フロー理論の成立)

ってな具合です。ね?一言で説明できないでしょ?難解である所以です(^_^;)

ただ、この楽しさにドライバーが気付くと、非常に特徴的な反応が起こります。

その最たるモノは「スピードを出す、速く走る、といったモチベーションが下がる」こと。

運転の楽しさとかいうと「スピードを出す」ことと考える人は多いです。だから他の多くのメーカーのラインナップに於いても、大パワー、ハイスピードというヒエラルキーが存在します。エンジンがデカい、馬力がデカい、速く走れることが偉い、という価値観ですね。

ところがマツダ車の方向性(価値観)は、この一般の価値観には背を向けているのです。なぜならマツダ車に於ける「優れている」評価基準は「如何にしてドライバーの意のままにクルマが動くか」であって、そこに「スピード」という条件は無いので(^_^;)。

勿論、運転はスピードが上がれば難しくなる真理がありますから完全に無関係ではありませんが、スピードは飽くまで「出しても良い」であって「出さなくても良い」でもあるわけです。

だから今のマツダのラインナップに於いて、かつてのマツダスピードのような「大パワー・ハイスピード」を売りにするグレードが無いのは、今のマツダのクルマ造りの価値観にそぐわないから、という極めて単純な理由なのです(^_^;)。

で、です。d(^_^)

なんでその方向性を選んだか?その理由はもちろん企業の生き残りにあるワケですが、藤原氏の言に拠れば、
・一般的な高性能の価値基準(=速いのが偉い)で戦ったらドイツ勢の後追いに終わる(彼らの土俵で戦っても絶対に勝てない)という悟り
・初代ロードスター(NA型)という、ドイツ勢が後追いしてきたにも関わらず負けなかった独自の価値感が、実はマツダ自身の中にあったという気付き
・そのマツダの独自の価値基準が人馬一体であり、スピードという価値基準とは異なっていて、これを極めて行けば良いのではないか?という仮説

ということになるワケ。

要は彼ら(欧州勢)の土俵で勝負するのではなく、自分たち(マツダ)の土俵で戦って勝てた世界で勝負しよう、ということですよ。

だって初代ロードスターってスタビリティもアジリティも特段優れていたワケではなく、パワーだってハッキリ非力だったでしょ?(苦笑)
欧州勢含む他社が「オープン2シーターは意外に売れる!」と気付いて後追いしてきて、よりハイパワーでハイスピードで走れる商品が沢山、市場に出しましたけど、結局多くが消えてしまいました。

今、最新のNDロードスターに真っ向からぶつかるライバル車って、市場にほとんど無いですよね?

つまりロードスターは欧州勢を含む他社に負けずに生き残った事実です。
オープン2シーターという極めて趣味性の高い、まぁ大量販売が見込めない嗜好品のようなクルマが、です。

だったら・・・!

このロードスターと同じ価値観をマツダの全ラインナップに埋め込めれば、コンパクトもハッチバックもセダンもSUVも、他社がどんなのを出してこようが負けずに生き残れる可能性があるじゃないですか(^_^;)。

だから、

・パワーユニットは馬力を追わない。
・足回りを固めない。
・「速いこと」を売りにしない


クルマ造りとなるワケですが、これが昨日紹介した国沢氏などに言わせると「面白くない方向性」なんですね(^_^;)。

ここまで読んだ皆さんはどう思うでしょう?

国沢氏の言う通り、パワーがある、クイックなハンドリング、などの価値観は解り易いです。これは細かな説明抜きに、乗ってアクセルを踏む・ハンドルを切れば「おぉ!」となりますから、ゴニョゴニョ能書きを解説しなくても、まぁ誰にでも解ります。

実はマツダだってSKYACTIV世代の前は、世間一般に解り易いパキパキ(笑)のスポーティさを売りにしたクルマ造りをしていました。だからSKYACTIV以前からのマツダのファンは、そのスポーティさが気に入ってオーナーになった人も多いでしょう。そしてその頃の「人馬一体」はロードスターだけのもので、それ以外のマツダ車は人馬一体を売りにはしていませんでした。

そうSKYACTIV世代(正確に言えばSKYACTIV前夜となるCWプレマシー)から方向性を転換しているのです。

その以前と今現在の方向性の違い、そしてそれがオーナーに与える印象(インプレッション)の違いを、山本シンヤ氏が非常に解り易い比喩でこんな風に語っています。

MAZDA3にもの申す!「水ではなくてH2O。いいクルマなんだけれど、後味がなさすぎる」マツダ3 SKYACTIV-X 6速MTで長距離をドライブして感じたこと(Motor-Fan.jp)

曰く
・非常に抽象的で申し訳ないが「後味が薄い」のである。
・昔のマツダは先味……パッと見た印象はイマイチ(失礼)だったものの、乗ると「おっ、いいよね!!」「良く走るじゃない!!」と感じさせるような中味/後味の良さがマツダファンを獲得してきた理由だと記憶している。
・今は先味/中味はいいけれど、後味が……と逆転してしまった気がしている。

で、これは非常に示唆に富む表現だと思いました。

人馬一体「クルマがドライバーと一体となって、まるで手足のように」の理想を突き詰めていけば、理論的にクルマの存在感は消えるんです。だって自分の手足なんだから(苦笑)。
それによって得られるモノは有るのですが、一方で失うものもあって、山本シンヤ氏の言う「後味」などは、正に失ったモノのひとつで、それが「是なのか非なのか」ですょ。d(^_^)

だから昨日の国沢氏の主張などが出てくるワケです。

ここまでの解説を読めば、これまでの経緯や意図を無視してSKYACTIV以前に「先祖返りせよ」ということなので大本営wに言わせれば「何を馬鹿な!」なのですが、右か左か?ゼロかイチか?で議論してしまえばそうでも、今の方向性は是としても「商品の出来(仕上がり)としてちょっと行き過ぎでないの?」という捉え方であるならば、これば十分に検討の余地があるかもしれません(^_^;)。

ただ、ボクは昔のマツダスピードのようなグレードに「逃げる」のは、少なくとも今は上手くないと思いますけどね(苦笑)。

その理由は今日の長くなっちゃったので別途(爆)。

と、前置きが昨日のブログに続いて2本になっちゃいましたが、本題はここからです。マツダの今の方向性が何で、どういう経緯でそうなったのかは上記の通りで、最新の第7世代は現時点の理想形であると理解すれば、ボクは方向性には同意し、支持しています

しかしコンセプトに関しては是でも、その仕上りに関してはやや疑問符が付く点があって、その最たるパートはSKYACTIV-Xを含むパワーユニットです。

ハイ、本題(核心)については次回(苦笑)。
Posted at 2020/07/10 14:14:58 | コメント(3) | トラックバック(1) | マツダ | 日記
2020年07月09日 イイね!

マツダの気になる未来(1)

マツダの気になる未来(1)最近のマツダについてちょっと気になること、、、の前にちょっと寄り道。

もしボクが「自動車評論家の国沢光宏氏には一目置いている」と言ったら、きっと驚く人が多いでしょうね(爆苦笑)。

彼はアンチ・マツダと認知されている節もあるし、例の雉事件wのこととか、行動にも言動にも色々と問題を指摘する人は多いと思います。だからボクだって、別に彼が人格者であるとか、優れた自動車評論家であると手放しで評価しているワケではないですよ。

しかしですねぇ(^_^;)

メディアに掲載されている記事の大半は多分に問題アリと思われるモノが多い一方で、個人のブログ等をチラ見wすると結構、的を射たことを書いていることも多いのです。それこそ著名なモータージャーナリストでも中々書かないような鋭い指摘、とかね。

メディアのオチャラケた記事と、ご自身ブログの真っ当なジャーナリスト目線の記事と、この人はどっちが本当の姿なのか?もしかしたら多重人格者?(笑)などと思いつつ、彼のブログにはたまーに目を通したりしています(^_^;)。

で、このブログを読み進む前に是非、ご一読頂きたいのがコレ。

国沢はマツダ嫌いかとなれば、全く違う。見識あるマツダの人の活力を潰す勢力が嫌いです

書かれていることの真偽は解りません(爆)が、読み解くと彼が「大本営」と言っているのはどうも藤原副社長のことで、「大本営の応援」と言っているジャーナリストは池田直渡氏とか、ファンではボクなんかのことwになるのだと思います(^_^;)。

マツダは自動車メーカーの中では小さいと言いながらも会社としては結構な規模で、当然多くの社員さんたちが働いています。近年のマツダはワン・マツダ、つまり社員全員が同じ方向を向いていてブレていない点が、躍進の要因のひとつだとボクは理解していますし、世間的にも理解されていると思うのですが、国沢氏のブログでは、必ずしもそうではない人たちも居ると言っているワケですね。

でもまぁ、大局的に見れば同じ方向を向きつつも、細かなところでは微妙に方向性で衝突があることは別に悪い話ではないです。逆に衝突が全く無い方が異常wで、社内の利害関係者が同じ方向を向きつつも切磋琢磨をすることによって、より良い結果を求めていくことが何事においても大切でしょう。ここは一般論ですが(^_^;)。

で、改めてマツダの方向性です。ボクは共感し支持していますが、国沢氏のブログでは
・アメリカで売れ筋のクロスオーバー
・ガソリンターボでディーゼルよりもスポーティなCX-5
・マツダスピード
などは大本営に潰されていると言うのです。
米国向けのクロスオーバーは今、作っている最中のハズなんですけど。。。(^^;

で、国沢氏はブログの最後に
「丸本さんがモリゾウさんのように引っ張ったらあっという間に面白い方向に向かうと思う。」
と書かれているので、彼が大本営と言っているのは丸本CEO以外の誰か、となると藤原氏かなぁ~、、、なのですが(^_^;)。

ここで改めてマツダの方向性をおさらいしなければなりません。
それは国沢氏が云うところの「面白い方向」ではない方向wなワケですが、、、(苦笑)

これは過去に散々ブログを紹介しているのですが、最大の問題点は解り難いこと(爆)。

大体、マツダはちゃんと説明していませんし、ボクだって藤原氏や虫谷氏のメディア記事を読んで、実際に愛車を駆って体験して、はじめて理解したくらいです。そしてボクと同様にジャーナリストにも正しく理解している人は居るのですが、極めて少数です。

ボクの知る限り、貴重なwモータージャーナリストの理解者は彼

ロードスターは走りやすいクルマじゃない(五味 康隆)

動画でも解説されています(4:24~)

平たく言ってしまえば、ロードスターに限らず最新世代のマツダ車はドライバーの運転操作次第でクルマの動きが変わる、という話。だからどう操作したら気持ち良く動くのか?という所に目が向けば、操作(アクション)と反応(リアクション)を意識した運転、つまりクルマとの対話が始まって、その操作と期待する反応が一致してくることが、マツダの言う「人馬一体」です。

因みにマツダのエンジニアが狙っている「気持ち良い動き」なんて普通はわからないので、それを教えてくれるのがi-DMだったりします。

しかし一般にi-DMが全くウケないのと同様で、このクルマとの対話を促すクルマ造りというのも一般には非常に解り難い(苦笑)。

そもそも大半の一般ドライバーは、運転していて中々「自分の運転が悪い」とは思わないモノで、事故りそうになったら「相手のせい」(苦笑)、上手く走れなかったら「クルマのせい」(爆)にしたがるじゃないですか(^_^;)。

ここで「上手/下手」と言ってしまうと反発する人が多いので「スイートスポットにハメる」みたいな言い方の方が良いのかもしれません。

まぁそういうことなのですが、これは他の自動車メーカーとは非常に異なる考え方、というか一般的な高性能なクルマという価値観に照らすと対局とすら言える特徴なのです。
他のほとんどの自動車メーカーが作る「高性能車」って、平たく言えば「誰が運転しても上手に走れちゃう」ですからね(^_^;)。

じゃぁなんでマツダはそんな、他のメーカーとは違う変なw方向性を定めて進み始めたのか?

勿論、ちゃんとした、論理的な、明確な理由があるのですが、その辺はブログの本数を稼ぐために次回(爆)。

参考:マツダの過去・現在・未来、の過去について
2015年の日経トレンドのインタビュー記事(現在、会員限定公開に移行)の抜粋で、その経緯が語られています。
Posted at 2020/07/09 13:57:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | マツダ | 日記
2020年07月08日 イイね!

コロナ禍の中、マツダの生産・販売が堅調に回復

コロナ禍の中、マツダの生産・販売が堅調に回復だそうです(^_^;)。

【池原照雄の単眼複眼】マツダ、CX-30 のけん引で生産・販売が堅調に回復…先手の在庫調整も6月末にほぼ完了(response.jp)

別にマツダのファンに留まらず、日本の製造業がこのコロナ禍の中で回復基調に乗れたというのは良いニュースですね。

個別マツダに関して言えば、元々米国市場に課題があり、しかも米国の武漢ウィルスの感染の収束が中々見えないため、米国市場での販売回復はダブルで良いニュースです。

記事を見ると、CX-30とCX-9が販売を牽引しているようで、やはりSUVの需要が大きいようです。他方でCX-5は少し古いこともあって動向が気になりますね。
MAZDA3はSUVじゃないので厳しいのかもしれませんが、ターボ搭載車を追加するようなので、このテコ入れ策がどうなるか注目です。

中国市場の回復は意外(失礼w)というか、マツダが云々ではなく現在の中国市場ってコロナや水害、米中関係の悪化などが重なってなかなか見通せないと思うので、短期的な回復のニュースは企業にとっては嬉しい話でも、中長期的には予断を許さないでしょうね(^_^;)。

今年はコロナ禍という前代未聞の(世の中で誰も経験したことのない)事態の中での商売なので、非常に難しい舵取りを強いられるワケですが、個人的にはマツダの中期計画にどのような影響があるのかが気になります。戦略的な変更や微修正があるのか?

前回のブログで書いた通り、ボクは次期MAZDA6のSKYACTIV-X搭載車を買う気満々(笑)ですが、デビューの時期も価格もまだ何もわかりません。それは当然で別に良いのですが、例えば新型車の価格政策については、ちょっと考え直した方が良いかも?(もっとハッキリ言えば、価格上昇のペースをもう少し落とした方が)とか、心配な点は色々とあります。

また第七世代の商品力という点で、ボクは特にパワーユニットの商品力が最近、少し心配になってきました。これはSKYACTIV-Xを含めて、です。

この辺りは次回以降のブログで詳しく書こうと思いますが、楽しみな人はイイね!を押しましょう(爆)。
Posted at 2020/07/08 15:45:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | マツダ | 日記
2020年06月27日 イイね!

MAZDA3にTURBOモデルが追加?

MAZDA3にTURBOモデルが追加?されるらしいですょ。



どうも正式な発表は7月8日のようです、、、って、あと一週間ちょっとじゃんA^_^;)



これがその予告動画のようですが、、、


ハイ、動画を見れば察しがつく人はつくと思いますが、これって北米の話ね(苦笑)。

こういったニュースで世の中では必ず「マツダスピード復活か!?」と騒ぐ〇●は人たちが居るのですが、まぁ日本に入ってくる可能性は極めて低いでしょうねぇ(^_^;。

MAZDA6にG2.5Tが載った前例がありますから、完全にゼロとは言い切れませんけど(苦笑)。

現在のマツダの最優先課題のひとつが北米市場で、ここでの商品力を高めていく必要がある一方で、肝心のエンジンが二枚看板の片方であるディーゼルが売れない市場というジレンマがあります。
恐らく日本の人は知らないと思うのですが、北米向けのMAZDA3のエンジンってSKYACTIV-G2.5のみなんですょね(^_^;)。

Dは当然、なぜかXも入れていないワケで、現実問題として商品力を強化しようと思ったら、もう投入できる手駒のエンジンはG 2.5T くらいしかありません

これが苦肉の策なのか、或いは狙い通りなのか、といえば絶対に前者のハズwですが、この辺りの悩みをマツダの関係者に聞いてみたいところではありますね。一体どー思っているのか?どうしたいのか?(^_^;)。

因みに海外サイトの情報に拠れば「MAZDA3 HB PP Turbo」というらしいです。
HBはハッチバックで、米国ではファストバックという言い方はしていないことが判りますが、PPは何か?「パフォーマンス・パッケージ」でしょうかね?
Posted at 2020/06/27 21:59:03 | コメント(5) | トラックバック(0) | マツダ | 日記

プロフィール

「無事帰宅しました。
トロフィー争奪戦参加の皆様、お疲れ様でした😋」
何シテル?   12/08 20:22
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

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ミスターロードスター 貴島孝雄さんインタビューまとめ① 
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2017/09/23 17:58:12
予想外の反響? 
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2017/07/19 07:55:58

愛車一覧

マツダ MAZDA6 セダン 家族車[ファミリーカー] (マツダ MAZDA6 セダン)
Mazda6に乗っています(笑)。
ホンダ NSX 玩具車[おもちゃ] (ホンダ NSX)
別名「愛人」。つまり家族車は「正妻」(笑)。 極めて従順。しばらく放っておいてもスネたり ...
ホンダ CBR1000RR(SC57)後期 なんちゃってサイクロン号 (ホンダ CBR1000RR(SC57)後期)
2007年式の300台限定、国内仕様。 アラカンとなって、人生やり残したモノが何か無い ...
マツダ アテンザセダン マツダ アテンザセダン
フルSKYACTIVの何かに買い替えるまで、とBLアクセラに15ヶ月。 XDのAWDが出 ...
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