
ティザー画像の第3弾も出て、気になる人には非常に気になるNewアテンザ。
先週、
新型アテンザの主要諸元についてブログを書いたのだが、全くコメントが付かなかった(苦笑)。
気になる人が居ないのか、コメントする価値も無い内容だったのか、、、はとりあえず気にしないようにして、今日のお題である。
先週のブログで燃費については言及しているが、実は気になる情報がネット上にはチラホラある。
曰く「25km/l」だとか「航続距離1,500km」だとか。
既に書いた通り、i-ELOOPの燃費改善効果は10%である。CX-5のJC08モード燃費を参考に試算すればFFなら20km/lを超えるのは容易と思われるものの、リッター25kmとなると、更に25%の燃費向上が必要となる。i-ELOOPのような燃費改善デバイスが入るなら話は別だが、それを勘案して20km/lである。化学や物理の法則に沿えば、基本的に同じエンジンであるSKYACTIV-D塔載の新型アテンザが25km/lを叩き出すのは不可能。もし可能とするならば、それこそ魔法が必要である(苦笑)。
では、リッター25kmとか、航続距離1,500kmというのはデタラメなのか?
興味あります?(笑)
少なくともボクが見かけた情報ソースは、一様に「マツダの関係者の発言」となっていた。なので、ボクはこの情報の信憑性は高いと考えている。つまり、、、
新型アテンザは、カタログ燃費で25km/lを叩き出す!
もしこの数値がカタログに載れば、これはちょっとしたニュースになるだろう。なんせ、先日デビューした日産の新型ノート。1.3Lにダウンサイズしたスーパーチャージドエンジンのカタログ燃費が25.2km/lでクラス最良を謳うのだ。1.3Lのコンパクトカークラストップの燃費性能に対し、半年を待たずに2.2LのCDセグメント中型セダンが25km/lでデビューするのだから、ダウンサイジング過給エンジンの価値ってなんなんでしょう?という話になる。
では、如何にして新型アテンザが25km/lを実現するのか?魔法など使わずに(笑).。
結論から言えば、、、は止めて、興味のある人には最後までお付き合い願おう(爆)。
先ずは以下の情報をご覧頂こう。
最高出力:173bhp/4500rpm 最大トルク:42.9kg-m/2000rpm
最高出力:148bhp/4500rpm 最大トルク:38.7kg-m/1800rpm-2600rpm
なんだか判る人は、かなりのSKYACTIVヲタかもしれない(笑)。
これは、英国仕様のSKYACTIV-D2.2のカタログスペックである。2種類の数値があるのは、SKYACTIV-Dにはノーマルパワー版とハイパワー版の2バージョンが存在するからだ。これはマツダ自身がかなり早い時点でその存在を明言していたが、日本国内仕様のCX-5にはハイパワーバー版のみの設定であったため、一般にはあまり知られていないかもしれない。
で、この2種類のSKYACTIV-D、注目の燃費性能は以下の通り。同じく英国仕様のものだ。
ハイパワー:19.2km/l
ノーマル:21.7km/l
JC08モードと値が違うのは計測方法の違いだろう。それにしても、ハイパワー版に対し、ノーマルパワー版が13%ほど燃費が良いことが判る。
ということは、日本のJC08モードでハイパワー版のFFが18.6km/lであるのだから、もしノーマルパワー版がCX-5に載ればJC08モードで21.02km/lの燃費性能が可能ということになる。
これに、燃費性能10%改善効果が期待出来るi-ELOOPが組み合わさると23.12km/lとなる計算だ。ここまでは、別に魔法でもなんでも無いでしょ?(笑)。
しかしこのままでは、リッター25km/lにはまだ届かない。あと1.7km/lを如何にして稼ぐか?
クルマのカタログを注意深く見ると、燃費に明確に影響を与える要素がある。
車重である。
先週のアテンザ主要諸元の予想でアテンザの車重についても予想はしているが、リッター25km/lの可能性を勘案し、ゼロリセットして予想し直してみよう。
先ずは参考となる基礎情報の確認だ。SKYACTIV-Gではあるが、アクセラとCX-5の燃費性能を比較してみる。JC08モードでアクセラは17.4km/l、CX-5のFFは16.0km/lである。両車の車重は1320kgに対して1440kg。この関係性なら、120kgの軽量化が8.75%の燃費改善効果があることを意味する。
マツダはSKYACTIVボディ、SKYACTIVシャシーの軽量化効果を100kgと謳う。現行アテンザのセダンの車重が1400kg。新型アテンザ(SKYACTIV-G)の車重がこの謳い文句通りに1300kg(-100kg)であったとすれば、CX-5のガソリン車FFより140kg軽いことになる。i-ELOOPを構成する電気2重層キャパシタの製造元、日本ケミコンのカタログを見ると1本のキャパシタの重量が490g。i-ELOOPはこれを10本使うというから約5kg。その他諸々を考慮しても、システム重量は10kg程度と予想出来る。その他の要素でもう10kgを加算したとしても、CX-5と比べて120kg軽いという仮説は成り立ちそうだ。23.12km/lに更に8.75%の燃費向上を勘案すると、、、
25.147km/l
が可能という事になる。魔法ではなく理論上は(笑)。
以上から、新型アテンザのグレード構成と燃費性能は以下の通りの予想となる。
SKYACITV-G FF 1320kg JC08モード 19km/l
SKYACTIV-Dノーマル版 FF 1390kg JC08モード
25km/l
SKYACTIV-Dハイパワー版 4WD 1490kg JC08モード 22km/l
こう考えると、SKYACTIVボディ、SKYACTIVシャシーが担う軽量化効果が如何に重要か?ということが改めて判る。
さて、この予想は当たるかな???(^_^;)
もしかしたら、信憑性の低い雑誌などで「新型アテンザのディーゼルは出力を落とす」というような趣旨の記事を読んだことがあるかもしれないが、その真相はこういうことだ。日本のCX-5には塔載しなかったノーマル版を国内に投入すること。その目的は、純粋内燃機関の新型アテンザで、リッター25km/lを実現して世の中をアっと言わせる作戦である。それでなくても日本市場におけるセダン人気は見るも無残な状況だ。なんといっても最も売れているのがトヨタのクラウンであり、しかしその数は月販2000台レベル。逆にクラウンというブランドだから売れているとも言え、どんな新型車でもセダンであるという理由だけで、大して売れないことを覚悟しなければならない状況なのだ。リッター25km/lのインパクトをもって市場に投入するくらいしなければ、勝算は無い。
な~に、いかなノーマルパワー版とはいえ、最大トルクは39kgm弱もあるのだ。4L V8ガソリンエンジンにはちと足りなくても(笑)、3.7L V6エンジンよりもトルクフルである。動力性能的には乗り比べなければ違いは判るまい。
正式発表を期待して待とう♪