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2012年03月19日 イイね!

なぜSKYACTIVになると安くなるのか?

なぜSKYACTIVになると安くなるのか?なぜ、SKYACTIVになるとマツダ車は安く作れるようになるのか?

リクエストを頂いて出来るだけ簡単に解り易く、、、に努めた結果、時間が掛かってしまいました。申し訳なしm(_"_)m


先ず、クルマを安く作る試みは何もマツダだけではなく世界の各社で様々な取り組みが行われている。

最近のニュースでは日産の「CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」、VWの「MQB」と呼ばれる新型プラットホーム(車台)など。

各社のどの取り組みも、市場の多様化するニーズ(平たく言えば様々なタイプの車)に対して、如何に短い開発期間で効率良く開発し、低コストで生産するか?という課題に対する解決策である。

多品種少量生産で如何に利益を出すか?という話でもある訳だが、ところで、、、

そもそも一般に良く言われる「量産効果」って、一体どういうことだかご存知です?(^_^;)

コレ、ポイントなので後で説明します。

さて、マツダの良い製品を安く早く作る取り組みは「モノ造り革新」と呼ばれ、SKYACTIVテクノロジーと合せて新世代のマツダ商品を生み出す両輪となっている。SKYACTIVテクノロジーはだんだん知名度も上がっているようだが、モノ造り革新とは何か?

これは「コモンアーキテクチャ構想」と「フレキシブル生産構想」から成る。

前者は商品を開発する部分、後者は商品を生産する部分を革新する取り組み。

SKYACTIVの一連のエンジン、ミッション、ボディ、シャシーは当たり前だが第一世代となるが、CX-5を皮切りに2015年までに発売する商品群(例の8車種)は第6世代商品群と呼んでいるらしい。
これらをマツダでは一括で企画した。そしてその構造を統一化した。部品ではなく構造である。これを「コモン・アーキテクチャ構想」と呼ぶ。専門的には「キャリブレーションを共通化した」という事らしい。
我々素人が理解し易い概念は"相似形"。
各車種により多様化する部分(ホイールベースやトレッド、エンジンのサイズ等)に自由度を持たせる一方で、クルマとしての基本、SKYACTIVの基本性能を成す部分など、全ての車種で共通する構造を定めた。

これにより、各車種はそれぞれの特徴や競争力となる部分のみを個別に開発すれば良くなる。
従来、全ての車種を一から開発していれば100×8=800である。
コモン・アーキテクチャ部分が仮に40あったとすれば、40+60×8=520となり、35%の削減となる。マツダの経営方針では開発効率化の目標を30%以上としているので、こんなイメージだろう。


次に「フレキシブル生産構想」だが、前述のコモン・アーキテクチャによる構造は共通ながらサイズや特徴の異なる多品種の商品群を共通の生産ラインで組み立てる取り組みである。

詳細は当然、企業秘密だからボクなどが全てを知る由も無いが、例えばエンジンであればその設計と、組み立てラインの双方にポイントがあるらしい。
現在、市販済みのSKYACTIV-G 1.3と2.0、そしてSKYACTIV-D 2.2。この三機種は同じ生産ラインで組み立てが可能ということだ。1.3と2.0はボアピッチが異なる。Gはガソリン、Dはディーゼルである。こいうった混成ラインは日本の他のメーカーでもなかなか出来ないらしい。


さて、ここで話を「量産効果」に戻す。

例え話で説明するので解って頂ければ幸甚だが、質問があればコメントで、或いは「サッパリ解らん」というクレームもコメントでお願いします(^_^;)。


工場を分譲マンションに例える。生産ラインは分譲する部屋だと思って欲しい。
貴方がその一部屋に住み、毎日働きに出るとしよう。つまり貴方は生産ラインから造り出される商品だ。

貴方が稼いだお金が商品が売れた代金、つまり売上であるが、貴方は部屋に住んで毎日働きに行く必要がある以上、食事も必要なら水道光熱費も掛かる。まぁ商品の材料費であったり、工場が稼動する電気代や人件費などが必要ということ。
これに加えて、貴方は稼いだお金からマンションのローンを払わなければならない。

お給料からこういった費用が全て引かれていって、残った可処分所得がまぁ、メーカーにとっての利益ということになる。

さてマンションローンが10万となれば、貴方の稼ぎは当然、10万円以上が必要である。
ところが、貴方の他に奥様が同居して働きに出てくれたらどうなるだろうか?奥様の稼ぎ(売上)はともかく、少なくともマンションローンは貴方が5万、奥様が5万、負担すれば済むことになる。
これが「ひとつの生産ラインで複数の車種を組み立てる」効果である。

これが出来ないと、奥様は同じマンションに住みながら別の部屋が必要となる。当然、マンションローンは貴方と同じ10万円を奥様単独の稼ぎで賄わなければならない。

つまり沢山作る"量産効果"というのはこの「マンションのローン」に相当する、商品ひとつ当り
の負担が減ることを指す。商品を作るための材料費、加工費は商品毎に掛かるが、それ以外の費用を分散することが"量産効果"である。
この「マンションのローン」改め"それ以外の費用"とは何か?商品(クルマ)の開発費用だ。

我々ユーザーは、開発が完了することを「新型車が出来上がること、形になること」と思いがちだが、メーカーにとっては違う。その商品を生産する準備が整うこと。これは工場の生産ラインが出来上がって商品がラインオフ出来るようになる状態を指す。

例え話に戻れば、マンションが出来上がって住めるようになることだ。
だが、そこに住むためには当然、それを作った費用を支払わなければならない。

我々は当然、日々稼いだお金からローンを支払うが、メーカーは開発に掛かった費用(=商品がラインオフできるような状態になるまでに掛かった費用)を商品を販売することによって回収する。


さて、、、ここで話は終わらない(^_^;)

「沢山作れば安くなる。じゃぁバンバン作ってどんどん安くすりゃイイじゃん」

と思った貴方。口に出したら恥をかきますから(苦笑)、黙って先を読みましょう。

例え話に戻って、じゃぁってんで貴方と奥様に加えてお子さん二人にも働きに出てもらいましょう!と考えたとする。二人が四人になればローンの負担は一人2万5千円である。ひとりで働くより7万5千円負担が減ることになる。
働く時間を短くして稼ぎを7万5千円下げても問題は無くなる。→商品の価格を下げること
働く時間をそのままにして従来通り稼ぐ→より大きな利益を得る

二人を四人にしてより商品の価格を下げることも、価格はそのままで利益を高めるのも、どちらを選ぶかは自由である。但し、、、

四人のお仕事が確実にあれば、の話だ(^_^;)。

仮にひとり当たりの稼ぎを減らしたとする。四人で働きに出るのだが、お子さん二人に仕事がなかったら2万5千円×2=5万円分、マンションローンを払えなくなってしまう。滞納である。

これは、作った商品は市場で売れて初めてメーカーは収入を得る、この原則を忘れてはならないことを言っている。

市場の需要を無視して沢山作った商品が売れなかったら、メーカーは途端に窮地に陥る。
ただ沢山作りゃイイってワケにはいかないのだ。

つまりクルマのような大量生産商品は販売計画が大変重要。販売=生産であり、市場でさばき切れない数を作ってはならない。そしてその販売数を見極め、一台当たりに開発に掛かった費用を按分し開発費用を回収する。
工場は常に適切な稼働率でクルマを作り続け、そのクルマが適切なタイミングで売れることが必要なのだ。

これはメーカーが発表した販売計画(CX-5の月間販売目標1000台というもの)通りに工場が車を生産し、その台数が市場でキッチリ売れて、初めてメーカーは思惑通りに事業を進んでいることになる。

CX-5は月間1000台の販売目標。ガソリンとディーゼルの比率は50:50が計画であった。
フタを開けたら受注比率は27:73だった。

これを例え話に当てはめてみる。

SKYACTIV-GとDが別々の生産ラインで生産されていたとすると、マンションの部屋がふたつ必要ということ。計画は50:50だから両者とも同数の生産量(お仕事量=稼ぎ)であった。

ところが初期需要は27:73。
これはガソリンはお仕事が半分ちょっとしかない。当然お給料が減る。
一方ディーゼルはお仕事が1.5倍弱。一生懸命残業しないといけない状況。

部屋が分かれている場合、二部屋のマンションローンを払うためにディーゼルさんは残業手当てを必死で稼がねばならず、一方ガソリンさんは毎日午後半休状態である。

ディーゼルさんがバンバン残業代を稼いでくれている内はイイが、願わくばガソリンさんにもキチンと働いてもらいたいのは言うまでも無い。もしディーゼルさんのお仕事が2倍、3倍にでもなろうものなら、その内、過労で身体を壊すかも。。。(苦笑)

二人がもしもひとつの部屋に同居(生産ラインがひとつ)であれば、ガソリンさんの生産余力をディーゼルさんの生産に充てて、常に二人分の適正なお仕事を行える状況になる。

マツダのモノ造り革新におけるフレキシブル生産構想は、こういった商品の需要変動、人気の偏りを吸収し、工場を常に最適に稼動させることを可能にする。

そしてコモン・アーキテクチャ構想により開発を効率化しコストを下げることで、そもそも回収コストが少なくなるので、SKYACTIVテクノロジーと言う最新の技術を使った商品にも関わらず、価格競争力の高い値付けで市場に投入することが可能となっている。


以上、長くなってしまったが少し乱暴な例え(^^;)を交えて、マツダのモノ造り革新について解説してみた。

もしマツダの関係者で、ボクの書いている内容に間違いや不適切な例えが見つかったら、遠慮なく指摘して欲しいm(_"_)m。

嘘は書いていないつもりだが、解り易く例え話にすると、必ずしも正確でない点があることはご容赦頂きたい。
Posted at 2012/03/19 01:09:45 | コメント(4) | トラックバック(0) | SKYACTIV | クルマ
2012年03月15日 イイね!

SKYACTIVになると安くなるって・・・

SKYACTIVになると安くなるって・・・SKYACTIVはマツダが「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」の高次元での調和をイメージした、革新的な新世代技術の総称。

この技術を全面採用したCX-5などは、当然、エンジン、ミッション、ボディ、シャシー全てが新設計。

デミオとアクセラはマイナーチェンジのタイミングもあって、SKYACTIVの採用は限定的であったが、今後デビューするマツダ車は全て、CX-5と同様にフルSKYACTIVになる。

つまり、旧来行われていた「XXは旧モデルをベースに再設計」などという手法は使わない。

次期アテンザもデミオもアクセラも、全てが旧モデルとの繋がりの無い、全くの新設計となる。


ところが、


「SKYACTIVを前面採用したマツダのクルマは、それ以前のモデルよりも安く作れるんです。」


こう言われたら、貴方はどう思うのだろうか?

反応1:え?そうなの?
反応2:ふーん
反応3:そんなわけないじゃん

或いは、

反応4:そんなことどーでもよい。興味は無い。

かしら?(^_^;)


いや、SKYACTIVになると、マツダ車は安く作れるようになる。これは間違い無い。
「安く作れる=安く売る」かどうかは、政策的な話もあるので一概には言えない。

が、実際問題、アクセラSKYACTIVはエンジンとミッションが全く新設計のモノに入れ替わっているにも関わらず、旧型比で売価は1万円しか上がっていない。

CX-5はSKYACTIV全面採用の全くの新型車種であるにも関わらず、SKYACTIV-Gを積むFFのガソリン車は205~220万と、アクセラSKYACTIVとの価格差は僅かに5~15万である。


が、しかし、如何にもコストを抑えた安い部品や素材を使った、いわゆる「安っぽいクルマ」なのかといえば、全くそんなことは無い。

CX-5の実車を見れば、少なくともコストダウンの跡が目立つ安っぽいクルマと言うイメージは受けまい。

むしろ、世界最高強度の自動車用高張力鋼板を採用したり、車両の軽量化を実現する自動車部品用の樹脂材料を開発し、前後バンパーに採用、自動ブレーキにAT誤発進防止の機能を持つSCBSの採用、ルームミラー内モニターに死角を表示する機能など、新しいトピックが目白押しである。



なぜ、SKYACTIVになると安くなるのか?



興味あります???(^_^;)



この辺もあまり、一般には理解されていないようなのだが、興味ある人が居なければ書いてもしょうがない(苦笑)ので止めようと思うが、多少なりとも興味ある人が居るなら、改めて書こうと思う。

但し、真面目に書くと設備投資、減価償却、原価管理等、会計知識が必要な話になってしまうため、その辺は解かり易い例え話にしますが。


エンジンやミッションを何機も一気に新設計して「そんなことしてマツダは大丈夫なのか?」と心配する声を某掲示板などで見たことがある。

一般にユーザーは最終商品であるクルマの善し悪しに興味を持っても、その商品がどのように作られるか?それによって高いか安いかが決まるなどという話は、あまり知られていないようだ。
意外に「高いクルマ=高い素材、高い部品を使っている」と思われがちである。

まぁ、それでも別に構わない、なんの問題もないのだけれど。

レストランで注文した料理の味や、使われている食材には興味があっても、どのように料理されているかに普通はあまり興味が示されない構図に似ている、、、かな?(^_^;)



もし興味ある人は、コメントよろしくお願いします。m(_"_)m
Posted at 2012/03/15 01:43:00 | コメント(5) | トラックバック(0) | SKYACTIV | クルマ
2012年03月08日 イイね!

今後のSKYACTIVって知ってる?

今後のSKYACTIVって知ってる?マツダは2015年にはグローバルで販売するマツダ車の平均燃費を2008年比30%改善させる計画である。

これを実現する技術的な手段が"SKYACTIVテクノロジー"であり、ビルディングブロック戦略に沿って展開しようとしている。

ビルディングブロック戦略とは、

1.先ずクルマの動力源であるエンジンの効率を究極まで高める。
2.「1.」に加え、Step1としてi-stop(アイドリングストップ技術)を追加し、更に燃費を向上する。
3.「2.」に加え、Step2としてi-ELOOP(減速エネルギー回生技術)を追加し、更に燃費を向上する。
4.「3.」に加え、Step3としてモーター駆動技術を追加し、更に燃費を向上する。

といった、段階的に燃費向上技術を追加していくことによって環境性能を上乗せしていくこと。


このビルディングブロック戦略に沿って、マツダは2016年3月までにCX-5を含むSKYACTIV塔載車を8車種、デビューさせる予定。

2013年3月までに、i-ELOOP塔載車を発売予定。

2014年3月までに、SKYACTIV塔載のハイブリッド車を発売予定。

CX-5が初のフルSKYACTIVであり、云わば完成形としての「2.」だろう。

次がTAKERI改め次期mazda 6(つまりアテンザ)で、i-ELOOPの塔載が既に示唆されており「3.」ということになる。

次が「4.」であり、ハイブリッドとなるのだが、これが何か?気になりますな。

2016年3月までに8車種ということは、CX-5、アテンザの他に6車種。

次期mazda3(アクセラ)、次期mazda 2(デミオ)も当然含まれるだろうから、残りは4車種。

実は今年、タイミング的にはmazda5(プレマシー)がマイナーチェンジする筈。
アクセラ型のSKYACTIV-G2.0 + SKYACTIV-Driveは塔載してくるだろうなぁ、きっと。
もしかしたらSKYACTIV-D2.2の塔載もあるかもしれないが、これはボクの予想では五分五分。
更に2年後の2014年にフルSKYACTIVにフルチェンジするとして、残りは3車種。

これを忘れちゃイケない、ロードスター。残りは2車種。

デミオのシャシーを使った「CX-3」のスクープ記事がある。ラインナップ拡充としては悪くない選択だ。
残り1車種。

クルマ好き、マツダファン待望のSHINARIの市販版。山内社長の前向きな発言を信じれば登場するのだろうが、キャラクターがアテンザと被らんのかな?あっちはセダン&ワゴン&スポーツ(5ドアハッチバック)、こっちは4ドアクーペか?

これで8車種だが、現在のマツダの国内ラインナップを見てみると、、、

ベリーサとビアンテ、MPV

こいつらはどうなるんだろう?特にビアンテとMPVのミニバン。まさか無くしてプレマシー1本にすることはないだろうが、ビアンテは鼓動デザインの特別仕様車(GRANZ)を出すものの、SKYACTIVレスだった。


こうして考えると、SHINARIの市販版は結構、微妙かも?(^^;)

ビアンテもしくはMPVのどちらかの後継が8車種目かもしれないね。そう考えた方が現実的に思える。

もちろんボク個人としてはSHINARI市販版に大いに期待したいところだが。。。



ちなみに今日、書いた内容の次期アテンザに関するところまでは、ボクの独創でもなんでも無くて、マツダ自身の発表です。

色々な方のブログを読んでいると、皆、あまりにもメーカーの発表を知らな過ぎるので、改めて書いてみました(^^;)。

知らないユーザーが悪いんじゃない。知らしめるに至らないメーカーや販社の責任。
ユーザーが知らなきゃ製品買ってもらえないんだから、ちゃんと真面目に考えて宣伝して欲しいものだ。

マツダの広報、宣伝は猛反省し、早急に問題点を改めるべし。


「SKYACTIVにハイブリッドは不要」

とか

「次期アテンザにSKYACTIV-Dが載ったら欲しいかも」

なんて、ユーザーに言わせてたらダメダメでしょう(苦笑)。




次期アテンザ以降はボクの予想。
ただ、今のラインナップ等から考えれば、まぁほとんど外れようがないですな。

誰が考えても判るハナシ。

ベリーサ、ビアンテ、MPV、SHINARI市販版、この辺がどうなるか?はちょっと予想にしくい車種群に思えますね。
Posted at 2012/03/08 01:20:53 | コメント(5) | トラックバック(0) | SKYACTIV | クルマ
2012年02月21日 イイね!

SKYACTIVの弱み

SKYACTIVの弱みタイトルは少し悩みましたが、、、適当なのが思い浮かばん(^^;)

恐らく、タイトルから想像される内容とは、かなり違ったモノだと思います。
お暇なら、お付き合い下さい。




我が愛車を含め、現在市場に出ているSKYACTIVは、

デミオのSKYACTIV-G1.3
アクセラのSKYACITV-G2.0とSKYACTIV-Drive

両車共に、マイナーチェンジに伴って限定的ながら、SKYACTIVテクノロジーを採用した。

そしてついに、フルSKYACTIVを謳うCX-5。

この3台のみ。マツダは2015年(2016年3月?)までに全ラインナップの8割をSKYACTIVにするといい、今年中に次期アテンザもデビューしそうだ。CX-5とほぼ同じテクノロジーが採用されると共に、新たな回生システムi-ELOOPが導入予定。

SKYACTIVテクノロジーの詳細は既に色々なところで紹介されているのでここでは述べない。
が、マツダがこの「世界一の高圧縮比ガソリンエンジン」と「世界一の低圧縮比ディーゼルエンジン」にチャレンジした理由は、改めて記載する。

ひと言で云えば「理想の内燃機関を追求し、効率を改善する」ために従来の常識に捉われないTryの結果、解決策を見つけた、ということだそうな。
それが、ガソリンエンジンもディーゼルエンジンも同じ”圧縮比14”というSKYACTIVエンジンたち。

高効率を目指して実現出来れば、燃費は良くなる、或いは出力・トルクも向上するということ。

曰く、内燃機関の理論通り、教科書通りに理想を目指し、出来ない理由を突き止めて潰した、と。

その過程なのか結果なのかは判らないが、マツダのエンジニアの導き出した解は、VWが先鞭を付け、ヨーロッパを中心に推進される”ダウンサイジングコンセプト”に背を向けるコンセプトとなった。

マツダの人見パワートレイン開発本部長は「過給ダウンサイジングはやらない」と雑誌のインタビュー記事で明言している。ダウンサイジングどころか、アップサイジング(要は排気量アップ)したいくらい。燃費率の低いエンジンが出来れば、ダウンサイジングもダウンスピーディングも不要だと。

このインタビュー記事のやり取りは実に痛快で、本当にこの社運を賭けたSKYACITVテクノロジーに絶対の自信を持っている、と伺わせた。



では、そのSKYACITVは本当のところ、どうなのか?マツダの云っている事は本当なのか?



先に述べた通り、既に市場にはSKYACTIVテクノロジーがリリースされ、ボクの手元にもある。

アクセラはVWゴルフと競合し、こいつのTSIエンジンは所謂”ダウンサイジングターボ”の急先鋒である。

アクセラのSKYACTIV-G2.0は、ゴルフのTSIを凌駕しているのか?が興味のあるところ。

先ず両車のカタログスペックを比べてみる。ゴルフはTSIコンフォートラインを選択した。2L NAに対しては1.4Lシングルチャージャが適切だろう。

車種   出力 /トルク /10.15燃費
アクセラ 154ps/19.8kgm/18.8km/l
ゴルフ  122ps/20.4kgm/16.4km/l

なるほどこれを見ると、マツダのエンジニアの云っている事は、確かにその通りに見える。

一方、実燃費に着目するとどうか?例のe-燃費ランキングを参照してみる。(2012/2/21現在)

アクセラ 13.13km/l
ゴルフ  13.48km/l

わずかではあるが、逆転されてしまっている。
ちなみにゴルフには1.2L TSIもあり、こちらの燃費は14.06km/lである。

少なくとも、現時点でSKYACTIV-G2.0は、VWのTSIを”上回る”ということは無く、カタログ燃費と実燃費を鑑みれば、むしろ遅れを取っているように見える。


また、2011年12月にデビューしたスバル・インプレッサ。2.0L FFの10.15燃費は18.2km/lである。
アクセラSKYACTIVのアドバンテージは、たった0.6km/lしかない。
インプレッサのボクサーエンジンは最新型だが、圧縮比は従来通りの10.5であり、直噴ではないポート噴射。スバルファンに申し訳ない言い方になるが、従来型の普通のエンジンである。

アクセラのSKYACTIV-Gにエクスキューズはある。4-2-1排気系が使えていない、フルスペックではないということ。これはCX-5では採用されているが、アクセラに載せられるのは2年は待たねばならない。


何が言いたいのか?


「SKYACTIVといっても、メーカーが言うほど大した物じゃない」と言いたいのか?


違う。


マツダのSKYACTIVの弱み、それはズバリ商品化のスピード感だ。



ボク自身、今(2012年初旬)の段階で、フルスペックのSKYACITV-G2.0の性能は2L NAエンジンの中では頭ひとつ抜けているだろうと想像している。
SKYACTIV-D2.2に関しては、圧倒的と云っても良いのでは無いかと想像している。

恐らく、遠からずCX-5が競合他社との比較、CR-Vやエクストレイル、ティグアン等との比較で一定の答えは出る。
アテンザに載れば、BMWのニュー3シリーズ、メルセデスのCクラス、アウディのA4などの欧州ダウンサイジングターボ勢と比べられ、自ずと優劣は見える。

真実はその内、明らかになる。
ボクの想像が当たっているか外れているか?は、まぁ大した問題ではない。

但し、アクセラはこれから2年以上、ゴルフやインプレッサ等と、今のスペックで戦わなければならない。しかもゴルフは最近、アイドリングストップを追加して更に燃費性能を上げてくる。近々、新型の噂もある。

そう、只今現在、SKYACTIV-G2.0が仮に他社より優れたエンジンだったとしても、それが市場に出てユーザーの手に渡らなければ、評価のしようがない。
そして、その商品化が行われるまで、ライバルは指を咥えて見ていてくれるワケではないのだ。

ボクが言いたいのは、真にこの部分。

VWのTSIエンジンは2006年に1.4Lのツインチャージャーがデビューし、既に6年が経つ。ゴルフはTSIを最初に塔載したのがV型であり、現在はVI型。もうじきVII型となり、TSI自体は毎年進化しているように見える。
SKYACTIV-Gは昨年ようやくデビューだから、意地悪な言い方をすれば

”辛うじて周回遅れを免れた”

状況かもしれない。これから遅れを挽回し、抜き去ることが出来るのか?ライバルとて全速力で走り続けているのだ。

別にマツダが”ぐずぐずしている”と言っているのではない。
SKYACTIVテクノロジーの発表以降、ほぼマツダの当初の予定通りに商品の開発や発売は進んでいる。そう予定通りだ。

問題はその”予定”が妥当なスピード感か?なのだが、技術は簡単に成熟しない、クルマは直ぐには出来上がらない。マツダとて、全速力で走っているのは疑いようがない。

それでもライバルに先んじられば負けである。
これが、競争世界の本質なのだ。

国内に目を向ければ、ホンダがEARTH DREAMS TECHNOLOGYと称し、3年以内に全クラスで燃費No.1を狙うと。直噴化したi-VTECのラインナップは1.3、1.5、1.8、2、2.4、3.5を揃えるという。1.6LディーゼルもPHVもある。

SKYACITVテクノロジーが如何に優れているとしても、安穏としていられるワケもない。

もちろん、マツダも”次のステップ”に向けた進化を進めているだろう。SKYACTIV-Gに関して言えば、空燃比の改善、更なる高圧縮比化によるHCCI的リーンだと。これが実現出来れば、画期的を通り越して革命だろうと思うのだが、実現の可否と共に重要なのが”いつ?”なのだ。


先に紹介した人見氏のインタビュー記事のサブタイトルには

「スカイアクティブで、てっぺんをとる」

とあった。

是非とも実現して欲しい、そうなったらさぞかし痛快だと思いつつも、欧州の主要メーカーの主流となりつつある”ダウンサイジングコンセプト”に背を向け、唯一社、高圧縮比による高効率を追求する姿は、かつて単独でロータリーエンジンの実用化を成した姿を思い起こさせる。

やはりそれがマツダのDNAなのかな?

そう思うと、応援したい気持ち半分、ロータリーの轍をまた踏むのではないかとの不安半分。

とにかく、頑張って欲しいものだ(^_^)。
Posted at 2012/02/21 01:53:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | SKYACTIV | クルマ

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「@くりんきー さん、ん〜😅
かなり微妙な内容だねぇ…🤔😅😂」
何シテル?   08/27 16:29
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

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