• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

タッチ_のブログ一覧

2014年07月20日 イイね!

デミオ・フルスカイアクティブの衝撃

デミオ・フルスカイアクティブの衝撃いよいよ新型デミオの全貌が明らかになってきましたね。

待望の小排気量ディーゼル、SKYACTIV-D1.5が塔載される一方で、SKYACTIV-Gは1.3のみという日本国内はシンプルな展開となりました。両モデル共にAT/MT、FF/AWDが選べるようです。

SKYACTIV-G1.5は結果的にアクセラ専売となり、デミオの塔載は見送られましたが、まぁ被ってしまうので妥当な判断でしょうね。アクセラ15Sの好調もありますし、戦略的にも判り易い。

実車は六本木に飾ってあって既に見てきた方も居るようですが、メディアの記事などから受ける印象は、或る意味BMアクセラのときと同じっちゃぁ同じで、よくよく考えると、これってスゴイことです(^_^;)。

BMアクセラデビューの直前、公開された特に内装の画像を見て多くの人が「アテンザよりも上じゃないか?」と、マツダのフラッグシップの立場を危うく感じたものです。実際ボクの印象では質感は本質的に大差はないものの、カーボン調のテクスチャとかいわゆる"手馴れた"、"上手くなった"感はありました。

で、デミオですが「内装の質感は、アクセラ真っ青じゃないのか?」という声が多く聞こえてきそうな雰囲気です。これもやはり、センターコンソール脇や助手席正面の白レザー超の張り物や、ホワイトレザーシートのコンビなどにやはり、"上手く仕立てた"感が大いに漂います。

アテンザとアクセラの内装の質感に差が無く、アクセラとデミオにも大差が無いと言うことは、新型デミオはマツダのフラッグシップであるアテンザと同等の質感を持っていることになります。

これ、アクセラのときもブログに書きましたが、マツダはデミオを「安いクルマ」ではなく「小さなクルマ」としてデザインしているということになります。

アテンザ=ザ・マツダ
アクセラ=ザ・スモール・マツダ
デミオ =ザ・コンパクト・マツダ

ということですな。3車種の違いは真にクルマのサイズ、それに伴うエンジンの大きさのみということ。

コストパフォーマンスを考えたら、デミオは大変お得という事になるんですが、マツダが目指すのは「大きくても小さくてもSKYACTIVクオリティ」という事でしょう。どれを選んでも、マツダが掲げる「走る歓び」に差は無いと。

新型デミオに関する期待は2年ちょっと前にブログに書いているんですが、当時はSKYACTIV-Dは1.4と噂されていた点の除くと、スペック的に大きな驚きは無かったんですが、ボクが気になっていたのは1点だけ。


やはりデミオ用SKYACTIVシャシーの後アシは、トーションビームっぽいですね(^-^)。
少なくともマルチリンクでは無いようです。

フルSKYACTIV、魂動デザインと新世代マツダの屋台骨をアクセラと共に支える新型デミオ。これも売れる事は間違いないでしょうが、唯一の懸念点はマツダコネクト(苦笑)。

恐らく海外では大きな問題にはなっていないと推察していますが、日本国内では兎に角ナビの評価がダメダメです。ここまで悪評が立ってしまうと、NNG社がいくら頑張って不具合修正を行っても、ちょっと厳しいかもしれませんね。
少なくともコネクティビティ・マスター・ユニットにナビ機能のコアが入っているワケなので、逆にこいつをパナソニックやパイオニアのナビエンジンを積んだ国内向けユニットに置き換える決断をマツダが出来れば、今の状況をひっくり返せる可能性はありますが、既に国内向けに販売しちゃったアクセラオーナーの救済策など、悩ましい問題もありますね(^_^;)。

兎にも角にも新型デミオ。早く試乗してみたいものですが、ウチのカミさんは早速「新型デミオに買い替えよーぜ」とワケの分らん事を云ってます(苦笑)。
Posted at 2014/07/21 12:58:50 | コメント(5) | トラックバック(0) | SKYACTIV | 日記
2014年04月17日 イイね!

SKYACTIV-Gが人気です♪

SKYACTIV-Gが人気です♪マツダ アクセラ、消費税増税後も人気衰えず…最大2ヶ月待ちも、だそうです。

この記事は4月7日時点のもので、最新の4月11日のマツダの出荷目処でも、ガソリンはディーゼルと並んで5月下旬出荷目処、ハイブリッドは通常の納期だそうです。

CX-5、アテンザとディーゼルのXDの人気の影に隠れていたSKYACTIV-Gモデルですが、アクセラでは売れ筋の中心グレードになっていますねo(^-^)o

ボクのアクセラ発売前の予想では、ハイブリッドとディーゼルの人気が先行し、ガソリンが販売の中心になるのは発売後、少し時間が経ってからと考えていましたが、見事にハズレましたね(^_^;)。

ちょっと言い訳(笑)すると、ハイブリッド人気の読み違いに一点の考慮漏れがありました。
それは「日本市場では、ハイブリッドは専用モデルで無ければ売れない」というジンクスのようなもの。ホンダのフィットがこれを打破したかも?という一方、トヨタのSAI/レクサスのHSとハイブリッド専用車でもイマイチ売れない車種もあるなど、そろそろこのジンクスも過去のモノかもしれんという思い込みから完全にこの点の考慮を失念していました(^_^;)。
勿論、アクセラ・ハイブリッドの人気が他のグレードに対してイマイチなのがこのジンクスによるものと結論付けるのは早計ですが、なにしろセダン15Sと外見から区別が付きませんから、もしかしたらもしかするかもしれないですね。

話が逸れましたが、SKYACTIV-Gモデルの人気ですd(^_^)。

恐らく販売の中心は1.5Lモデルで、ボクがイチオシの20Sがどこまで頑張ってくれているかは情報が手元にないのですが、冒頭紹介の記事の通りで日々、SKYACTIV-Gオーナーが増えているのは間違いありません。G2.0、G2.5と乗り継ぎガソリンエンジンに魅了されているボクにとっては嬉しい限りです。

最近のメディアの記事でもSKYACTIV-G1.5の評価は上々ですし、そのフィールや音の好評からすると、NDロードスターに塔載されるのが楽しみになりますね。

ところで、、、

新型アクセラのガソリンモデル・オーナーのブログもポツポツ出始め、概ねその性能には満足されているようですが、ちょいと苦言を呈したいところです(-_-)b。

SKYACTIV-G1.5の燃費について、大体15~16km/Lくらいで大満足というブログをいくつも見ました。

ジョーダンではありませんd(-_-)


15~16km/Lならウチのアテンザでも出ますょ(苦笑)。
SKYACTIV-G2.5ですけど(爆)。

G1.5より1000ccほど大きいエンジンですが、それがナニか。。。( ̄▽ ̄*)ホエ~


SKYACTIV-G1.5の実力は、そんなもんじゃないでしょう!
頑張ってちょーだいね♪>BMアクセラ・オーナーさんたちo(^▽^)o
Posted at 2014/04/18 01:21:16 | コメント(5) | トラックバック(0) | SKYACTIV | 日記
2014年02月21日 イイね!

第一世代SKYACTIVエンジンラインナップ完成!?

第一世代SKYACTIVエンジンラインナップ完成!?マツダの公式リリースが出ましたね。

新開発の小排気量クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D1.5」を出品(世界初公開)すると。


となると、現在のSKYACTIV第一世代のエンジンラインナップは以下のようになります。

ガソリン
SKYACTIV-G1.3
SKYACTIV-G1.5
SKYACTIV-G2.0
SKYACTIV-G2.5

ディーゼル
SKYACTIV-D1.5
SKYACTIV-D2.2

ハイブリッド
SKYACTIV-HYBRID(G2.0+THSⅡ)

ここまで、、、なのかな?(^_^;)

その他の可能性として、V6 3Lオーバーを代替するSKYACTIV-G2.0 Turboとか、いやいやSKYACTIV-GのV6を北米で出すとか、そんな記事はメディアに載ったことはありますが、、、

一方で、マツダの2016年3月末までの中期計画では、SKYACTIV技術搭載車種は8車種と謳われています。マツダのカーラインナップを見てみると、今後フルSKYACTIVに切り替わるのは

デミオ(MAZDA2)
プレマシー(MAZDA5)
ロードスター(MX-5)

は確実です。それからほぼ当確とも言えるCX-3。これはベリーサ代替でもあります。

残りの一車種はなんだろう?MPVではなさそうとすれば、海外で売っているCX-9?謎ですねぇ(苦笑)。

注目のSKYACTIV-D1.5ですが、業界紙が2年前にスッパ抜いたときには1.4Lと言われてました。その後、信憑性が期待出来ない自動車メディア(爆)は1.6Lとか無邪気なことを書いてましたが、結局1.5Lに落ち着いたということですね。これは意外でした。もっとも確実な需要が期待出来る欧州では、税制(ドイツ?)の関係で1.4Lがメジャーですから、てっきり1.4Lで行くものと予想していましたが、何か別の判断材料があったようですね。勿論日本では1.5Lにメリットがありますし、SKYACTIV-Dの競争力を欧州のみならず、他の地域でも訴求していく目論見かもしれませんね。

このユニットがメインで搭載されるのは当然、デミオ、プレマシー、そしてCX-3でしょう。MAZDA3にも当然、搭載して欧州では売るんでしょうが、アクセラに搭載して日本で売るかは微妙ですねぇ。。。(^_^;)。欲しがる人は居るでしょうが、販売戦略上D1.5グレードをラインナップするかは、ちょっと難しい判断ですね。ボクがマツダの役員だったら直ぐには出さないだろうなぁ。早くても2年後?

コンセプトカー"跳"は、恐らく"雄"の反省(苦笑)を踏まえて、まんまMAZDA2で出てくるでしょうが、魂動デザイン×コンパクトカーがどんな姿で登場するか、これも楽しみですね。

ちなみにSKYACTIVエンジンに関して過去に書いたブログのリンクを付けておきます。

2012年03月28日:第1世代SKYACTIVエンジンラインナップ
2013年01月25日:次の愛車のエンジン

こうして振り返ると、もう2年近く前から解っていたことなので、正式発表があっても感動が無いなぁ~(^_^;)
Posted at 2014/02/22 10:20:41 | コメント(2) | トラックバック(0) | SKYACTIV | クルマ
2014年02月05日 イイね!

「SKYACTIV-DRIVEの課題」に関する補足

「SKYACTIV-DRIVEの課題」に関する補足先日「SKYACTIV-DRIVEの課題」と題したブログを書いたら、なんと久々に投稿日の内にアクセスが1,200超(*_*)。イイね♪も60以上付いて、知見に富む方々からもコメントを頂くに至りました。
そのコメントのやり取りをするにつけ、ちょっと嫌な予感がしたので慌てて補足(汗)。

SKYACTIV-DRIVEは確かに従来のトランスミッションの常識に照らすとギヤ比が特異ですが、そこだけに着目して「設計がおかしい」とか「構造的な制約」といった憶測を生むのは、ボクとしては本意ではありません(^_^;)。

なぜそういった特異なギヤ比設計となっているのか?ボクの知る限りの情報を組み合わせて説明しますが、一部憶測も含まれます。そして最後に、前回のブログを書いた意図についても補足したいと思います。

先ず、マツダのSKYACTIVは「従来の常識に捉われず、クルマ全体を一から見直す」取り組みであることを改めて明記しておきます。


この表はマツダがSKYACTIV-DRIVEを開発するにあたりトルコンATをベースに理想のトランスミッションを目指したと説明した際に使ったものです。その実現に向けたアプローチはロックアップ領域の大幅な拡大であり、具体的な手法として「小型トーラス内蔵フルレンジロックアップクラッチ」を新たに開発したのですが、もうひとつの特徴的なアプローチに1速ギヤのローレシオ化があります。ロックアップクラッチの容量を増やす一方でトルコンを小型化し、早期(7km/h程度)にロックアップするためのアイディアですが、マツダの技術者は「VWのDSG(DCT)にヒントを得た」とコメントしていました。

確かに従来のトルコンATは、トルコンの滑りが利用できるために1速のギヤ比はMTに比べてハイレシオでした。トルコンを使いながら1速がMTよりも低いというのは真に従来の常識を覆す手法ですが、実際このお陰で一瞬のクリープの後にはロックアップされ、以後はダイレクトな駆動が可能となっています。

しかし6速という限られたギヤ段数において1速のギヤ比を下げてしまうと、トップギヤを十分なハイレシオにしてしまえば各ギヤのステップ比がワイドになってしまいます。ステップ比を詰めればトップギヤのレシオが低過ぎるという問題になります。

一方、高圧縮ガソリン/低圧縮ディーゼルのSKYACTIVエンジンは低中速のトルクを強化することによってダウンスピーディングを実現する(低回転を使う)ことが高効率化の柱です。

ここからはボクの憶測ですが、この「強力な低中速トルクを活かして出来るだけ低回転を常用させたい」エンジン開発部門と、ロックアップ領域を格段に広げるために1速をローレシオ化したトランスミッション開発部門との間で、マツダはどうブレークスルーするか随分悩んだと思います。

勿論、多段化というのは有効な解決策のひとつです。しかし生産性やコスト、ミッションのサイズや重量等を総合的に勘案すると、小型軽量な6速の優位性は捨てがたかった。この点は先日のブログでも紹介している記事でのマツダ技術者のコメント(2010年当時)があります。

DCTなどでは7速や8速も珍しくなくなっている。ステップATで6速というのはどうなの?
 素朴な疑問に対する答えは、6速ではプラネタリーギアが3、クラッチが2、ブレーキが3のところを、7~8速だとそれぞれを増やす必要があり、長く大きくなることから横置きFF用としては重量増も含め、今のところこれ以上の多段化は考えられない、とのこと。


結局SKYACTIV-DRIVEは6速で市販されましたが、ボクの勝手な想像では、この6速化の背中を押したのは、実はマツダのエンジン屋ではなかったのか?発進ギヤの1速を下げ、それに引っ張られて加速ギヤの2速、3速もある程度クロスして下げざるを得ない。一方で巡航ギヤの6速は上げたい。5速も同様。結果として3速と5速の中間に4速を置くと、その守備範囲の広さが懸念材料になる。

「大丈夫。SKYACTIVエンジンなら、そのギヤ比でも十分に性能が出せる。6速で行こう!」

つまり、SKYACTIV-G/SKYACTIV-Dの性能(強力な中低速トルク)があってこそ、7速化に踏み切らずに済んだのではないか?ということです。

では実際に市販されたSKYACTIVの性能はどうなのか?その特異なギヤ比のSKYACTIV-DRIVEにも関わらず、です。

以下はe燃費サイトの2014年2月10日時点の車種別(ミッション別が分る)ランキングです。

先ずは2000ccクラス。

1位のアクセラHEVはCVTですが、SKYACTIV-DRIVEのBLアクセラのセダン、スポーツ、BMアクセラ、GJアテンザが8位~11位まで並んでいます。「なんだ、大したことないじゃん」と思う人は7位から上位のクルマを良く見て下さい。

次に2001~2499ccクラス。

ここはマツダのSKYACTIV-Dが文字通り席巻しています。

そして2500ccクラス。


どうですか?SKYACTIV-DRIVE搭載モデルの燃費性能は間違い無くクラストップレベルです。

「でも、やっぱりハイブリッドには敵わない」と貴方が思うのであれば、あえてボクはこう言いましょう。

他社は、ハイブリッドを投入しなければ燃費でSKYACTIVには敵わないんです。(-_-)v

2000ccクラスでSKYACTIV-Gより燃費が良いのはハイブリッドとクリーンディーゼルだけ。
2001~2499ccクラスでもSKYACTIV-Dに対抗出来るのはハイブリッドのみ。
2500ccクラスでも、SKYACTIV-Gがトヨタのハイブリッドに次いで3位です。

これらの事実から、SKYACTIV-DRIVEのギヤ比は確かに従来の常識に照らせば特異かもしれませんが、1台のクルマとしてまとまったSKYACTIVの性能は文句なしにトップクラスであり、これはSKYACTIVという全体最適を求めたクルマ造りの成果なんです。


じゃぁなんで前回、あんな誤解を招きかねないブログを書いたのか?(^_^;)>ポリポリ

それはひとえに、SKYACTIVのオーナーとして更にマツダ車の性能やブランドイメージを高めるための改善ポイントを指摘したかっただけなんですね。

要は「ここがダメ」ではなくて「ここをなんとかすればもっと良くなるんでない?」という話。

それがコメントを見るとどーも「ダメ出し」したように受け止められたようで、ここは反省点ですね(^_^;)。

勿論、SKYACTIV-DRIVEがなぜ6速止まりだったのかは紹介した記事で知っていましたし、性能的には問題無いことは自身で確認も証明もしていますから、マツダが2010年に発信していた通りにこれ以上の多段化を考えていないのであれば、ボクはそれを支持するつもりでした。ところがモーターファン別冊の「アテンザのすべて」で”無理なく7速化が可能な設計になっている”なんて記者が暴露しちゃったもんだから、こっちも方針転換です(笑)。

6速しかないが故にギヤ比が特異なこと、100rpm差で燃費が逆転する現象、アテンザのマイナーチェンジで最終減速比を弄ったこと、BMアクセラも同じ最終減速比にしたこと、それが何を意図したものなのか、ボクは大方、アタリは付いてるんですね。

そこに課題認識があるならば、今は最終減速比しか弄れなくても7速化は喫緊の課題だろうと。

まぁクルマに文句を言う人は数多く居れど、メーカーとしては聞く価値の無い意見なのか、耳を傾けるべき重要な意見か、それはやはり物申す人次第だと思うんですね。


ボクのブログにこうして書いている意見がマツダにどう受け止められているかは勿論、判りませんけれど、少なくともi-DMがほとんど5.0点しか出さないドライバーがどの程度の腕前かは、マツダが一番良く解ってるでしょうし、技術的な話もそう妙チキリンなことは書いていないつもり(^_^;)。
Posted at 2014/02/11 02:50:31 | コメント(3) | トラックバック(0) | SKYACTIV | クルマ
2014年02月04日 イイね!

SKYACTIV-DRIVEの課題

SKYACTIV-DRIVEの課題SKYACTIV-DRIVEは、マツダのSKYACTIVテクノロジーの一翼の担うトランスミッションで、大別されるトルコンAT、CVT、DCTのメリット/デメリットを十分に検討し尽した上で、全てのミッションの良い所を集約した画期的なトルコンATです。
ボク自身、これの存在がキッカケでマツダ車オーナーに戻ったばかりか、既に2台目のオーナーとなっていますし、これの出来には概ね満足しています。

その出来は間違いなく世界のトップレベルと信じているワケですが、ライバル各社も日々優秀なトランスミッションの開発を続けているわけで、座して進化を止めた瞬間に、アッという間に置いていかれてしまう恐い世界でもあります。

さて、SKYACTIV-DRIVEの課題です。

ボクは度々指摘しているのですが、1-3速と5-6速が非常にクロスしている一方で、そのどちらとも離れている4速というやや特異なギヤ比です。要は4速の守備範囲が広いという事になるんですが、これがどうも実用燃費や40~60km/h辺りのドライバビリティの足を引っ張っている節があります。

先日、BMW320iの8速AT車を試乗する機会を得たのですが、普通に発進加速、巡航などをする上では全く遜色なく、マツダの技術者が「(多段ミッションという)記号性以外、実用上の不利は無い」と公式には発言している通りと思ったものの、これが50km/hの速度を中心とした加減速の頻度が高い市街地走行となると、明らかにBMWに一歩ドライバビリティで譲りました。更にBMWの320d(ディーゼル)が実用燃費で15~16km/Lを叩き出すのに対してアテンザ、CX-5のXDが15km/Lを下回る事、一方でXDのMT車が17km/L以上である点を鑑みると(いずれもカーライフナビのデータ)、SKYACTIV-DRIVEが足を引っ張っていると推察せざるを得ません。

なぜ1-3速と5-6速が非常にクロスしている一方で4速だけが離れているのか、真相はマツダの技術者に聞かなければ解りませんが、BLアクセラの後期モデル(つまりボクの前愛車)から市場に出たSKYACTIV-DRIVEの、ギヤ比の設計が必ずしも最適では無くSKYACTIV-G、そしてSKYACTIV-Dの実力を引き出し切れていないという問題意識は、今のマツダ開発陣にはあるのかもしれません

なぜそんなことが解るのか?と思いますよね(^_^;)。

イキサツはこうです。

ボクはBLアクセラを購入当初、意外に伸びない実用燃費を不思議に思い、かなり徹底的に好燃費運転を検証したことがあります。この結果解ったことは、

5速1200rpm(50km/h)、6速1200rpm(60km/h)での巡航燃費が意外に良くない

これを

5速1300rpm(55km/h)、6速1300rpm(65km/h)に上げてやると燃費が劇的に改善する

というもの。

50km/h、もしくは60km/hというのは日本の法定速度ではもっとも多い制限速度であり、そこに燃費効率の良い回転数が合わないというのはつまり、ギヤ比が日本の道に合っていないということになるワケですが、これは果たして日本の道路事情にだけ依存する問題なのか?

ちなみに一般的にはエンジンは回転数を抑えてやればそれだけ燃費には良好です。自動車メーカー各社がトランスミッションのワイド化、巡航ギヤのハイギヤ化を推進するのは高速巡航時のエンジン回転数を低く抑えたいのが理由です。

ではなぜ、SKYACTIV-Gは1200rpmより1300rpmの方が燃費が良いのでしょうか?これはSKYACTIV-Gの低燃費技術の一つである「遅閉じミラーサイクル」運転モードの特徴です。
SKYACTIV-Gは、巡航状態などの低負荷時には吸気バルブを遅く閉じるミラーサイクルに移行して燃費を稼ぎます。つまり2000ccの排気量ですが、吸気量を1800ccとか1600ccくらいまで減らして燃費を稼ぐんですね。このモード変更は完全自動で行われるためドライバーはほとんど体感することが出来ません。

しかし、トルクの大きなSKYACTIV-G2.5では僅かに体感出来る瞬間があります。
1500rpm前後でほとんどアクセルを踏まずに巡航していると、瞬間燃費は30km/L弱くらいを示しミラーサイクル運転をしている様子が伺えます。このときは2500ccの排気量に対して、もしかしたら2000ccくらいの吸気量に絞っているかもしれません。
ここでアクセルをジワッと入れてやります。つまり低負荷から高負荷に移行させるわけですね。
エンジンは遅らせているバルブタイミングを即座に適正なタイミングまで早めます。つまりそれまでの吸気量2000ccを2500ccに戻すんですね。この燃焼する吸気量の増加がまるでターボが利いて排気量が増えるようなフィーリングで、フワッとトルクが膨らみます。非常に特徴的で、他のNAエンジンではなかなか味わえない独特のフィーリングです。

話が逸れましたが(^_^;)、このミラーサイクル<->オットーサイクルの自動切り替えが、エンジンに掛かる負荷によって変化することから、エンジン回転数が低過ぎてトルクが細ると、SKYACTIV-Gはちょっとした負荷の増加で簡単にオットーサイクル運転に切り替わるため燃費は悪化、一方トルクに余裕があればミラーサイクル運転となるため燃費が良くなります。つまり1200~1300rpmで燃費が逆転するのは、SKYACTIV-Gがミラーサイクル運転出来ないためと推察できます。

というワケで、SKYACTIV-DRIVEは日本で比較的利用頻度の高い50km/h、60km/hというピンポイントの速度域で意外に燃費が良くないというギヤ比で、ここを若干外してやると燃費が好転するという性格だったんですが、、、

だったんですょ(^_^;)

なぜ過去形かというと、昨年11月のアテンザの年次改良で25SのJC08モードが15.6km/Lから16.0km/Lに改善しています。何が改良されたかというと、最終減速比を4.056から4.325と若干ローギヤに変更しているんです。最終減速比を低くすると、同じ速度ならエンジン回転数が上がります。この最終減速比4.325というのは、アテンザ20Sと同じもので、4.056というのはBLアクセラ20Sとアテンザ25Sのものでした。

そしてBMアクセラ20Sの最終減速比も、4.325となりました。。。(苦笑)

つまり実用上、SKYACTIV-Gのスイートスポットを若干外していると、マツダでも遅まきながら気付いたということになります。で最終減速比というのはもっとも安直(笑)な手段ではありますが、6.6%ほど全体のギヤ比を下げました。そうするとこの1000rpm強のエンジン回転数の速度域で、丁度100rpmほど回転数が上がるんですね。

本当は全体のギヤ比を見直せばもっと色々と解決策があるのでしょうが、そうなると大改造でお金も掛かります。一方でアテンザ20Sの最終減速比に他のモデルを合わせるだけであれば、さほどお金も掛からず、かつ効果的です。

しかしもっとも大きな問題はやはり、その特異なステップ比が示す通り6速ではギヤ数が足りないということ。もう1速、段数に余裕があれば5速、6速の減速比の選択自由度も高かったでしょうし、4速の守備範囲が広がったが故の実用域の燃費悪化も防げたでしょう。またSKYACTIV-Gは最終減速比の見直しで効率を改善出来ましたが、SKYACTIV-Dにはこの手は使えません。

やはり7速化は時間の問題なのでしょうが、当然現行の6速の投資回収がある程度進まなければ次のステップには進めません。この辺が自社開発の辛いところですが、即座に改善しなければ全く競争力が無いというほど酷いミッションではありませんから、さほど悲観する必要もないんですけどね(^_^;)。

アテンザ25S、そしてBMアクセラの最終減速比をアテンザ20Sと同じ4.325にした件、なんで開発・テストの段階でそっちの方が良いと気付かなかったのかは勿論解りませんが、もしボクのブログの燃費運転検証がマツダの関係者の目に止まり、それが気付きとなってマイナーチェンジの改善に繋がっていたとしたら、ちょっと誇らしい気分ですね(^-^)。
Posted at 2014/02/09 01:26:43 | コメント(7) | トラックバック(0) | SKYACTIV | クルマ

プロフィール

「ガソリン・ケチケチ走行のクルコン85km/h巡航で、区間燃費こんなん出ました😁

因みにエンジンは2.5lのガソリンです😤」
何シテル?   08/23 19:38
意のままに、思い通りにクルマを操ることに興味があります。 ドライバーの意のままに反応するクルマが好きです。 そんなクルマの技術的背景、メーカーのクル...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

G-Bowlはなぜ0.4Gまでなのか? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/07/21 21:31:10
ミスターロードスター 貴島孝雄さんインタビューまとめ① 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/09/23 17:58:12
予想外の反響? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/07/19 07:55:58

愛車一覧

マツダ MAZDA6 セダン 家族車[ファミリーカー] (マツダ MAZDA6 セダン)
Mazda6に乗っています(笑)。
ホンダ NSX 玩具車[おもちゃ] (ホンダ NSX)
別名「愛人」。つまり家族車は「正妻」(笑)。 極めて従順。しばらく放っておいてもスネたり ...
ホンダ CBR1000RR(SC57)後期 なんちゃってサイクロン号 (ホンダ CBR1000RR(SC57)後期)
2007年式の300台限定、国内仕様。 アラカンとなって、人生やり残したモノが何か無い ...
マツダ アテンザセダン マツダ アテンザセダン
フルSKYACTIVの何かに買い替えるまで、とBLアクセラに15ヶ月。 XDのAWDが出 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation